多くのセレブが愛するスポーツカーとして知られるポルシェ。スポーツカーの印象があるポルシェですが、その人気の秘密はどこにあるのでしょう。
また、ポルシェにはSUVやセダンもラインアップされているのを知っていますか。そこで、ポルシェが選ばれる秘密を探ってみました。また、ポルシェの豊富なラインアップについても紹介します。
目次
ポルシェの特徴
ドイツの自動車メーカーであるポルシェは、1931年にフェルデナント・ポルシェによって設立されました。フェルデナント・ポルシェはフォルクスワーゲン・タイプ1(ビートル)の設計を担当した人物でもあります。
創立当時のポルシェはデザイン事務所として機能していました。その後、1948年に息子であるフェリー・ポルシェが356.001の製造、販売を開始し、以来、自動車メーカーとして知られるようになります。
ポルシェは911をはじめとしたスポーツカーを専門的に発売し、その走りでユーザーを魅了いったのです。ル・マン24時間耐久レースでは過去最多となる19勝を記録し、耐久性の高い車として高く評価されています。
高級車としてのポルシェ
スポーツカーにこだわり、スポーツカーを作り続けていたポルシェでしたが、限られた市場での経営に行き詰まりを感じるようになります。
そこで、人気の高いSUV市場へと参入するようになりました。しかし、SUV市場でも、ポルシェらしいスポーツカーのスタイルが忘れられることはありませんでした。
そして、2002年にスポーツカーのテイストを持ったSUVであるカイエンを発売します。SUVとスポーツカーの組み合わせがユーザーの需要にピッタリとマッチし、カイエンは大ヒットとなったのです。
その後、ポルシェはスポーツカーメーカーとしてではなく、高級自動車メーカーとなり、世界中の富裕層から愛される自動車メーカーとして位置づけられるようになります。
本格的なスポーツカー
高性能なスポーツカーを作り続けているポルシェでは、スポーツカーだけでなく、SUVやフル4シーターセダンにおいてもスポーツカーらしさが加味されています。
高級自動車メーカーとして知られるポルシェですが、ラグジュアリーなSUVやセダンではなく、新しい形のスポーツカーとして提供しているのが魅力です。
スポーツカーに実用性を兼ね備えたポルシェ
ポルシェの代表車として知られる911は、世界的にもめずらしいRR(リアエンジン・リアドライブレイアウト)方式のスポーツカーです。これは、エンジンをボディに最後端に搭載したスタイルであり、RR方式の採用でスポーツカー独特の狭さを解消しています。
ポルシェには大人4人が窮屈さを感じることなく乗ることができ、スポーツカーの実用性の向上に成功したのです。
ポルシェの魅力
スポーツカーファンからの高い人気を誇るポルシェは、古いモデルであっても根強いファンからの支持を得続けているのが特徴です。
そんなポルシェには、ほかでは味わえないような魅力がたくさんあります。そのなかでも、水平対向エンジンや、優れたデザイン性には目を見張るものがあるでしょう。
ここからは、ポルシェの魅力である水平対向エンジンと、デザイン性能について紹介していきます。
水平対向エンジン
エンジンというのは、ピストンの配列によりいくつかの形式に分けられます。なかでも、通称ボクサーエンジンと呼ばれる水平対向エンジンは、ポルシェの歴史に残る車に搭載されてきました。
水平対向エンジンをオープンカー専用ボディに搭載したのがボクスターであり、そのハードトップモデルとしてケイマンが開発されています。
さらに、SUVとして誕生したカイエンや5ドアサルーンであるパナメーラ、ミドルサイズSUVとして人気のマカンにも水平対向エンジンを搭載。
水平対向エンジンには直列エンジンやV型エンジンでは感じられないリズミカルなエンジン音があり、リズミカルなこの音が聞きたいというユーザーから強く支持されています。
一目でわかるデザイン
ポルシェのエクステリアデザインは、新しいシリーズへと常に改良が重ねられできました。しかし、どれだけモデルが変わってもポルシェだとわかるデザインが採用されているのが特徴でしょう。
クーペ上のスポーティーなさは、シャープでありながら、女性にも受け入れられるデザインであるともいえるでしょう。年齢や性別に関係なく、誰が乗ってもスタイリッシュにキマるデザインが魅力です。
ポルシェが誇るテクノロジー
抜群の走行性能をもったポルシェには、独自に開発されたたくさんのテクノロジーが導入されています。
- PDK
- PTV
- PASM
- PSM
- PCM
ここからは、それぞれについて詳しく説明していきましょう。
PDK
PDKは、ポルシェ・ドッペルクップルングの頭文字を取った呼び方です。デュアルクラッチトランスミッションにより、素早いシフトチェンジを可能にし、加速性能を上げながらも低燃費を実現しています。
PTV
PTVは、ポルシェ・トルク・ベクトリングを意味します。回転性の向上を目的とし、コーナリング時にLSDを連動させ、左右のトルク半分を変化させる技術です。
PASM
ポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネージメントがPASMです。PASMは路面状況や走行シーンごと減衰力を無段階で制御できる技術です。これにより、安定性と快適性が高められています。
PSM
PSMはポルシェ・スタビリティ・マネージメントと呼ばれる技術です。各輪のブレーキを制御するシステムであり、車両が危険な状況に陥っても、PSMによって挙動を安定させることができます。
PCM
マルチタップディスプレイを装備し、ナビゲーションやさまざまなインフォティメントを提供しているのがPCMです。PCMはポルシェ・コミュニケーション・マネージメントシステムを意味しています。
ポルシェの人気車種10選はコレ!
ポルシェには、911をはじめとしたスポーツカーだけでなく、5ドアサルーンやSUVなどさまざまなラインアップが用意されています。ここからは。ポルシェの人気の車を10種類選んで紹介しましょう。
911
ポルシェといえばこの車を想像する人も多いほど、高い知名度を持つのが911です。911は、1963年にデビューした901の伝統を受け継いだ、RR車として誕生しました。
RRと大出力エンジンの組み合わせによって独特の世界観を作り上げている1台です。ボディタイプにはクーペ、カブリオレ、タルガトップの3種類があり、後輪駆動と四輪駆動の2つの駆動方式が用意されています。
さらに、911ターボやGTZを選ぶとハイパフォーマンスが楽しめ、サーキットスペックのGT3やGT2RSも揃えられました。
抜群の加速性能を持つ車であることから、スポーツカー好きの絶大な支持を集めている車だといえるでしょう。
また、ポルシェのフラッグシップ車となる911は、上質な素材のみをインテリアに使用しシンプルに仕上げられています。
さらに、スポーツカーとして十分なほどの居住性も実現し、充実したコンパートメントを確保するなど、実用性の高い1台です。
80年代ごろまでの911には、空冷エンジンが搭載されていました。この空冷エンジンを搭載した911は現在でも変わらぬ人気があり、新型を上回るほどの価格がつけられることもあります。
カイエン
ポルシェ初となるSUVモデルとして誕生したのがカイエンです。最上級クラスのSUVであることからパフォーマンスが高く、使い勝手のいいサイズ感であることからも、ポルシェの中で人気があります。
カイエンのエクステリアにはスポーティーさと機能性が兼ね備えられているのも特徴でしょう。リヤシートは4:2:4分割が可能で、さまざまなアレンジができます。
PCMやポルシェコネクトアプリの利用もでき、利便性も高められているといえるでしょう。機能性の高さとパワフルな走りにより、他のSUVとは一線を画す、ポルシェらしさが感じられる1台です。
マカン
カイエンを小型化させたコンパクトタイプのSUVがマカンです。小型でありながらも、最高馬力が360ps/550Nm、最高速度は256km/hといった高パフォーマンスを実現しているのが人気の秘密でしょう。
さらに、小型SUVらしい使い勝手のよさと低価格から、高く評価されているモデルです。発売当初から人気を集め、カイエンのシェアを追い抜くほどの勢いを見せています。
インテリアにはカレラGTのスタイルが採用され、随所に高品質な素材を仕様。さらに、ステアリングには918スパイダーのから、マルチファンクションスポーツステアリングが採用されました。
ポルシェらしいカッコよさと機能性を兼ね備え、その手軽さからも、若者を中心に人気を拡大させている1台です。
718ケイマン
1960年代にレーシングマシンとして誕生した718のDNDを受け継いで登場したのが718ケイマンです。718ケイマンには水平対向型エンジンをドライバーの後方300mmの位置に据え、新開発された4気筒ターボが搭載されました。
また、トランスミッションには6速MTと、ポルシェのオリジナルである7速PDKも用意。さらに、室内にはシンプルで機能的な空間が広がっています。
スポーツカーは欲しいけれど、911ほどのハイスペックは必要なという人にぴったりのモデルです。
718ボクスター
718シリーズの中でも、オープンボディが魅力的なのが718ボクスターです。パワートレインや各種制御は718ケイマンと同様であり、スポーツクーペのエントリーモデルとして知られてています。
ボクスターの特徴ともなるファブリック性のソフトトップは、わずか9秒でフルオープンが可能。さらに、50kmまでは走行中でも開閉ができるなど、オープンエアのドライブが楽しみやすいのも魅力でしょう。
安全性能も高く、2つのロールオーバープロテクションにより万が一の横転事故にも備えるのも特徴です。フロントエレメントには超高張力鋼を使用し、アルミとスチールの複合構造ロールオーバー・バーの合わせ技によって乗員の安全が守られています。
914
1970年に発売され、一風変わったポルシェとして知られているのが914です。<ワーゲン・ポルシェ>との異名を持つ914は、ポルシェとフォルクスワーゲンの共同開発によって誕生しました。
ポルシェのフラッグシップモデルとなる911にはRR方式が搭載されていますが、フォルクスワーゲンのビートルにもRR方式が搭載されています。
そういったつながりから、914は誕生し、ビートルのエンジンを搭載したVWバージョンの914とポルシェノエンジンを搭載した914シックスが生まれました。
911カブリオレ
ポルシェの代名詞ともいえる911のオープンルーフタイプが911カブリオレです。911カブリオレには全自動のソフトトップが採用され、ガラス製のリアウィンドウが装備されました。
これにより後方視界が確保され、安全性が高められています。また、ルーフの開閉時間は約12秒であり、50km/h以下であれば、走行中でも開閉できるのが魅力です。
911らしい外観を残しつつ、よりワイドなホイールアーチを採用。さらに、フロント20インチ、リア21インチという異径ホイールが採用されたことでも注目を集めた1台です。
パナメーラ
ポルシェ史上初となる4ドアモデルとして誕生したのがパナメーラです。駆動方式は後輪駆動と四輪駆動から選べ、ロングホイールベースの<エグゼクティブ>やワゴンスタイルの<スポーツツーリスモ>が用意されました。
さらに、エンジンはフロントにマウントされているのも特徴でしょう。アダプティブサスペンションやPSMによる車両制御の搭載により、スポーティーでありながらも快適性が高められています。
また、流れるようなクーペボディもパナメーラの魅力です。美しいボディラインに4枚のドアがセットされ、リヤエンドにはパワーリフトテールゲートも装備されました。
室内には高級感あふれるインテリアを配備し、上質で快適な空間を作り出しています。そのうえ、ポルシェ独自のPCMやコネクト・プラスによって移動時間のエンターテイメント性も向上しているのです。
959
生産台数には諸説ありますが、世界限定で283台のみが生産されたといわれる幻のポルシェが959です。その希少価値の高さから、発売直後には完売し、さらなる話題を呼んだ車でもあります。
959は、ポルシェが長きにわたって開発を続けてきた4WDシステムを搭載した車です。パリダカールラリーにおいて大いに活躍し、世界中の注目を集めました。
そんな車が市販化されるということで多くのユーザーが買い求め、すぐに完売となったのです。現在ではヴィンテージ車として扱われ、非常に高額で取引が行われています。
カレラGT
2003年から2006年の間にしか発売されず、幻のスーパーカーと呼ばれているのがカレラGTです。1270台しか生産されていない希少さも、カレラGTの魅力の一つだといえるでしょう。
大排気量と高出力のマルチシリンダーエンジンを搭載したカレラGTは、圧倒的なパフォーマンスを実現し、大人の男性にぴったりの車として人気を集めました。
歴代ポルシェのスタイルを継承しつつ、カーボンファイバーで構成されたボディの美しさは見事であり、走りに関してもレーシングカー並みの威力を発揮します。
高い走行性能をもちながらも、内装は高級感にあふれた快適な空間を演出しているのもポイントでしょう。販売から10年以上が経過しても変わらぬ人気を誇る1台です。
まとめ
スポーツカーにこだわり続けるポルシェは、スーパーカーを追い求めるユーザーからの人気が集中している自動車メーカーです。上質でワンランク上の車を作り続け、高級車としての誇り高きスタイルを維持しているのも魅力でしょう。
高いテクノロジーと質感にこだわったインテリアとエクステリアで多くのファンを魅了し続けているのがポルシェです。
そんなポルシェには、スポーツカーだけでなくさまざまな車種が揃えられていますので、好みや用途に合わせて選ぶことができます。
ポルシェで満足のいく愛車を見つけてみてくださいね。