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中古車の自社ローンって何?金利がつかないカラクリとは

車を買う際には、分割払いの利用を検討する方も多いかと思います。

近年では中古車販売店が独自の分割払いを受け付ける、自社ローンという支払いプランも用意されています。利用者が年々増えている様子が見受けられますが、これまでのカーローンとは何が違うのでしょうか。今回は、中古車の自社ローンについて調査します。

目次

中古車の自社ローンとは

まずは、中古車の自社ローンがどういったものなのか、ご説明します。

マイカーローン(自動車ローン)の審査に通らない時の手段

通常のカーローンは、信販会社や銀行に支払いを代行してもらい、代行してもらった購入費用を数年かけて毎月ごとに返済していく方式となります。

カーローンを利用するためには、一定の審査が必要になります。ローンなどの金融商品を扱う際には、顧客の信用状況について、ローンを取り扱う会社が審査を行います。その際に、顧客の他社でのローンやキャッシングの支払い状況がチェックできる、信用情報機関によるデータベースを参考にします。

他のローンの支払い状況や収入を踏まえて、支払い能力が十分にあると判断されると、初めてローンを利用することができます。ただ中古車の自社ローンになると審査方式が異なり、自社ローンの場合は、中古車販売店が購入資金を融資する形になります。

顧客の信用状況については、販売店独自の審査基準で判断するので、過去の事故情報が信用情報機関に登録されている方でも、自社ローンを利用できる可能性もあります。審査の基準は販売店によって全然違うので、通常のカーローン同様入念に審査を行うところもあれば、面談のみで審査を行う販売店もあります。

通常のカーローンの審査に通らない可能性が高い方でも、自社ローンは利用できる可能性が高まるために、近年自社ローンを利用しているユーザーが急増しています。

早急に車が必要な時に

中古車を購入しカーローンを利用する場合には、審査に時間を要します。過去の利用履歴がない場合ですと、数日〜1週間程度かかることも珍しくありません。

その間はまだ、中古車の購入ができると決まったわけではありませんので、待ちの状態になります。今乗っている車の車検・税金の支払いのタイミングや、諸事情で早く車が必要な時にはもったいない時間でもあります。

自社ローンは、急ぎで車が必要な時にも、早い手続きが可能なメリットがあります。書類審査をするにしても、販売店が行うので時間はそんなにかかりません。

もちろん販売店によって、審査にかかる時間は異なりますが、統計的に見てもカーローンより自社ローンの方が、審査結果が出るのが早い傾向にあります。その分早く契約が進み、早い時期での納車が可能となるのです。

自社ローンで中古車を買う際の必要事項

続いては自社ローンで中古車を買う際の必要事項についてご紹介します。

支払いは頭金で決める

頭金とは、中古車の購入時に支払う現金のことを指します。一般的なカーローンでは、月々の支払額や支払い回数を減らすために、契約段階である程度のまとまった金額を支払うことを意味します。

自社ローンに関しても同じ定義となりますが、自社ローンは基本的に頭金0円で利用できるプランは少ないです。自社ローンはカーローンと比較すると、支払い回数と金額の上限が少ない傾向にあります。

カーローンと同等のプランを用意している自社ローンもありますが、支払い回数が少ないとその分月々の支払額も大きくなります。そのため、あらかじめ頭金を支払っておいた方が、後々の支払が楽になります。

そして、販売店としても頭金の入金があれば、安心感が高まります。頭金の目安として、購入金額の10%程度を定めている自社ローンが多いですので、このような違いを認識して、頭金についてのシステムを販売店に確認しましょう。

保証人

自社ローンの多くは保証人が必要となってきます。近年では保証人の代わりに保証会社と契約することを条件とする自社ローンも増えてきました。

保証人には、家族や親戚など近しい存在が対象となります。販売店としては、保証人をつけることによって、支払不良のリスクを回避したいという考えがあります。

もし保証人が見つからない場合は、保証会社と契約する方法でクリアできる場合もありますが、保証会社との契約にはその分の手数料が発生することも忘れてはいけません。

ただ最近は、頭金0円保証人不要という自社ローンも増えてきました。頭金として支払える現金がなく、保証人も見つからない方にとっては嬉しいシステムですが、購入できる金額や車種に、通常の自社ローンよりも制限が生じます。

欲しい車であっても、予算や年式・グレードによっては購入できない可能性もありますので、利用条件についても確認が必要です。

必要書類など

自社ローンに必要な書類は、主に下記となります。

  • 公的な身分証明書(免許証など)
  • 印鑑証明
  • 住民票
  • 収入を証明できる書類(給与明細や源泉徴収票など)
  • 申込書
  • 保証人の同意書

販売店による若干の違いはありますが、このような書類を基に、自社ローンの申し込みや審査を行います。

これらの必要書類以外にも、保証人の同席が必要な自社ローンもあります。特に学生や未成年が申し込む際は、この傾向が強いようです。審査にかかる時間は、販売店内で完結するために早い場合は数時間で決定され、中古車がすぐに納車できる状態であれば、即日で車を手に入れることもできるのです。

自社ローンのメリット

自社ローンのメリットの一つとして金利がつかないことも挙げられます。なぜ自社ローンには金利がつかないのでしょうか。

金利は0%

カーローンは予算が少なくても憧れの車に乗ることができる便利なシステムですが、利用するにあたっては、ローン会社と契約を結び利用手数料や金利を支払う必要があります。

平均的にカーローンの金利は7%前後となっています。そしてその金利は、支払い回数が多く契約金額は大きければ大きいほど、高くなっていきます。

しかし、自社ローンに関しては、法的な理由で金利をつけることができません。商品を販売する際に金利を適用するためには、賃金業務取扱主任という資格を持った従業員が常駐していることが必要となるためです。

自動車を販売することが主な業態となる中古車販売店に、貸金業務取扱主任の有資格者が在籍していることは極めて稀なケースです。そのため、中古車販売店が独自に設定する自社ローンのほとんどは、金利が0%で設定されています。

自社ローンのサービスを始めても、有資格者がいない状態で金利を取ることは違法となります。その結果、有資格者のいない店舗の自社ローンは、金利を設定することが出来ないサービスとなっています。

審査基準が通りやすい

自社ローンの審査基準は、中古販売店によって違います。店舗の裁量となるため、自社ローンの審査基準は通りやすいと言われています。

通常のカーローンだと、利用者の情報を金融機関が共通で扱うデータベースを介して、過去の履歴も調査します。マイカーローン(車のローン)に限らず、支払い遅れや滞納があれば、事故情報としてデータベースに登録されます。

いわゆるブラックリストという状態ですが、ブラックリストに情報が反映されている方は、一定期間ローンの審査が非常に厳しいものとなります。たとえ現在の収入や生活が安定していても、ローンの審査に通るのは難しい状態だと言えるでしょう。

しかし、自社ローンにおいては、信用情報機関に利用者の情報を照会することは、ほぼありません。審査の基準となる資料も、現在の生活状況が主になります。

過去の信用調査機関の情報が基で、カーローンの審査に通らず購入を諦めざるを得ないユーザーもいます。また自己破産や債務整理などでカーローンを利用できない方もいます。

しかし自社ローンにおいては、審査基準が通りやすいので、分割払いを利用できる可能性が高まります。

手続きなどがスピーディー

自社ローンは、審査から納車までの流れが非常にスピーディーなことも、メリットです。

カーローンは、審査の期間が長くて1週間程度かかります。その間は、まだ購入できると決まったわけではないので、各作業を進めることができません。しかし自社ローンにおいては、審査も非常に早い時間で決裁が下ります。

自社ローンは、すべて申し込み・審査・決裁と、すべて同じ店舗内で完了します。そのため、カーローンより早く利用の可否がわかります。そして、購入手続きや納車においても同じ店舗内で完結するので、時間がかかりません。

書類等に不備がなければ、ほぼ間違いなくカーローンを申し込むより、早く納車できるでしょう。先にも触れましたが、早急に車が必要な場合にも、自社ローンの利用を検討してみてはいかがでしょうか。

自社ローンのデメリット

続いては自社ローンを利用するデメリットについてご紹介します。

詐欺的な事例がある

自社ローンは近年急速に導入店舗が増加したことと、店舗のよってサービスの質が違うことから、顧客との認識の違いがあることも指摘されています。中古車販売店との契約かと思いきや、その業者ではなく金融機関と契約させられるなど、詐欺的な事例も報告されています。

自社ローンは、店舗の裁量によっての審査内容やサービス内容となっています。そのため、自社ローンを利用する前には、事前に口コミなどをリサーチしておくと良いでしょう。

そして契約する際には、不安に感じることは全て販売店に確認をしておく必要があります。認識の違いや契約後に不都合な点に気づくことがないように、契約内容についてしっかり確認をしておきましょう。

金利分が車両価格に上乗せされている

中古車販売店が自社ローンを設定するにあたって、有資格者が常駐していない限りは金利をつけることはできません。しかし車両価格には、自社ローンで設定できない分の金利や、他の費用分が含まれている可能性が高くなります。

中古車では、同じ年式やグレードの車であっても、数万円〜数十万円の差がつくことも珍しくありません。他の車種と価格を比較することが重要になってきます。

金利が取れない事情があるため、車両価格でリスクを分散したいと考える業者もいるようです。審査が通りやすい傾向にあるので、比較的誰でも利用しやすい自社ローンですが、このように車両価格が上乗せされていることも忘れてはいけません。

マイカーローン(自動車ローン)より支払い回数が少ない

通常のマイカーローン(自動車ローン)より自社ローンの方が、支払い回数の上限は少ない傾向にあります。

マイカーローン(自動車ローン)の多くは、最大72回(毎月払いの6年)払いを上限にしているプランとなりますが、自社ローンは平均的に12回~24回(最大1年〜2年)までを上限と定めている販売店が多いようです。

販売店としては、ユーザーが利用しやすいプランを用意しつつも、リスクは負いたくないという考えがあるので、長期的な支払いプランは用意していません。また自社ローンを利用できる金額の上限は100万円までと定めているところが多いように感じます。

例えばこの100万円を頭金30万円で支払った場合、残り70万円をボーナス払いなしの12回で支払うと考えると、毎月6万円弱の出費が発生します。かなり痛い出費となり、場合によっては生活が苦しくなってしまいます。

マイカーローン(自動車ローン)で同じ金額をボーナス払いなしの36回払いで支払うと考えると、金利を含めても毎月2万円程度の出費で済みます。こうした特性上、月々の支払額をなるべく減らしたい方にとっては、自社ローンを利用するのはデメリットだと言えるでしょう。

その他のデメリット

自社ローンは新しいサービスですので、信頼性が低いデメリットもあります。そして、自社ローンを取り扱っているのが、中古車業界では中堅や小規模の店舗が多く、知名度が高くない店舗が多いというところも、信頼性の低さに拍車をかけています。

大手の中古車販売店は、財務的にも社内体制的にも余裕があるので、有資格者を採用して金利ありのカーローンとして成立させる傾向にあります。

中古車といえども非常に高額な商品となりますので、契約する業者やサービスに関しては信頼感が第一と考えるユーザーも多いです。自社ローンの契約中に、万が一販売店が経営の危機に陥ってしまうと、車を引き取られてしまうという可能性もゼロではありません。

ローンで購入した場合は、販売者が車の所有者となり顧客は使用者となります。支払いが終わった段階で所有権が移るのですが、販売店の所有物であれば、資産整理の対象にもなりかねないのです。

自社ローンは非常に便利ではありますが、信頼性で考えるカーローンには劣ります。ただ優良業者も多くいますので、しっかり明確なプランを提示してくれ顧客の立場に立って考えてくれる、自社ローンを取り扱う販売店と付き合いましょう。

自社ローン対応の中古車販売店

最後に自社ローンに対応しているオススメの中古車販売店をご紹介します。

カーライフグループ

カーライフグループは、事故情報があるユーザーでも100%自社ローンの適用対象となります。支払い回数も最大60回までと、自社ローンとしては長期の支払いプランも用意されています。福岡・千葉・大阪の3店舗を拠点に、全国どこでも営業エリアとなっているのも、嬉しいポイントです。

プラウド

来店不要のWEB審査ができるプラウドでは、独自の審査基準で他社のローンが通らない方でも契約ができる可能性があります。静岡・千葉・埼玉・兵庫に14店舗を展開する大手中古車販売店として、中古車の販売実績も豊富です。

くるまのミツクニ

自社ローンを専門的に取り扱うくるまのミツクニは、金利がかからず審査が不安な方でも安心して利用することができます。年齢・性別・国籍を問わず幅広いユーザーに門戸を開くことで、全ての人が車を楽しめる社会の実現を目指しています。

オートチャンプ

業界初となる、保証付き自社ローンプランを用意するオートチャンプは、安心・安全なカーライフを第一に掲げています。頭金なし保証人不要で、中古車だけでなく新車の購入でも利用することができます。

まとめ

今回は、中古車の自社ローンについて調査し、ご紹介しました。

同じ分割払いでも、一般的にカーローンとはメリットやデメリットが異なります。また自社ローンを取り扱う販売店によって、質の差が出やすいサービスでもあります。楽しいカーライフを送るためにも、自社ローンを利用する際には、信頼できる販売店をしっかり見極めることが必要です。

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