結論から言うと、オールシーズンタイヤは「都市部で年に数回、薄く雪が積もる程度」の道なら走行できますが、圧雪路や凍結路ではスタッドレスタイヤの代わりにはなりません。JAF(日本自動車連盟)の実験では、圧雪路の制動距離がスタッドレスタイヤ17.3mに対しオールシーズンタイヤは22.7m、凍結した氷盤路では78.5mに対し101.1mと、はっきりとした差が出ています。積雪や路面凍結が日常的にある地域・山間部へ行く予定があるなら、迷わずスタッドレスタイヤを選んでください。
オールシーズンタイヤとは
オールシーズンタイヤとは、夏用タイヤ(サマータイヤ)と冬用タイヤ(スタッドレスタイヤ)の中間的な性能を持ち、1年を通して同じタイヤで走行できるように作られたタイヤです。JAF(日本自動車連盟)は「晴天・降雨時ではノーマルタイヤ(夏用タイヤ)に近いグリップ力を、雪道においてはノーマルタイヤよりも強いグリップ力を持っている」タイヤと説明しています。季節ごとのタイヤ交換や、使わない期間のタイヤの保管場所が不要になる点が最大のメリットです。
一部の製品には「M+Sマーク」や、より厳しい基準をクリアした「スノーフレークマーク(正式名称:スリーピークマウンテンスノーフレーク、3PMSF)」が付いています。M+Sマークはタイヤメーカーが独自に設定した基準に基づくもので、公的な試験をクリアした証ではありません。一方スノーフレークマークは、米国試験材料協会(ASTM)の規格を満たし、厳しい積雪条件でも性能を発揮できると認められたタイヤに付けられるマークで、このマーク付きのタイヤは冬用タイヤ規制時の高速道路も通行できます。購入前にどちらのマークが付いているか、商品ページで必ず確認しましょう。
オールシーズンタイヤは雪道でスタッドレスタイヤの代わりになる?
結論として、積雪や凍結が日常的にある地域では、オールシーズンタイヤはスタッドレスタイヤの完全な代用にはなりません。オールシーズンタイヤは夏用と冬用の中間的な性能を持たせた設計であり、氷点下で硬化しにくい専用ゴムや、雪・氷をしっかり掴む深い溝(サイプ)を備えたスタッドレスタイヤほどの性能は発揮できないためです。
この差は感覚的な話ではなく、実際のデータで裏付けられています。JAFが行った制動距離の比較実験では、次のような結果が出ています。
| 路面状況 | スタッドレスタイヤ | オールシーズンタイヤ |
|---|---|---|
| 圧雪路 | 17.3m | 22.7m |
| 氷盤路(凍結路) | 78.5m | 101.1m |
氷盤路ではオールシーズンタイヤの制動距離がスタッドレスタイヤより20m以上も長くなっています。時速40km/hからの制動でこの差ですから、積雪地・寒冷地での走行や、坂道・カーブが多い山道では、オールシーズンタイヤに過信は禁物です。また、積雪地では道路交通法に基づき「冬用タイヤの装着」が義務付けられる区間があり、この場合はスノーフレークマーク付きのオールシーズンタイヤでなければ通行が認められないことがあります。
下記のようなケースでは、オールシーズンタイヤではなくスタッドレスタイヤを選んでください。
- 積雪量が多く、道路が日常的に凍結する地域に住んでいる、または頻繁に訪れる
- 山間部・峠道など、坂道や急カーブが多いルートを走行する
- 早朝・夜間の路面凍結(ブラックアイスバーン)が起こりやすい地域を走る

スタッドレスタイヤとオールシーズンタイヤの違い
スタッドレスタイヤの特徴
スタッドレスタイヤは、雪や氷の上での走行に特化して設計されたタイヤです。氷点下でも硬くなりにくい特殊なゴムを使い、路面との密着性を保ちます。トレッド面には細かい溝(サイプ)が多数刻まれており、雪や氷をしっかり掴んで滑りを抑える構造です。その分、雪のない道路では夏用タイヤより摩耗が進みやすく、燃費がやや悪化する傾向があります。
オールシーズンタイヤの特徴
オールシーズンタイヤは、乾いた路面・濡れた路面・軽い雪道まで幅広い路面状況に対応できるよう、夏用と冬用のバランスを取った設計です。季節ごとの交換作業や保管場所の確保が不要になるメリットがある一方、積雪が多い場所や凍結路面では前述のとおりスタッドレスタイヤに性能面で明確に劣ります。
| 項目 | スタッドレスタイヤ | オールシーズンタイヤ |
|---|---|---|
| 低温でのゴムの柔軟性 | 非常に高い | 中程度 |
| 雪・氷上でのグリップ力 | 優れている | 普通(軽い雪のみ対応) |
| 季節ごとの交換・保管 | 必要 | 不要 |
| 夏場の摩耗・燃費 | やや不利 | ノーマルタイヤに近い |
どちらを選ぶべき?判断のポイント
結論として、住んでいる地域と走行ルートで判断してください。
- 積雪・凍結が頻繁にある地域、山間部への走行が多い方→スタッドレスタイヤが必須です。制動距離のデータを踏まえると、オールシーズンタイヤでの代用は事故リスクを高めます。
- 都市部在住で、雪はたまに薄く積もる程度の方→スノーフレークマーク付きのオールシーズンタイヤも選択肢になります。ただし急な大雪や凍結が予想される日は無理に運転せず、公共交通機関の利用も検討しましょう。
- 毎年の履き替えの手間・保管場所の確保が負担な方→オールシーズンタイヤなら季節ごとの交換が不要です。ただし夏タイヤ・冬タイヤそれぞれの専用品と比べると、グリップ力や乗り心地では一歩譲ります。
迷ったときは「その冬、凍結路や山道を走る可能性があるか」を基準にするのが確実です。少しでも可能性があるなら、安全のためにスタッドレスタイヤを選んでください。タイヤの交換時期の判断基準は、以下の記事でも詳しく解説しています。
関連記事: タイヤの交換時期はいつ?残り溝・ひび割れ・走行距離の3つの基準で判断、タイヤのスリップサインの見方と溝の測り方、交換時期についても解説
サイズ別スタッドレスタイヤの価格例(CARTUNEタイヤ)
雪道の走行が想定される方向けに、CARTUNEタイヤで扱う代表的なサイズのスタッドレスタイヤの価格例(在庫あり最安値)を紹介します。2026年9月25日時点の価格・在庫です。最新の価格・在庫は商品ページでご確認ください。
| サイズ | 最安値の目安(税込1本) | 詳細 |
|---|---|---|
| 145/80R12 | 4,620円〜 | 145/80R12のスタッドレス特集を見る |
| 155/65R14 | 3,960円〜 | 軽自動車向け。CARTUNEタイヤのサイズ一覧で検索可能 |
| 165/55R15 | 5,500円〜 | 165/55R15のスタッドレス特集を見る |
| 205/60R16 | 16,830円〜 | 205/60R16のスタッドレス特集を見る |
CARTUNEタイヤは1本から購入でき、注文したタイヤを取付店へ直送してもらうこともできます。ただしCARTUNEタイヤ自体は取付作業を行っておらず、あくまでタイヤを販売・発送する通販サイトです。取付は、ガソリンスタンドやカー用品店、タイヤ専門店などの取付店に別途依頼してください。ご注文後のお客様都合によるキャンセル・返品・交換はできません。配送日の指定がない場合は注文から5営業日以降に発送され、発送完了時に運送会社と追跡番号がメールで案内されます。
よくある質問
オールシーズンタイヤにスノーフレークマークが付いていれば雪道でも安心ですか?
軽い降雪程度であれば問題ありませんが、圧雪路・凍結路ではスタッドレスタイヤに比べてグリップ力・制動距離の面で劣ります。積雪の多い地域や山道を走る予定があるなら、マークの有無にかかわらずスタッドレスタイヤをおすすめします。
オールシーズンタイヤは何年くらい使えますか?
使用状況によって異なりますが、季節を問わず走行に使うぶん摩耗の進み方は速くなる場合があります。タイヤの残り溝やゴムの劣化状況を定期的にチェックし、スリップサインが出る前に交換を検討してください。
M+Sマークとスノーフレークマークは何が違いますか?
M+Sマークはタイヤメーカーが独自に設定した基準による表示で、公的試験をクリアした証明ではありません。スノーフレークマーク(3PMSF)は米国試験材料協会(ASTM)の規格に基づく試験をクリアしたタイヤに付けられ、冬用タイヤ規制時の高速道路も通行できます。購入前に商品ページでどちらのマークが付いているか確認しましょう。
まとめ
オールシーズンタイヤは、都市部で年に数回程度、薄く雪が積もるような環境であれば選択肢になりますが、圧雪路・凍結路ではJAFの実験データが示すとおりスタッドレスタイヤに明確に劣ります。積雪や凍結が日常的にある地域、山間部への走行が想定される方は、安全のためにスタッドレスタイヤを選んでください。タイヤ選びに迷ったら、走行予定のルートと路面状況を基準に判断するのが確実です。

