クラスレベルトップの上質セダン<パサート>がフォルクスワーゲンのディーゼル車です。走行性・機能性・快適性がこだわり抜かれたパサートの維持費はいったいどれくらいかかるのでしょうか。より遠くより長く運転するためのガソリン代はどれくらいでしょうか。購入時の費用と合わせて解説します。
[myphp file=article-cta-parts-s]パサートの特徴
フォルクスワーゲンの頂点として認めている人も少なくないセダンが<パサート>です。ゆとりのある室内空間は荷物の量が多い時や、長距離移動の際に非常に魅力的なポイントとなります。実際の大きさよりもスマートに見えるのはパサートのプロポーションが美しくデザインされているからでしょう。
パサートの大きな魅力3つは次の通りです。
- セダンクラスを超えた快適性の高いゆったりとした室内空間
- 2.0Lガソリン車並みの走りが可能なディーゼルエンジン搭載
- 直噴技術+加給システムにより燃費性能のアップ
パサートの基本スペック
- 新車価格:338~516万円
- サイズ:全長4.79m×全幅1.83m×全高1.46m~1.47m
- エンジンの種類:直列4気筒DOHCインタークーラー付ターボ(4バルブ)
- エンジン排気量:1394/1968/1984㏄
- 燃費:15.6~20.6㎞/L
パサートのボディカラー
- ピュアホワイト
- ディープブラックパールエフェクト
- アトランティックブルーメタリック
- パイライトシルバーメタリック
- マンガングレーメタリック
- オリックスホワイトマザーオブパールエフェクト
パサートでかかる維持費は年間どのくらい?
パサートを維持していくために必要な費用はどれくらいでしょうか。
税金
自動車税
自動車税は4月1日時点で車を持っている人すべてに課せられる税金です。自動車税は普通車以上に各都道府県税として請求されます。軽自動車の場合は市町村税として課されます。自動車税は売却または廃車にしない限り毎年化され続けるものです。
自動車税は自動車の用途と総排気量によって決められています。1000㏄以下の普通乗用車の自動車税は29,500円ですが、そこから総排気量が500㏄あがるごとに税金額もアップしていきます。
パサートの総排気量はグレードごとに次のようになっています。
・TSI Trendline/TSI Eleganceline/TSI Highline:1394㏄
・2.0TSI R-Line:1984㏄
・TDI Eleganceline/TDI Highline:1968㏄
総排気量ごとの自動車税は次の通りです。
・1000㏄超1500㏄以下:34,500円
・1500㏄超2000㏄以下:39,500円
しかし、≪TSI Trendline/TSI Eleganceline/TSI Highline≫はエコカー減税により自動車税が50%カットとなるため、実質納付額は1年当たり17,000円です。また、≪TDI Eleganceline/TDI Highline≫はエコカー減税により自動車税が75%カットされるため、実質納付額は10,000円となります。
重量税
自動車重量税は自動車の車両重量に応じて金額が決められています。重量税も1年かんごとに課せられていますが、支払いが求められるのは新車購入時と車検時のみです。重量税は車両の重さ500kgごとに決められており、13年経過、18年経過で税額がアップします。新車購入時から13年目までは車両重量500gごとに4,100円が課せられます。
パサートの車両重量はグレード別に次のようになっています。
・TSI Trendline/TSI Eleganceline/TSI Highline:1460kg
・2.0TSI R-Line:1510kg
・TDI Eleganceline/TDI Highline:1560kg
では、それぞれの車両重量ごとの重量税を表で簡単にご紹介しましょう。
新車登録後~13年 | 13年経過 | 18年経過 | エコカー | |
1t超1.5t以下 | 24,600円 | 34,200円 | 37,800円 | 15,000円 |
1.5t超2t以下 | 32,800円 | 45,600円 | 50,400円 | 20,000円 |
パサートはエコカー減税対象車ですから、重量税は≪TSI Trendline/TSI Eleganceline/TSI Highline≫が25%減税で11,200円、≪TDI Eleganceline/TDI Highline≫が100%減税で0円となります。
保険
自賠責保険
自賠責保険とは法律で加入が義務付けられている強制保険です。自賠責保険期間が切れている車を運転した人は懲役または罰金さらに免許停止処分となります。自賠責保険では自動車事故で人に傷害を負わせた場合の補償がされています。死亡障害は最大3000万円、後遺障害は最大4000万円、傷害は最大120万円まで支払われます。
自賠責保険は4種類の車種系統と保険契約期間によって決められています。パサートの車種系統は普通乗用車ですので自賠責保険料は次のようになります。
- 13カ月:16,380円
- 24カ月:25,830円
- 25カ月:26,680円
- 36カ月:35,950円
- 37カ月:36,780円
自賠責保険の継続加入の際は1カ月余分に支払わなければならないため、13カ月・25カ月・37カ月の契約期間が存在しています。自賠責保険は新車購入時と車検時に支払うため、主に24カ月か36カ月の期間で保険料をまとめて支払います。
任意保険
任意保険とは法律で定められてはおらず、自分の意志で加入することのできる自動車保険です。自賠責保険は対人事故の損害賠償のみの補償ですが、任意保険では自分自身、車両、物、搭乗者などさまざまなケースでの損害賠償を補償してもらえます。ですから自賠責保険にプラスして任意保険にも加入することが必要です。
形式別料率クラスによって任意保険の料金は異なります。料率クラスとは車の形式ごとの事故実績に基づいて決められている評価のことです。4つの項目で9つの数字によって評価されています。料率クラスの数字が小さいほど保険料が安くなります。
セルフで保険料を計算する際に役立つ料率クラスを表で簡単にご紹介しましょう。
対人賠償責任保険 | 対物賠償責任保険 | 搭乗者傷害保険 | 車両保険 | |
319A | 2 | 3 | 4 | 4 |
31AAA | 7 | 2 | 5 | 7 |
3A2E | 5 | 4 | 5 | 5 |
3AAAA | 7 | 4 | 5 | 5 |
3AADY | 5 | 5 | 4 | 5 |
3BADR | 4 | 1 | 3 | 4 |
この表で示されている料率クラスは、保険始期が2019年1月1日から2019年12月31日のものに限定されます。
では、パサートの任意保険料はどれくらいかかるのでしょうか。任意保険は契約者の年齢や運転者の年齢区分、運転免許証の種類や車両保険有無などによって大きく金額が異なります。一例として次のケースで見積もりをした際の保険料をご紹介しましょう。
形式:3AAAA
年齢:30歳以上40歳未満
等級:20
年間走行距離:3000㎞
免許の種類:ゴールド
運転者限定:家族限定
運転者の年齢制限:30歳以上
対人賠償:無制限
対物賠償:無制限
車両保険:一般
このケースでは1年間当たりの任意保険料は70,200円です。しかし、この条件でどこの保険会社でもこの料金になるとは限りません。また、車両保険の有無については20,000~40,000円近くの差が引き出されることもあるため、ご自分の契約希望と条件で今一度正確な見積額を依頼すると良いでしょう。
その他費用
ガソリン代
パサートでドライブを楽しむためにはガソリンが必要です。<パサートTSI Highline>の実燃費は20.4㎞/Lが登録されています。この燃費をもとにの年間ガソリン代を算出してみましょう。1年間に10000㎞走行するためには約490Lのガソリンが必要になります。現在、全国平均のハイオク価格は159.2円(2019年6月現在)です。
約490L×159.2円=78,008円(約78,000円)
パサートで1年間あたり10000㎞走行するとすると約78,000円のガソリン代が必要です。
駐車場代
駐車場を必要とする方は、年間維持費の中に駐車場代も含めましょう。月極駐車場は全国平均で月8,000円が必要です。そのため、年間で必要な駐車場代は次のようになります。
約8,000円×12カ月=約96,000円(更新料が必要なところもあります。)
車検代
自動車には必ず自動車車検証が付帯されています。自動車車検証には期限があるため一定期間で更新しなければなりません。車検期限を切れた車を運転するなら
法律で罰せられ、免許取り消し処分となります。そのため、新車購入時から3年後、それ以降は2年ごとに必ず車検を受ける必要があります。
車検費用には法定費用と車検基本料の2種類があります。自動車重量税や印紙代、自賠責保険料は法定費用であり、ディーラーで車検を受けようが整備工場で受けようが変わりません。しかし車検基本料金はどこで車検を行うかによって異なります。
一例としてパサートの車検見積もりをご紹介しましょう。
自動車重量税 | 0円~ |
自賠責保険料 | 25,830円~ |
印紙代 | 1,100円~ |
車検整備費用 | 16,000円~ |
車検代行料 | 8,000円~ |
消費税 | 1,000円~ |
車検費用合計 | 51,030円~ |
この見積もりでは、パサートの車検費用は51,030円~となっています。ただし、これは最低金額です。修理や部品交換が必要になるかもしれないからです。エンジンオイルの交換や、ブレーキパッドの交換をはじめとする修理費用がかさむと+100,000を超えることもあります。
パサートの購入時にかかる費用は?
パサートを新車購入するときにはどのような費用がかかるのでしょうか。
車体価格
パサートの車体価格はグレードによって次のように異なります。
- TSI Trendline:3,380,000円
- TSI Eleganceline:3,920,000円
- TDI Eleganceline:4,270,000円
- TSI Highline:4,610,000円
- TDI Highline:4,960,000円
- TSI R-Line:5,160,000円
オプション
新車を自分仕様にカスタマイズするためにオプションは欠かせません。より高級感を増して、さらにドライブを楽しみやすくするためにフォルクスワーゲン純正のオプションには次のようなものがあります。
- テクノロジーパッケージ
2.0TSI R-Line:140,400円
TSI Highline/TDI Highline:194,400円
- “Discover Pro”パッケージ:259,200円
- 電動パノラマスライディングルーフ:129,600円
自動車重量税
新車購入時には3年後の車検までの自動車重量税を支払わなければなりません。ですからパサートを新車購入するときに必要な自動車重量税は3年自家用プランとなります。ただし、パサートはエコカー減税対象車ですから、グレードごとに減税額が異なり重量税も異なります。
- TSI Trendline:16,800円
- TSI Eleganceline:16,800円
- TDI Eleganceline:0円
- TSI Highline:16,800円
- TDI Highline:0円
- TSI R-Line:49,200円
自動車取得税
自動車取得税は、50万円以上の車を取得した人に対して課されている税金です。自動車取得価額の3%が取得税となります。自動車取得税はエコカー減税対象車の場合、取得価額から控除されることもあります。
パサートの自動車取得税はグレード別に設定されています。
グレード | 自動車 取得税 |
実質納付額 |
TSI Trendline | 84,500円 | 63,400円(25%減税) |
TSI EleganceLline | 98,200円 | 73,400 (25%減税) |
TDI Eleganceline | 106,900円 | 0円 (100%減税) |
TSI Highline | 115,400円 | 87,000円(25%減税) |
TDI Highline | 124,200円 | 0円 (100%減税) |
TSI R-Line | 129,100円 | 129,100円 |
自賠責保険
車検毎に法う低費用に含まれている自賠責保険は車の所有者が必ず切らせてはいけないものです。ですから新車購入時から3年後の初回車検までの間、3年分の自賠責保険料を支払う必要があります。パサート新車購入時の自賠責保険料は36,780円です。
リサイクル料金
リサイクル料金はリサイクル法に基づいて定められています。適切な廃棄処理をするために使用されるお金です。パサートのリサイクル料金の総額はグレードごとに次のようにきめられています。
- パサート3l:12,120~14,640円
- パサート3A:15,320~16,120円
- パサート3B:17,980~21,070円
ディーラー代行手数料
ディーラー代行手数料には次のようなものがあります。
- 納車費用:10,000円~
- 検査登録代行費用:15,000円~
- 車庫証明代行費用:5,000円~
- 下取り車手続き代行費用:5,000円~
- 下取り査定量:0円~
ディーラー代行手数料はすべてが請求されると30,000円を超えます。最悪税金よりも高くつく可能性がありますので、できるだけ自分で行うようにしましょう。特に納車費用は自分がディーラーに出向けば0円で済みますので、予算削減できます。
壊れやすいところや注意するべき点
パサートの壊れやすい箇所として多く報告されているものは、DSGです。これはフォルクスワーゲン車すべてにいえる故障事例です。フォルクスワーゲン独自の変速機であるデュアルクラッチトランスミッションが搭載されているため、オートマなのにミッションのような快適な変速が出来るものです。
走行時に不穏な揺れが感じられたり、走行不能になったりなどDSGの故障は小さいものから、最悪すべての部品が交換になる大きなトラブルにもつながります。走りに少しでも違和感があればディーラーに持っていって面店ナンスを依頼すると良いでしょう。
DSGの部品交換は200,000~500,000円~となっています。非常に高額な修理費用となるため、大きなトラブルが起こる前の早めの対処をオススメします。
まとめ
フォルクスワーゲンならではの圧倒的な加速力と安定性はパサートの魅力ともなっています。シンプルな内外装は日本でも重宝されるなじみやすい車と言えるでしょう。ゆとりのある車内空間と走行性はどこまでもお出かけしたくなる魅力満載の特徴です。
定期的にメンテナンスを行って、丁寧に扱うことでできるだけ長く愛用できるでしょう。毎年の維持費を算出して賢く維持していきましょう。
[myphp file=article-cta-parts]