軽自動車の車検は自分で出来る!軽自動車のユーザー車検とは?

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ユーザー車検とは、車のユーザー自身が車検に通すことです。車検といえば業者などに依頼するもので、自分で行うのは難しくて無理だと思われる人が多いと思います。車のことが少しでもわかる人ならば、車検の内容や手順が理解できればユーザー車検はそんなに難しくありません。そこで今回は軽自動車をユーザー車検するにはどうすればよいのかをお伝えします。

※ここで説明するユーザー車検は、継続車検の場合で説明しています。

軽自動車のユーザー車検とは

法定費用のみでできる車検

通常軽自動車の車検を業者などに依頼した場合の車検費用には、業者の手数料がプラスされています。

この軽自動車の車検を自分自身で行うユーザー車検にすれば、業者に支払う手数料はなくなりますので、軽自動車を車検に通すために必要な法定費用のみで車検を受けることができます。軽自動車のユーザー車検は、車検費用を少しでも抑えたい人にはおススメです。

軽自動車検査協会で受けられる

普通自動車の車検は自分が住んでいるところの陸運支局で車検を受けますが、軽自動車は軽自動車検査協会で受けることになります。軽自動車検査協会は各都道府県に事務所があります。ほとんどの県では事務所は1か所だけですが、東京や大阪、愛知などいくつかの県では事務所だけでなく支所も数か所あり、自分が住んでいる住所で車検を受ける軽自動車検査協会が決まります。

軽自動車ユーザー車検のデメリット

自分でやらなければならない

軽自動車のユーザー車検では、車検自体は軽自動車検査協会の係員が行いますが、自分で軽自動車を軽自動車検査協会へ持ち込んで検査を受けることになります。検査を受けるために検査コースを自分で運転して移動もします。なにより、車検に合格するために行う定期点検整備も自分で行う必要があります。

検査に落ちることがある

車検は受ければいいというものではなく、検査に合格しなければなりません。故障もなく普通に走行できているからと何もせず検査を受けてしまうと落ちる可能性が高いです。

検査に合格するためには、車のどの部分がどのように検査されるのかを事前に理解し、検査に合格するように事前に整備点検する必要があります。タイヤやブレーキなどの消耗品は、消耗が激しく車検の基準に満たない場合は事前に交換しておく必要があります。

土日はできない

軽自動車の車検は土日にはできません。軽自動車の車検を行う軽自動車検査協会は平日のみで、土曜日、日曜日、祝日と年末年始は休業日となっています。そのため平日にお仕事をされている人がユーザー車検を受ける場合は有給休暇を取る必要が出てきます。

窓口受付時間

軽自動車検査協会の窓口受付時間は午前が08:45 ~ 11:45、午後が13:00 ~ 16:00となっています。一日を通しての窓口受付時間は短くなっていますので、当日になって書類の忘れ物などで慌てたりしないように、前日までに十分な準備をして車検に臨むことが大切です。

安全の保証はない

ユーザー車検で検査に合格したからといって、その軽自動車が安全な車とは言い切れません。なぜなら車検の検査項目は最低限の項目を満たせば合格するからです。例えば、もう交換時期ギリギリのタイヤでも車検の合格基準に満たせば合格となるのです。しかし、そのようなタイヤで走り続けることは安全ではありません。

車検は2年ごとにあります。車検を受ける時に2年も持たない、すぐにダメになるようなパーツでも車検の時に問題なければ合格してしまいますので、合格したからと言って次の車検まで安全に乗れると勘違いしないように気を付けましょう。

軽自動車ユーザー車検時に必要なもの

必要な7つの書類

軽自動車のユーザー車検には合計で7つの書類が必要になります。すでに持っている書類もあれば、軽自動車検査協会で入手するものもあります。

グローブボックスにあるもの

すでにユーザーが持っている書類は、軽自動車のグローブボックスに入っている場合がほとんどです。その書類は以下のものになります。

  • 自動車検査証(車検証)
  • 軽自動車税納税証明書
  • 自動車損害賠償責任保険証明書または自動車損害賠償責任共済証明書

上記3つの書類はすべて原本が必要となります。コピーでは受付けてくれません。これらの書類はなくさないように注意しましょう。またこれらの書類は車を運行するときに携帯する義務があるため、ほとんどが車のグローブボックスに大切に保管されています。

軽自動車検査協会で配布されているもの

軽自動車の車検の時に入手する書類は、軽自動車検査協会の窓口、もしくはホームページからダウンロードで入手することができます。その書類は以下のものになります。

  • 申請依頼書
  • 継続検査申請書(軽専用第2号様式)
  • 自動車重量税納付書
  • 軽自動車検査票

上記の書類の中で、軽自動車検査票のみ軽自動車検査協会のホームページからのダウンロードで入手はできません。窓口での入手のみとなります。

印鑑

用意する印鑑は、自動車検査証に記載されている使用者の印鑑が必要となります。印鑑は認印で構いません。

A4サイズのバインダー

軽自動車の車検で必要な書類の一番大きなサイズはA4サイズになります。車検当日は検査場や窓口を移動することが多いので、大切な書類を落としたり無くしたりしないように、事前にA4サイズのバインダーやクリアファイルを用意しておくとよいでしょう。

軽自動車ユーザー車検の費用

法定費用内訳

軽自動車の車検を受けるには、費用が掛かります。その費用を法定費用といいます。法定費用にはどのようなものがあるのか、またその費用はいくらかかるのか、法定費用の内訳は以下になります。

  • 車検申請手数料:1,400円
  • 自動車重量税印紙代:0~8,800円
  • 継続検査申請書(軽専用第2号様式):30円
  • 自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)24ヵ月分:26,370

自動車重量税は、車検を受ける軽自動車により変動します。自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)は、次回の車検を受ける期日よりも1か月長い25ヵ月で掛けることもできます。その場合の保険料は、27,240円となります。法定費用を一番高い金額で合計した場合、37,470円となります。

通常の車検にかかる費用

軽自動車をユーザー車検ではなく、整備工場などの業者に依頼するような車検の場合の費用は、先に説明した法定費用の他に「車検基本料」と「追加整備費用」というものがかかってきます。

車検基本料とは、点検整備料や代行料などになります。具体的には24か月点検整備代、検査代、車検代行手数料などになります。

追加整備費用とは、車検に合格するために最低限必要な整備のことですが、業者によってはさらにきめ細かな車両整備を行い、その費用が含まれている場合もあります。この費用は業者によって違いがありますので、自分が求めている内容に近い業者を選ぶようにしましょう。

車検基本料と追加整備費用は、軽自動車の車種や車の状態で費用が異なってきます。例えば、ブレーキやタイヤなどの消耗品が車検に合格できない状態であれば、新品に交換する必要が出てきます。そのパーツ代は車検の費用に上乗せとなります。

軽自動車ユーザー車検の手順

電話か軽自動車検査協会のHPから予約

軽自動車のユーザー車検を行うためには、まず最初に自分の住んでいる最寄りの軽自動車検査協会に予約を入れることから始まります。車検の予約は、電話でも可能ですが、最寄りの軽自動車検査協会を知るにはホームページで調べることができますので、パソコンやスマホなどネットが使える人なら、そのままホームページから予約をすると早いでしょう。

軽自動車検査協会のホームページでも、電話での問い合わせよりもホームページを見て確認、理解を促しています。予約もホームページからの方がスムーズに行えます。ただ、ホームページからの予約の場合、初めて予約する人は事前にアカウントを作成する必要があります。アカウントを作成するためにはメールアドレスが必要になります。

アカウントが作成できると、軽自動車検査予約システムにログインすることができ、車検の予約ができるようになります。予約した後は、予約の確認や取り消しなども行えるようになります。予約は地域や時期にもよりますが、その日の午前中に午後の予約を入れられる場合もありますので、予約したその日に車検を受けることも可能です。

必要書類を窓口に提出

予約をした日時に軽自動車検査協会へ車検を受ける軽自動車に乗って向かいます。到着したらまずは事務所へ行き、「継続検査申請書」と「軽自動車検査票」の書類を入手し、日付、氏名、車両番号などを記入します。書類には捺印する箇所がありますので、持ってきた印鑑で捺印するのですが、署名でも大丈夫です。

また、継続検査申請書は事前に軽自動車検査協会のホームページからダウンロードし、プリントアウトして必要事項を記入、捺印して持参すれば当日の手間を少しでも省くことができます。そして、車のグローブボックスに保管されている「自動車検査証」、「軽自動車税納税証明書」、「自動車損害賠償責任保険証明書または自動車損害賠償責任共済証明書」を受付窓口にに提出します。

自動車重量税印紙販売窓口で自分の軽自動車の自動車重量税額と同額の印紙を購入し、「自動車重量税納付書」に貼り付けて申請し検査手数料を収めたら、予約受付窓口へ行き必要書類の最終確認を行います。

各種検査

ユーザー車検では、ユーザー自身が軽自動車に乗り、検査場の検査コースを走り各種検査を受けていくことになります。ちなみに検査コースは事前に見学することが可能です。初めてユーザー車検を行う人は事前に検査コースを見学しておけば雰囲気もつかめて緊張も和らぐでしょう。

各種検査の内容と順番は、同一性の確認、外回り検査、サイドスリップ検査、ブレーキ検査、スピードメーター検査、ヘッドライト検査、排気ガス検査、下回り検査になります。ほとんどの検査が機械による検査になりますので、多目に見てもらうことなどはありません。

同一性の確認

自動車検査証や申請書類の記載内容と、持ち込まれた軽自動車の車両が同一であるかどうか確認されます。

外回り検査

軽自動車の車体や灯火類などの外観に問題がないか確認されます。

サイドスリップ検査

タイヤ前輪の横滑りの量の確認をされます。この検査では直進安定性を見られています。検査方法は、係員の指示に従い、地面に書かれた白線に沿って軽自動車をゆっくりと前進していきます。この時に、軽自動車の車重やホイールベースなども測定されています。

ブレーキ検査

フロントブレーキ、リアブレーキ、パーキングブレーキの制動力を確認されます。

スピードメーター検査

実際の速度とスピードメーターの表示速度の誤差を確認されます。確認方法は、ローラーの付いた台に軽自動車を進めて、ローラーの上に駆動輪を乗せます。そして40㎞/hまで加速させて40㎞/hに到達したときにヘッドライトをパッシングし、到達したことを知らせます。その時の検査マシンの時速表示との誤差で合否判定されます。

ヘッドライト検査

ヘッドライトの光量と光軸が基準値内かどうかを確認されます。確認方法は検査マシンに向かってヘッドライトを点灯させます。ロービーム、ハイビームの両方を検査されます。

排気ガス検査

排出ガスのCO(一酸化炭素)とHC(炭化水素)の濃度を確認されます。確認方法は、エンジンをかけた状態でマフラーにCOとHCの濃度を検出する細長い棒のようなものを差し込み、排気ガスのCOとHCが正常な範囲かどうかを測定します。ちなみに細長い棒をマフラーに差し込むのはユーザー自身で行います。

下回り検査

軽自動車の下回りの不具合がないかを確認されます。確認されるのは、前輪部分のかじ取り装置やエンジン回りのオイル漏れなどがないかを検査されます。かじ取り装置の検査方法は検査員の指示通りにハンドルを左右に切って、その動きをチェックされます。この時、タイヤの溝の量も同時に検査されます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。車検費用は高い、難しいというイメージを持たれていた人も、車検だけの費用は実は高くなく、車検自体もそこまで難しいものではないと感じられたのではないでしょうか。

平日の昼間に時間を作ったり、点検整備する時間を作る方が難しいかも知れませんが、愛車の理解を深める意味でもユーザー車検にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。