高い走行性能を持つスポーツセダンとして人気のWRX。販売台数はそれほど多くないものの、<走りを楽しめる車>として高く評価されています。
一部のユーザー層からの熱烈な支持を受けていることから、買取市場でも確実に需要があるといえるでしょう。今回は、そんなWRXの最新買取査定例を紹介し、査定でプラスになりやすいポイントもお伝えします。
[myphp file=article-cta-parts-s]WRXの特徴
<WRX>は、<インプレッサ>のスポーツモデルとして存在した、<インプレッサ WRX>の後を受ける形で登場した車種です。<WRX>はスポーツセダンの<WRX S4>と、最高の走行性能を持つ<WRX STI>の2つのモデルがラインナップされています。
<WRX>のプラットフォームは<S4><STI>ともに<4代目インプレッサ>のものを使用。<WRX>の走行性能にマッチするようにさらに剛性を高めてあり、コーナリングでも高い安定性を誇ります。<WRX>はスポーティな車種の多いスバル車の中でも、「走り」に特化した車種として、独自の存在感のあるモデルになっています。
WRXのエンジン
<WRX>はスバルのお家芸とも言える<水平対向エンジン>を搭載したモデルです。通常のエンジンは縦にピストンを配置するのですが、<水平対向エンジン>は水平でなおかつ左右対称にピストンを配置しています。この形態のエンジンは縦方向のサイズを大幅に小さくする事が可能で、そのため車両の重心が下がって安定した走行ができるようになります。
<WRX STI>は1989年に<レガシィ>装備されて以来、長年に渡り改良を加えられながら発展してきた定評のある<EJ20型>エンジンを搭載。一方の<WRX S4>には比較的新しいエンジンである<FA20型 DIT>が採用されています。
<FA20型 DIT>のほうが環境性能や燃費効率が優れているのですが、加速性能などの「走り」の部分では<EJ20型>のほうに分があるために、高走行性能モデルである<WRX STI>には<EJ20型>が継続して使用されています。
WRXのボディサイズ
<WRX S4><WRX STI>ともに同じボディサイズです。車幅は1.8m以内に抑えられていて、セダンとしては取り回しの良いサイズと言えます。
全長 4,595mm
全幅 1,795mm
全高 1,475mm
車両重量は<S4>の1,815kgに対して、<STI>は1,490kgと軽量化されています。
WRXのボディデザイン
<WRX>はターボエンジンに空気を送り込むために、ボンネット上にエアダクトが設けられています。このエアダクトがスポーティな雰囲気を高めているとも言えますが、フロントから見たときにこのダクトの印象がかなり強いので、人により好みの分かれるエクステイリアになっています。
<WRX>のもう一つの大きな特徴が、<大型リヤスポイラー>です。巨大とも言えるリヤスポイラーを装着した<WRX>を見ると、<レースカー>が街に出現したかのような錯覚を覚えます。この<大型リヤスポイラー>が<WRX>の外観上の特徴としてとらえている方も多いですが、実は現在では有料のメーカーオプションになっており、ノーマルの車両には装着されていないのです。
WRXの内装
<WRX STI>のコクピットは<本巻ステアリングホイール>に<レッドカラーシートベルト>を装備し、<WRX>で本格的なドライビングを楽しもうとするユーザーの雰囲気を盛り上げてくれます。
室内長 2,005mm
室内幅 1,490mm
室内高 1,205mm
室内空間には余裕があり、大人4人まではそれぞれがくつろいでの移動が可能です。
WRXの燃費
<WRX>の燃費効率はあまり良くありませんが、その特性上、購入時に燃費を気にする人はあまりいません。なおかつハイオクガソリン指定車ですので、維持費は少し割高になります。
・<S4>2.0L DOHC 直噴ターボエンジン 12.4~13.2km/L
・<STI>2.0ℓ DOHC ツインスクロールターボエンジン 9.4km/L
WRXの最新相場
<WRX STI 2.0 4WD>
年式:平成28年(2016年) 走行距離:5万km カラー:ブルー系
新車価格:379.0万円 買取価格:225.3万円 残価率:約59%
<WRX STI>はリセールバリューの高い車種で、走行距離が多少伸びていても買取価格は極端に下がりません。この車両でも走行距離5万km超えですが、高い査定額になっています。
<WRX STI 2.0 4WD>
年式:平成26年(2014年) 走行距離:4万km カラー:ブルー系
新車価格:379.0円 買取価格:207.8万円 残価率:約54%
<WRX>は年式の割には走行距離があまり伸びていない事が多く、買取査定額も高くなりやすいです。この車両は2014年と初期のモデルですが、高い残価率がみられます。
<WRX S4 2.0 GT-S アイサイト4WD>
年式:平成27年(2015年) 走行距離:3万km カラー:ホワイトパール系
新車価格:356.0万円 買取価格:179.2万円 残価率:約50%
<WRX S4 2.0>はGT-Sモデルに人気が集中しています。アイサイトもつけられ、走行距離も短いことからこれだけの価格がつけられました。
WRXの人気グレードと残価率
<WRX S4>2.0GT-S EyeSight
<WRX S4>は全車でトランスミッションにCVTを採用しています。<WRX STI>は全グレードで6MTになっていますので、<WRX S4>は「<WRX>に乗りたいけれど、マニュアル車は少しきつい」というユーザーの受け皿になっているのです。
<WRX S4>のベースグレード<2.0GT EyeSight>に、より性能の高いサスペンションなどを装備して各所をバージョンアップしたのが<2.0GT-S EyeSight>。<S4>では<WRX 2.0GT EyeSight>よりも、スペシャルな雰囲気の増す<2.0GT-S EyeSight>のほうが人気があり、残価率も高くなります。
<WRX S4>STI Sport EyeSight
<STI>とは、スバルのレーシング部門を統括しパーツ開発も行う<スバルテクニカインターナショナル株式会社>の略称です。<STI Sport EyeSight>はSTIのパーツを使用してグレードアップした<S4>の最上位グレードで、<WRX S4>の中では残価率が一番高いです。
<WRX STI>
ボンネットにダクトのある独特のエクステリアに6MTのトランスミッション、18インチ以上のアルミホイールを標準装備する<WRX STI>は、「走ること自体を目的とした車」と言っても良いでしょう。車に高い走行性能を求める一部のユーザーからは圧倒的な支持を受けており、高いリセールバリューが付く車種です。
<WRX STI>Type S
<WRX STI Type S>は、<WRX STI>によりスポーティな<ビルシュタイン製ダンパー>と<専用19インチアルミホイール>を追加装備した上位グレードです。<本革シート>と<サンルーフ>をオプション発注できるのは<Type S>のみになります。最高のスポーツテイストを味わうグレードとして<Type S>にこだわる人も多く、リセールバリューはかなり高くなっています。
WRXをより高額に買い取ってもらうポイント
人気のカラー
クリスタルホワイト・パール
<WRX>でも白は人気のカラー。メーカーオプションの有料カラーです。
WRブルー・パール
スバル車の定番色<WRブルー>。スバルファンに非常に人気の高い色で、<WRX>にも良く似合います。買取査定でもプラスポイントです。
クリスタルブラック・シリカ
黒も需要が高く、査定額が上がりやすい色です。
WRXの人気のオプション
大型リヤスポイラー
一般的に「<WRX>にはリヤスポイラー」というイメージが強く、一部ユーザーには根強い需要のあるオプションです。査定ではプラスポイントが望めます。
サンルーフ
生産過程でしか取り付けが出来ないメーカーオプション。査定でもプラス要因です。
ドアミラーオートシステム
車の外に出てドアロックをすると、自動でミラーが収納されます。ドアミラーで安全を確認しながら降りられるので便利。査定時にはオプションである事をアピールしてください。
まとめ
今回は<WRX>の買取価格についてお伝えしました。<WRX STI>と<WRX S4>はスバル車の中でも特に趣味性が高く、それ故に高いリセールバリューが付く車種です。事前に予想していた金額よりも大幅に高い買取査定額が出る事も珍しくありませんので、売却を検討している方は一度試しに査定を受けてみてはいかがでしょうか。
ただし、2020年にはフルモデルチェンジが予定されています。フルモデルチェンジ後には現行モデルの価格が下がってしまう可能性が高いため、早めに買取に出すのがいいでしょう。
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