フォルクスワーゲンのユニークかつ斬新なスタイリングのクロスポロはポロシリーズの中でも独自の存在感を放っています。ポロシリーズは比較的コストパフォーマンスが良い印象ですが、クロスポロの維持費も安いのでしょうか。
今回はクロスポロの維持費についてご紹介します。
[myphp file=article-cta-parts-s]
クロスポロの特徴
可愛らしいスタイリングが伝統的に印象に残るフォルクスワーゲンのポロですが、クロスポロは車高をアップし、SUVのテイストが盛り込まれたモデルとして、2006年にデビューしました。
MBQという次世代型のプラットフォームによって、体幹がしっかり鍛えられ、可愛いだけではありません。エクステリアのデザインを見ると、ボディ下部のパーツには、黒いの樹脂製の素材が取り入れられ、コンディションが悪いオフロードでも、ボディの汚れや傷を気にすることなく、目一杯走りを楽しむことが出来ます。
インテリアはスポーティかつスタイリッシュにまとめられ、高い走行性能を想起させるような、仕上がりとなっています。パワートレインは、ベースカーとなるポロと同じスペックのエンジンが採用され、走行性能・燃費性能ともにハイレベルな仕様になっています。
クロスポロにかかる維持費は年間どのくらい?
クロスポロには、様々な維持費が発生しますが、車のスペックで決まる維持費と、ユーザーの使用環境によって生じる維持費があります。どのような項目があるのか、細かくチェックします。
税金
クロスポロを使用する際には、自動車税と自動車重量税の支払い義務が発生します。これらの税金はどんな特徴を持ち、クロスポロはどのくらいの税金を支払う必要があるのでしょうか。
自動車税
クロスポロを所有すると、毎年1回自動車税の支払い通知が届きます。自動車税は毎年4月に納税通知が届き、5月末までに支払う流れとなります。自動車税を納付していない場合には、車検を受けることが出来ず、名義変更や売却もできません。
自動車税は、排気量によって金額が決まり、2019年1月発売モデルのクロスポロは、999ccのグレードと1,497ccのグレードがあるため、それぞれの排気量が異なります。
クロスポロの自動車税は、999ccのグレードで1年あたり29,500円かかり、1,497ccのグレードで1年あたり34,500円かかります。
重量税
クロスポロの自動車重量税は、毎車検ごとに支払う必要があります。重量税は車重によって税額が決められているので、車重に応じた金額を支払う必要があります。
自動車税とは支払う期間が異なり、2年に1回の車検時に支払う税金です。クロスポロの車重は、999ccのグレードが1,160kgで1,497ccのグレードが1,210kgとなっています。
自動車重量税は500ccずつ区切られているため、1,000kg以上1,500kg未満の税率にあたるクロスポロは、グレードごとの重量税の差はありません。クロスポロは、車検時に24,600円の重量税が発生し、1年あたり12,300円支払っている計算です。
保険
クロスポロを公道で使用する時には、事故に備えて保険の加入する必要がります。車に関する保険は自賠責保険・任意保険がありますが、どんな保険なのかご紹介します。
自賠責保険
クロスポロの自賠責保険は、強制的に加入が義務付ける保険です。ナンバープレートの交付を受ける車は、自賠責保険へ加入していることが必要となり、公道を走る上で必須の保険です。自賠責保険は、基本的に次回車検までの契約期間が必要となります。
したがって2年に1回、自動車重量税と同じタイミングで支払う必要があるのですが、クロスポロは2年間分(24ヶ月)で25,830円の保険料がかかり、1年あたりでは12,915円という計算です。
任意保険
任意保険は、その名の通り任意で加入する保険ですが、補償内容やサービスが主体的に選択できる点がメリットだと言えます。自賠責保険は、保険料・契約期間・補償内容があらかじめ設定されています。
任意保険の場合は、契約期間は1年間であるケースがほとんどですが、車の事故に関する様々な補償があり、その必要性に応じて補償内容を選ぶことが出来るのがメリットです。
任意保険の保険料やサービスは、契約内容や保険会社で異なります。クロスポロは女性だけでなく男性にも人気ですが、20代後半で事故歴のないペーパードライバーが保険に加入した場合、どのくらいの保険料になるのでしょうか。
- 年齢 :26歳以上
- 等級 :8等級
- 年間走行距離 :3,000km
- 免許の種類 :ブルー
- 運転者限定 :本人限定
- 運転者年齢制限:26歳以上
- 対人賠償 :無制限
- 対物賠償 :無制限
- 車両保険 :なし
- 年間の保険料 :48,000円(毎月4,000円)
クロスポロの安全性に対する評価は普通ですが、車両保険を無しにしてドライバーの範囲も限定することで、等級の低い方でも上記の保険料で契約することが十分に可能です。
その他費用
クロスポロは、グレードごとに自動車税が異なることがわかりましたが、グレードによって維持費が変わりやすい項目としてガソリン代が挙げられます。さらに維持費には、駐車場代や車検なども発生します。これらは実際に、どのくらいかかるのでしょうか。
ガソリン代
クロスポロは全グレード、ハイオクガソリンが燃料です。ハイオクガソリンは、1リットルあたり151円が現在の平均価格となっていますが、年間に10,000km走った場合、どのくらいのガソリン代がかかるのでしょうか。各グレードのカタログ燃費を参考に、上記の条件で計算した金額が下記になります。
- TSI トレンドライン(カタログ燃費19.1km/L):年間約79,000円
- TSI コンフォートライン(カタログ燃費19.1km/L):年間約79,000円
- TSI ハイライン(カタログ燃費19.1km/L):年間約79,000円
- TSI Rライン(カタログ燃費17.8km/L):年間約85,000円
クロスポロは1,497ccのエンジンを搭載しているTSI Rラインというグレードがわずかにカタログ燃費が低くなっています。999ccのグレードに目を向けると燃費は変わらないので、装備品や車両価格が購入時の決め手となりそうです。
駐車場代
駐車場の全国平均相場は8,288円ですが、都道府県ごとの差は非常に大きいです。下記の県庁所在地を例に挙げ、駐車場代の相場をご紹介します。
東京23区・新潟市・奈良市の駐車場平均月額
- 東京23区の月極駐車場平均価格:29,600円(年間355,200,円)
- 新潟市の月極駐車場平均価格:5,813円(年間69,756円)
- 奈良市の月極駐車場平均価格:8,346円(年間100,152円)
東京23区に関しては、全国で1番駐車場代が高いエリアなので、他の地域と比べると非常にコストが高くなります。そして新潟市と奈良市を比較すると、人口や街の規模で考えると新潟市の方が大きいのですが、奈良市はマイカー保有率の高さに比べ駐車場の数が少ないので、相場が高く設定されています。
車検代
クロスポロを購入すると、購入後の3年、そして2年に1回車検を受ける必要があります。クロスポロの車検には、下記の費用が発生します。
- 重量税:24,600円
- 自賠責保険:25,830円
- 印紙代 :1,200円
- 車検整備費用:16,000円
- 車検代行料 :8,000円
- 消費税 :1,920円※整備費用と車検代行手数料分
- 合計:77,550円
基本的な内訳は以上になりますが、車検時には部品交換や追加整備の費用を考慮する必要があります。クロスポロは部品代が高めに設定されていることもあり、部品や追加整備として平均70,000円ほどの費用がかかるようです。したがって、クロスポロの車検には150,000円ほどかかると見て良いでしょう。
クロスポロの購入時にかかる費用は?
クロスポロの現行モデルは、4グレードが発売されていますが、それぞれの購入費用として、どういった項目があるのかご紹介します。
車体価格
- TSI トレンドライン:2,119,000円
- TSI コンフォートライン:2,320,000円
- TSI ハイライン:2,679,000円
- TSI Rライン:2,980,000円
オプション
クロスポロには、メーカーオプションとディーラーオプションが設定されていますが、特にメーカーオプションは購入前にじっくり吟味しておきましょう。
メーカーオプションは工場で取り付けられるオプションパーツですが、サンルーフのように車体に加工が必要であったり、複雑な配線工事を行う必要があるパーツが多いです。納車後に取り付けすることのできないパーツや、グレードによって装着不可能なパーツもありますので、注意しましょう。
ナビやACCシステムなどがクロスポロでは人気ですが、フロアマットなど細々したオプションも含めると、オプション代は車体価格の約10%に当たる、300,000〜400,000円が相場のようです。
自動車重量税
購入時の自動車重量税は、次回車検まで有効となるよう、3年分を支払います。クロスポロは全グレード同じ税額となり、36,900円が課税されます。
自動車取得税
自動車取得税は、車両価格×0.9が取得価格となり、その金額から3%が課税されます。クロスポロはグレードごとに車体価格が異なるため、オプション未装着の場合では、下記の費用が発生します。
- TSI トレンドライン:57,213円
- TSI コンフォートライン:62,640円
- TSI ハイライン:72,333円
- TSI Rライン:80,460円
自賠責保険
自賠責保険は、購入後3年間の有効期間が必要です。自賠責保険では36ヶ月と37ヶ月の契約期間がありますが、クロスポロの自賠責保険を37ヶ月契約した場合には、36,780円です。
リサイクル料金
リサイクル料金は、リサイクル可能なパーツを廃車時に仕分けする費用となり、所有者が前払いをする形となります。クロスポロには全グレード14,140円のリサイクル費用が発生します。
登録に必要な諸経費
クロスポロを公道で使用するためには、ナンバープレートの登録や車検証の取得が必要になります。これらをディーラーに依頼する場合には、手数料が発生します。新車購入時に必要となる手数料は、下記が考えられます。
- 新規検査登録手続代行費用
- 新規検査登録費用
- ナンバープレート
- 車庫証明費用
- 車庫証明手続代行費用
- 納車費用
手数料は各販売店によっても異なるので、契約前に不明な項目は確認しておきましょう。
壊れやすいところや注意するべき点
クロスポロの購入前に、不具合が起きやすい箇所を確認して起きましょう。クロスポロのユーザーからは、下記の不具合が多く報告されています。
- ドアロックの不具合
- DSGの不具合
- コンプレッサーの不具合
- エンジン制御コンピューターの不具合
- けん引フックの不具合
この中でもエンジン制御コンピューターの不具合やけん引フックの不具合は、リコール対象にもなっています。対象車両であるかどうかは、ホームページやディーラーで確認が行なえるのです、中古車を購入する際には、車体番号と照らしわせる必要がありそうです。
まとめ
今回は、クロスポロの維持費をご紹介しました。クロスポロはポロシリーズの中でも独特な存在感を持っていますが、実用的で日本人にも愛される特徴を持った車です。
維持費も海外メーカーの乗用車としては、非常に安いので、手頃にポロシリーズの魅力を体感できる車です。しかし輸入車は部品代が高いデメリットもありますので、不具合を極力減らすためにも細かくメンテナンスを行いましょう。
[myphp file=article-cta-parts]