トヨタから2003年に発売されたウィッシュ。2012年のマイナーチェンジによりステーションワゴンのような広々としてスペースが実現した車です。ウィッシュは燃費が良いと噂されていますが、それだけ年間維持費が浮くということでしょうか。ウィッシュを所有している人や、購入を検討している方が知るべき維持費の算出方法をご紹介しましょう。
目次
ウィッシュの特徴
ウィッシュの特徴として2つの魅力が挙げられます。それはパワフルな走行性能と≪7速スポーツシーケンシャルシフトマチック≫です。バブルチックを搭載しているウィッシュは加速性能が優秀であり、想像を超えたパワフルでスムーズな走りを期待できます。
さらに、高速だけではなく坂道や市街地などいろいろな道路シーンで最適なシフトチェンジが行える車ともいえるでしょう。衝突のダメージを最小限に抑えることができるように設計されており、環境を意識したパワフルな走りが出来る車として幅広い年代に受けのいい車です。
ウィッシュの基本スペック
- 新車価格:190.6~285.4万円
- サイズ:全長4600㎜×全幅1720/1745mm全高1590/1600㎜
- エンジン:FF
- エンジン排気量:1797/1986㏄
- 燃費:14.40~16.00㎞/L
ウィッシュでかかる維持費は年間どのくらい?
トヨタのミニバンとして長年人気を集めている車がウィッシュです。ウィッシュは燃費が良いため維持費が安いと話題になっていますが、実際のところ年間維持費はどれくらいかかるのでしょうか。乗りやすく維持しやすい車であることは確かなのでしょうか。ウィッシュにかかる税金や保険料、車検代など様々な維持費を算出してみましょう。
税金
まず必要な維持費の1つが税金です。自動車税と重量税という2種類の税金を支払う必要があります。自動車税は毎年支払わなければならず、重量税は車検の際に必要となります。車種や排気量などによって異なる税金ですが、ウィッシュの場合はどれくらいかかるのでしょうか。
自動車税
ウィッシュの自動車税はエンジン排気量が1500㏄以上2000㏄以下であるため39,500円となっています。自動車登録翌年度から毎年払っていかなければならない年間維持費の基本です。
重量税
ウィッシュの自動車総重量は1.5トン以下です。そのため、車検毎にかかる自動車重量税は24,600円となります。ただし、最初の車検は購入時から3年後となりますので、重量税は3年分、つまり36,900円となります。
保険
次に必要となる年間維持費は保険料です。保険には自賠責保険と任意保険という2種類があり、車を所有している人なら誰もが契約しなければなりません。特に自賠責保険は加入が義務付けられています。100パーセント事故を避けることはできません。いくら気をつけていても事故を起こすことはあり得ます。どのようなときに万が一損害を与えてしまったら自賠責保険により損害賠償を支払うことができるようになっているのです。では、ウィッシュの自賠責保険、さらにケースによって料金が異なる任意保険について詳しくご紹介しましょう。
自賠責保険
自賠責保険は必ず払わなければなりません。車種によって決められていますが、車種系統によって自賠責保険の値段は変わります。
自賠責保険は4種類の車種系統と保険契約期間によって決められています。ウィッシュの自賠責保険は次の通りです。
契約期間 | 12カ月 | 13カ月 | 24カ月 | 25カ月 | 36カ月 | 37カ月 |
契約金額 | 16,350円 | 17,310円 | 27,840円 | 28,780円 | 39,120円 | 40,040円 |
任意保険
次に任意保険です。任意保険は人以外のものを破損した場合の保険や、愛車本体に対する車両保険など様々な内容の保険をかけることができるものです。車の所有者やドライバーの年齢、さらには免許のカラーによって料金は変動します。
ではまず、ウィッシュの形式別料率クラスを表でご紹介しましょう。
対人賠償責任保険 | 対物賠償責任保険 | 搭乗者傷害保険 | 車両保険 | |
ANE11W | 6 | 4 | 4 | 4 |
ZGE20E | 4 | 4 | 4 | 4 |
ZGE22W | 4 | 3 | 4 | 3 |
ZGE25W | 5 | 4 | 4 | 4 |
ここで紹介しているウィッシュの料率クラスは保険始期が2019年1月1日から2019年12月31日のものに限定されます。
では、価格.comサイトで公開されている様々なケースの任意保険額をご紹介しましょう。価格.comで行われた簡易アンケートによるとウィッシュの任意保険料最安額は10,740円、最高額は97,000円となっています。
では、見積もり事例による保険料を簡単に表でご紹介しましょう。
車両保険クラス | 年間走行距離 | 免許 | 等級 | 運転者年齢 | 保険料 |
一般 | 3000㎞ | ゴールド | 17 | 40 | 63,000円 |
エコノミー | 10000㎞ | ゴールド | 20 | 42 | 40,000円 |
なし | 3000㎞ | ゴールド | 20 | 61 | 14,500円 |
一般 | 10000㎞ | ブルー | 20 | 54 | 60,000円 |
一般 | 4000㎞ | ゴールド | 20 | 54 | 31,150円 |
その他費用
ウィッシュを維持していくために必要な費用は税金と保険だけではありません。乗るためにはガソリンが必要ですし、いつも安全に乗るために定期的なメンテナンスが必要です。それらにかかる年間費用はどれほどかかるのでしょうか。
ガソリン代
まず計算したいのはガソリン代です。ウィッシュは低燃費なことで良く知られていますが、実燃費はkm/Lとなっています。この燃費を参考に1年間で10,000km走行した際の年間ガソリン代を計算してみましょう。
ガソリン代は地域によって異なりますが、ウィッシュの実燃費が11~13km/L。そして1年間の走行距離が10,000km。これをもとに年間にかかるガソリン代を計算してみましょう。現在のガソリン代全国平均はレギュラーが144.2円で、ハイオクは155.0円です。
≪レギュラーの場合≫
約833L×144.2円=120,118円
≪ハイオクの場合≫
約833L×155.0円=129,115円
つまり、現在のガソリン代で計算するなら年間で円が必要であるということです。どこでガソリンを継ぐか、どのような支払い方法を使うかによって多少ガソリン代は節約できるでしょう。
駐車場代
車の所有者で駐車場を必要としている方は、年間維持費に駐車場代も含めなければなりません。コインパーキングなどを頻繁に使用される方を除き、月極駐車場を毎日使用される方を1つの例にとって1年間の駐車場代を計算してみましょう。
約8000円×12カ月=約96000円(更新料が必要なところもあります。)
つまり、ウィッシュの年間駐車場代は少なくても約100,000円かかるということなのです。
車検代
新車購入時から3年後に車検を受けなければなりません。その後は2年ごとになるため自動車重量税や自賠責保険料を2年分払う必要があります。それら法定費用を含めたウィッシュの車検費用はどれほどかかるのでしょうか。
自動車重量税 | ¥24,600- |
自賠責保険料 | ¥27,840- |
印紙代 | ¥ 1,200- |
車検整備費用 | ¥20,000- |
車検代行料 | ¥ 8,000- |
消費税 | ¥ 2,240- |
車検費用合計 | ¥83,880₋ |
ウィッシュは2年に一度の車検で約80,000~90,000円かかるということがわかります。ですから1年間の維持費では車検費用の2分の1となり、41,940が必要です。加えて修理や部品交換が必要になったときのために50,000円ほど用意しておくと良いでしょう。
オイル交換
ウィッシュをディーラーでオイル交換する場合、どれほどの費用が掛かるのでしょうか。ディーラーの場所や地域によって異なりますが、名古屋のトヨタディーラーの場合は5L までのオイル交換を2160円で行ってくれます。そのほかにも15分の作業時間であれば1390円から、さらには、オイル会員になることで通常価格から1000円近く値引きされるサービスもあるようです。
タイヤ交換
ウィッシュのタイヤ交換にはどれほどかかるのでしょうか。ウィッシュの純正タイヤは約6512~9000円で購入できます。タイヤ交換のみの工賃では1本当たり1000円前後が相場となっています。タイヤ交換の費用としてタイヤ代と工賃合計で30,000~50,000円を予想しておくとよいでしょう。
ウィッシュの購入時にかかる費用は?
車は維持していくために様々な費用がかかります。しかし、1番お金がかかるのは購入時です。もちろん車本体代も必要ですし、車を登録したり、保険を契約するためにかなりの費用がかかります。購入時にかかる費用を簡単に算出してみましょう。
車体価格
ウィッシュの新車車体価格は184~259万円です。中古車で購入するのであれば現在1~208万円で購入できます。
自動車重量税
新車購入時には3年後の車検までの重量税を支払う必要があります。1年間分のウィッシュの自動車重量税は12,300円ですから、3年分となると36,900円です。
自動車取得税
自動車を所有している人がはじめに必ず支払わなければならない税金。それは自動車取得税です。自動車取得税はグレードによってことなるため表にしてご紹介します。
グレード | 自動車取得税 |
2.0Z | 64,500円 |
1.8S | 54,700円 |
1.8A | 50,500円 |
1.8G | 57,000円 |
1.8X | 47,500円 |
1.8S | 59,700円 |
特別仕様車1.8S MONOTONE
ホワイトパール |
57,700円 |
自賠責保険
新しくウィッシュを購入するときには自賠責保険に必ず加入しなければなりません。3年後の初めての車検まで自賠責保険の期間が切れないように37カ月の自賠責保険が勧められています。
ですからウィッシュ購入時の自賠責保険は40,040円です。
リサイクル料金
ウィッシュのリサイクル料金は次のように決められています。
- 2009年発売:10,330~12,550円
- 2003年発売:11,500~12,100円
ディーラー代行手数料
ウィッシュ購入時に必要になるかもしれない、重要度が低い費用が代行手数料です。代行してもらわなければ一切かからない費用ですので簡単にご紹介します。ディーラー代行手数料に含まれているものは大まかに分けて次のような費用です。
- 納車費用
- 検査登録代行費用
- 車庫証明代行費用
- 下取り車手続き代行費用
- 下取り査定量
すべてをディーラーに代行依頼すると50,000円近くの追加費用が必要になります。できるだけ予算削減を心がけたいのであれば、車庫証明や下取りなどは自分で行ったり、業者を探した方がよいでしょう。
壊れやすいところや注意するべき点
ウィッシュの弱点というべき壊れやすい部分はショックアブソーバーです。特に2003年に発売された初代モデルのウィッシュの所有者は経験しやすい修理ポイントです。オイル埋もれは急に乗り心地が悪くなったり、エンジンが止まったりするものではないので、気づくのに遅れてしまうことがあります。
ウィッシュ初代のオイルシールがあまり強くないため、乱暴に扱ったという訳でもなくある程度乗っていたら起きてしまう故障です。この場合は、ショックアブソーバーを交換しなければなりません。純正のショックアブソーバーは20,000円から、リダクト品や社外品のものであれば15,000から交換が可能です。
まとめ
ウィッシュは発売当初からスポーティで力強い走りが高く評価されています。もちろん故障することもありますが、丁寧に扱いメンテナンスを怠らなければ急に莫大な修理費用が掛かるということはないでしょう。トヨタの人気車の中でも維持費の安いウィッシュも油断せず、年間維持費をしっかり算出して賢く扱いましょう。