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これから主流になる電気自動車
現在の自動車のパワーユニットは、内燃機関のガソリンもしくはディーゼルエンジンの割合が多く主流です。1997年に登場した世界初の量産ハイブリッド専用車「トヨタ・プリウス」が登場してからは、電気モーターと内燃機関のエンジンを搭載する自動車が徐々に増加していきました。
さらに、2009年には「三菱・i-MiEV」、2010年には「日産・リーフ 」という電気自動車(EV)が市販車として登場しました。発売当初は、航続距離が短い、充電場所が少ない、車両本体価格が高い、などの理由で実用性はまだまだ低くなかなか普及しませんでした。
しかし、ここ数年で技術が大きく進歩し、電気自動車のデメリットな部分がかなり解消されてきました。バッテリ容量の大型化で航続距離は内燃機関のエンジンとほぼ同等にまでなり、充電場所は全国で約18,000箇所以上となりガソリンスタンドの約60%ほどまで拡大しています。
車両本体価格も日産リーフなら、330万円ほどから購入できます。
2014年にはBMWがコンパクトカーの「i3」を発売、2017年にはフォルクスワーゲンが「e-Golf」を発売、2018年にはジャガーが「I‑PACE」を発売と年を追うごとに電気自動車が増えてきています。
さらに、2019年から2020年にかけてメルセデスペンつやポルシェ、アウディ、ミニからも電気自動車が発売されます。あと10年、いや5年もすれば自動車業界は電気自動車が主流になっているのではないでしょうか。
高級ブランド別の電気自動車
テスラ
MODEL S
テスラ・MODEL Sは、2012年に発売された高級セダンタイプの電気自動車です。しかし、リアゲートはハッチバックタイプとなっているので5ドアハッチバックとも言われています。発売当初の2012年~2014年まではRRの2WDのみ、2014年からはAWDが登場し2017年以降はAWDのみの設定となっています。
ボディは大型でエクステリアデザインはスポーティーな感じですが高級感も兼ね備えています。インテリアも高級感が漂う作りで、ひときわ目に付くのがセンターに配置された縦型17インチタッチパネルです。
FMラジオやBluetooth接続による音楽再生やカーナビ、各種コントロール、車のリアルタイムな情報などがこのタッチパネルで対応可能です。
フロントとリアそれぞれにモーターを搭載し、駆動方式はAWDとなっています。フロントとリアホイールのトルクをデジタルで制御し、優れたハンドリングやトラクションコントロールを発揮します。どちらか一つのモーターだけでも走行可能なので、もし、どちらかのモーターが停止してしまった場合でも走行可能なところは安心です。
グレードは、航続距離610kmが特徴の「ロングレンジ」と最高速度261km/h・0-100 km/h加速2.6秒が特徴の「パフォーマンス」の2タイプをラインナップしています。
スペック(ロングレンジ)
- ボディサイズ(全長×全幅×全高 mm):4979×1950×1445
- 車両重量(kg):2290
- 最高速度(km/h):250
- 最大出力(kW/):350
- 最大トルク(N・m):750
- バッテリー容量(kWh):100
- 一充電走行距離(WLTP km):610
新車価格
- 10,350,000~12,810,000円
MODEL 3
テスラ・MODEL 3は、2017年に発売されたコンパクト・ラグジュアリーセダンタイプの電気自動車です。発表から一週間以内に、2015年末以降に販売されたMODEL Sの3倍以上にあたる325,000台が予約されるほど人気があります。日本での受注は2019年5月31日からで、納車は9月13日に開始されました。
エクステリアは、ルーフがほぼ2枚のガラスで構成されており半端ない解放感が特徴です。
インテリアは非常にシンプルで、通常あるはずのスピードメーターやフューエルメーター、オドメーター、エアコンのスイッチなどがありません。車に関する情報や操作は、ダッシュボードの中央にある15インチのタッチスクリーンでまかないます。
MODEL 3のAWDは、MODEL Sと同等でフロントとリアそれぞれにモーターを搭載しています。フロントとリアホイールのトルクをデジタルで制御し、優れたハンドリングやトラクションコントロールを発揮します。
どちらか一つのモーターだけでも走行可能なので、もし、どちらかのモーターが停止してしまった場合でも走行可能なところは安心です。
グレードは、RWD(後輪駆動)の「スタンダードレンジ プラス」、デュアルモーターAWDで航続距離560kmが特徴の「ロングレンジ」、同じくデュアルモーターAWDで最高速度261km/h・0-100 km/h加速3.4秒が特徴の「パフォーマンス」の3タイプをラインナップしています。
スペック(ロングレンジ)
- ボディサイズ(全長×全幅×全高 mm):4690×1849×1443
- 車両重量(kg):1847
- 最高速度(km/h):233
- 最大出力(kW):258
- 最大トルク(N・m):527
- バッテリー容量(kWh):75
- 一充電走行距離(WLTP km):560
新車価格
- 5,110,000~7,173,000円
MODEL X
テスラ・MODEL Xは、2015年に発売されたクロスオーバーSUVタイプの電気自動車です。米道路交通安全局(NHTSA)が行った安全評価試験で、SUVでは初めて全てのカテゴリーおよびサブカテゴリーで安全性5つ星評価を獲得しました。
これは重大事故発生時、MODEL Xの乗員は93%の確率で深刻な怪我を負わずに済むことを意味しています。
エクステリアは、後席ドアに「ファルコンウィングドア」と名付けられたガルウィングドアを採用しているのが大きな特徴です。インテリアは、荷室容量が2,487Lと同クラスSUVの中で最も収納スペースが広く、大人7人が快適に乗車できる広い室内空間を確保しています。
MODEL Xは全車AWDで、MODEL Sと同等でフロントとリアそれぞれにモーターを搭載しています。フロントとリアホイールのトルクをデジタルで制御し、優れたハンドリングやトラクションコントロールを発揮します。
どちらか一つのモーターだけでも走行可能なので、もし、どちらかのモーターが停止してしまった場合でも走行可能なところは安心です。
グレードは、航続距離507kmが特徴の「ロングレンジ」と0-100 km/h加速2.9秒が特徴の「パフォーマンス」の2タイプをラインナップしています。座席は標準が2列5名乗車で、オプションで3列6名乗車(プラス816,000円)、3列7名乗車(プラス440,000円)を選択できる。6名乗車が割高なのは、2列目のシートを分割加工して中央をウォークスルーにするためです。
スペック(ロングレンジ)
- ボディサイズ(全長×全幅×全高 mm):5037×2070×1680
- 車両重量(kg):2459
- 最高速度(km/h):250
- 最大出力(kW):311
- 最大トルク(N・m):660
- バッテリー容量(kWh):100
- 一充電走行距離(WLTP km):505
新車価格
- 11,100,000~13,480,000円
MODEL Y
テスラ・MODEL Yは、MODEL 3をベースにしたコンパクトクロスオーバーSUVタイプの電気自動車です。2019年10月23日に生産計画を前倒しし、2020年の夏頃に生産を開始すると発表されました。テスラの公式サイトでは注文こそできませんが、すでにラインナップされています。
エクステリアは、MODEL 3をベースにしているためMODEL 3にとてもよく似ていますが、SUVのため車高はMODEL 3よりも139mm高くなっています。
インテリアはMODEL 3そのもので、ドライバー正面にインパネはなくダッシュボード中央にある15インチのタッチスクリーンで車の全ての情報を得て、カーナビやオーディオ、エアコンなどあらゆる操作を行います。
MODEL Yの駆動方式は後輪駆動のRWDとAWDの2タイプです。AWDはフロントとリアそれぞれにモーターを搭載しています。フロントとリアホイールのトルクをデジタルで制御し、優れたハンドリングやトラクションコントロールを発揮します。
雨はもちろん、SUV車なら走行機会が多くなる雪、泥やオフロードでも安定した走行ができます。
グレードは、RWD(後輪駆動)で航続距離540kmが特徴の「ロングレンジRWD」、デュアルモーターAWDでRWDよりも優れた加速が特徴の「ロングレンジAWD」、同じくデュアルモーターAWDで最高速度241km/h・0-100 km/h加速3.7秒・20インチホイールが特徴の「パフォーマンス」の3タイプをラインナップしています。
スペック(ロングレンジAWD)
- ボディサイズ(全長×全幅×全高 mm):4694×1840×1582 1443
- 車両重量(kg):1950
- 最高速度(km/h):217
- 最大出力(kW):250
- 最大トルク(N・m):510
- バッテリー容量(kWh):75
- 一充電走行距離(WLTP km):505
新車価格
- 5,649,600~7,179,700円(アメリカでの新車価格から換算した場合)
ROADSTER(ロードスター)
テスラ・ROADSTER(ロードスター)は、2008年に初代が発売された2シーターオープンのスポーツタイプの電気自動車です。このROADSTERがフルモデルチェンジされ2020年に発売が予定されています。すでにテスラの公式サイトでは予約注文が開始されています。
先代のROADSTERは2シーターの2名乗車でしたが、次期型は後部座席がある4名乗車となっています。しかし、ボディは間延びすることなくスポーティーな仕上がりとなっています。先代はロータスの車両を流用しましたが、次期型のボディデザインはテスラ独自のものとなっています。
次期型ROADSTERで注目する特徴は何といっても走行に関するスペックです。0-100 km/h加速2.1秒、1/4マイル加速8.8秒、最高速度400km/h以上、最大トルク1000N・m、一充電走行距離1000kmと、どれも度肝を抜かれるような数字が羅列されています。
現在のガソリンエンジンやハイブリッドのスーパーカーと比較しても遜色ない、もしくは凌駕していると言っていいでしょう。
グレードですが、ベースモデルと予約1,000台限定の「ファウンダー シリーズ」があります。どこがどう違うのかはわからないのですが、価格はベースモデルに比べて約600万円ほど高くなっています。また予約金もベースモデルの5,684,000円のような一部ではなく、28,400,000円全額を予約金として納めなければいけません。
ベースモデルでも2,000万円オーバーと高額ですが、同じようなスペックの既存スーパーカーと比べれば安いくらいではないでしょうか。
スペック
- ボディサイズ(全長×全幅×全高 mm):不明
- 車両重量(kg):不明
- 最高速度(km/h):400以上
- 最大出力(kW):不明
- 最大トルク(N・m):1000
- バッテリー容量(kWh):200
- 一充電走行距離(WLTP km):1000
新車価格
- 約22,700,000~28,400,000円(未定)
メルセデス・ベンツ
EQC 400 4マチック
メルセデス・ベンツ・EQC 400 4マチックは、メルセデス・ベンツ初となる電気自動車です。「メルセデス・ベンツ オンラインストア」にて2019年7月18日午前11時から先着順で商談予約が行われました。55台限定の「EQC Edition 1886」は2019年10月以降に購入・契約が可能となっています。
車体はGLCをベースとしたミドルクラスのクロスオーバーSUVタイプです。エクステリアは、ざっくり見ればGLCと似ているのですが、フロントマスクやテールライトなどはEQC専用デザインとなっています。また電気自動車をイメージさせる青のラインが入ったヘッドライトなどが印象的です。
インテリアは、インパネが中央にまで伸びた横広の一体型全面液晶で近未来の車を感じさせてくれます。
内装やシートの作りは高級感あるものです。後部座席の足元スペースが若干狭いところは気になりますが、トランク容量は必要にして十分なので一充電走行距離400kmを活かして遠出の旅行も問題なく行えます。
グレードは、「EQC 400 4MATIC」と55台限定販売の「EQC Edition 1886」となっています。
スペック
- ボディサイズ(全長×全幅×全高 mm):4770×1925×1625
- 車両重量(kg):2500
- 最小回転半径(m):不明
- 最大出力(kW):300
- 最大トルク(N・m):765
- バッテリー容量(kWh):80
- 一充電走行距離(WLTP km):400
※最大出力、最大トルク、航続距離は欧州参考値
新車価格
- 10,800,000~12,000,000円
BMW
i3
BMW・i3は、コンパクトタイプの電気自動車です。全幅は1.7m以上あるため日本では3ナンバーサイズとなりますが、全長は4mちょっとなので、小回りが利くコンパクトカーと言えるでしょう。遠くへ旅行するなどの長距離ドライブよりも、近所に買い物へ行くなどの使い方にマッチする電気自動車でしょう。
エクステリアは、近未来感ある独特のデザインとカラーリングが特徴で、サイドのドアは観音開きにすることでセンターピラーを無くし乗降性も良くしています。
インテリアも近未来的でステアリング後方とセンターに横長の液晶モニターがあるだけというシンプルなものです。シフトノブはステアリング後方右側にワイパースイッチのような大きさで配置されています。
ボディは主にカーボンで作られているため軽量化の恩恵を受けているのですが、それが理由なのか走行中の風切り音やロードノイズが少々気になります。BMW・i3の性質上、コンパクトボディで狭い街中でも楽々とスイスイ走行できることを得意としている車なので静粛性は二の次で良いと思います。
BMW・i3には、他の電気自動車にはないラインナップがあります。
「レンジエクステンダー」というグレードでエンジンを発電機として使用し、その電力で走行距離を延ばすというものです。こちらは完全な電気自動車に該当しないので、詳細は割愛します。
スペック
- ボディサイズ(全長×全幅×全高 mm):4020×1775×1550
- 車両重量(kg):1320
- 最小回転半径(m):4.6
- 最大出力(kW/rpm):125/5200
- 最大トルク(N・m/rpm):250/100~4800
- バッテリー容量(kWh):42.2
- 一充電走行距離(WLTCモード km):360
新車価格
- 5,540,000円
アウディ
e-tron
アウディ・e-tronは、ミドルサイズ・クロスオーバーSUVタイプのアウディ初となる電気自動車です。2018年9月に発表され、当初は2019年に発売と各メディアでも報道されましたが、アウディ公式サイトでは2020年デビューとなっています。
エクステリアは、アウディのQシリーズを踏襲しており近未来的なものや斬新な感じがない分、受け入れ安いデザインです。インテリアは「アウディバーチャルコックピット」が採用され、でインパネは全面液晶、センターにも大型の液晶画面を備えています。近未来を感じさせるのがサイドミラーがカメラ化している点です。
サイドミラーの代わりに小型カメラが設置され、その映像を左右のサイドミラー付近に配置した液晶モニターに映しだします。レイアウトは今までのミラータイプとほぼ同じなので違和感なく視認することが出来ます。また、モニター化したことで、車が近づいてくるとモニター枠が黄色くなり警告もしてくれる優れものになっています。
電気自動車はエンジン音がしないため静粛性に優れているのですが、このe-tronは電気自動車の中でも群を抜いていると評価されています。一番静かな電気自動車を手に入れたい人にはe-tronがおすすめでしょう。
スペック
- ボディサイズ(全長×全幅×全高 mm):4901×1616×1935
- 車両重量(kg):2490
- 最小回転半径(m):不明
- 最大出力(kW):265(ブーストモードは300)
- 最大トルク(N・m):561(ブーストモードは664)
- バッテリー容量(kWh):95
- 一充電走行距離(WLTP km):400以上
新車価格
- 約8,400,000円(アメリカでの新車価格から換算した場合)
フォルクスワーゲン
e-Golf
フォルクスワーゲン・e-Golfは、2017年に登場したフォルクスワーゲン・Golfの電気自動車版です。欧州諸国およびドイツの中ではBMW・i3に次いで2番目に登場した市販電気自動車になります。すでに製造・販売しているGolfをベースに製造しているので完成度と安心感は高いでしょう。
エクステリアは、既存のGolfそのものです。フロントマスクに青ラインが入っている、グリルがe-Golf専用のハニカムデザインになっている、e-Golfエンブレムや専用ホイールなど違いはいくつかありますが、ぱっと見ただけではわからないでしょう。
インテリアも基本的に既存のGolfと同じです。ステアリングやシフトノブのステッチが青い糸になっています。インパネは左側にあるタコメーターの代わりに電気関係のメーターとなっています。アクセルを踏めば右側青の「POWER」に振れてアクセルを緩めれば左側緑の「CHARGE」に振れます。さらに充電残量と走行可能距離も表示します。
充電コンセントはフロントのエンブレムを開けると普通充電用があり、右側後方には急速充電用があります。家庭でも200Vの電源を引いて充電する普通充電の場合、6kW/30Aなら6時間で100%、3kW/15Aなら12時間で100%充電できます。急速充電は50kWなら35分で80%充電可能です。
スペック
- ボディサイズ(全長×全幅×全高 mm):4265×1800×1480
- 車両重量(kg):1590
- 最小回転半径(m):5.2
- 最大出力(kW/rpm):100/3300-11750
- 最大トルク(N・m/rpm):290/0-3300
- バッテリー容量(kWh):35.8
- 一充電走行距離(JC08モード km):301
新車価格
- 5,448,000円
ジャガー
I‑PACE
ジャガー・I‑PACEは、2018年9月26日に発売されたSUVタイプの電気自動車です。SUVタイプとしては既存のF‑PACEやE‑PACEに続いて3番目の登場となるのですが、電気自動車としてはジャガー初となります。ボディサイズですが、全長と全幅がF‑PACEとE‑PACEの中間、全高は一番低くなっています。
エクステリアは、Cd値を意識した流れるようなデザインになっています。ドアノブはドアを開ける時以外はドアに内蔵されており出っ張りが一切ありません。
インテリアは、インパネの全面液晶をはじめセンターにもワイドな大型液晶、エアコン操作も大き目の液晶となっていて液晶画面の使用が目立ちますが、高級感を損なってはいません。
走行フィーリングはまさにスポーツカーに乗っているような感覚になります。SUV車の割には車高が低いことからアイポイントは低めになり、モーターのパワフルなトルクからくる加速感が、さらに速さを感じさせてくれます。
足回りもF-TYPEというスポーツカーを製造しているジャガーらしく、しっかりしたもので高速走行やコーナーリングでも安心して走行できます。
グレードは、ベースモデルの「I-PACE S」、20インチホイールが標準の「I-PACE SE」、さらに内外装を豪華にした「I-PACE HSE」の3タイプがラインナップされています。
スペック
- ボディサイズ(全長×全幅×全高 mm):4682×2011×1565
- 車両重量(kg):2230
- 最小回転半径(m):5.6
- 最大出力(kW):400
- 最大トルク(N・m):696
- バッテリー容量(kWh):90
- 一充電走行距離(WLTCモード km):438
新車価格
- 9,760,000~11,830,000円
ポルシェ
タイカン
ポルシェ・タイカンは、ポルシェ初となる電気自動車です。スポーツカーで有名なポルシェまでもが電気自動車に参入したことには驚きで、スポーツカーらしくないのではと思ってしまいがちですが、その性能はまさにスーパーカーレベルであり、ポルシェの魂は受け継がれていると言えるでしょう。
グレードは、ベースモデルの「4S」、0-100km/h加速3.2秒・最大出力500kWの「ターボ」、0-100km/h加速2.8秒・最大出力560kWの「ターボS」の3タイプがラインナップされています。
電気自動車なので当然エンジンもなければターボと呼ばれるタービンも付いていませんが、速さを示すアイコンとして命名されているとのことです。(※ターボおよびターボSの最大出力はローンチコントロール時のオーバーブースト出力です。)
一番低いグレードの「4S」でも0-100km/h加速4.0秒・最大出力390kW(ローンチコントロール時のオーバーブースト出力)と、既存のスポーツカーと呼ばれる車の性能よりも十分に上を行く数値です。
モーターはフロント・リアにそれぞれ配置し駆動方式はAWDで、強力なパワーをしっかりと4つのタイヤに伝達することで強烈な加速を生み出します。重量の重たいバッテリーは床下中央に配置することで低重心化させ運動性のを高めています。4ドアタイプの電気自動車では「敵無し」でしょう。
スペック(4S)
- ボディサイズ(全長×全幅×全高 mm):4963×1966×1379
- 車両重量(kg):2140~2295
- 最小回転半径(m):不明
- 最大出力(kW):320~360
- 最大トルク(N・m):640~650
- バッテリー容量(kWh):79.2~93.4
- 一充電走行距離(km):333~463
新車価格
- 未定
MINI
クーパーSE
MINI・クーパーSEは、MINI初となる電気自動車で2019年7月9日に公開・発表されました。ボディスタイルはMINI 3 DOORと同じ3ドアハッチバック、駆動方式はモーター前置きのFFなので、車両感覚や乗車感覚は今までのミニと大きく変わることはないと思われます。
まだまだベールに隠されている部分が多いクーパーSEですが、下記に記したスペック以外でわかっている情報もお伝えします。走行性能では、0-60km/h加速3.9秒、0-100km/h加速7.3秒、最高速度は150km/h(制限)とそこそこの速さです。充電性能では、最大50kWの急速充電に対応しています。
アクセルペダルはワンペダルドライブが可能で、強めの回生ブレーキに設定されていますがスイッチひとつで回生の強さを2段階に切り替えられます。
MINIコネクテッドサービスにより、スマホで車両のロック/解除を所有者および家族で共有することができます。これらは親会社がBMWなので、そこからの技術の流用ではないかと思われます。
気になる発売日ですが、欧州で2019年後半、日本では2020年後半になるのではないかと予想されています。
スペック
- ボディサイズ(全長×全幅×全高 mm):4315×1820×1595(予想)
- 車両重量(kg):1365
- 最小回転半径(m):5.4(予想)
- 最大出力(kW):135
- 最大トルク(N・m/rpm):270
- バッテリー容量(kWh):32.6
- 一充電走行距離(WLTCモード km):270
新車価格
- 約4,000,000円(欧州での新車価格から換算した場合)
まとめ
いずれは電気自動車が主流になると思いますが、2019年から2020年の動きを見ると電気自動車が主流になる時期はすぐそこのような気がします。
そこで今回は、2019年版の高級ブランド別電気自動車特集として各社の電気自動車をご紹介したいと思います。