仮免学科試験って落ちやすいの?合格率は?コツや合格する方法は?

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免許取得のために必要となる仮免許試験には技能試験の他に学科試験が課されます。仮免学科試験にはどのような問題があり、どのような勉強をすれば合格できるのでしょうか。また気をつけるべき部分や学科試験の合格率はどのようなものなのでしょうか。今回は仮免学科試験にまつわる気になる部分を解説していきます。

仮免学科試験とは

自動車教習所で自動車免許を取得するためには、仮免許試験に合格した上で本免許試験にも合格する必要があります。仮免許試験は学科試験と技能試験から構成されており、仮免許試験の学科試験を仮免学科試験と呼びます。

仮免学科試験は、路上で自動車運転を行うにあたって必要な知識を身につけられたかどうか確かめるために行われます。そのため、仮免学科試験で問われる内容は交通ルールや自動車運転に関する基本的な事項ばかりです。

仮免学科試験では、試験時間30分のうちで50問の文章題を解かなくてはいけません。

問題は全て〇×式で、出題範囲は第1段階のうちすべてです。全50問の90%である45問が正解であれば、仮免学科試験に合格できます。仮免学科試験の問題は共通しており、AT限定免許とMT免許、自動二輪免許では全て一緒です。

仮免学科試験が不合格であっても特にペナルティはありません。受ける意思がある限り、何度でも受験ができます。ただ、仮免学科試験に合格しなければ仮免許も取得できないため、第2段階に進めなくなります。

必然的に教習所に在籍する期間が長くなってしまうため注意してください。仮免学科試験は一週間のうち限られた日程でしか行われないため、1回1回を大切にしていきましょう。

また、多くの自動車教習所では仮免学科試験の再受験に再受験料を設けています。再受験料は2,000円~3,000円くらいであることが多く、再受験の度に所定の金額を支払わなければいけません。なお、仮免学科試験の合格率はおよそ9割と言われています。

仮免学科試験では紛らわしい言い回しの問題やひっかけ問題が多いため、コツがつかめないとなかなか合格できないでしょう。仮免学科試験では記憶力や読解力も問われますが、何より慣れが重要です。

数回落ちたくらいは気にしないでください。筆者の知り合いでも仮免学科試験に6回落第した人がいましたが、免許取得後はずっと無事故無違反でした。仮免学科試験の成績が悪かったからといって、「運転に不向きだ」と落ち込んではいけません。

本免許試験と同じ内容?

仮免学科試験と本免許試験ではいくつか異なる部分があります。主な異なる点は出題数と出題範囲、試験時間です。

出題数は、仮免学科試験の文章題50問に対し、本免許試験では文章題90問の他、危険予測問題が5問の計95問が出題されます。危険予測問題では、出題されたイラストを見てドライバーとしてどのような危険に備えれば良いかを答えます。

出題範囲は仮免学科試験は第1段階の内容のみです。一方、本免許試験では、試験までに習ったところすべてが第1段階および第2段階から出題されます。もちろん、仮免学科試験の出題範囲も本免許学科試験の出題範囲に含まれます。

試験時間は仮免学科試験が30分、本免許試験は50分です。
本免許試験も仮免学科試験と同じく90点が合格ラインとなります。本免許試験の配点は90問ある文章題がそれぞれ1点、5問ある危険予測問題がそれぞれ2点で、合計100点となっています。

どんな問題がでるのか?

仮免学科試験では自動車運転の基礎的な部分が問われます。

例えば、合図の時期、標識・標示の意味、信号の意味、追い越しの可否、優先道路、一般常識、自動車や2輪車の免許制度などです。

特に、道路交通法の内容を取り上げ、交通ルールを正確に理解しているか問う問題が多い点が特徴的です。これらの基礎的な知識は免許取得後に公道を走るときも必須になるので、今のうちにしっかり身につけておきましょう。

実際に仮免学科試験の予想問題を複数回こなせばわかるとおり、ある程度出題される所は決まっています。特に、紛らわしい部分や自動車運転に必要な知識は頻出します。

例えば、普通車や大型車の法定速度は60km/hであるのに対し、原動機付自転車は時速30km/hが法定速度として定められています。

この規則が試験問題に出るなら、「普通車や大型車の法定速度は60km/hであるのに対し、原動機付自転車の法定速度は時速40km/hである」というかたちで出るかもしれません。

多くの人が間違えやすいところでは、以下の分野が挙げられます。

  •  二輪車の二人乗りが許可される時期
  • 信号の意味(手信号、黄の点滅、赤の点滅信号を含む)
  • 停止線が無いところの停止位置
  • まぎらわしい標識(駐車禁止と駐停車禁止、追い越し禁止と追い越しのための右側はみ出し通行禁止など)
  • 緊急自動車の優先
  • 車両けん引時のルール
  • 二段階右折
  • 追い越し
  • 免許で運転できる車の総重量

これらの他にもよく問われる部分は多くあり、練習問題でも繰り返し出題されています。何度か問題をこなすうちに出やすい分野が次第に分かってくるでしょう。

出題される範囲では、交通ルールの他に一般常識という分野があります。これは、社会の中の一般的なマナーを問うもので、例えば「運転中にタバコの吸殻を窓から投げ捨ててもよい」、「道路の真ん中に寝転がってはならない」というような問題文が出題されます。こうした一般常識の問題は、特に試験勉強をしていなくても正答できるものばかりなので、得点源になります。取りこぼさないように、問題文をよく読みましょう。

その他には、ひっかけ問題が出ることもあります。このひっかけ問題は、感覚的に答えてしまうと間違える場合が多いため、やはりよく読む作業が必要です。

例えば、「赤信号では必ず停車しなければならない」という問題が出されることがあります。

一般的な感覚では、つい〇をつけたくなってしまいますが、正解は×です。その理由は、緊急車両は赤信号で止まらなくても良いからです。このように少し意地悪な問題文が出題されることもあるため、注意してください。

こうしたひっかけ問題の罠にかからないようにするためには、問題を多くこなして、できるだけ多くのひっかけ問題を経験しておくと良いでしょう。

あわせて、「必ず~」、「全ての」、「~しなければならない」といった表現に警戒することが有効です。 これらの表現が出てくる問題文では、「~という例外がある」という答えを設けて回答者を間違えさせようとしている場合が非常に多いからです。

なお、自動車教習所の学科試験は都道府県ごとに作られるため、その都道府県の状況に合わせた問題が作られます。

例えば、積雪の多い地域では路面凍結についての問題が入れられたり、東京や大阪などの都市圏では交差点のルールについての出題が多くなったりします。ただ、難易度の差が都道府県ごとに出ないよう配慮されているため、どこの県で受けても難しさは一緒です。

仮免学科試験は独特の形式を持つテストであるため、どのように勉強すれば良いかわからないかもしれません。10年前などは市販されているテキストを買って勉強するくらいしか方法はありませんでしたが、現在では様々な方法で勉強できます。

スマートフォンを持っている方は、試験問題集のアプリをダウンロードしてみてはいかがでしょうか。

仮免学科試験は〇×問題なので簡単な操作で答えることができ、スマートフォンと非常に相性が良いです。通学時や通勤時などのちょっとした空き時間でも効率的に勉強ができるでしょう。ありがたいことに試験問題集アプリの中には無料で公開されているものも多くあり、中には標識だけなど特定の分野だけを扱ったアプリも存在します。

あるいは、全国の教習所が公開している試験問題集を活用してみても良いでしょう。

例えば、京都府の宝池自動車教習所や宮崎県の西都自動車学校では試験問題集を公表しています。

回答して答え合わせもできるため演習に最適で、自動車教習所が提供しているため信頼性が高いのもポイントです。ただ、前述の通り都道府県によって問題の傾向が異なることがあるため、その点は気をつけてください。

その他、教習所によってはコンピューターを使って勉強できるところもあります。教習の合間に空き時間ができた時に勉強してみましょう。

ここまで述べた以外の勉強方法だと、市販のテキストを買うこともできます。ただ、今日では上記のように様々な形で学習方法が提供されているため、わざわざお金を出して買う必要はないかもしれません。

仮免学科試験合格のためには授業以外の勉強も欠かせませんが、授業も一番のテスト勉強となります。学科授業を行う教官の中では、頻出部分や出題傾向を教えてくれる方もいるため、教えてもらった価値ある情報は必ずノートをとっておきましょう。

効果測定もしっかり行う

効果測定とは、仮免学科試験の模擬テストのようなものです。名前の通り、これまでに受けてきた授業の効果を測るために行われます。

効果測定は模擬テストであるため、高校の模試のように受けない自由があると考えている人が時々います。しかし、この考えは間違いで、仮免学科試験の前および本免学科試験の前には必ず受けなければいけません。

この効果測定に合格しておかなければ、仮免学科試験の受験資格が認められません。修了検定(仮免取得のための技能検定)は効果測定が不合格でも受験資格は認められるため、修了検定に合格した後に効果測定をパスし、仮免学科試験を受けて仮免許を取得することも可能です。

ただ、日程が変則的になってしまうため、なるべく仮免学科試験と修了検定の前に効果測定を終えておいた方が良いでしょう。

仮免試験の効果測定は仮免試験と同じ方式で行われます。すなわち、30分の試験時間のうちで全50問の文章題を解きます。出題範囲は仮免学科試験のそれに準じます。合格ラインも仮免学科試験と同じく90%です。つまり、全50問のうち、45問正解する必要があります。

効果測定では、教室の中で受験した後にその場で答え合わせを行います。問題用紙を持ち帰ることはできませんが、間違えた問題のメモを取ることはできます。自分の苦手なところの傾向をつかむためにも間違えた箇所の記録をおすすめします。

もしも効果測定が不合格だった場合は再び受験しなければいけませんが、その際には再受験料が必要です。再受験料は教習所によって異なっていますが、多くの所では1回につき3,000円ほどに設定されています。

複数回受験した分だけ再受験料も多く必要になるため、なるべく少ない回数で合格しましょう。効果測定は人によっては1回で合格する人もいれば、10回近く不合格になる人もいます。

仮免や本免の学科試験と同じで、学力やIQの高い人が必ずしも受かりやすいとは限りません。中には複数回不合格になったことで自信を失い、免許の取得を諦める人もいるようですが、不合格になった分だけ勉強になるテストでもあります。

それというのも、効果測定で使われるテキストは決まった種類しか用意されていません。例えば、4種類とか6種類しかテキストの種類はなく、最初から最後まで1回ずつテキストが使われたら、後はまた最初のテキストから繰り返し使われていきます。

つまり、繰り返し受験していれば効果測定はいつかは合格できます。しかも、効果測定で出た問題は仮免学科試験にも使われることがあるため、格好のテスト勉強になります。反復練習にもなるため、効果測定をしっかり受けていれば、今後の学科試験が楽になるでしょう。

まとめ

免許の学科試験は問題形式が独特で、しかも仮免学科試験では暗記するべき項目が多くあります。

加えて学習内容に興味のある人も少ないでしょうから、多くの人にとって悩ましいところでしょう。

しかし、本免許試験でも第1段階の内容は多く出題されるため、仮免学科試験の勉強を頑張っておけば後々楽になります。勉強が苦しい時には同じ教習所の仲間たちなどと励ましあって乗り切ってください。成功を祈ります。