箱乗り(ハコ乗り)とは?危険性や道路交通法的に問題ないのか徹底解説

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時折、報道やSNSで話題になることもある「箱乗り」。安全性を無視した行為であるため、重大な事故につながるリスクが非常に高い行為です。さらに、道路交通法に違反している場合、運転者や同乗者には重い罰則が科される可能性もあります。

本記事では、「箱乗り(ハコ乗り)」とはどのような行為なのか、その危険性や法律上の位置づけについて詳しく解説します。

箱乗り(ハコ乗り)とは

「箱乗り(ハコ乗り)」とは、車やバイクの車体にしがみついたり、窓や天井から体を乗り出したりする行為を指します。一見してスリルや快感を求めたアクションに見えるかもしれませんが、その実態は極めて危険なものです。

箱乗りは、日常的な交通の中では通常想定されない行為であるため、周囲の車両や歩行者に驚きや混乱をもたらすことがあります。また、車両の速度や状況によっては、命にかかわる重大事故に発展する危険性も。

危険!箱乗りはシートベルトを外す行為

通常、車内ではシートベルトを着用し、自分の体を安全な位置に固定することが基本ですが、箱乗りを行う場合、このルールを無視することになります。窓から身を乗り出す、天井に立つ、荷台に乗るといった行動は、いずれも体を車体に固定せず、不安定な状態で乗車することを意味します。

この状態では、ちょっとした衝撃やカーブでも車両から落下するリスクが高まります。また、落下した場合、後続車にひかれる、硬い地面に頭を打つといった致命的な事故につながる可能性も。実際に、過去には箱乗りによる重大事故が多発しており、その危険性が問題視されています。

さらに、箱乗りは周囲の車両や歩行者にも迷惑をかける行為です。予測不能な動きをするため、他のドライバーが驚いて急ブレーキを踏む、回避しようとして事故を起こすといった二次的なトラブルを誘発する可能性もあります。

箱乗りはもちろん道路交通法違反!ただし例外も

箱乗りはその危険性の高さから、当然ながら道路交通法に違反します。車両の運転は安全第一が原則であり、運転者や同乗者が無謀な行為を行うことは許されません。

道路交通法は、このような危険行為を防ぐための規定を設けており、違反した場合には厳しい罰則が科されることがあります。

箱乗りに関する道路交通法

道路交通法では、安全運転義務違反やシートベルト着用義務違反が規定されています。箱乗りは、これらの義務を直接的に破る行為です。具体的には、以下のような法的問題があります。

  1. 安全運転義務違反
    道路交通法第70条では、運転者は常に安全に車両を操作しなければならないとされています。箱乗りはこの義務を著しく侵害する行為です。運転中に同乗者が箱乗りを行えば、注意が散漫になり、事故のリスクが高まります。これにより、運転者は法的責任を問われる可能性があります。
  2. シートベルト着用義務違反
    同法第71条では、乗車中はシートベルトの着用が義務付けられています。箱乗りは必然的にシートベルトを外した状態で行われるため、明確にこの規定に違反します。運転者だけでなく、同乗者も違反対象となります。
  3. 過積載や乗車方法違反
    荷台や車体外に乗る行為は、車両の本来の使用方法を逸脱しています。これは、道路運送車両法や道路交通法に基づく過積載や乗車方法違反に該当する場合があります。

このように、箱乗りは複数の法規に抵触する行為であり、発覚すれば罰則を受ける可能性が非常に高いです。

ただし、すべての状況で箱乗りが違法となるわけではありません。一部例外として認められている場合も存在します。

例外1:要人警護

要人警護や警察の任務においては、箱乗りに類似する行為が認められる場合があります。例えば、警察の特殊車両や警護車両では、要人の安全確保のためにボディガードが車体外部に立って警戒するシーンを見かけることがあります。

このような行為は、特別な訓練を受けたプロフェッショナルが行うものであり、一般の人が行う危険な箱乗りとは大きく異なります。また、警護任務は法律で認められた正当な理由のもとに行われるため、通常の道路交通法違反には該当しません。

さらに、これらの行為が行われる際には、一般車両に対しても注意喚起が行われることが多く、他者への危険を最小限に抑える対策が講じられています。よって、要人警護における箱乗りは、法律的にも社会的にも許容される特例といえるでしょう。

例外2:選挙カー

もう一つの例外が選挙活動に用いられる選挙カーです。選挙期間中、候補者やスタッフが車両から身を乗り出し、有権者に向けて挨拶やメッセージを伝える光景を見かけることがあります。

選挙活動は、一定の条件下では道路交通法の規定が緩和されます。

ただし、選挙カーであっても安全対策は徹底されています。候補者が身を乗り出している間は車両の速度を落とす、一定の警備体制を敷くなど、事故防止のための措置が講じられます。また、自治体によっては、候補者に対して箱乗りを自粛するよう注意喚起をおこなったり、道路における禁止行為として規定で定めているところもあります。

これらの例外を含めて理解することで、なぜ箱乗り行為が取り締まられるのか、また例外がいかに特別な状況で行われているかを明確に把握できるでしょう。

まとめ:箱乗りは危険なので真似せずに

箱乗りには多くの危険が潜んでおり、法的にも違法行為として取り締まられることがほとんどです。

要人警護や選挙カーなど特例的に認められるケースも存在しますが、それらは特別な訓練や法律上の理由がある場合に限られます。一般の人々が娯楽目的で箱乗りを行うことは、重大な事故や法的トラブルにつながる危険性が高いため、決して真似しないことが大切です。

社会全体で交通ルールを守り、安全を第一に考える意識が求められています。本記事を通じて、箱乗りの危険性と法律上の問題点を理解し、日常生活での安全運転に役立ててください。