明るいニュースが少ない自動車業界ですが、軽自動車SUVの人気で軽自動車業界は活気に溢れています。SUV車が欲しいけど、普通車SUVは高くて手が届かないユーザーから、高い支持を受けているのが軽自動車SUV。購入しやすい価格でアウトドアも楽しめると言うことで、人気を集めている軽自動車SUVについて今回は紹介していきます。
軽自動車でも立派なSUV
世界中で人気が高まっているSUVですが、国内でもSUVの人気車種が話題を集めています。以前は、本格的なSUV車を中心に各自動車メーカーによって開発されてきましたが、ここ最近のSUVはどんどんコンパクト化してきています。
現在の国内SUV需要は、コンパクトSUVを中心に市場が動いていますが,、軽自動車でもSUVの需要が高まってきています。軽自動車とは言え、室内空間は普通車SUVにも匹敵する広さを誇り、スノーボードにアウトドアレジャーに用途の幅が広がり立派なSUVと言えます。
軽自動車SUVのメリット
軽自動車のSUVは、全体的なボディサイズは軽自動車規格のため非常にコンパクトな作りになっていますが、大きな荷物が積み込めるほどの室内空間で、多用途に使えることが強みになっています。その広さは、自転車、サーフボード、ソファーなど大きな荷物も積み込めるほどで、日常使いからアウトドアまで軽自動車SUV1台で全てを楽しむことができます。
普通車SUVを敬遠していた女性ですが、軽自動車SUVなら気兼ねなく運転することができることもあって、今では軽自動車SUVを運転する女性を街中で良く見かけるようになりました。
基本的には、街乗りメインで買い物を楽しみ、休日はアウトドアを楽しむことができる軽自動車SUV。運転のしやすさ、可愛い見た目、驚くほど高い走行性能、軽自動車なので燃費が良く維持費も安い点が最大のメリットになっています。
維持費が安い
SUVとは言え、軽自動車なので、とにかく維持費が安いことが最大の特徴です。軽自動車SUVの代表格でもあるスズキハスラー四駆車でも燃費が30km/Lを超えますから、日頃のガソリン代を節約することができます。
また、任意保険も普通車よりも格段に安いですし、自動車税も普通車で一番排気量が小さいコンパクトカーと比べても、半分以下で済むのも嬉しいことです。軽自動車の中では、一番車両重量が重たい四駆軽自動車ですが、軽自動車は自動車重量税も一律なので、車検に掛かる費用も大きく抑えることができます。軽自動車suvが選ばれるのは、維持費が安いことが人気の理由と言って良いでしょう。
高い運転性
非力なイメージが強い軽自動車ですが、普通車にも匹敵する運動能力を秘めています。軽自動車SUVなら、砂浜・悪路・雪道での走行は、車両重量が軽い分、普通車SUVよりもスタック率が下がるので走行性能は普通車以上です。
車高も高いため、視野の確保がしやすく長距離運転でも疲れにくいのが、最近の軽自動車SUVの特徴でもあります。軽自動車SUVの高い運動能力を一度体感してみれば、きっと驚くはずです。
軽自動SUV車のデメリット
軽自動車SUVのデメリットは、メリットの方が多く正直、デメリットとなる部分は少ないと感じます。乗る人によってデメリットと感じることは違いますが、あえてデメリットをあげるとすれば、普通の軽自動車よりも燃費が悪いことではないでしょうか。
燃費が悪いと言っても、全体的にはデメリットになるほどではないのですが、普通の軽自動車と比較すると、軽自動車SUVは車両重量が重たいので、どうしても燃費では劣ってしまいます。
通常より価格が高い
昔と比べて最近の軽自動車は、快適装備も安全装備もかなり充実しています。その分、昔と比べても軽自動車自体の車両本体価格が、年々上昇している傾向にあります。その中でも、軽自動車SUVは軽自動車の高級車の部類に入るほど高額になってきています。
気軽に購入することができる軽自動車ですが、高い軽自動車SUVだと200万円前後する車もあります。もはや低価格とは言い難い価格ですし、誰でも気軽に購入することはできないのでデメリットと言えます。
スズキの軽自動車SUV
スズキと言えば、世界に名を轟かせる最強のオフロード軽自動車ジムニーがあります。ここ最近では、軽自動車SUVの代表とも言えるハスラーの存在も大きいスズキです。ジムニーとハスラーは、日本の軽自動車SUVの大黒柱と言っても過言ではありません。アウトドアファンから高い支持を受けているスズキの軽自動車SUVを紹介します。
人気トップクラスのハスラー
2014年にハスラーが登場してから、軽自動車SUV熱に一気に火をつけたと言って良いでしょう。ハスラーは本格的な軽自動車SUVで、街乗りでのドライビングのしやすさのまま、アウトドアでも軽自動車離れをした走破性を発揮することができる二刀流です。
ワゴンRと同じプラットフォームが採用されているので、ジムニーと比較するとオフロード性能ではどうしても劣ってしまいますが、個性的なデザインも高い支持を受けて、今では日本の軽自動車SUVを牽引するまでの人気があるスズキを代表する軽自動車SUVです。
軽4WDの代表ジムニー
スズキジムニーは、世界中から高い支持をうけている、日本を代表する本格的軽自動車クロスオーバーSUVです。その人気は凄まじく、20年ぶりにフルモデルチェンジを行ったときは、生産が追い付かず納車待ち半年とも言われていました。
人気は今でも続いていますが、それだけジムニーのフルモデルチェンジをファンは待ち望んでいたのでしょう。一般的な軽自動車SUVは電子制御のフルタイム4WDを採用していますが、ジムニーにはパートタイム4WDが採用されているので過酷な道路環境でも走破することが可能です。
現在、軽自動車でラダーフレームを採用した本格的な軽自動車オフロードSUVは、ジムニーだけなので今後もこの人気は続きそうです。
ダイハツの軽自動車SUV
ダイハツの軽自動車SUVは、ジムニーやパジェロミニに対抗して販売されたテリオスキッドを最後に姿を消してしました。2015年に打倒スズキハスラーを掲げてキャストアクティバを軽自動車SUVとして市場へ導入。女性もターゲットシェアに入れているため、キャストとしては3つの違ったタイプの車種を設定して、幅広いユーザーからの高い指示を受けています。
SUVに特化したキャストアクティバ
ダイハツキャストは、【アクティバ】【スタイル】【スポーツ】の全く違ったタイプの車種で構成される軽自動車です。その中でも、軽自動車SUVとして販売されているのが、キャストアクティバです。キャストの中でも、男性色が強い内容でアウトドア派のユーザーから特に人気があるモデルです。
キャストアクティバの特徴
キャストアクティバは、他のキャストと比べて車高が30mm高く、オフロードを意識した硬めのサスペンションが組まれているのも特徴です。スズキハスラーのライバル車として注目を集めていますが、内容的にはスズキハスラーよりはオフロード感は弱く、クロスオーバー色の方が強い印象を受けます。
キャストアクティバの軽自動車SUVとしての特徴は、グリップサポート機能が装備されていることです。この機能は、悪路・雪道・ぬかるみにタイヤがハマってしまったときに、空転したタイヤの反対のタイヤに駆動力を加えてアシストをする機能です。
また、ダウンヒルアシストコントロール制御も搭載しているので、雪道の下り坂でタイヤがロックしないように自動でブレーキをアシストしてくれるので、雪道や悪路を乗り慣れないドライバーでも安心して運転することができます。キャストシリーズの中で、最も走行性能が高いタイプがキャストアクティバです。
マツダの軽自動車SUV
マツダが独自に製造販売している軽自動車suvは現在はありません。現在、マツダで販売されているフレアクロスオーバーは、スズキから供給されているOEM車です。
ハスラーのOEMフレアクロスオーバー
先ほども紹介しましたが、マツダから販売されているフレアクロスオーバーは、スズキから供給を受けているOEM車です。フレアクロスオーバーのベースとなっている車はスズキハスラーなので、その性能は言う迄もなく軽自動車suvとしては完成された車です。エクステリア・インテリア・エンジンなどもスズキハスラーと殆ど同じで、エンブレムが違う程度でパッと見ても違いが分かる人は少ないかもしれません。
フレアクロスオーバーの特徴
基本性能や装備などもスズキハスラーと同じフレアクロスオーバーです。雪国でも最近人気が高いフレアクロスオーバーですが、その理由としては雪国だからこその便利機能が装備されているからでしょうか?軽自動車にも関わらず、前席にはシートヒーターが完備されているので、寒い地域の方にはとても嬉しい装備だと言えます。
アシスト面でも雪道での坂道発進では、後ろへ後退することを防ぐため、自動で約2秒間ブレーキが効いてくれるので、左足でブレーキ&右足でアクセルなどの小技を使わなくて済みます。スズキハスラーよりもボディーカラーの選択肢が少なく、CVTしか設定もないのですが、性能的にも軽自動車SUVの筆頭といって良いでしょう。
軽自動車SUVの買取価格相場
軽自動車の中でも価格が高い軽自動車SUVですが、買取市場での価格はどうなっているのでしょうか?軽自動車SUVの買取価格相場を、スズキハスラーを中心に調べてみましたので紹介します。
ハスラーのリセールバリュー
人気のあるグレードと特別な装備が充実した上位グレードでハスラーのリセールバリューを調べてみましたので紹介します。
●2016年 X CVT 4WD
- 下取 相場 :¥ 790,000-~¥890,000-
- 新車 価格 :¥1,470,000-(消費税別)
- リセールバリュー:54%~61%
●2016年 JスタイルⅡターボ CVT 4WD
- 下取 相場 :¥ 850,000-~¥955,000-
- 新車 価格 :¥1,609,000-(消費税別)
- リセールバリュー:53%~60%
※価格参考サイト:http://tradein.nissan.co.jp/SUZUKI/HUSTLER/2016/I883131X12016/
※リセールバリューが高いとされる、新車から約3年落ち前後のハスラーを対象にしています。
※価格参考サイトは、中古車相場としても最低基準の価格なのであくまでも参考程度に捉えて下さい。
軽自動車SUV高額買取多数
スズキハスラーのリセールバリューを紹介しましたが、新車から3年~4年経った現在でもリセールバリューが60%前後もあります。リセールバリューが良いとされる軽自動車ですが、ワゴンRでも50%を切ってしまう中で60%という数字は素晴らしいでしょう。
また、車の程度や装備品などによってはリセールバリューが70%を超える車もあります。軽自動車SUVは、高額買取を狙える車種だといえるので、今後も中古車市場を賑わすことでしょう。
まとめ
軽自動車SUVについて紹介してきましたが、バブル崩壊以降の軽自動車業界は軽トールワゴンの時代が長く続いてきました。ここ最近の傾向としては、もちろん軽トールワゴンの人気は相変わらず高いのですが、遊び心がある軽自動車の人気もかなり高くなってきています。
車にも個性を求めるユーザーが多くなった証だと思いますが、軽自動車を単なる足に使うのではなく、洋服と同じようにファッションの一部のような感覚で選んでいるのかもしれません。ファッション性が高く、遊び心が詰まった軽自動車SUVの人気は今後もしばらく続きそうです。