<コンパクトカー>が人気です。かわいいデザインやカラーの多さ、運転時の取り回しの良さなど、<コンパクトカー>は女性が車に求めるものがそろっています。また、女性だけではなく、男性、家族など様々なユーザー層に向けた車種も用意されており、選択の幅が広いです。今回は、<コンパクトカー>で各ユーザー層に人気のある車種と、その人気の理由を紹介します。
目次
なぜコンパクトカーが人気なのか
<コンパクトカー>とは、全長が4.2m全幅が1.7m以内のボディ寸法で、軽乗用車以外の自動車を指します。エンジンの排気量は1,000~1,500ccほどである事が多く、色々な意味でその名の通り<コンパクト>です。そのコンパクトさには様々な利点があり、男性女性とも世代を超えて人気となっています。
安く購入できる
<コンパクトカー>で現在一番人気のある<日産ノート>は、ガソリン車のグレード<S>で価格131.6万円(税別)からと、140万円を切る本体価格になっています。これは<ノート>だけが特別安い訳ではありません。
例えば、ホンダのコンパクトカー<フィット>もガソリン車の<13G・F>の本体価格が132.3万円(税別)となっており、<コンパクトカー>の最も安い価格帯が130万円台であるという事が分かります。
近年では<自動安全装備>の普及などもあり、自動車の本体価格が上昇気味です。「自動車は欲しいけれども、かかる費用を抑えたい」というユーザー層の受け皿として、<コンパクトカー>が支持されているのです。
燃費がいい
<コンパクトカー>の特徴の一つとしてボディが小型で軽量のため、とても燃費が良い事が挙げられます。<コンパクトカー>は<ガソリン車>でも<23~25km/L>(ガソリン1Lで23~25km走る)ほど走る燃費の車が多いです。これが<ハイブリッドエンジン搭載車>になると、燃費は<34~37km/L>にも到達。
例えば、<ガソリン車>のミドルサイズのミニバン(セレナ・ノアなど)なら、およそ<15~17km/L>の燃費です。これを見ると<コンパクトカー>が如何に燃費に優れているかが分かります。<コンパクトカー>は<ミドルサイズミニバン>には多人数乗車での快適性などではかないませんが、そのような制約のない場合、<コンパクトカー>の経済効率は相当な魅力です。
女性でも運転しやすい
<コンパクトカー>は、ボディが小さいので細い路地や狭い駐車場でも運転が苦にならず、女性にも扱いやすい事が長所の一つです。買い物や送り迎えで近所に出かけるのに、高出力のエンジンや無駄に大きいボディは必要ありません。
家庭で女性が日常的に使用するセカンドカーとしても需要があり、各社ともデザインやカラーなど女性を意識した車種の販売に力を入れています。
女性に人気のコンパクトカー
<コンパクトカー>は特に女性に人気があります。その人気の理由を見てみましょう。
かわいいデザイン
<コンパクトカー>には、女性を意識したかわいいデザインの車がたくさんそろっています。男性も車を選ぶ時はまずデザインから入りますが、エンジンや足回りなど外見以外の事も考慮に入ります。ですが、女性は徹底して見た目重視なので、各社ともにデザインにはかなり女性の目を意識しています。
軽自動車からステップアップしたい
<コンパクトカー>を購入する女性は、軽自動車からの買い替えをする人も多いです。<軽自動車>は<コンパクトカー>よりも、税金、燃費などのコスト面で優れています。しかし、日常的に<軽自動車>を使用していると、加速時のエンジンパワーや室内の静粛性などに物足りなさを感じて来るのです。
その時の買い替えの対象として選ばれるのが、ボディサイズや販売価格が抑えられている<コンパクトカー>なのです。軽自動車は運転で小回りが効いて価格も安いですが、その小ささゆえに事故に遭遇した際の安全性に不安が残ります。その点<コンパクトカー>は軽自動車とくらべて車体の強度が高く、安心感を持てます。
女性に人気の車種
女性に人気の<コンパクトカー>の車種を2つ紹介します。
ダイハツ トール
<ダイハツ>の<トール>は、コンパクトカーでありながら室内高が1.35mと余裕のある高さで、<トールワゴン>と呼ばれるカテゴリーに属しています。その室内高の高さから前後席間でのウォークスルーもしやすく、両側スライドドアも装備していてファミリー使用にも対応でき、女性に人気の車種となっています。
グレード<X>が135.5万円(税抜)からと、お得感のある価格も人気の理由の一つです。
トヨタ パッソ
トヨタの<パッソ>は、とにかくかわいい<コンパクトカー>です。少し欧州車を意識したかのような愛らしい外観。さらに特筆すべきなのは、ボディカラーの多さです。12の基本カラーの他に、上位グレードには上下のカラーを分けたツートーンカラーを7種類も用意。おしゃれさを重視する女性ユーザーにとっては、この選択肢の多さは魅力的です。
上位グレード<MODA>では、今流行のカッパー(銅)色を生かしたおしゃれで品の良い内装になっていて、女性から高い評価を得ています。
家族に人気のコンパクトカー
「小さい車」という印象の<コンパクトカー>ですが、ファミリーにも多く使用されています。
子供や母親が使いやすい機能
小さい子供のいるお母さんが車に乗る時に、必ず欲しい機能が<スライドドア>です。最近の<コンパクトカー>には、<スライドドア>を装備した車種が多くあります。幼児や赤ちゃんを連れての車でのお出かけでは、チャイルドシートへのセッティングやベビーカーへの乗り換えなど、とても手間のかかるものです。
そんな時に<スライドドア>はとても便利で、ヒンジドアとくらべて隣の車も気になりませんし、開口部の広さも十分なので快適に乗り降りの作業が出来ます。取り回しの良いボディサイズにスライドドアも装備した<コンパクトカー>は、子供連れのお母さんに必要な要素をすべて持っている車と言えるでしょう。
車内空間が広い
<コンパクトカー>の中でも車高が高く、広い室内空間を確保した車を<トールワゴン>と呼びます。子供のいる家庭では車の中で着替えや食事をする事も多く、車の室内の広さがとても重要になってきます。最近では<スモールミニバン>と呼ばれる、座席が3列仕様になっていて最大7人乗車ができる<コンパクトカー>もあり、ファミリー層からの人気が高いです。
家族に人気の車種
家族使用で人気の<コンパクトカー>を2つ紹介します。
ホンダ フリード
ホンダの<フリード>は、3列シートで6~7人乗車可能の<スモールミニバン>です。全長4.26m全幅1.69mの小型ボディに1.5Lのエンジンを搭載。スライドドア装備で多人数乗車もできるとあって、家族で使用しやすい要素がそろっています。特に、まれに祖父母が乗車する時がある家庭など、乗車人数に幅がある家族に重宝されているモデルです。
実用性だけではなくカラーも豊富で、追加料金の発生する特別色を含めて12色のカラーから選択する事ができます。ラインアップには<ハイブリッド車>もあり「購入予算に余裕はあるけど小さい車が欲しい」というユーザー層に人気です。
スズキ ソリオ
スズキの<ソリオ>も室内空間が広く、ファミリー層を意識した車種です。<ガソリン車>の他に、<ハイブリッド>と<マイルドハイブリッド>という2つの燃費の良いグレードを用意。予算に応じて最適な車種を選べるようになっています。
男性に人気のコンパクトカー
「<コンパクトカー>は女性向き」というイメージがありますが、最近では男性からも<コンパクトカー>の人気が高くなっています。
カッコイイデザイン
女性だけではなく男性も車のデザインにはこだわりますが、女性とは好みのベクトルが違います。男性に支持されるのはスポーツテイストのボディデザイン・カラーや、エアロ風なオプションパーツなどです。
<コンパクトカー>にも、<男性の車好き>に向けてカスタマイズされた、<特別仕様車>がラインアップされている車種が多くあります。
安くても運動性が高い
<コンパクトカー>にも各部品をグレードアップした<特別仕様車>や、走行性能を強化した上位グレードが存在します。これらのモデルは特別にチューニングされたエンジンや、走行性能の高いサスペンション・タイヤを装備していて、<コンパクトカー>という比較的安価なカテゴリーの中でも非常に高い運動性能を実現しています。
実際に<コンパクトカー>に乗り、レースなどに出場する訳ではありませんが、走行性能の高さやスポーティな外観は男心をくすぐるもの。最近では<コンパクトカー>に乗る男性に対して、女子からの好感度がアップしているという統計もあり、独身男性が<コンパクトカー>に乗る事への抵抗はあまりないようです。
男性に人気の車種
男性からの評価が高い<コンパクトカー>を紹介します。
日産 ノート
自動車全体の販売台数実績でも上位に位置する日産の<ノート>。車を積極的に楽しむユーザーに向けて、2つの特別仕様車がラインアップされています。
■大人の上質<NOTE AUTECH>
グレード<NOTE AUTECH>は、上質な雰囲気の特別仕様のパーツ<フロントグリル><フロントバンパー><アルミホイール>などを装備した特別仕様車です。ノーマルの<ノート>とは同じ車種とは思えないほど、高級感のあるデザインに仕上がっています。
外観だけではなく、<専用本革巻ステアリング>や<エアコン吹き出し口フィニッシャー>などの特別仕様の内装パーツで、インテリアでもノーマルとは一味違ったテイストを楽しめます。
■圧倒的な走り<NISMO>
<ノート NISMO>は、各グレードで走行性能を大幅にアップした特別仕様車です。<ノート NISMO>は日産自動車の子会社でモータースポーツ部門を担当している<NISUMO>とのコラボで製造され、エンジンのチューニングやサスペンションなどの走行性能を大幅に強化。
専用バンパーやアルミホイールで外観の特別感もアップしていて、「走り好き」の男性にはたまらない正に<特別な車>となっています。
スズキ スイフトスポーツ
スズキのコンパクトカー<スイフト>をベースに、走りに特化した車に進化させたのが<スイフトスポーツ>です。力強い<1.4L直噴ターボエンジン>を搭載し、フレームも軽量化しながら剛性をアップさせる事に成功。マニュアル車もラインアップされていて、<コンパクトカー>で走りを重視するならまず候補に入ってくる車種です。
人気のコンパクトカーの買取相場
<コンパクトカー>はどれくらいの価格で売る事ができるのでしょうか。
経済性と個性派で分類
<コンパクトカー>では「とにかく安く抑えたい」と、経済性を重視してなるべく低予算で購入されたエントリークラスの車と、特別仕様車など様々な付加価値のついた個性的なグレードの車では、買取価格にも差が出てきます。
それぞれ代表車種のリセールバリュー
以下が<経済派(ヴィッツ)>と<個性派(ノート)>それぞれの買取価格の例です。<ヴィッツ>より<ノート>のほうが年式も古く走行距離も多いですが、<ノート e-POWER NISMO>は特別仕様車であり販売価格も高いので、買取価格も高額になります。リセールバリューは、個性的な車のほうが高くなる傾向です。
■経済派<ヴィッツ>買取価格例
トヨタの人気コンパクトカー<ヴィッツ>の買取相場を見てみましょう。<ヴィッツ>は比較的低価格の車種で、下位グレードの販売価格は低く抑えられています。
・<ヴィッツ>グレードF 2017年式 走行距離2万km
買取価格例<94万円>
■個性派<ノート 特別仕様車 e-POWER NISMO>買取価格例
日産の<ノート>も売れ筋のコンパクトカーですが、<NISMO>仕様のグレードは、こだわりを持った<車好き>向けの車になっています。
・<ノート>グレードe-POWER NISMO 2016年式 走行距離3万Km
買取価格例<136万円>
女性が使用したコンパクトカーは人気
女性がメインで使用していた自動車は、一般的にはあまり無茶な運転をしたり、遠出を繰り返したりしていない為、走行距離が少なく車体もきれいな事が多いです。買取店の査定士も所有者が女性と分かると多少査定が甘くなる傾向がありますので、女性が使用車であった車を買取に出す時には、ユーザーが女性である事をアピールするようにしてみて下さい。
まとめ
今回は<コンパクトカー>の魅力と人気車種についてお伝えしました。小ぶりな車体は日本の道路事情での取り回しが快適ですし、価格も130万円代からの車種も多くあり、「車に豪華さを求めないユーザー層」にピッタリなのが<コンパクトカー>なのです。ご紹介したように、様々なユーザー層に向けた車種がありますので、自分に合う<コンパクトカー>を探してみてください。