車を運転していると事故を100%防ぐことはできません。では、万が一事故に遭ったときにも自分や同乗者のみを危険からできるだけ守るために事故に強い車を選びたいと思われることでしょう。事故に強い車は自動車アセスメントの評価から調べることができます。TOP11の車種を外車候補と共にご紹介します。
[myphp file=article-cta-parts-s]事故に強い車とは?
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車を選ぶときの一つのポイントは<事故に強いか>です。車に乗っている限り事故をすること、または事故に巻き込まれる可能性は否めません。では、事故に遭っても乗員を安全に守ってくれる車はあるのでしょうか。完全に頑丈な車は存在しません。
しかし、数多くある車種の中でも事故を未然に防ぎ、事故に遭ったとしても乗員への衝撃や被害をできるだけ抑えるために工夫されている車を選ぶことはできます。事故に強い車とはいったいどのような車のことを言っているのでしょうか。
クラッシャブルゾーンの確保
日本で一般に<事故に強い車>と言われているのはクラッシャブルゾーンが確保されている車です。これは衝突時に壊すべきところを壊すように設計し、乗員がいる居室に衝撃が届かないようにされている空間を指しています。つまり、衝突時に車自体は破損しますが、乗っている人へのダメージは少なくて済むのです。
3BOXスタイルの日本車では、衝突が前からであれ後方からであれ前後のボックスに衝撃が加わりつぶれるように設計されています。ですから、乗員がいる居室には衝突した時の衝撃がダイレクトに伝わることはないのです。
強度
外国で一般に<事故に強い車>と言われているのは頑丈・強度のある車です。もちろんクラッシャブルゾーンが必要ないと考えているわけではありません。しかし、外車の場合は車体をつぶすのではなくできるだけ車体の形状をとどめたまま衝撃を吸収できるように設計されています。
これは日本と外国の道路事情が異なるために生じる見解の違いです。日本では100㎞/hが制限速度となっていますが、外国では200㎞/hで走り続けるということが珍しくありません。速度に2倍以上の差があるため、衝撃を吸収するだけでは事故に強い車とは言えないのが現状です。
【2019最新版】事故に強い車ランキング
では、事故に強い国産車をご紹介しましょう。ここでは2018年度衝突安全性能評価が実施された車種の中から高得点を得た順にランキング式でご紹介します。自動車アセスメントで評価される性能の得点にも注目してください。評価の概要に関しては後に詳しく取り上げます。
11位 ホンダ NーVAN
[box class=”green_box”] 新車価格:126~179万円
駆動方式:FF/4WD
ボディサイズ:全長3,395㎜×全幅1,475㎜×全高1,945/1,960㎜
車重量:930~1,000kg
排気量:658cc
燃費:17.6~23.8km/L
[/box]
総合評価 | 78.5点 |
乗員保護性能 | 50.38点 |
歩行者保護性能 | 26.16点 |
PSBR | 2.0点 |
2018年に登場した新型N-VANは商用車の安全性能レベルをはるかに超えていると評価されています。安全装備システムである安心パッケージではなく、ホンダのすべての先進安全技術が充実しているHonda SENSINGが全グレードに標準装備されています。
Honda SENSINGには、検知機能が進化し夜間の歩行者認識性も向上した「衝突軽減ブレーキ」をはじめ、以下のような10の先進機能を搭載し、走行時も停車時も安心・安全そして快適に乗ることができます。
①衝突軽減ブレーキ:検知機能が進化し夜間の歩行者認識性能が向上
②誤発進抑制機能:不注意による急発進を防止し注意を喚起
③歩行者事故低減ステアリング:歩行者との衝突回避を支援
④先行車発進お知らせ機能:停車時に先行車が発進したことをお知らせ
⑤標識認識機能:標識の見落とし防止を図り安全運転を支援
⑥路外逸脱抑制機能:車線を検知し、はみ出さないように支援
⑦アダプティブ・クルーズ・コントロール:適切な車間距離を保ち運転負荷を軽減
⑧車線維持支援システム:車線内を走行できるようにステアリング操作を支援
⑨後方誤発進抑制機能:不注意による急な後退を防止し注意を喚起
⑩オートハイビーム:対向車や前方車を検知しハイ/ロービームを自動で切り替え
軽商用車であるN-VANは仕事で頻繁に使うことが多いでしょう。ですから、アクセルとブレーキの踏み間違いを防げる誤発進抑制機能はとても有効な安全装備であるといえます。自動ブレーキの精度もどんどんアップしているので注目されている1台です。
衝突安全設計ボディーとして、衝突時の衝撃を制御するホンダ独自の安全技術「G-CON」を採用。軽量かつ高強度な素材を各所に配置することで、高い衝突安全性能を獲得しています。
10位 スズキ ジムニー
[box class=”green_box”] 新車価格:145~184万円
駆動方式:4WD
ボディサイズ:全長3,395㎜×全幅1,475㎜×全高1,725㎜
車重量:1,030~1,040kg
排気量:658cc
燃費:13.2~16.4km/L
[/box]
総合評価 | 81.4点 |
乗員保護性能 | 53.71点 |
歩行者保護性能 | 23.7点 |
PSBR | 4.0点 |
ジムニーにはスズキセーフティサポートがXCグレードで標準装備、XLとXGではスズキセーフティサポート装着車で装備されます。先行車や対向車、歩行者を事前に検知し衝突の恐れを回避してくれる予防安全性能です。それだけではなく、実際に衝突事故を起こしてしまったときの衝撃を最小限に抑えるための工夫もたくさんあります。
まず予防安全性能のスズキセーフティサポートですが、単眼カメラとレーザーレーダーによる「デュアルセンサーブレーキサポート」をはじめ7つの予防安全性能を搭載し、安心して楽しく車に乗ることができます。
①デュアルセンサーブレーキサポート:ブザーや音、メーター内表示で警告
②誤発進抑制機能(5MT除く):前方約4m以内の障害物を認識し、誤発進を抑制
③標識認識機能:単眼カメラで標識を認識し、ブザーやメーター内表示でお知らせ
④車線逸脱警報機能:車線をはみ出すとブザー音とメーター内表示により警報
⑤ふらつき警報機能:「ふらつき」と判断した場合、ブザー音とメーター内表示で警報
⑥先行車発進お知らせ機能:先行車が5m以上離れるとブザーとメーター内表示でお知らせ
⑦ハイビームアシスト:周囲の環境に応じてハイ/ロービームを自動的に切り替え
そして軽量衝撃吸収ボディ「TECT(テクト)」が採用されているので、衝突したときの衝撃を分散し安全面の向上を図ります。また、歩行者と衝突した際に歩行者のダメージが最小限に抑えられるようにボンネット、フロントワイパー、フロントフェンダー、フロントバンパーが衝撃吸収構造になっています。
9位 ダイハツ ミラ トコット
[box class=”green_box”] 新車価格:107~142万円駆動方式:FF/4WD
ボディサイズ:全長3,395㎜×全幅1,475㎜×全高1,530/1,540㎜
車重量:720~790kg
排気量:658cc
燃費:27.0~29.8km/L
[/box]
総合評価 | 81.5点 |
乗員保護性能 | 50.34点 |
歩行者保護性能 | 28.24点 |
PSBR | 3.0点 |
ダイハツのミラトコットは女性のこだわりを詰め込んだ人気車です。軽自動車では初のデュアルエアバッグ・サイドエアバッグ・SRSカーテンシールドエアバッグを全車標準装備した車種として注目されています。
乗用車であっても上級グレードにしか装備されないようなプリテンショナー式3点式ELRシートベルトが装備されています。シートベルトを閉め忘れていることを前席で検知し警告してくれる安全性能の高い系自動車です。エントリーモデルのLグレードを除いて、スマートアシストⅢを標準装備しており、衝突軽減ブレーキも搭載されています。
先進のテクノロジーで安全運転を支援する衝突回避支援のスマートアシストⅢは、全部で6つの安全装備で構成されています。いつもの慣れた道での油断も、初めての道での緊張も安心で快適なものにしてくれます。
①衝突警報機能(対車両・対歩行者):走行中に衝突の危険性があるとブザーやメーター内表示で警告
②衝突回避支援ブレーキ機能(対車両・対歩行者):危険度により弱から緊急ブレーキまで自動で作動
③車線逸脱警報機能:車線をはみ出そうとした時に、ブザーやメーター内表示で警告
④誤発進抑制制御機能(前方・後方):ペダルを踏み間違えた時の急発進を抑制
⑤先行車発進お知らせ機能:信号待ちや渋滞でのうっかりを防止
⑥オートハイビーム:ハイ&ロービームを自動で切り替え
8位 ホンダ オデッセイ
[box class=”green_box”]
新車価格:298~365万円
駆動方式:4WD
ボディサイズ:全長4,840㎜×全幅1,820㎜×全高1,685~1,715㎜
車重量:1,750~1,830kg
排気量:2,356cc
燃費:12.6~14.0km/L
[/box]
総合評価 | 83.9点 |
乗員保護性能 | 55.3点 |
歩行者保護性能 | 26.61点 |
PSBR | 2.0点 |
オデッセイはHonda SENSINGを全車標準装備している安全性能の高い乗用車です。Honda SENSINGに含まれている予防安全性能の高い装備だけではなく以下のような装備によってより衝突時の安全面を強化し事故を防止するための機能をupさせています。
- ブラインドスポットインフォメーション
- マルチビューカメラシステム
- Hondaスマートパーキングアシストシステム
- パーキングセンサーシステム
- 後退出庫サポート
- LEDアクティブコーナリングライト
もちろん標準装備されている安全性能だけでもレベルが高いのですが、オプション設定によってより高い安全性を確保できます。LEDアクティブコーナリングライトやブラインドスポットモニターを装備することもできるでしょう。e:HEV ABSOLUTE・EXグレードを選べばオデッセイの中でも最上級の安全性を得られます。
7位 スズキ クロスビー
[box class=”green_box”] 新車価格:176~214万円
駆動方式:FF/4WD
ボディサイズ:全長3,760㎜×全幅1,670㎜×全高1,705㎜
車重量:960~1,000kg
排気量:996cc
燃費:20.6~22.0km/L
[/box]
総合評価 | 85.2点 |
乗員保護性能 | 54.02点 |
歩行者保護性能 | 29.25点 |
PSBR | 2.0点 |
クロスビーにはスズキの先進安全技術であるスズキセーフティサポートが、HYBRID MZとHYBRID MVに標準装備されています。歩行者を検知して自動的にブレーキをかけてくれるデュアルカメラブレーキサポートや踏み間違い時の誤発進を防ぐ機能、ハイビームアシストなどの安全装備が搭載されています。
また、クロスビーのスズキセーフティサポートは10位のジムニーよりも数や内容で充実しています。
①アダプティブクルーズコントロール:先行車との車間距離を保ちながら自動追従
②車線維持支援機能:車線中央からはみ出さないようステアリングをサポート
③車線逸脱警報機能
④ふらつき警報機能
⑤先行車発進お知らせ機能
⑥ハイビームアシスト
⑦全方位モニター用カメラ:駐車時の死角を全方位カメラでサポート
⑧デュアルカメラブレーキサポート:二つのカメラにより高い認識性能
⑨誤発進抑制機能
⑩後退時ブレーキサポート
⑪後方誤発進抑制機能
※⑦は全方位モニター用カメラパッケージ装着車
クロスビーはサポカーSワイドに適合しており安全面で認められている軽自動車です。エアバッグは全車運転席と助手席に標準装備されています。また、セーフティサポート搭載車のグレードではフロントシートSRSエアバッグやSRSカーテンエアバッグもプラスされるので事故に遭ったときの衝撃を最小限に抑えてくれるでしょう。
6位 トヨタ カムリ / ダイハツ アルティス
トヨタ カムリ
[box class=”green_box”] 新車価格:329~434万円
駆動方式:FF
ボディサイズ:全長4,885/4,910㎜×全幅1,840㎜×全高1,445㎜
車重量:1,540~1,600kg
排気量:2,487cc
燃費:28.4~33.4km/L
[/box]
カムリは安全運転を支援するための最新の技術が満載されている車です。パッシブセーフティとアクティブセーフティの両面から安全をサポートしてくれます。衝撃吸収ボディと衝突安全ボディを採用しており、高張力鋼板と超高張力鋼板を適切な位置に配置することによって、衝突してきた側も衝突された側も双方の安全を図ることができています。
さらに、開口部は環状骨格構造となっており、フロントから衝撃を受けても運転席で分散させることができます。ペダル部分にも衝撃を効率よく分散させる構造が採用されているため、高い衝撃吸収特製によりクラッシャブル性能が高い車として高い評価を得ています。
ダイハツ アルティス
[box class=”green_box”]
新車価格:353万円
駆動方式:FF
ボディサイズ:全長4,885㎜×全幅1,840㎜×全高1,445㎜
車重量:1,570kg
排気量:2,487cc
燃費:28.4km/L
[/box]
アルティスはサポカーSワイドに適合している乗用車です。2種類の目を持っているトヨタセーフティセンスを採用しているため、ミリ波レーダーと単眼カメラを併用した統合的な制御が可能です。このセーフティセンスの安全性能には以下のものが含まれています。
- プリクラッシュセーフティ
- レーンディパーチャーアラート
- オートマチックハイビーム
- レーダークルーズコントロール
また、予防安全性能だけではなくインテリジェントクリアランスソナーを搭載することによって万が一事故を起こしたときや駐車時・後退時の衝突被害を軽減してくれます。オプション設定でブラインドスポットモニターを搭載することもできます。
総合評価 | 85.5点 |
乗員保護性能 | 57.21点 |
歩行者保護性能 | 26.32点 |
PSBR | 2.0点 |
5位 ホンダ CRーV
[box class=”green_box”] 新車価格:323~436万円駆動方式:FF/4WD
ボディサイズ:全長4,605㎜×全幅1,855㎜×全高1,680/1,690㎜
車重量:1,520~1610kg
排気量:1,496cc
燃費:15.0~15.8km/L
[/box]
総合評価 | 85.9点 |
乗員保護性能 | 57.43点 |
歩行者保護性能 | 26.02点 |
PSBR | 2.5点 |
ホンダCR-Vは自動車アセスメントで高得点を獲得し最高評価のASV+++を得ています。車両・歩行者ともに衝突被害軽減ブレーキの性能が高く評価されました。また、車線逸脱抑制機能も満点評価を得ており、先進安全技術を搭載している最近の車の中でも特に事故に強い、事故を防止する能力に長けている車と言えるでしょう。
CR-Vはボディ骨格が軽量でありながら強度の優れた素材が使用されています。チャイルドシートは確実に容易に固定できるようにアンカレッジがリア左右席に設置されているという点でも魅力的です。サイドエアバッグシステムとサイドカーテンエアバッグシステムの両方を標準装備しており、乗員の頭部や頚部を保護する能力が優れている安全性の高い車といえます。
4位 トヨタ カローラスポーツ
[box class=”green_box”] 新車価格:216~282万円
駆動方式:FF/4WD
ボディサイズ:全長4,375㎜×全幅1,790㎜×全高1,460/1,490㎜
車重量:1,300~1,330kg
排気量:1,196cc
燃費:15.4~19.6km/L
[/box]
総合評価 | 87.8点 |
乗員保護性能 | 57.85点 |
歩行者保護性能 | 27.48点 |
PSBR | 2.5点 |
トヨタカローラスポーツにはトヨタセーフティセンスや先行車発進告知機能が搭載されています。これらの予防安全性能だけではなく衝突安全性能も注目に値します。カローラスポーツは運転席と助手席のエアバッグはもちろんのこと、ニーエアバッグやサイドエアバッグも搭載されているのです。
さらにリアシート頭部側面を保護するために活躍するカーテンシールドエアバッグも標準装備されており、万が一衝突事故を起こしたときにも乗員への衝撃を最小限に抑えることができるでしょう。万が一の事故に強い車として高いレベルを持っている車として自動車アセスメントでも高く評価されています。
3位 三菱 エクリプスクロス
[box class=”green_box”] 新車価格:253~342万円駆動方式:FF/4WD
ボディサイズ:全長4,405㎜×全幅1,805㎜×全高1,685㎜
車重量:1,460~1,660kg
排気量:1,498cc
燃費:14.0~15.2km/L
[/box]
総合評価 | 89.7点 |
乗員保護性能 | 56.96点 |
歩行者保護性能 | 26.96点 |
PSBR | 2.83点 |
エクリプスクロスは予防安全性能評価ではASV++を獲得している安全性能の高い車です。予防安全性能だけではなく、万が一事故を起こしたときにも安全面を高めるために三菱独自の衝突安全強化ボディRISEが採用されています。耐力の高いキャビン構造となっているため、どの方向から衝突されても衝撃を吸収し乗員まで伝わりにくくしてくれるでしょう。
さらに7種類のエアバッグが標準装備されています。
- 運転席&助手席SRSエアバッグ
- 運転席SRSニーエアバッグ
- SRSサイドエアバッグ
- SRSカーテンエアバッグ
このほかにも歩行者頭部・脚部・大腿部を保護するエネルギ吸収構造をボディに採用しています。また、室内のルーフサイドやピラートリムには頭部衝撃緩和構造が採用されているため乗員の頭部を守る安全機能も充実しているといえるでしょう。
最近の車では各社とも先進安全技術を搭載していますが、エントリーグレードのみ非搭載な車種が多いものです。しかしエプリクスクロスは、全グレードに三菱の予防安全技術「e-Assist」を標準装備。
エクリプスクロスに搭載される「e-Assist」は、全グレード共通に装備される先進安全機能とグレード別に装備される先進安全機能があります。
【全グレード共通装備】
①衝突被害軽減ブレーキシステム[FCM]
②車線逸脱警報システム[LDW]
③オートマチックハイビーム[AHB]
④誤発進抑制機能(前進&後退時)
【グレード別装備】
①レーダークルーズコントロールシステム[ACC]
②後側方車両検知警報システム(レーンチェンジアシスト機能付)[BSW/LCA]
③後退時車両検知警報システム[RCTA]
また全グレードがサポカーの中でも最上位の「サポカーSワイド」に認定されていることも、エクリプスクロスは安全装備が充実していて安全性が高いことを証明しています。
2位 トヨタ クラウン
[box class=”green_box”] 新車価格:460~559万円
駆動方式:FR
ボディサイズ:全長4,910㎜×全幅1,800㎜×全高1,455㎜
車重量:1,690~1,710kg
排気量:1,998cc
燃費:12.8km/L
[/box]
総合評価 | 96.5点 |
乗員保護性能 | 57.11点 |
歩行者保護性能 | 36.51点 |
PSBR | 2.92点 |
クラウンはトヨタのフラッグシップセダンモデルであり非常に人気です。もちろんトヨタセーフティセンスは全車標準装備されており、サポカーSワイドに適合しています。
万が一衝突事故を起こしたときにすべての乗員を覆うように数種類のエアバッグが作動します。また、歩行者と万が一衝突した時にはフード後方を瞬時に持ち上げてフード下の空間を広げ、歩行者の頭部の安全を保護します。すべての席にELR付3点式シートベルトが装備されており、車両衝突危険性が高いと判断されたときにはプリテンショナー機構が作動するようになっているため、事故に強い車として認められています。
全グレードのクラウンに装備されるトヨタセーフティセンスの内容は以下になります。
①プリクラッシュセーフティ
ミリ波レーダー+単眼カメラで歩行者・自転車・車との衝突回避を支援
②レーントレーシングアシスト
車線の中央を走行するためにステアリング操作の一部を支援
③ドライバー異常時対応システム
ドライバーの無操作状態を検知し、警報および減速停止、ドア解錠やヘルプネット自動接続で救命要請などを行う
④レーダークルーズコントロール
先行車を認識し、車速に応じた車間距離を保ちながら追従走行を支援
⑤ロードサインアシスト
単眼カメラで道路標識を認識しディスプレイに表示
ヘッドライトは「RS-B」と「RS-B Four」のみオートマチックハイビームで他のグレードは、LEDの配光範囲を細やかに制御することで先行車や対向車に光が当たる部分だけを自動的に遮光し、ハイビームでの走行頻度がより向上した「アダプティブハイビームシステム」を採用。
他には、信号待のうっかりを防止する「先行車発進告知機能」やペダル踏み間違いによる誤発進を抑制する「インテリジェントクリアランスソナー」も全グレード標準装備されています。
1位 スバル フォレスター
[box class=”green_box”] 新車価格:280~309万円
駆動方式:4WD
ボディサイズ:全長4,625㎜×全幅1,815㎜×全高1,715/1,730㎜
車重量:1,520~1,640kg
排気量:1,995/2,498cc
燃費:14.6~18.6km/L
[/box]
総合評価 | 96.5点 |
乗員保護性能 | 58.46点 |
歩行者保護性能 | 34.08点 |
PSBR | 4.0点 |
スバルフォレスターは2018年度自動車アセスメントの衝突安全性能評価で最も高得点を獲得した車です。2018年に登場した新型フォレスターには先進の安全予防アイサイトコアテクノロジーが標準装備されています。また多くの衝突安全性能も備えています。
全グレード標準装備のアイサイトコアテクノロジーの具体的内容は以下になります。
①プリクラッシュブレーキ
②後退時ブレーキアシスト
③AT誤発進抑制制御
④AT誤後進抑制制御
⑤ツーリングアシスト
⑥全車速追従機能付クルーズコントロール
⑦定速クルーズコントロール/車線逸脱抑制
⑧車線逸脱警報/ふらつき警報
⑨先行車発進お知らせ機能
上位グレードの「Advance」および「SPORT」にはさらにアイサイトセイフティプラス(運転支援)が標準装備されます。(他のグレードはオプションで追加可能)
①スバルリヤビークルディテクション(後側方警戒支援システム)
②アダプティブドライビングビーム
その他、全グレードに標準装備されている安全装備としては、サイドビューモニター、デュアルSRSエアバッグ、SRSサイドエアバッグ+SRSカーテンエアバッグ、運転席SRSニーエアバッグ、歩行者保護エアバッグ、アクティブ・トルク・ベクタリングがあります。
衝突安全性能の具体的な内容は以下になります。
衝突安全ボディ
歩行者保護エアバッグ
7つの乗員保護エアバッグ
ロッキングタング付シートベルト
エマージェンシーストップシグナル
フォレスターにはスバルグローバルプラットフォームが採用されており、衝突エネルギー吸収率が向上しています。どの方向から衝突されたとしても衝突安全性能が高い車です。強固なピラーやフレームでキャビンが囲まれているため、新環状力骨構造ボディ問相まって世界トップレベルの変形防止が可能な事故に強い車として認められるようになっています。
事故に強い車を選ぶなら自動車アセスメントをチェック
事故に強い車ランキングの参考にしたものは2018年度の自動車アセスメントの結果です。自動車アセスメントとは国土交通省と自動車事故対策機構により行われる試験結果を指しています。
事故に強い安全な車を選びやすい環境を整え、安全な車の開発を促進するために自動車アセスメントがあります。道路運送車両の保安基準に適合しているだけではなく予防安全性能宇や衝突安全性能を高めた車を見つけるのに役立ちます。
自動車アセスメントでは、具体的にどのようなポイントをチェックしているのでしょうか。
予防安全性能評価
一つ目は予防安全性能のチェックです。衝突を避けられない状況でどれほど事故を防げる先進安全技術を搭載しているかについて評価がされます。より安全な先進安全技術を搭載している車を選ぶときに役立つ情報です。また、自動車アセスメントでは評価し比較することでより安全な自動車を開発できるように促しています。
[box class=”blue_box” title=”予防安全性能の評価内容”]- 被害軽減ブレーキ(対前方自動車)
- 被害軽減ブレーキ(対前方歩行者:昼間)
- 被害軽減ブレーキ(対前方歩行者:夜間)
- 車線逸脱抑制装置
- 車線はみ出し警報
- 後方視界情報
- 高機能前照灯
- ペダル踏み間違い時加速抑制
- 総合評価
予防安全性能では合計点が12点を超えると<ASV+>、46点を超えると<ASV++>、86点を超えると<ASV+++>として認定されるため、その車種がどれほど高性能な先進安全技術を搭載しているかが一目見て分かるようになります。
衝突安全性能評価
平成30年度から評価方法が改訂され、衝突安全性能評価が加わるようになりました。万が一衝突事故を起こしたときに乗員及び歩行者にどれほどの被害があるのか、どれほど衝撃を和らげることができるのかによって評価されています。
今の時代、事故を予防するだけではなく、事故発生時に乗員・保護者を保護するための装備が充実している車は数多くあることが分かります。
[box class=”blue_box” title=”衝突安全性能評価の内容”]- フルラップ前面衝突試験
- オフセット前面衝突試験
- 側面衝突試験
- 後面衝突頚部保護性能試験
- 歩行者頭部保護性能試験
- 歩行者脚部保護性能試験
- シートベルトリマインダー評価試験
衝突安全性能評価の得点は<乗員保護性能評価>・<歩行者保護性能評価>・<シートベルトリマインダー評価>の3つで行われます。合計得点100点満点としており、スターレイティングで評価されます。
チャイルドシート安全性能評価
チャイルドシート安全性能評価も行われます。チャイルドシートが対象車種に設置され実際に使用されるときに確実に取り付けることができるように車側に配慮がなされているかをチェックする評価です。チャイルドシート専門家が複数で判定し評価します。
[box class=”blue_box” title=”チャイルドシート安全性能評価項目”]- 取扱説明書
- 本体表示
- 本体機構
- 取り付け性
- 装着性
チャイルドシート安全評価では優・良・普・推奨せずの4段階で評価されます。
【外車編】事故に強い車ランキングTOP3
先ほどは国産車の事故に強い車ランキングTOP11をご紹介しました。国産車と外車では<事故に強い車>の概念が違うためどちらの方がより良いということは一概に言えません。しかし、200㎞/h以上で走行することがざらにある外国の道路事情でも事故に強いとみなされている頑丈で強度のある車もチェックしておきましょう。
ヒュンダイ エラントラ
ヒュンダイ エラントラは最高の衝突安全性を備えているとみなされ、2013年トップセーフティピック+に認定されました。米国道路安全保険協会によるテストでは、ダミー人形が受けた傷害レベルに応じて四段階で評価されています。
また追突事故のむち打ち確認テストや横転を想定したルーフ強度テストなどによっても最高レベルの衝突安全性が認められました。
エラントラの試験結果によると、通常の前面衝突ではダミー人形への傷害レベルが最小限に抑えられていたようです。ただしボディの安全構造に対する判定はドライバーの生存空間の確保が十分ではないとコメントされています。
キア フォルテ
韓国の自動車メーカーであるキアモーターズのフォルテセダンは、米国の運輸省道路交通安全局の衝突安全テストにおいて最高の五つ星を獲得しました。
この衝突安全テストでは前面フルラップ・側面・横転テストの3種類が実施されています。さらに2010年10月から新しいテストが導入され、助手席側に女性サイズのダミーを乗せてどれほどの衝撃が与えられるかを確認しています。
以前よりも厳しい判定基準となっていますが、横転のリスクは10.3パーセントと評価され、最小限の衝突衝撃に抑制できると判断されました。フォルテセダンの2015年モデルも総合評価で最高レベルの五つ星を獲得しており、キアモーターズの安全に対するコミットメントが明らかになっているとコメントされています。
ジェネシス G70
ヒュンダイの高級セダン車であるジェネシスは2014年トップセーフティピック+に認定されました。新型ジェネシスでは、以前とは違う新スモールオーバーラップと呼ばれる、前面オフセット衝突テストを受けています。
実際の衝突事故により近づいているテスト形態となっており、メインフレームよりも外側に強い衝撃が加わるテストです。そのため厳しい判定を下され、安全性で劣っていると確認されてしまう車種が多いのですが、ジェニシスはこの評価においても最高レベルの衝突安全性が認められています。
また同メーカーのエラントラとは異なり、ドライバーの生存空間の確保も十分に行われているとコメントされています。
まとめ
危険を予測して回避することも大事ですが、衝突したときの安全機能も重要です。今回は自動車アセスメントの中でも衝突安全性能評価が高かった車種を紹介しました。
万が一事故に遭ったときに安全を最優先できるようにご紹介した車種を新車購入の際には参考にしていただけると嬉しいです。しかし、車の機能に頼り切るのではなく安全運転を心がけるようにしましょう。
[myphp file=article-cta-parts]