車を所有している誰もが、「いつ」「どこで」「どのような」事故を起こすか分かりません。自分が傷つくのは自己責任だと割り切れても、相手を死亡させるような重大事故を起こすかもしれません。
万が一の大きな事故に備えて、任意保険の加入を義務付けても良いほど重要な保険になっています。今回は、車を買い替えたときの保険について紹介していきます。
[myphp file=article-cta-parts-s]車を買い替えた時の保険は?
車には、強制的に加入が義務付けられている「自賠責保険」と、任意で加入することができる「任意保険(上乗せ保険)」の2種類の保険があります。
任意とは言え、自賠責保険だけでは補償内容が乏しいため、車を所有する殆どの人が任意保険に加入しています。自賠責保険は、新車や車検の切れている中古車を購入した時には加入手続きを行いますが、車検の付いた中古車を購入した時などでは特に手続きを行う必要はありません。
自賠責保険と違って任意保険は、買い替える前に乗っていた車の時に加入していた任意保険を、新しく買い替えた車へ変更する手続きを行わなければいけません。
[voice icon=”https://anshinkuruma.jp/wp-content/uploads/2019/07/icon_Cinderella.png” name=”シンデレラ” type=”l yellow”]この手続きのことを「車両入替」と言いますが、「既存の保険会社で手続きを行う場合」と、車を買い替えたタイミングで「別の保険会社に変更する場合」の2種類の方法があります。車を買い替えた時の「任意保険の車両入替」について説明していきます。[/voice]任意保険車両入れ替えの条件
任意保険の車両入替を行う場合は、「所有者」と「車の用途車種」が下記の条件を満たしていないと、車を買い替えても任意保険の車両入替をすることができません。
[aside type=”boader”] ●車の所有者車を買い替えた場合は、任意保険の車両入替をした後の所有者が、以下のいずれかであることが条件になります。
・車両入替前と同じ所有者
・車両入替前の契約の記名被保険者(主に運転する人)
・車両入替前の契約の記名被保険者(配偶者や内縁者)
・車両入替前の契約の記名被保険者や配偶者の同居している家族
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[aside type=”boader”]
●車の用途車種に関する条件
任意保険の車両入替後の車が、下記の用途車種であることが条件になります。自家用車であれば任意保険の車両入替を行うことができますが、下記の条件以外の用途車種に乗り替えたときには、車両入替ではなく新しく任意保険の契約をし直さなければいけません。
・自家用普通乗用車
・自家用小型乗用車
・自家用小型貨物車
・自家用軽四輪乗用車
・自家用軽四輪貨物車
・自家用普通貨物車(最大積載量が、0.5t超~2t以下)
・自家用普通貨物車(最大積載量が、0.5t以下)
・キャンピング車
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契約中の保険会社で車両入替を行う場合
[voice icon=”https://anshinkuruma.jp/wp-content/uploads/2019/07/icon_strong.png” name=”シンデレラ” type=”l yellow”] 新しく買い替えた車でも、今まで加入していた保険会社の任意保険をそのまま継続して利用する場合には、加入している保険会社へ車を新しく買い替えた旨を連絡して下さい。任意保険は、契約している車で事故を起こした場合に損害を補償するため、契約している車以外で事故を起こした場合には、保険の補償対象外になることがあるので、車を買い替えた時には必ず車両入替の手続きを行って下さい。
任意保険の車両入替の手続きの流れなどを説明してきます。
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任意保険の車両入れ替えの流れ
車を買い替えた時の任意保険の車両入替は、基本的に自分で行うのが一般的です。ディーラーや中古車販売店で車を購入したときは、担当者へ「名義変更が完了したら車検証コピーを保険会社へFAXして下さい」と、伝えるだけでOKです。
万が一、任意保険の車両入替のことを忘れていても、ディーラーや中古車販売店から「任意保険の車両入替はどうしますか?」と、当たり前のように聞かれるとは思いますが、任意保険の車両入替くらいは、自分で手続きを行えるようにして下さい。
[aside type=”boader”] ●車両入替の手順・任意保険を加入している保険会社へ、車を買い替えたことを連絡する。
・新しい車の自動車検査証コピーを保険会社へFAXして、加入条件や保険料の試算を依頼する。
・加入条件や保険料が決まったら、納車予定日を保険会社へ連絡する。
・ディーラーや中古車販売店へ、名義変更が完了した時点で自動車検査証コピーを保険会社へFAXするよう依頼する。
・新しい車の納車前日に「明日の〇〇時に納車されます」と、連絡しておくと確実です。
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任意保険の車両入替の流れは以上になります。任意保険の保険料は、車の車種によって異なります。車を買い替えた時は、車両料率の関係で保険料が大きく変わる可能性もあるので、保険会社へ早めに連絡をすることで車両入替をスムーズに行うことができます。
新規の契約ではなく、車を入れ替えるだけの手続きのため、比較的簡単に車両入替を行うことができます。
保険会社を変えて車両入替を行う場合
契約中の保険会社に不満はないけど、「今よりも条件やサービスが良く」「保険料も安い」保険会社であれば、保険会社を変更するのもタイミングとしては良い方法です。
最近の任意保険はサービスも充実していますし、「インターネット割引」や「他社からの乗り換え割引」など様々な割引サービスがあるため、車を買い替えたタイミングで保険料を節約できるかもしれません。
車の買い替えた時には、保険会社を乗り換える絶好のタイミングとして是非、保険料の見直しを行うようにして下さい。保険会社を乗り換える手順などを説明していきます。
[aside type=”boader”] ●保険会社の乗り換えに必要なもの・買い替えた車の自動車検査証コピー
・現在乗っている車の走行距離
・買い替えた車の走行距離
・契約中の任意保険の保険証券
・買い替えた車の車両金額
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契約中の任意保険も保険料が安いかもしれないため、保険料を比較しないまま別の保険会社へ乗り換えるのはNGです。保険料の試算をするために自動車検査証の内容が必要になるので、ディーラーや中古車販売店から新しく購入した車の自動車検査証コピーを用意して頂くことから始めます。
また、保険会社を乗り換えるときは、現在契約している保険の条件などが記載されている「保険証券」も必要になります。手元に「新しく購入した車の自動車検査証コピー」「保険証券」が揃っていれば、保険会社へ車両入替の試算を依頼することができます。
新しい車に車両保険をかける場合は、買い替えた車の車両購入金額に応じて、車両保険の金額を決められた範囲の中で決めることができます。
また、年間走行距離を限定することで保険料を安くすることもできますが、決めた走行距離をオーバーした場合には保険料が割り増しになるため、少し余裕を持った年間走行距離を設定するようにして下さい。
[aside type=”boader”] ●保険会社へ車両入替の見積依頼・新しい保険会社を何社かピックアップする。
・保険の加入条件などを決めて、保険会社に車両入替の見積書を依頼する。
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保険会社へ見積の依頼をするときは、「新しく購入した車の種類」や「現在加入している任意保険の等級」などによって保険料が変わってきます。
そのため、保険会社へ車両入替の見積を依頼する時は、「新しく購入した車の自動車検査証コピー」「保険証券」が必要になります。上記の流れで、気になる保険会社へ見積書の依頼を行って、条件の良い保険会社を見つけるようにして下さい。
新しい保険会社での車両入替の流れ
契約中の保険会社よりも良い条件の保険会社を見つけることができれば、新しい保険会社で車両入替を行います。車両入替の手順自体は殆ど同じですが、念のため手続きの流れを紹介しておきます。
[aside type=”boader”] ●新しい保険会社で任意保険の加入手続きに必要な書類・買い替えた車の自動車検査証コピー
・契約中の任意保険の保険証券
・運転免許証コピー
・印鑑
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印鑑は、任意保険加入申込書へ捺印する認印や、保険料の引き落としに使用するための銀行印が必要になる場合があります。
・新しい保険会社で加入条件などを連絡した上で、保険料の確認を行う。
・等級の引継ぎや、加入条件・保険料をしっかりと確認する。
・全て問題なければ、新しい保険会社で任意保険の加入手続きを行う。
・以前契約していた保険会社の解約手続きを行う。
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新しい保険会社へ乗り換える時に注意することは、新しい保険会社へ納車日から保険が使用できるようにしておくことと、納車までの間、現在乗っている車に任意保険が使えるようにしておくことが重要です。
前契約の保険会社と新しく加入する保険会社で、保険期間が途切れることなく切り替わるようにしなければ、事故を起こしたときに保険が適用されない!という事態になってしまいます。
車両入れ替えを忘れた場合
車両入替を忘れてしまうと、事故を起こした時に保険が適用されませんが、自動補償特約が付いている任意保険の場合に限り、買い替えた車の名義変更を完了した日から30日以内であれば補償が適用されます。
[aside type=”warning”] ただし、自動補償特約が付いている任意保険でも、車両保険の補償額上限は以前加入していた補償額の範囲内しか適用されないため、高年式車や高級車などに乗り換えた時は、損害額が大きくなります。 [/aside]その他の注意点
[voice icon=”https://anshinkuruma.jp/wp-content/uploads/2019/07/icon_happy.png” name=”シンデレラ” type=”l yellow”] 任意保険は、車を所有している約80%を超える人が加入している保険で、車を買い替えた時には必ず任意保険の車両入替を行わなければいけません。車両入替の手続き自体は、それほど難しいものではありませんが、いくつか気を付けなければいけない注意点があるので少し紹介しておきます。
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●等級に関わること
任意保険は、1年ごとに契約を更新していくシステムをとっている保険会社が多いのですが、無事故などで1年間保険を使用しなかった場合には、次回更新時の保険料が割引になります。
加入している任意保険が満了になる前に新しい保険会社へ乗り換えると、等級が上がることなく現等級のまま新しく契約した保険がスタートになってしまいます。
新しく契約した日から1年間の契約になるので、現等級を通常よりも長い期間加入することになってしまいます。保険開始期日の2ヶ月~3ヶ月前から申し込みができますので、あと少しで満了日を迎える時には、任意保険の満了日に合わせて、保険会社の乗り換えをするようにして下さい。
また、任意保険満了日を過ぎてしまった場合でも、満了日から7日以内であれば等級を引き継ぐことができることを覚えておいて下さい。
●保険期間通例特則
先ほど説明した通り、新しい保険会社に乗り換えた場合には、新しい保険会社で任意保険を契約した日から現等級のままスタートするのが一般的ですが、「保険期間通例特則」が適用される場合には、等級の進行を遅らせることなく、以前の契約と新しい契約の期間を合わせることができます。
保険期間通例特則は、「保険事故を起こしていないこと」や、「以前の契約を解約した日と新しい保険の契約日が同日であること」の2つの条件を満たしていなければいけません。保険期間通例特則を取り扱っていない保険会社もあるかもしれませんので、詳細については各保険会社で確認するようにして下さい。
●任意保険の解約
新しい保険会社で任意保険の乗り換えをする時には、今まで加入していた保険会社で任意保険の解約手続きをしなければいけません。任意保険の更新手続きを毎年行うようにしている場合には、任意保険の満了日がきた時点で更新手続きを行わなければ任意保険の契約は自動的に終了します。
そのまま終了させて良い場合は、特に保険会社へ連絡する必要もありませんが、自動継続特約がついている任意保険の場合は、保険会社へ満了日が来る前に任意保険を更新しない旨の連絡をしなければいけません。
自動継続特約の解約については、各保険会社によって手続きが違うため、詳細は各保険会社へお問合せ下さい。
まとめ
車の任意保険は、年に1度必ず契約の更新を行いますが、自動継続特約がついている任意保険は保険料や条件の見直しを行わないまま更新されていきます。各保険会社によってサービスが異なりますし、年々サービス内容も進化しています。
保険料はそのままでも、より良いサービスを提供している保険会社があるかもしれませんから、自動継続をしないで毎年更新する時に保険内容や条件の見直しを行うようにして下さい。
普段は任意保険の条件や保険料の見直しをするのは面倒かもしれませんが、車を買い替えた時には保険会社へ連絡するので、内容を見直すには良い機会とも言えます。
保険会社を乗り換える条件として、任意保険の料金だけに捕らわれがちですが、サービスや補償がしっかりしている任意保険に乗り換えるようにして下さい。万全の補償を備えた任意保険に加入している新しい車で、楽しいカーライフを過ごして下さい。
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