ビジネスマンの理想の1台とも言われる5シリーズは、落ち着いた高級感が人気です。しかし高級感が伺える車は、維持費も高いのではと考えてしまいます。そこで今回は、5シリーズの維持費について検証します。
5シリーズの特徴
5シリーズは、ヨーロッパではセグメントEに属する車で、1972年のデビュー以来多くのユーザーを獲得しています。2008年には累計生産台数が500万台に達したベストセラーの車です。
新時代のビジネスアスリートが求める、すべての要素を体現した5シリーズは、ミドルクラスにカテゴライズされながらも、それ以上の可能性を期待させてくれる存在です。
5シリーズには、新たな基準を打ち立てることが使命として課され、ダイナミクスとエレガンスの完璧な融合を体現しています。デザインはシックにまとめられながら、飽きのこない雰囲気に仕上がっています。
厳選された素材と抜群の快適性、さらに直観的な操作性は、すべての旅をよりリラックスしたものに導いてくれます。5シリーズが持つ躍動感に満ちた美しさと最先端技術は、走りの喜びをユーザーにもたらしてくれます。
5シリーズのサポート機能
5シリーズには、様々なネットワーク・サービスと、革新的なドライバー支援システムが備わっています。車外とのシームレスな接続が可能で、直感的な操作を出来るように設計されたシステムは、最高レベルの快適性と安全性を持っています。
長距離走行時や交通渋滞の時に自動運転を可能にする、ドライビング・アシスト・プラス機能や、スムーズな駐車が可能なリモート・コントロール・パーキング機能は、先進性の高い安全機能として、ドライバーの負担を大きく軽減します。
そして5シリーズには、ドライブをサポートしてくれる、BMW コネクテッド・ドライブが採用されています。多彩なサービスとアプリケーションによって、必要な情報や必要な人たちと、常時つながることが出来る最先端の技術です。
5シリーズは安全性と利便性を高めることで、競合車との差別化を図っています。そしてそれらの機能は、5シリーズでのカーライフに、彩りを与えてくれます。
5シリーズのボディサイズ
5シリーズのボディサイズは、現行モデルでは下記の通りです。
- 全長:4.95m
- 全幅:1.87m
- 全高:1.48m
サイズ感で検討する場合には、ベンツEクラスなどがライバル車となります。5シリーズはEクラスと比較すると、全幅がやや長くなっているため、車内では横にゆとりを持つことが出来、後部座席に大人が乗っても、横からの圧迫感を感じない仕上がりになっています。
また、荷室スペースや開口部も広くとられているので、ゴルフバッグを搭載するのにも苦労しない設計です。
5シリーズの走行性能
5シリーズには、BMW Efficient Dynamicsという、排出ガスや燃料消費量を最小限に抑え、ダイナミクスと走る喜びを向上させる戦略が反映されています。走行性能に重要なエンジン性能はもちろん、エネルギー効率や車両開発コンセプトに至るまで、包括的に追求されています。
5シリーズの使命として、ミドルクラスをリードする革新性があります。加速性能やCO2排出量においても、常に最高のものを追求し、ユーザーに還元しています。
強力なエンジン、インテリジェントな軽量ボディ、卓越したハンドリングを可能にする先進的なステアリング、テクノロジーで走りを支えるドライビング・パフォーマンス・コントロールにより、ユーザーの満足度を高めているのです。
これらの高度な技術を結集した5シリーズは、ダイナミックな走行性能を持ち、ユーザーの想像をはるかに超えるパフォーマンスを見せてくれます。安全性・安定性・快適性をも追求し、その仕上がりは他の追随を許しません。
5シリーズにかかる維持費は年間どのくらい?
続いて、5シリーズにかかる維持費はどれくらいなのか、ご紹介します。
税金
5シリーズの所有時にかかる税金は、自動車税・自動車重量税です。自動車税は4月1日時点の使用者に支払い義務が生じ、重量税は新規登録・車検の際に支払い義務が生じます。
自動車税
自動車税は、排気量によって支払い額が決まる税金です。5シリーズは1,995~2,997ccと、グレードによって基準となる金額が異なります。その結果、年間39,500円~51,000円という額を支払う必要があります。
重量税
自動車重量税は、車の重量によって課税され、5シリーズは、1,630kg~1,910kgとなります。グレードごとに車両重量は異なりますが、全てのグレードが1,500kg~2,000kgの基準額になるので、1年あたり16,400円の自動車重量税を支払う必要があります。
保険
車の所有時は、加入が法律で義務つけられている自賠責保険と、自動車保険と広く知られる任意保険の保険料を検討する必要があります。
自賠責保険
自賠責保険は登録時や手続き時に加入を確認され、もし加入していない場合には、基本的に公道は走れません。支払うタイミングは、新規購入時と車検時となります。
自賠責保険は、保険会社などで契約できますが、どこで契約しても法律で定められた金額が基準で、保険会社ごとに異なることはありません。5シリーズを自家用乗用自動車で使用する際には、保険料は加入月ごとに下記となります。
- 12ヶ月:15,520円
- 13ヶ月:16,380円
- 24ヶ月:25,830円
- 25ヶ月:26,680円
- 36ヶ月:35,950円
- 37ヶ月:36,780円
任意保険
任期保険は、基本の補償や手続き方法をまとめた普通保険約款と、各付帯サービスに基づく補償を定めた特約で成立しています。任意保険は、保険会社ごとにサービスが異なり、プランによって補償内容も様々です。下記のような要素で、保険料が算出されます。
- ドライバーの年齢
- 過去の事故歴
- ドライバーの範囲
- 付保台数(ノンフリート・フリート)
- 車種・用途・型式
- 登録年月日
- 車の安全性
- 支払限度額
事故率が少ないドライバーほど、保険料は安くなりますが、車の安全性能なども保険料を決める重要な要素です。5シリーズには、先進的な安全性能が備わっていますが、契約時にどんな基準になっているのか確認しておきましょう。
その他費用
維持費に関しては、金額が確定している固定費と、ユーザーの使用環境によって変わる流動費に分類できます。5シリーズを所有すると発生する流動費は、主に下記となります。
ガソリン代
5シリーズのカタログ燃費は、車重やエンジンがグレードごとに異なるため、差が生じています。5シリーズには、ガソリン車・ディーゼル車・ハイブリッド車があります。
5シリーズのカタログ燃費は、ガソリン車が12.5km/L~15.4km/Lでディーゼル車は21.5km/L、ハイブリッド車が17.4km/Lとなります。ガソリンの平均価格は、2019年5月現在で、レギュラーが141円・ハイオクが152円・軽油が119円です。
年間10,000km走行で計算すると、ガソリン車では約99,000~122,000円、ディーゼル車で約55,000円、ハイブリッド車が約87,000円となります。このように比較すると、ディーゼル車のコストパフォーマンスが突出した結果となりました。
駐車場代
都心などは、土地も狭く自宅に駐車スペースがない場合も考えられます。駐車場代は全国で相場が異なりますが、47都道府県の平均相場は月8,288円という結果でした。
そのため駐車場が必要な場合は、年間100,000円程度が平均相場となります。5シリーズはミドルクラスとは言え、全長5メートルに迫るサイズ感ですので、機械式駐車場などでは、サイズ規定をしっかり確認しましょう。
車検代
車検は新車購入後3年、そして所有時には2年に1回受ける必要があります。車検代の内訳で、法定費用、車検基本費用、部品交換費用が挙げられます。
法定費用は、重量税と自賠責保険に加え、印紙代1,800円で構成されます。
車検基本費用は、定期点検料、検査料、代行手数料が含まれます。5シリーズの車検をディーラーに依頼した場合は、80,000円程度と相場がやや高額です。
さらに消耗品などの交換をしつつ、不具合が見つかった際には、これらの部品代も発生します。以上を合計すると、ディーラーで5シリーズの車検を受けた場合は、170,000円程度が相場と言われます。
しかしディーラーは、独自の項目でしっかり点検することにより、費用が高額になりがちです。民間の整備工場であれば、相場が3万円ほど下がるとも言われています。
5シリーズの購入時にかかる費用は?
ここでは、5シリーズの購入時にかかる費用をご紹介します。
車体価格
5シリーズの車体価格は、グレードごとに6,490,000円〜10,780,000円です。ガソリン車の基本グレードが最も安い価格設定ですが、もともと基本グレードでも高い性能を持っていることから、一定の人気が伺えます。
オプション
オプション費用は、どのオプション品を選ぶかによっても異なりますが、車両価格の5%~10%程度が平均相場となっています。
自動車重量税
5シリーズの新規購入時には、49,200円の自動車重量税が発生し、次の車検まで有効です。
自動車取得税
取得税は、新規購入時に発生する税金で、5シリーズには税抜き車体価格×0.9の3%が発生します。5シリーズは車両価格がグレードごとに最大400万円以上違うので、税額もグレードごとに異なります。
自賠責保険
新規購入時に契約が必要な自賠責保険は、37ヶ月契約をすると仮定すると、36,780円です。
リサイクル料金
リサイクル料金は、廃車時のエアバックなどのパーツに関する、リサイクルの費用となります。廃車にせず下取りや売却した場合には返還されます。現行の5シリーズでは、21,620円~23,920円です。
ディーラー代行手数料
納車費用・検査登録代行費用・車庫証明書(印紙代)・下取り車手続き代行費用などが挙げられます。自分で手続きを行う場合には発生しません。
壊れやすいところや注意するべき点
5シリーズには関しては、ラジエーターの不具合によりエアコンの冷風が出なくなるという事例が報告されています。特に中古車を購入する際には、注意が必要です。
また、5シリーズは内部の消耗品が、劣化しやすいとも言われています。定期的なメンテナンスでは、下記項目を注意しておくと良いでしょう。
- ATF+フィルター+AT制御CPUリセット
- ブレーキパッド+センサー
- ブローバイホース
- イグニッションユニット
- イグニッションコイル+スパークプラグ
- フューエルフィルター
- サーモスタット
- ウォーターポンプ
オイルやタイヤと違い、一般ユーザーには聞き慣れない部分のパーツとなりますが、ディーラーや整備工場でのメンテナンス時には、これらのチェックを依頼すると良いでしょう。
まとめ
今回は、5シリーズの維持費についてご紹介しました。5シリーズは耐久性にも優れ、多くのビジネスマンから愛されています。しかし消耗品を細かく交換しないと、コンディションが悪くなり、維持費の悪化にもつながります。定期的なメンテナンスを行い、お財布に優しいカーライフを送りましょう。