ドイツで誕生し、最も知名度のある車として世界中から愛されているフォルクスワーゲンのゴルフ。日本でもその人気は変わらず、初代から現行モデルに至るまで、長きに渡って高く支持されている車です。
そんなゴルフを買取に出すと高額査定が期待できるのでしょうか。大切にしてきたゴルフは少しでも高く売りたいですよね。そこで、ゴルフの買取での評価やおすすめの買取方法を紹介します。
ゴルフの特徴
ゴルフはドイツのフォルクスワーゲンが生産している乗用車で、1974年に販売開始して以来、現在に至るまで長く愛され続けています。
ドイツ自動車メーカーのハッチバック車
ゴルフは世界的に人気が高いハッチバック車で、2013年7月には累計生産台数が3,000万台に達しました。世界の車種別歴代総生産台数では、トヨタカローラに次いで第2位です。
まさに、世界的に愛されている定番の名車と言えるでしょう。日本市場でも高い知名度を持ち、フォルクスワーゲンの代名詞として多くのユーザーを獲得しています。
初代モデルから共通するゴルフの特徴として、コンパクトな外観と、広々とした室内空間があります。
ファミリー向けの大衆車として非常に手頃感がありつつ、ドイツ車ならではの安定性や剛性が評価されています。
日本ではドイツ車の人気が安定していますが、その中でもゴルフは輸入車と大衆車という2つの魅力を兼ね備えた車として高く評価されています。
価格帯も手ごろで性能もよく、輸入車という選択肢の中では非常に堅実な1台です。
頑丈でしっかりとした安全性のモデル
ドイツ車に共通する魅力として、車体が頑丈で安全性が高いという点が挙げられます。
ドイツにはアウトバーンという高速道路があり、ドイツ車は全てアウトバーンでの走行を基準に開発され、高速運転時でも安全に運転できるだけの操作性や耐久性が求められます。
そのため、剛性が高く、頑丈で安全性が高い車でなければドイツ車としては通用しません。
長時間の走行も可能で運転しやすい
ゴルフはフォルクスワーゲンの中でも大衆車という位置づけで、主に街乗りを想定して開発されています。
しかし、前述したようにアウトバーンでの高速走行がドイツ車の基本なので、悪路や山道、長時間走行での快適性も抜群です。
ハンドリングの良さや小排気量でも十分なエンジン性能を持つゴルフは、女性でも運転しやすいでしょう。街乗りから高速走行まで、あらゆるシーンに対応できる万能さがゴルフの魅力のひとつです。
ドイツ車ならではの質の高いこだわり
日本車のものづくりへのこだわりも世界的に評価されていますが、ドイツ車にはマイスター制度という職人文化があり、質の高い製品を生み出し続けています。
特に自動車業界においては、ドイツは常に時代の最先端を走り、数々の名車を生み出してきました。
そんなドイツ車ならではのこだわりや質の高さは、ゴルフにもしっかり反映されています。日本車とはまた違う、ドイツの職人の歴史を感じる安心感は、ドイツ車にしかない魅力と言えるでしょう。
ゴルフの買取で必要な基本情報
1974年に発売開始したゴルフは、初代から数えて現在7代目が販売されています。ゴルフの買取の際に必要となる、年式や走行距離など、基本情報についてまとめました。
年式
ゴルフは何年かに一度のフルモデルチェンジの他、頻繁にマイナーチェンジを行っています。そのため、買取査定の際は年式が非常に重要となります。
現行の【ゴルフⅦ】は2013年にフルモデルチェンジされたものですが、2016年、2017年、2018年とそれぞれマイナーチェンジをしてきました。
マイナーチェンジの内容は、デザインの変化や安全性の強化などさまざまです。同じゴルフⅦでも、年式の違いによって査定額に差が出ます。
走行距離
一般的には、1年で1万kmというのが中古車の走行距離の目安といわれています。
3年落ちなら3万km、10年落ちなら10万km以下の車であれば、走行距離が少ない車として査定価格も上がります。ただし、これは日本車の基準です。
外車の場合は、その国の環境に合わせて作られています。ゴルフはドイツ車で頑丈なのでそれほど劣化する車ではありませんが、メンテナンスはこまめに行っておきましょう。
走行距離の長さよりも、メンテナンスの有無で値段が変わることが多いです。
グレード
現在の最新モデルである【ゴルフⅦ】には3つのグレードがあります。
【トレンドライン】【コンフォートライン】【ハイライン】の順にグレードが上がり、最もハイグレードなのがハイラインです。
ゴルフはマイナーチェンジが多く、それぞれのグレードの違いも年式によって異なります。
決定的な違いは排気量で、トレンドラインとコンフォートラインは排気量が1.2Lなのに対しハイラインは1.4Lの排気量です。
その他、タイヤの大きさがグレードごとに1インチずつ異なる点や、クルーズコントロールなどの予防安全装備の有無、空調の違いなど仕様が異なります。
オプション装備なども異なるため、同じゴルフⅦでも、トレンドラインとハイラインでは大きく差が付くでしょう。
ゴルフの買取査定額とは
ゴルフの買取査定を依頼する際には、状態やタイミングで買取査定額が変化します。ゴルフの買取査定額に影響するポイントを見てみましょう。
走行距離や状態などで買取価格が異なる
買取価格に最も影響するのは、やはり走行距離や状態です。ゴルフは品質の高いドイツ車という事で、年式が古くても劣化が少ない傾向があります。
そのため、走行距離が多く、あまりに状態が悪いものは、やはり査定に影響が大きいでしょう。
時期により査定額が異なる
ゴルフはマイナーチェンジが多い車種です。最近では、2018年の初めにマイナーチェンジを行いました。
一般的に、モデルチェンジの後は査定額が大きく下がってしまいます。ゴルフの買取を考えているなら、常にモデルチェンジの動向をチェックしておきましょう。
旧モデルは右ハンドルかで買取査定額に影響する
ゴルフの旧モデルには右ハンドルと左ハンドルの両方が存在します。昔は輸入車の場合は左ハンドルが多かったですが、やはり日本の運転事情からみても、右ハンドルの方が需要が高いです。
左ハンドルであることがステータスだった時代もありますが、利便性や安全性という面では右ハンドルの方が有利です。
特にゴルフは街乗りがメインで女性も多く運転するため、右ハンドルの方が買取査定額が高くなるでしょう。こだわりがない場合、ゴルフを購入する際は、後で買取に出す可能性も考えて右ハンドルにする方がおすすめです。
高額査定が期待できるゴルフの特徴
ゴルフのグレードやボディカラー、オプションなどから、高値で売りやすいゴルフの特徴をまとめました。
ゴルフはリセールバリューがあまり高くない車種なので、いずれ売却を考えるなら、売りやすいグレードやカラーを選ぶことが大切です。
ゴルフの人気グレード
ゴルフにはトレンドライン、コンフォートライン、ハイライン、GTI、Rの5つのグレードがあります。
トレンドラインとコンフォートラインは排気量は同じ1.2Lですが、ハイラインは1.4L、GTIとRは2Lです。
最も安いトレンドラインは新車価格250万円台ですが、ハイクラスのGTIで400万円弱、最も高いグレードのRは約550万円です。
一般的にグレードが高い車の方がリセールバリューが良いですが、ゴルフの中で最もリセールバリューが高いグレードはGTIです。
もともと残価率が低くなりがちなゴルフにおいては、グレードRの新車価格の高さが災いします。買取価格の高さと新車価格のバランスで考えると、GTIが最もお得なグレードと言えるでしょう。
ゴルフの人気カラー
中古車買取の場合、シンプルで目立ちすぎない色が人気で、ゴルフも一般的な中古車市場の人気と同様にホワイトとブラックが最も高値がつきやすい色です。
ゴルフの場合はシルバーも比較的高値になりやすい傾向があります。中古車相場ではシルバーの車は人気があまりないのですが、ゴルフに関してはシルバーでもホワイトやブラックに近い人気があります。
また、ゴルフは色別の買取価格にあまり大きな差がないのが特徴です。他の車種だと人気色と不人気色では数十万単位で買取価格が変わることがありますが、ゴルフは色の違いによる価格の変動が少ないため、ホワイトやブラック、レッドと比較しても、大幅に買取価格が下がるという事はないでしょう。
ゴルフの人気オプション
ゴルフはシンプルな外見が特徴の車のためドレスアップパーツの人気は低いと思われがちですが、サイドスカートやロータリーなど、車のドレスアップパーツは高値の傾向があります。
また、サンルーフのオプションも人気が高く、10%〜20%程度のプラス査定が予想されます。
それ以外の純正オプションはあまり査定には影響がないため、新車購入時にリセールバリューを期待してオプションをつけるのはおすすめしません。
ゴルフの最新買取相場
- <ゴルフ R 4WD>
年式:平成26年(2014年) 走行距離:4万km カラー:ブルー系
新車価格: 540.0万円 買取価格:193.7万円 残価率:約35% - <ゴルフ TSI ハイライン>
年式:平成29年(2017年) 走行距離:2万km カラー:ホワイトパール系
新車価格: 325.0万円 買取価格:188.6万円 残価率:約58% - <ゴルフ TSI コンフォートテック エディション>
年式:平成30年(2018年) 走行距離:1万km カラー:ブラック系
新車価格: 299.0万円 買取価格:160.8万円 残価率:約53%
ゴルフを買取に出す方法
ゴルフは現行の車種のため需要も安定しており、買取方法も様々です。ゴルフを買取に出すための方法をいくつかご紹介します。
ディーラー下取り
車の乗り換えを検討している場合、ディーラー下取りに出すという方法があります。ディーラー下取りは、乗り換えたい車のディーラーで行うのが基本です。
たとえば、ゴルフからトヨタの車に乗り換えたいなら、トヨタでディーラー下取り査定をする必要があります。しかし、他メーカーでの下取りは査定額が低くなりがちです。
フォルクスワーゲンのディーラーでも下取りや買取を行っていますが、こちらもやはり査定額はあまりいいとは言えません。
買取業者に出す
ゴルフの売却を考えているなら、買取業者に出すのが最も基本の方法です。ディーラー下取りよりも高い査定額が出ることが多く、お得に売却することができます。
デメリットは、自分で買取業者を探すのが面倒という点と、必ずしもその買取業者がゴルフの販売に強いとは限らないという点です。
一括査定
インターネットの一括査定サイトを利用すれば、複数の買取業者に一度で査定を依頼できます。必要事項を入力するだけでいつでも査定を申し込めるので、忙しい方に便利です。
一括査定のメリットはもう一つあり、さまざまな業者が集まっているため、一番お得な業者を見つけて比較できることです。
国産車に強い業者、輸入車に強い業者、年式の古い車に強い業者など色々あります。一括査定を利用すれば、ゴルフの買取に強い業者もきっと見つかります。
個人売買
インターネットオークションや個人売買サイトを利用すれば、中古車買取業者を通さず、個人間で売買を行うことが可能です。
しかし、車は高額商品という事もあり、後々トラブルが発生しやすい点に注意が必要です。また、手続きも全て自分で行ったり、車の受け渡しも面倒など、デメリットが多いです。
ゴルフの買取価格を上げる方法
ゴルフの買取価格を上げるためには、いくつかのポイントがあります。ポイントを抑えて、ゴルフをお得に買取してもらいましょう。
ゴルフの買取時期が高い時に売る
中古車市場は常に変化しており、同じ車でも売る時期によって大きく買取価格が変動します。
最も高く売れるのは1月から2月で、1年で最も中古車が売れる時期の3月から4月に合わせ、人気車種であるゴルフの在庫を確保しようとするからです。
3月から4月は春休みと新生活のスタートが重なるため、車を買う人も増えてきます。また、毎年4月は自動車税の課税が行われる時期です。このことも、1月から2月の査定を行う方に影響しているでしょう。そのため、買取査定を1月から2月頃にすれば、高額買取を期待できます。
定期点検をした整備記録を残す
すべての車は新車として購入した際に、定期点検整備記録簿というものが付いてきます。ディーラーで車の定期点検や修理をしたときは、必ずこの整備記録が残ります。
中古車の査定の際には、この整備記録を見れば状態がわかるので、査定の判断材料の一つになります。どれくらいのペースで点検したかがわかれば、オーナーがどれだけ車を大切にしていたかが査定士には一目瞭然です。
長く乗っていれば点検や整備、多少の修理はつきものです。車の価値を下げないためにも、できるだけ整備記録は残しておきましょう。
中古車では定期点検整備記録簿が紛失されていることも多く、記録が残っているだけでも好印象です。
整備記録簿が付くのは基本的にディーラーに入庫して整備した場合ですが、民間工場で整備を受けた場合も、チェックシートのようなものが貰えることがあります。
整備に関する記録は必ず保管して、買取の際には今までの整備の履歴を出せるようにしておきましょう。
カスタマイズは元に戻す
中古車査定は、純正の状態が最も高く査定されます。そのため、カスタマイズをしていた場合は可能な限り元に戻しましょう。
最低でも、車検範囲内に収めておかないと、買取拒否されることもあります。そのため、カスタマイズをしたときは、純正の部品を必ず残しておくようにして下さい。
また、車体に穴をあけるようなカスタマイズは、査定の際に不利になります。後で売却の可能性があるなら、カスタマイズは控えめにしましょう。
価格や性能、デザインによっては、社外品のカスタマイズパーツでも値段が付くことがあります。
わざわざ費用と手間をかけて純正の状態に戻すより、純正の状態とカスタマイズされた状態の両方の査定をしてもらうというのも一つの方法です。
車内の掃除や洗車を行う
基本的な事ですが、社内の掃除や洗車も、車の価値をあげる大切なポイントです。定期的に掃除や洗車をしている車は、大事に乗られていたというのが一目でわかります。
ほこりや汚れを放置しておくと、傷など、内外装の痛みに繋がります。
また、定期的に掃除や洗車を行う事が、小さな車のトラブルを見逃さないチェックにもなります。車体はできるだけきれいに保つように心がけましょう。
複数の業者に査定してもらう
中古車の買取査定は、複数の業者に査定を依頼するのが高額買取の秘訣です。複数の業者を競わせることによって、買取金額が上がるからです。
複数の業者に査定してもらったのが伝われば、業者は自分のところに売ってもらうために買取価格をできるだけ引き上げます。
1社だけの査定だと、こうした競争が起こらないため、査定額は控えめになります。中古車の買取査定をするなら、一括査定サイトを利用するか、複数の業者で査定を受けていることをそれぞれの業者に伝えることがおすすめです。
まとめ
ゴルフは人気の高い車種なので、買取相場も高めが期待できます。グレードや年式だけでなく、走行距離や状態が重視されるため、できるだけ丁寧に乗ることを心がけましょう。
また、2019年10月には新型となるゴルフ8がワールドプレミアを迎えることが決定しています。日本でのモデルチェンジの時期は未定ですが、近いうちにモデルチェンジが行われる可能性が高いでしょう。
モデルチェンジ後にはこれまでのモデルが型落ちとなり、価格が下がってしまいます。そうなる前に買取に出すと高額査定がつきやすいです。
そのほかにも、複数の業者で見積もりをとることで、さらに査定額が有利になるケースが多くみられます。ゴルフの売却の際には、一括査定を利用すると便利です。