安全性能、快適性、走りの3拍子が揃った車といえば<ホンダ・フィット>。2017年6月29日にマイナーチェンジが行われ、燃費がさらに向上し、今ではホンダを支える一台として世界中で人気の車です。
そんな<ホンダ・フィット>ですが維持費はどうなのでしょうか?また年間維持費はいくらなのか?今回は<フィットの維持費>について説明します。
フィットの特徴
フィットの維持費を確認する前にボディサイズやエンジンスペック、燃費性能を簡単に説明します。
ボディサイズ
フィットのボディサイズは以下になります。
全長×全幅×全高(mm) | 3,900mm×1,700mm×1,530mm |
ホイールベース(mm) | 2,500mm |
車両重量(kg) | 1,030kg |
乗車人数(名) | 5名 |
タイヤサイズ | 175/65R14 |
フィットはコンパクトなサイズ感ということもあり、小回りの効いた運転が実現できます。
エンジンスペック
フィットのエンジンスペックは<直列4気筒DOHC>、総排気量1,496ccとなっています。
種類 | 直列4気筒DOHC |
---|---|
エンジン形式 | L15B |
過給器 | なし |
総排気量 | 1,496cc |
使用燃料 | レギュラー |
燃料タンク容量 | 40L |
燃費性能
フィットは2017年にマイナーチェンジされたばかりの車です。このマイナーチェンジでは燃費向上を特に重視しました。バンパースボイラーの形状やフロントピラーの改良も燃費向上のためでしょう。
ハイブリットモデルでは37.2km/L。ガソリン車1.3Lで24.6km/L、ガソリン車1.5Lで22.4km/Lと高燃費水準を誇っています。
フイットハイブリットモデル | 37.2km/L |
フイットガソリン車1,3L | 24.6km/L |
フイットガソリン車1,5L | 22.4km/L |
フィットにかかる維持費は年間どのくらい?
フィットの年間維持費については以下の代表的な7つの費用を合計した金額を計算しました。
税金
まず初めにフィットにかかる費用として説明するのが<税金>です。税金と言っても日本には様々な種類の税金がありますが、車の税金には<自動車税>と<重量税>の2つがあります。詳しくみていきましょう。
自動車税
自動車税とは車の排気量ごとにかかる税金のことを言います。自動車税には排気量ごとに税金が決まっており、フィットの排気量は1,300cc〜1,500ccですので<自動車税は34,500円>です。
フィットはエコカー減税対象のグレードですが、自動車税の減税はありません。
重量税
重量税とは車両重量にかかる税金のことを言います。重量税は車両ごとに税金が決まっており、0.5トンごとに4,100円ずつ増加していきます。
フィットの車両重量は980kg〜1,070kgですので、エコカー減税ならば5,000円〜7,000円。エコカー減税対象外ならば8,200円〜12,300円になります。
保険
車の維持費として忘れてはいけない費用が<保険費用>です。車に関連する保険の費用には<自賠責保険>と<任意保険>の2つがあります。一つ一つ詳しくみていきましょう。
自賠責保険
自賠責保険とは車を購入した時に必ず加入しなければいけない保険のことです。自賠責保険は新車購入時にまとめて3年分(39,120円)支払い、車検のたびに2年分(27,840 円)まとめて払っていきます。年間維持費で計算すると、1年目ごとに13,920円の費用がかかります。
- 39,120円 ÷ 3年間 =1年間(13,920円)
任意保険
保険費用の中で最も高い費用なのが<任意保険>です。フィットの任意保険の費用は、30歳女性で普通自動車四輪、運転者限定、対人保証なしの場合、合計は39,550円になります。
- 30歳女性で普通自動車四輪、運転者限定、対人保証なし:39,550円
その他費用
ガソリン代や駐車場代は年間維持費の中でも<その他の費用>に分けられます。詳しくみていきましょう。
ガソリン代
フィットの燃費は<フィットハイブリット:37.2km/L>、<フィットガソリン:24.6km/L>です。年走行を1万km、ガソリン代は<2019年4月30日現在リッター140円>で計算していきます。
- フィットハイブリット:1万km ÷ 37.2km/L × リッター140円 = 37,433円
- フィットガソリン: 1万km ÷ 24.6km/L × リッター140円 = 56,910円
駐車場代
駐車場を借りる必要がある場合には年間維持費に駐車場代の費用を追加しなければいけません。全国平均の駐車場料金は8.000円ですので、年間維持費で計算すると以下になります。
フィットのボディサイズは全長×全幅×全高(mm):3,900mm×1,700mm×1,530mmですので立体駐車場でも駐車可能です。
- 全国平均駐車場料金8,000円 + (12ヶ月+更新料1ヶ月分)=104,000円
車検代
車検とは新車ならば3年目に、中古車ならば2年に1回必ず受けなければいけない<車の検査>のことを言います。車検には(基本車検料+法的費用+その他費用)の費用がかかります。
フィットの車検合計費は82,630円です。
基本料金
- 車検基本料:11,800円
- 検査料:10,800円
合計:22,680円
法的費用
- 自賠責保険:25,830円
- 重量税:24,600円
- 検査印紙代:1,200円
合計:51.630円
その他
- オイル交換:全国平均4,000円×年1回 (ホンダでオイル交換をする場合は4,471 円)
- タイヤ交換:4,320円(1本あたり1,080円)
合計:8,320円
年間維持費のトータルは?
ここまでフィットの維持費について紹介してきましたが、7つの費用を合計した金額は329,890円です。以下は合計金額の詳細を記したものになります。
・自動車税:34,500円
・重量税:エコカー減税対象:5,000円〜7,000円、エコカー減税対象外:8,200円〜12,300円
・車検代:82,630円
・任意保険料:39.550円
・ガソリン代:フィットハイブリット: 37,433円、フィットガソリン車: 56,910円
・駐車場代:104,000円
合計:およそ329,890円
1ヶ月あたり:27,490円
フィットの購入時にかかる費用は?
ここまで読んでいただいた方は、フィットの維持費について大体のイメージができたと思います。ここからはフィットの購入時にかかる費用を紹介していきます。
車体価格
車両価格とは車本体にかかる金額のことです。フィットの車両価格は142万円からとなっていますが、グレードによって価格に差があります。
- ベースグレード<ガソリンモデル13G>1,323,000円
- ミドルグレード<ハイブリットモデルF>1,815,480円
- 上級グレード<ガソリンモデル13G>1,658,000円
- 最上級グレード<ハイブリットS>2,205,360円
自動車重量税
自動車重量税とは車の重さによって課される税金のことです。基本的に0.5kgアップするごとに、4,100円ずづ金額が増えていきます。フィットの車両重量は980kg〜1,070kgなのでエコカー減税ならば5,000円〜7,000円。
エコカー減税対象外ならば8,200円〜12,300円です。
自動車取得税
自動車取得税とは50万円以上の車を購入した際に課される税金のことを言います。新車時には<取得価額の3%>、軽自動車の場合は2%の税金が課されます。
自賠責保険
自賠責保険とは別名(強制保険)とも呼ばれ、新車を購入した際には必ず加入しなければいけない保険です。加入しない場合は3年後に行われる車検ができなくなってしまいます。
新車購入時は3年分(39,120円)まとめて支払うことになります。
リサイクル料金
リサイクル料金とは自分が所有する車本体を廃棄、または処分する際に負担する費用のことです。リサイクル料金は原則として新車購入時、または車検検査時に支払いすることになっています。
前払いになっていることがリサイクル料金の特徴です。
買取業者の代行手数料
買取業者代行手数料には<納車費用><登録代行費用><書庫証明><下取り手続き代行費用>の4つがあります。一つ一つ詳しくみていきましょう。
納車費用
<納車費用>とは車を納車する場合に、自分で車を取りに行くのではなく買取業者に任せて購入した車を届けてもらうことを言います。
納車費用は買取業者によって異なりますが、相場は10,000円〜15,000円の間です。
登録代行費用
新車は陸運局に行き車両ナンバーを取得しなければ運転できません。この登録を自分で済ませるのではなく、買取業者に依頼して手続きをしてもらうことが<登録代行費用>になります。
相場としては15,000円〜30,000円です。もちろん自分で手続きを済ませる場合には、費用が全くかかませんので覚えておきましょう。
書庫証明
自動車がどこにあるのかを証明することを<車庫証明>と言います。車庫証明は新車に限らず、中古車を購入した場合にも必要な手続きです。買取業者に依頼すうる場合は相場として10,000円〜16,000円ほどかかります。
自分で車庫証明を申請する場合には2,600円だけの費用で済みますので、注意しましょう。
下取り手続き代行費用
下取り手続き代行費用とは下取りに出す車の名義変更の手続きにかかる費用のことです。
買取業者に依頼する場合は5,000円〜15,000円の費用がかかります。
フイットの壊れやすいところや注意するべき点
日本の車は故障しずらいと言われていますが、故障する確率がゼロではありません。フィットについても同じことが言えます。ここではフィットの中でも特に故障しやすい部分を3つまとめてみました。是非参考にしてみてください。
エアコンプレッサー
フィットの中でも故障が多い部分は<エアコンプレッサー>です。エアコンプレッサーの故障はフィットの中でもハイブリットグレードに多い故障になっています。暑い夏場や寒い冬場にエアコンが使えないのは、死活問題になりますよね。
エアコンプレッサーの<修理相場は30万円〜>となっています。修理するのか、買い換えるのか、それとも我慢して乗り続けるのか、3つの選択肢から選んでいきましょう。
リチウムバッテリー
フィット3以降のモデルに多い故障部分として<リチウムバッテリー>があげられます。故障例を紹介すると、<Bluetooth接続が何度も切断する>や<カーオーディオの音量が勝手に低下していく>など様々です。
リチウムバッテリーの故障は少し厄介な故障部分であり、故障部分以外にも故障している可能性があります。修理方法は基本的に<リチウムバッテリーの交換>となるので修理相場は<15万円〜30万円>です。
エンジン
フィットは優れたエンジンスペックを搭載したコンパクトカーです。しかし、どんなに優れたエンジンを搭載しても故障が多いのが<エンジンのトラブル>です。
故障事例にはアイドリング中の回転数が異常に高くなることや加速時に振動が発生するなど様々です。エンジン洗浄だけで修理費を数万円で抑えることもできますが全てがエンジン洗浄で治る訳ではありません。
エンジンを交換すると中古車一台分(60万円〜90万円)の車が購入できてしまいます。
まとめ
国産コンパクトカーとしてホンダを支える<フィット>。快適性、燃費、走りの巧みさのお3つの特徴を備えた車として国内に限らず、世界的に注目を集めてる車です。今回は<フィットの維持費>について記事を紹介していきました。燃費性能が優れている分、ガソリン代を安く抑えることができます。
ハイブリットモデルになると年間でのガソリン代が3万円代と財布に優しい車になっていますね。その他にも2017年にマイナーチェンジされたこともあり、外観デザインもバランスのとれたエクステリアとして進化してきました。価格帯もグレードによって幅がありますが、比較的お買い得な車になっています。
どの世代の方がお乗りいいただいてもピッタリにフィットするような車です。この記事を参考にし、フィットの維持費について考えてくださいね!