<3シリーズクーペ>はBMWが2012年まで販売していた2ドアクーペ。販売終了となったモデルですが、買取価格はどうなっているのでしょうか。
今回は「3シリーズクーペをより高額で買取してもらうポイント」と「最新の買取相場の情報」を紹介します。
目次
3シリーズクーペの特徴
3シリーズクーペは長年にわたり、BMWのスポーツラインを引っ張ってきた車です。3シリーズは、主にセダン・ステーションワゴン・クーペ・カブリオレのラインナップで構成されていましたが、3シリーズクーペは2ドアモデルとして、遊び心のあるスタイリングと本格的な走行性能で、多くのファンを獲得してきました。
基本的なプラットフォームはセダンやステーションワゴンなどと変わりませんが、ボディの形状は徹底的に空気抵抗を計算された仕様となって、高出力エンジンと高レスポンスのトランスミッションによって、ミドルクラスながら、そのスペック以上のハイパフォーマンスを見せていました。
現在、3シリーズクーペは廃止されていますが、3シリーズクーペの特徴は4シリーズに引き継がれています。エスプリの効いた3シリーズクーペのコンセプトは、形を変え現代もなお進化していますが、過去に発売されたモデルのファンも非常に多く、3シリーズクーペのニーズは依然として高いままです。
希少なモデルやカスタムが施されている車は高値で取引されている事例もあり、今後プレミアがつくことも期待できる車です。
3シリーズクーペのデザインについて
流線型のシルエットを持つ3シリーズクーペは、空力抵抗を第一に考えられたデザインとなっています。丸さが際立ち可愛らしさも感じますが、都会的でスタイリッシュな雰囲気も併せ持ち、一味違ったオシャレな仕様となっています。
3シリーズクーペは走行性能を追求するために、デザイン面でも妥協のないアプローチが行われています。美しさと愚直なまでのスポーティな走行への情熱をボディ全体で表現しています。
ゆるやかな弧を描いてリヤへと繋がるルーフラインと、逞しさも感じるリヤビューからは、クーペならではの完璧な美しさを存分に体感することができます。
インテリアはドライバーズファーストの仕様になっていて、上質な雰囲気を見せつつ運転に集中しやすい装備品の配置などに、強いこだわりが感じられます。コックピット周りも見やすく、そのデザインはこれから始まるドライブを大いに期待させてくれる仕上がりです。
3シリーズクーペのボディサイズ
3シリーズクーペの最終モデルのボディサイズは下記になります。
- 全長:4,590m~4,61m
- 全幅:1,78m
- 全高:1,38m~1,4m
3シリーズクーペはボディの低重心化が際立っています。比較的コンパクトなサイズ感ながら、ホイールベースは長く取られているので、前後のゆとりが感じられる設計になっています。
3シリーズクーペは、セダンやステーションワゴンとは一線を画し、走行性能やデザイン性を強く追及した車と言えます。ボディサイズからもわかるように、同じプラットフォームを持ちながらも車高が低いため空気抵抗が少なく、走行安定性に優れているので高速域での運転をより楽しむことができる一台です。
3シリーズクーペの燃費性能
3シリーズクーペは、1,995ccと2,995ccのグレード展開となりますが、共に最高クラスの性能を持つエンジンが搭載されています。最高出力・最大トルク共に他のスポーツカーにも引けを取らないハイスペックなエンジンは、上質な走り心地を十分に味わうことができます。
もともと3シリーズクーペは、モータースポーツに参戦するために登場したモデルです。最終モデルの3シリーズクーペは、量産車としては世界初となる軽量マグネシウム合金製クランクケースを採用し4LV8エンジンを搭載されたことで、話題となりました。
最高出力420ps/8300rpm、最大トルク40.8kgm/3900rpmを発揮し、圧倒的な加速性能を持っています。スポーツカーは燃費性能が低いことも指摘されますが、3シリーズクーペのカタログ燃費は、9.8km/L~15.2km/Lとなっています。
ボディの軽量化や抵抗値を最大限まで減らした結果、燃費も旧モデルより向上しています。
3シリーズクーペの買取価格例
3シリーズクーペの最新の買取事例をご紹介します。
- 2012年式 (平成24年)<3シリーズクーペ 320i Mスポーツ> 黒系
走行距離 4.5万km 新車販売価格 545万円 参考買取価格 129万円 残価率23% - 2010年式 (平成22年)<3シリーズクーペ 325i> 白系
走行距離 7.8万km 新車販売価格 598万円 参考買取価格 92万円 残価率15% - 2008年式 (平成20年)<3シリーズクーペ 320i> 白系
走行距離 9万km 新車販売価格 434万円 参考買取価格 36万円 残価率8%
3シリーズクーペの人気グレードと残価率
3シリーズクーペの基本グレードは、下記で構成されています。
- 335iクーペ(3Lツインターボエンジン)
- 325iクーペ(3Lエンジン)
- 320iクーペ(2L 直列4気筒エンジン)
これらの基本グレードに、よりスポーティな走行が可能となるM スポーツエディションを選択することができます。新車販売時の売れ行きや中古車市場での人気を見ると、最高グレードとも言える335iクーペMスポーツエディションの人気が高く、リセールバリューも高くなっています。
3シリーズ自体がBMWの主要モデルとして普遍的な人気があり、残価率は比較的高い車種です。3シリーズクーペは大衆的な人気車ではありませんが、スポーティな走りを好むユーザーからは高く評価されています。
ただ人気車だけに、グレードごとの査定価格は差がつきやすい状況です。
3シリーズクーペをより高額に買い取ってもらうポイント
続いて、3シリーズクーペをより高額に買い取ってもらうポイントをご紹介します。
人気のカラー
3シリーズクーペのボディカラーは、下記になります。
- ブラックⅡ
- ブラック・サファイア
- ディープ・シー・ブルー
- スペース・グレー
- リキッド・ブルー
- アルピン・ホワイトⅢ
- チタン・シルバー
- オリオン・シルバー
- クリムゾン・レッド
- ミネラルホワイト
- パーミリオン・レッド
ビビッドな発色が特徴的なレッド系や、BMW車のイメージカラーに多く採用されるブルー系の人気が、世界的には高いですが、日本市場では、ホワイト系・ブラック系・シルバー系の人気が圧倒的に高いようです。
中でもリセールバリューが高いのは、ホワイト系やブラック系となっています。
3シリーズクーペは個性的なスタイリングで、どのボディカラーも独創性を持つデザインを引き立たせる色合いですが、高貴な雰囲気を印象付けるホワイト系や重厚な迫力を醸し出すブラック系は、売却時にもプラス査定となるようです。
人気のオプション
BMWはそれぞれの車種に数多くの純正オプション品が用意されていますが、スポーティな3シリーズクーペをさらに引き立たせるアクセサリーオプションは、査定時にも高評価のようです。
中でも、アクセル・ブレーキペダルやフットサポートは手軽に導入できるパーツですが、丁寧に使用していることがアピールできれば、査定額の上積みが期待できます。
またBMWやMスポーツのロゴデザインがドアの開閉時に足元を照らし、高級車としての雰囲気を演出してくれる、BMWドアプロジェクターライトも人気の高いオプション品です。
比較的安いコストで導入できるオプション品ですが、アクセサリーオプションが多く搭載されることで、他の3シリーズクーペとの差別化を図ることができます。
10年落ちの場合値段はつくか?
3シリーズクーペは最終モデルも登録から10年が経過している車がほとんどです。一般的に10年落ちの車は、消耗品の交換時期であることが想定され、コストがかかることから買取相場が急落する傾向にあります。
さらに輸入車は部品調達の手間なども考慮されるため、国産車よりリセールバリューは低い状況です。3シリーズは輸入車の中では高いリセールバリューとなりますが、高年式の3シリーズクーペを売却する場合には、0円査定で引き取られる事例も多く報告されています。
ただ、古いモデルにも需要はあるので、1件の買取業者と交渉を進めるのではなく、じっくり複数の業者と交渉することで、高い査定額をつけてくれる業者を見つけることができます。
10年落ちの3シリーズクーペでも、日本の中古車市場ではまだまだ需要があるので、もし0円査定を受けても諦めずに、他の買取業者へアプローチすることをオススメします。
まとめ
今回は、3シリーズクーペの買取情報をご紹介しました。4シリーズに特徴を引き継いだ3シリーズクーペですが、その独特の存在感のファンは未だに多いです。
中古車市場でもまだまだ需要の多い車ですので、ニーズのある買取業者を探し売却することをオススメします。