トヨタの中で高級車と同じほど豪華な装備を誇る実用手で快適なアルファード。アルファードの年間維持費はどれほどかかるのでしょうか。トヨタ最上位クラスならではの維持費に関係するメリットとデメリットとは何でしょうか。アルファードの年間維持費を算出する方法をご紹介します。
目次
アルファードの特徴
アルファードはトヨタの高級ミニバンクラスです。横に広い車体と両側スライドドアにより、車内空間は非常に広々としています。最上位LLクラスのサイズ感だけではなく、内装もクッション性やインパネなど高級感が漂う設計となっています。フロントも高級感と迫力があるものとなっており、高級志向の男性からも愛される車です。
アルファードの基本スペック
- 新車価格:337.6~1,578万円
- サイズ:全長4.92m~4.95m×全幅1.85m×全高11.88m~1.95m
- エンジン:4WD/FF
- エンジン排気量:2493㏄
- 燃費:11.60~18.40㎞/L
アルファードでかかる維持費は年間どのくらい?
車を維持していくためには毎年かなりの費用がかかります。税金や保険は基本的な維持費ですが、地域によってはガソリン代が高騰していたり、駐車場代が定期的に必要になったりするかもしれません。では、アルファードの維持費は年間いったいどのくらいなのでしょうか。
税金
自動車の維持費として絶対に税金を支払う必要があります。アルファードを維持していくために必要な税金はどれくらいかかるでしょうか。税金には自動車税と重量税の2種類があります。それぞれの税金を算出してみましょう。
自動車税
アルファードは2000㏄以上のエンジン排気量があるため、自動車税は45,000円です。しかし、ハイブリッドモデルのアルファードはエコカー減税対象車となっています。ですから自動車税75%減税されて納付額が11,500円となるケースもあるようです。
重量税
アルファードの車体重量は1920~2240kgです。2.0トン以下のグレードのアルファードは自動車重量税が3年分で49,200円、2.0トン以上のグレードの場合は61,500円となります。ただしハイブリッドモデルのエコカー減税対象車の場合は免税、もしくは25・50・75%減税のいずれかに分類されます。
保険
アルファードを維持していくうえで必要な維持費の一つが保険代です。自賠責保険と任意保険の2種類があります。車を維持する人の年齢や走行距離などの様々な条件によって保険の金額は変化します。いろいろなケースを取り上げてアルファードの保険代を計算していきましょう。
自賠責保険
車を所有する人が必ず加入しなければならないものが自賠責保険です。もし、交通事故を起こして被害者に対して損害賠償をしなければならない時のために自賠責保険の強制加入が、自動車損害賠償保障法に基づいて義務付けられています。
自賠責保険は4種類の車種系統と保険契約期間によって決められています。アルファードの自賠責保険は次の通りです。
契約期間 | 12カ月 | 13カ月 | 24カ月 | 25カ月 | 36カ月 | 37カ月 |
契約金額 | 16,350円 | 17,310円 | 27,840円 | 28,780円 | 39,120円 | 40,040円 |
任意保険
任意保険は法律で義務付けられているものではありませんが、自賠責保険だけでは補いきれない様々なケースに対応してくれる保険として加入する必要があります。任意保険は車の形式別の料率クラス、所有者の年齢や免許証のカラーなどにより費用が変わります。では、まずアルファードの形式別料率クラスを表でご紹介しましょう。
対人賠償責任保険 | 対物賠償責任保険 | 搭乗者傷害保険 | 車両保険 | |
AGH30W | 3 | 4 | 5 | 6 |
AGH35W | 3 | 4 | 4 | 5 |
ANH20W | 4 | 5 | 5 | 6 |
ANH25W | 2 | 4 | 4 | 5 |
ATH20W | 6 | 5 | 4 | 5 |
AYH30W | 5 | 4 | 4 | 6 |
料率クラスは毎年見直しがされています。この表で紹介したアルファードの料率クラスは保険始期が2019年1月1日から2019年12月31日のものに限られます。
では、価格.comサイトで公開されている様々なケースの任意保険費用をご紹介しましょう。ある簡易アンケートによると、アルファードの任意保険料最安額は12,690円、最高額は126,000円となっています。では、見積もり事例による実際の保険料を簡単に表でご紹介しましょう。
車両保険クラス | 年間走行距離 | 免許 | 等級 | 運転者年齢 | 保険料 |
一般 | 5000㎞ | ゴールド | 17 | 45 | 66,790円 |
一般 | 5000㎞ | ゴールド | 20 | 52 | 66,000円 |
なし | 5000㎞ | ブルー | 8 | 46 | 31,000円 |
なし | 5000㎞ | ブルー | 15 | 39 | 26,000円 |
一般 | 10000㎞ | ゴールド | 8 | 46 | 78,000円 |
その他費用
税金や保険以外にもアルファードを年間維持するためにかかる費用はどれくらいあるのでしょうか。ここではガソリン代や駐車場代、車検代などのアルファードのメンテナンスなどに必要な維持費をご紹介します。ガソリン代や車検代は車種や地域によって変動しやすい維持費ですが、アルファードの年間維持費はどれくらいでしょう。
ガソリン代
アルファードの年間ガソリン代を計算するためには、まずアルファードの実燃費を調べる必要があります。アルファードの実燃費は約8㎞/Lです。1年間で10,000㎞走行すると仮定して計算してみましょう。ガソリン代は毎日のように変動していますし、地域によって異なります。
アルファードの実燃費で計算すると10,000㎞走行するためには約1250Lのガソリンが必要です。これをもとに年間にかかるアルファードのガソリン代を計算してみましょう。
現在のガソリン代全国平均はレギュラーが144.2円で、ハイオクは155.0円です。
≪レギュラーの場合≫
約1250L×144.2円=180,250円
≪ハイオクの場合≫
約1250L×155.0円=193,750円
地域やガソリンの種類によって変わりますが、アルファードの年間ガソリン代は約20万円と割り出すことができます。
駐車場代
年間に必要になる費用として駐車場代もあります。家に駐車場がなかったり、職場に無料駐車場がない場合は自分で毎日の駐車場代を支払わなければなりません。
現在、全国の月極駐車場の平均料金は8000円です。では、1年間借りるとしたらどれほどの費用がかかるのでしょうか。
約8000円×12カ月=約96000円(更新料が必要なところもあります。)
比較的新しい施設の駐車場はLLサイズのミニバンにも対応していますが、古い駐車場の場合高さ制限が1.8mになっていることもあります。通常のミニバンでもギリギリのサイズとなっていますので、アルファードは入庫不可能です。駐車場を選ぶ際にはアルファードが余裕を持って駐車できるところにしましょう。
車検代
アルファードの年間維持費の一つに車検が含まれています。車検は2年に一度受けなければなりませんが、車検時には修理しなければならない部分が生じたり、部品の交換が必要になることもあります。ですから、車検費用以外にもプラスでいくらか貯金しておく必要があるでしょう。
アルファード車検費用は以下のようになります。重量税・自賠責保険料・印紙代は一律のものですので、どこで車検を行っても変わりません。
自動車重量税 | ¥20,000- ~¥41,000- |
自賠責保険料 | ¥27,840- |
印紙代 | ¥ 1,200- |
車検整備費用 | ¥20,000- |
車検代行料 | ¥ 8,000- |
消費税 | ¥ 2,240- |
車検費用合計 | ¥79,280-¥100,280- |
2年ごとに行われる車検代を1年間の維持費として計算を行うと、【¥79,280-÷2年=¥39,640-/年~¥100,280-÷2年=¥50,140-/年】が必要です。一年間を通して40,000~60,000円+交換・修理費用として50,000円を車検代のために貯金しておけば安心です。
オイル交換
燃費が悪くなったり、イオンがするようになったらそろそろオイル交換時期かもしれないと考えるようにしましょう。ガソリン車の場合は大体15,000㎞走行のタイミングでオイル交換が勧められています。オイル交換にはエンジンオイル自体の値段と作業工賃が必要です。
エンジンオイルの値段相場は4Lあたり1000円~4000円です。エンジンオイルのグレードによって値段が変動します。ディーラーで行ってもガソリンスタンドやカー用品店で行ってもオイル交換費用はそこまで変わりません。オイル自体の値段と合わせて3000~5000円を見ておくと良いでしょう。
タイヤ交換
アルファードのタイヤ交換にはどれほどの費用が掛かるのでしょうか。タイヤ交換に関してはガソリンスタンドが一番安く行えます。そして一番安心で高いのがディーラーです。タイヤ交換工賃は1本当たり1080~2160円ほどかかります。どのようなタイヤを選ぶかによって異なりますがタイヤ交換には40,000~50,000円がかかると考えておくと良いでしょう。
アルファードの購入時にかかる費用は?
アルファードを毎年維持していくためにかかる費用をご紹介しできましたが、購入時にもかなりの費用がかかります。
新車を購入するのか中古車を購入するのかによって車体価格は異なります。また、購入時に必要になる税金や保険料、代行手数料などもあります。
車体価格
アルファードの新車車体価格は337~737万円です。中古車で購入するのであれば現在31~928万円で購入できます。
オプション
新車を購入するのであれば、オプションを追加できます。もっと便利に快適にアルファードをカスタマイズしたいと思われる方は購入時の費用としてオプション代も計算する必要があるでしょう。
アルファードのオプションの中で主なものをいくつかご紹介しましょう。
メッキガーニッシュセット | 265,680円 |
LED フロントガーニッシュ | 157,680円 |
イルミネーションセット | 78,680円 |
プロジェクションカーテシイルミ | 20,520円 |
リバース連動ミラー | 16,200円 |
リモートスタート | 66,960円 |
自動車重量税
購入時にも自動車重量税を支払う必要があります。購入後は車検毎に必要な維持費となります。アルファード新車購入時には3年後の初めての車検までの重量税が必要になります。
3年分のアルファードの自動車重量税は49,200円です。
自動車取得税
新しく自動車を購入する際には自動車取得税という税金も必要です。自動車取得税はグレードによってことなるためアルファードの場合の税金代を表にしてご紹介します。アルファードのエコカー減税対象車の場合は免税または20%減税されることもあります。
グレード | 自動車取得税 |
ハイブリッドエグゼクティブラウンジ | 175,900円 |
ハイブリッドG Fパッケージ | 133,900円 |
ハイブリッドG | 133,900円 |
ハイブリッドX | 119,300円 |
ハイブリッドSR Cパッケージ | 137,500円 |
ハイブリッドSR | 122,900円 |
ハイブリッドX サイドリフトアップシート装着車 | 113,000円 |
自賠責保険
車を所有する人が必ず加入しなければならない自賠責保険。これは購入時に支払う必要があります。3年後の初めての車検まで自賠責保険の期間が切れないように37カ月の自賠責保険への加入が勧められています。ですから購入時の自賠責保険は40,040円です。
リサイクル料金
アルファードのリサイクル料金は次の通りです。
- 2015年発売:16,420円
- 2011年:14,800~16,930円
- 2008年:16,130~18,060円
ディーラー代行手数料
ディーラーに全てを任せるとすると以下のような氷河ディーラー代行手数料として加算されます。
- 納車費用
- 検査登録代行費用
- 車庫証明代行費用
- 下取り車手続き代行費用
- 下取り査定量
これら全てを代行してもらうとなると購入時の費用としてさらに50,000円近く必要になるでしょう。できるだけ節約したいのであれば、自力で車庫証明を取ったり下取り業者を探したりすることをおすすめします。
壊れやすいところや注意するべき点
トヨタアルファードで故障・修理事例が多い箇所はインバーターです。特にハイブリッドモデルのアルファードで故障が良く見られています。インバーターは非常に重要な部品ですから、故障するとエンジンがかからなくなります。
インバーターの交換費用は50万円以上かかるといわれています。走行距離が10万㎞を超えたころにインバーターは故障しやすくなるようですので、それまでに下取りに出したりして、修理費用や維持費をできるだけ削減する方法もあります。
まとめ
アルファードはトヨタの高級モデルに匹敵する高級感あふれる人気車です。見た目に魅了されて購入に至ることも少なくありません。しかし、購入前にしっかりと維持費や購入時にかかる費用を計算するようにしましょう。アルファードは燃費が良くない、年間のガソリン代がかなりかかることが分かりました。
しかし、エコカー減税対象車モデルもあるため、賢く選んで税金の節約をすることもできるでしょう。トヨタのアルファードを維持するうえで年間の維持費を算出して賢くためていくことはとても重要です。