ファミリーカーといってもたくさん種類があります。クルマの購入はとっても大きな買い物。慎重に選びたいですよね。この記事では、タイプ別におすすめのファミリーカーを解説していきます。読者の皆さまのライフスタイルと照らし合わせてぜひ参考にしてみてください。
ファミリーカーとは
一般的にはお子様がいる家庭で使用することを想定されたデザインのクルマのことをいい、最低でも4〜5人乗りで車内が広く使える程度の大きさのものがファミリーカーとされています。それでは<ファミリーカー>とは具体的にはどのようなクルマを指すのでしょうか?
時代とともに変化
ファミリーカーの形は時代の流れとともに変化しています。
約40年前は、ファミリーカーと言えば<1500ccクラスの小型セダン>が主流でした。
その後、レガシーツーリングワゴンとボルボワゴンのヒットをきっかけにステーションワゴンが流行、日産アベニールやトヨタカルディナがファミリーカーとして人気を博します。
そして約20年前、家族みんなのオシャレなミニバンをコンセプトにした、ホンダオデッセイとステップワゴンが発売と同時に大ヒット、このヒットにより世間一般のファミリーカーの概念が大きく変化しました。
はっきりした定義はない
時代の流れと共に変化するファミリーカーにはこれといった定義はありません。
クルマのジャンル分けでミニバン、セダン、コンパクトカー、スポーツカー、などがありますが、これはクルマの「形状」を表し、このジャンル分けの中に<ファミリーカー>という形はありません。
現在はファミリーカーといえば主に「ヴォクシー」「セレナ」「ステップワゴン」のようなミドルサイズミニバンが代表的なイメージになっています。
ファミリーカーがおすすめの理由
それではクルマを購入する上でファミリーカーを選ぶメリットとはなんでしょうか?
子育てに嬉しい機能
お子様がいるのであれば、お子様の人数に限らずファミリーカーが断然おすすめです。ファミリーカーには子育てやお母さんにも嬉しい機能がたくさんあります。
ファミリーカーの多くは車内が広く天井も高くなっています。この特徴から、車内でオムツ替えが楽に出来る、チャイルドシートを1~2台付けても圧迫感がない、ベビーカーも畳まずにそのまま収納できる、など子育てに嬉しい機能をたくさん兼ね備えています。
また、車内が広々としているため長距離のドライブでも負担が少なく、車内で食事をしたり車内泊ができたりと家族でのレジャーの楽しみ方や選択肢も広がります。
女性でも扱いやすい
広い室内空間、3列目シートなど、ボディサイズが大きくなることで「運転が難しいのでは?」と不安に思う女性も多いのではないでしょうか。
しかしミニバンは意外と小回りが利きます。ボンネットが短く、ボディ形状やハンドルの切れ角が大きく設計されていることで小回りが利くように出来ているため、車庫入れも比較的に楽に出来ます。さらにバックカメラ付きならより安心ですね。
おすすめのミニバンタイプファミリーカー
ミニバンの最大の特徴は、なんといっても車内の空間の広さ。室内をできるだけ広くするように箱型のボディになっており、背の高い車種が多いです。それではミニバンタイプではどのようなクルマがおすすめなのでしょうか。
トヨタ ヴォクシー
トヨタのヴォクシーは2001年からトヨタ自動車が販売している5〜8人乗りのミニバン型乗用車です。
ヴォクシーには7人乗りと8人乗りの2タイプとなっており、購入時に選ぶことができます。
7人乗りでは2席が独立したキャプテンシートになっており、シートの間を通って2列目と3列目を自由に移動が可能なため、小さなお子様の世話をするのに楽な構造です。8人乗りでは6対4分割のチップアップシートとなっているため、シートアレンジは限定されますが広々としたシートでオムツ替えなどはしやすいでしょう。燃費はJC08モードで23,8km/ℓとなっています。
ヴォクシーはスポーティな顔つきからデザイン面では、若い男性を中心に人気を集めています。
日産 セレナ
日産 セレナは1991年から日産自動車が製造・販売しているミニバン型乗用車です。
セレナは7人乗りと8人乗りを自由に切り替えれるようになっているため、多彩なシートアレンジが可能です。2列目の中央部のシートを、1列目にスライドすることができるため、シート中央部を1列目に移動させると7人乗りに。2列目に移動させると8人乗りに変えることができます。
また、プロパイロット(同一車線自動運転技術)を導入しており、高速道路ではドライバーに代わりアクセル・ブレーキ・ステアリングを自動制御します。家族旅行などで長距離走行する際は、ドライバーの負担をかなり軽減してくれることでしょう。燃費はJC08モードで26,0km/となっており、ミドルサイズのミニバンの中でも特に燃費性能が優れてます。
後部にはリアゲート上半分だけ開閉できるデュアルバックドアを採用し、ミニバンでは珍しいバックドアの作りとなっています。少しのスペースで荷物を出し入れできるため混雑した行楽施設の駐車場などでも便利です。3列目のシートは跳ね上げ式の収納方法をしており、シートをたたむと大容量の荷室が確保されています。
デメリットとしては、後席のスライドドアは、地面からシートまでの高さが830mmありヴォクシーやステップワゴンに比べると70mm程高くなっているため、小さな子供やお年寄りは乗り降りがしにくいかもしれません。
ホンダ ステップワゴン
ホンダ ステップワゴンは、1996年から本田技研工業が生産、販売するミニバン型乗用車です。
ステップワゴンの基本設定は7人乗りになっており、オプションで8人乗りが設定できます。トヨタのヴォクシーと同様で7人乗りでは2席が独立したキャプテンシートになっており、8人乗りでは6対4分割のチップアップシートとを採用しています。燃費はJC08モードで25,0km/ℓとなっています。
1,5ℓ直噴ターボエンジンを搭載しているため、同クラスのミニバンでは余裕をもった走りが可能です。また1,5ℓは税金も安くなります。
リアゲートをタテ向きにもヨコ向きにも開閉できるわくわくゲートが採用されており、ヨコ向きでの開閉なら狭いスペースでも荷物を出し入れできます。例えば、狭い駐車場などで荷室を使う際にわざわざ前にクルマを移動させなくても大丈夫です。また、わくわくゲートは人も乗り降りできる5つ目のドアとしても使用できます。
後席のスライドドアは、地面からシートまでの高さを760mmと低めになっており、ミニバンのなかでもトップクラスに乗降性がよくなっています。また、3列目シートは国産ミドルサイズのミニバンでは唯一の床下格納式を採用しており、たたんだシートが斜め後方の視界を遮りません。しかし3列目シートはクッションの厚みが薄く、シート自体も少し小さめになっています。床下格納式を採用したが故のデメリットとも言えるでしょう。
おすすめのコンパクトカータイプファミリーカー
ミニバンタイプはちょっと大きすぎる。という方にオススメなのがコンパクトカータイプのファミリーカーです。コンパクトカーはミニバンよりは一回り小さいですが、4人家族までなら十分にファミリーカーとしての機能を発揮できます。
コンパクトカーは低燃費な上に普通自動車の中でも維持費が安く抑えられるのが魅力です。それではどのようなコンパクトカーがファミリーカーにおすすめなのでしょうか。
トヨタ シエンタ
トヨタ シエンタは2003年からトヨタ自動車が生産・販売するミニバン型乗用車です。
2010年8月に生産を終えましたが、2015年7月に12年ぶりにフルモデルチェンジされ再登場しています。シエンタは、プリウスよりも一回り小さく、3列シートの車の中で一番小さいスライドドア・コンパクトカーです。3列目シートを2列目シートの下に格納式になっているため競合車種のフリードと比べると荷物をたくさん載せることができます。しかし格納式になっているためシートアレンジは限定されてしまいます。燃費性能は、ハイブリッド車で27.2km/L、ガソリン車で20.6km/Lです。
スライドドアはドアノブに付いてるボタンでも開けることができるため、お子様を抱っこしている場合や買い物でたくさん荷物を抱えている時も非常に便利です。
ホンダ フリード
ホンダ フリードは2008年から、本田技研工業が生産・販売するミニバン型の小型乗用車です。
モビリオの後継モデルとして「運転しやすいサイズでなおかつ室内空間にもゆとりあるコンパクトミニバン」というコンセプトを基に開発されました。
フリードは小さめのボディサイズに3列シートを採用した、コンパクトミニバンの代表車種といえるでしょう。運転のしやすいコンパクトなボディサイズに、大人数が乗れる3列シート、経済的に嬉しい1,500ccエンジンが魅力です。小型車枠いっぱいで作られたボディは、ミニバンとしては最小クラスのサイズですが5人以上乗ることができます。
フリードには6人乗りと7人乗りの、2タイプが選べます。6人乗りでは2席が独立したキャプテンシートを採用し、シートの間を通って、1列目から3列目まで自由に移動ができます。7人乗りでは6対4分割のベンチシートが採用し、荷室の最大積載量が6人乗りより大きくなっています。3列目にお子様を乗せるのであれば、シートの間を自由に行き来できるベンチシートの方が便利でしょう。
フリードには8つの安全装備がセットになった、Honda SENSING(ホンダセンシング)をオプションで選択することができるため、コンパクトミニバンの中では、安全装備が最も充実しています。
おすすめの軽自動車タイプファミリーカー
維持費がダントツでお得なのはやっぱり軽自動車。何より車体がコンパクトなため小回りが利き、近所の買い物やお子様のちょっとした送り迎えにも便利です。軽自動車でも十分ファミリーカーとしての働きをしてくれるおすすめのクルマを見ていきましょう。
ホンダ N-BOX
ホンダ N-BOXは、2011年から本田技研工業が生産、販売するトールワゴン型の軽自動車です。
N-BOXは2015年~2017年度の販売台数ランキング第1位を獲得しています。N-BOXは、ほかの車種に比べて馬力が大きいのですがその分燃費が悪いようです。2017年9月にフルモデルチェンジされた新型NBOXの燃費は、前回の25.6km/Lから27.0km/Lに向上されました。燃費が多少悪くても快適な走りを重視したい方に新型N-BOXはおすすめです。ターボ車を選択しなくても街乗り程度なら快適に走行できるでしょう。
新型N-BOXのスライドドアは、ドアハンドルを軽く引くだけで鍵の開錠からスライドドアを開けるところまで全て一度の操作で行うことができます。開口幅はスライドドア搭載の軽自動車の中でもかなり広く作られており、お子様を抱っこしながら乗り降りする際に大変便利です。
室内高は140cmもあるため、小学校3年生くらいのお子様までなら立って着替えが出来るほどの高さがあります。
後部座席は19cmスライドできるため足元を広く確保したり、荷物量に合わせて荷室の調整することも可能です。新型N-BOXはHonda SENSINGが標準装備のため安全性にも長けています。
また、ダッシュボードの奥行きが短く運転席も高めなので、とても見晴らしがよく女性や幅広い年齢層の方も運転しやすくなっています。
日産 デイズルークス
日産 デイズルークスは2013年から日産自動車が販売するトールワゴン型の軽自動車です。
軽自動車の中ではトップクラスの室内の広さを誇り、荷室も広めなのが特徴です。後部座席は26cmもスライドできるので4人乗りながら荷室を広く調整できます。スライドドアはワンタッチ開閉機能となっているため小さなお子様を抱っこしながら開閉する場合でも非常に便利です。N-BOXと同じく、室内高は140cmもあるため、こちらも小学校3年生くらいのお子様までなら立って着替えが出来るほどの高さがあります。
また、安全装備が充実しており、先進の安全装備はもちろん、軽自動車で初の<前方歩行者検知機能付の踏み間違い衝突防止アシスト>を搭載しました。大切な家族を運ぶクルマとして、安全装備はやはり重要ですね。
おすすめファミリーカーの買取相場
ファミリーカーの買取相場はどうなっているのでしょうか。各タイプの人気車種別に例を見ていきましょう。
各タイプ人気車種のリセールバリュー
ミニバンタイプ
トヨタ ヴォクシー
2018年式 約190.9万円 ~ 233.3万円
2017年式 約146.5万円 ~ 230.7万円
2016年式 約128.9万円 ~ 219.6万円
コンパクトカータイプ
ホンダ フリード
2018年式 約127.9万円 ~ 191.5万円
2017年式 約126万円 ~ 175.3万円
2016年式 約108万円 ~ 165.6万円
軽自動車
ホンダ N-BOX
2018年式 約101.4万円 ~ 159.7万円
2017年式 約78.1万円 ~ 166.1万円
2016年式 約65.8万円 ~ 129.7万円
当然ですが、年式が新しいほどリセールバリューが高くなります。しかし走行距離や修復歴、クルマの状態によっても価格は変動します。
大切に綺麗に使えば高額買取に
ファミリーカーは常に需要が高いためリセールバリューも高めのものが多いですが、より価値を下げないようにするには、車をキレイに維持することが重要です。整備をした際には記録簿にきっちりと残して付加価値を積み重ねていきましょう。
次に購入する方も気持ちよく買う事ができるので、丁寧に扱い、手入れもしっかりとしておきましょう。
まとめ
一言にファミリーカーといっても様々なタイプがあり、迷う方も多いですよね。ご自身のライフスタイルや、今後の将来設計を考慮した上で優先順位を決めてじっくりと検討すると良いでしょう。この記事があなたのお役に立てると幸いです。