ダイハツのキャストは軽自動車ながらSUVのテイストをまとったオシャレなデザインが人気になっている車です。丸みを帯びたボディと特徴的なヘッドライトが人気になっています。スタイル、スポーツ、アクティバの3種類があり、多くのドライバーのニーズに答えています。
ダイハツの軽自動車の中でも人気なキャストを新車で購入したら年間の維持費はどれくらいかかるのでしょうか。
目次
キャストの特徴
ダイハツキャストは、全長3,395mm×全幅1,475mm×全高1,630mmのコンパクトカーです。「生活を彩る自分仕様の軽自動車」をコンセプトに開発され、オシャレなデザインから若い女性から支持されています。
軽トールワゴンでありながら、絶版となったミラジーノにも通じるレトロ調をモチーフにしているので、デザインもさることながら性能も受け継いでいます。
〈スタイルグレード〉〈アクティブグレード〉〈スポーツグレード〉の3種類に分かれていることから、幅広いユーザーに愛されています。グレードによりますが、スタイルGターボは27.0km/Lの燃費を誇っています。
最小回転半径は4.7mなので、狭い駐車場や縦列駐車、車庫入れもスムーズに行えます。また、衝突警報機能や衝突回避支援ブレーキ機能が搭載されているので、運転者だけではなく、歩行者に対しても安全な車です。運転が得意ではない人でも楽しく安全にドライブを堪能できるでしょう。
キャストの維持費は年間どれくらい?
キャストを所有するときの維持費として車体価格やガソリン代が真っ先に浮かぶと思いますが、税金や保険から目を背けることはできません。
税金
税金には大きくわけて【自動車税】と【自動車重量税】があります。
自動車税
自動車税は自動車を保有する全ての人に課せられる税金です。自動車税は総排気量によって税額が決まるもので、環境負荷が大きい車種に対しては税額が重くなるシステムが採用されています。
毎年4月1日に自動車を保有している人に納付書が送られるのですが、年度の途中で車を購入した場合は翌月から3月までの月割りで計算することになります。軽自動車の税額は一律¥10,800です。
重量税
自動車重量税は自動車の重量によって税額が異なります。自動車を購入する際や継続車検時に支払う必要があり、キャストの総排気量は658ccなので、税額は¥3,700です。
保険
自動車に関わる保険は【自賠責保険】と【任意保険】があります。自賠責保険は加入が義務付けられているのですが、任意保険は自分で選択をして加入するものです。そのため、選び方によっては年間の維持費に響いてくるので、慎重に選ぶべきです。
自賠責保険
自賠責保険は、自動車を保有する全ての人に加入が義務付けられている損害保険です。自賠責保険に加入をしていないと、車検に通らないどころか、一般道を走行することができません。自賠責保険はどの保険会社でも保険料は変わりません。
自賠責保険は人に対して適用されない保険なので、万が一、事故が起こった場合には頼りない保険です。そのため、後述する任意保険というシステムがあります。
キャストの自賠責保険は3年間(37ヶ月)で¥35,610です。36ヶ月ではなく37ヶ月なのは自賠責保険と車検の満了期間のズレによるものです。自賠責保険と車検の満了期間を同じ日時にしてしまうと、自賠責保険が先に切れてしまうため、一般道を走れなくなり、車検を受けることができなくなります。
互いの満了期間のズレを解消するために、自賠責保険は1ヶ月猶予を持たせた37ヶ月になっています。1年間の維持費として計算すると、¥11,870です。
任意保険
自賠責保険は強制的に加入させられる保険ですが、任意保険の場合は自分に必要な保険を取捨選択できるシステムになっています。保険会社やサービス内容、等級、免許証の種類によって保険料が異なります。
任意保険は、人だけではなく、相手の搭乗者や車体、事故によって破損した建物に対しても適用されるので、自賠責保険と比べると、圧倒的に補償範囲が広がります。万が一のことを考えると加入は必須と言われており、自動車を保有している約7割は加入している保険です。
下記の費用は、ある保険会社で見積もりをした保険料の一例です。
- 年齢:30歳以上
- 等級:15等級
- 年間走行距離:11,000km
- 免許の種類:ブルー
- 運転者限定:家族
- 対人賠償:無制限
- 対物賠償:無制限
- 年間保険料:¥25,500
キャストを求めるユーザーは、ファミリーカーやセカンドカーとして購入をすると予想されるので、運転者限定は家族、年間走行距離も11,000kmと設定しました。
前述した通り、保険会社によって保険料は異なってきます。いくつもの保険会社から見積もりをした中で、最適な保険会社を選ぶことで、年間の保険料を抑えることができるでしょう。
また、保険料契約更新時に保険会社を乗り換えても等級は引き継げることができます。
その他費用
キャストに限らず、自動車を保有するときにはガソリン代や車検代、駐車場代も忘れてはいけません。維持費の中でも大きなウエイトを占めるので、日々のメンテナンスが必須になります。
ガソリン代
年間のガソリン代を算出する計算式は、【年間走行距離÷カタログ消費燃費×燃料代】です。下記の費用は年間で10,000kmを走行すると想定した金額です。
- 年間走行距離:10,000km
- 消費燃費:2WD(27.0km/L)4WD(25.0km/L)
- 燃料代:¥150(2019年5月時点の全国平均価格)
- 燃料:無鉛レギュラーガソリン
2WD:¥55,555【10,000÷27.0km/L×¥150】
4WD:¥60,000【10,000÷25.0km/L×¥150】
参照:ガソリン価格NAVI https://oil-stat.com/
駐車場代
キャストはSUVテイストの自動車ですが、非常にコンパクトな設計になっているので、ほとんどの駐車場で駐車をすることができます。地域や契約をしている不動産屋との兼ね合いもあるので、正確な数字を出せませんが、月極駐車場に契約をすると仮定をして、一部の地域の駐車場代をご紹介します。
- 千葉県の月極駐車場平均価格:¥9,713【年間:¥116,556】
- 東京都の月極駐車場平均価格:¥31,077【年間:¥372,924】
- 埼玉県の月極駐車場平均価格:¥11,221【年間:¥134,652】
関東の隣り合う県同士でも、これだけの価格差があることが分かりました。日本の心臓部である東京は土地価格も高いことから、月極駐車場代も高額になっています。
車検代
車検は2年に1度の頻度で受けることになります。下記の費用は大きな故障もなく、車検に通ったキャストを例にしています。
- 自動車重量税:¥3,700
- 自賠責保険料:¥17,805(2年)
- 印紙代:¥1,200
- 車検整備費用:¥30,000〜
- 車検代行料:¥10,000〜
- その他費用:¥20,000〜
- 車検費合計:¥82,705
車検は2年に1度のペースなので、1年の維持費として計算すると【¥82,705÷2年=¥41,352】です。オイル交換費用や、細かい部品交換があると考慮して、その他費用に¥20,000程度の予算を含みました。
キャスト購入時にかかる費用は?
キャストは〈スタイルグレード〉〈アクティブグレード〉〈スポーツグレード〉の3種類に分かれており、その中でも様々なグレードが存在します。
車体価格
- スタイルグレード Gターボプライムコレクション:¥1,582,200
- アクティバグレード GターボSA Ⅲ:¥1,517,400
- スポーツグレードスポーツSA Ⅲ:¥1,647,000
その他のグレードの価格はダイハツの公式サイトをご覧ください。https://www.daihatsu.co.jp/lineup/cast/02_grade.htm
オプション
キャストに用意されているオプションをご紹介します。
- シルバールフレール:¥21,600
- デカールパック:¥22,788
- スタイリッシュカジュアルプラン:¥33,912
- レーシングプラン:¥61,193
- ウォームパック:¥21,600
- 安心ドラレコプランA:¥225,374
- 防水シートエプロン:¥8,640
その他オプションについてはダイハツの公式サイトをご覧ください。https://3des.daihatsu.co.jp/cast/
自動車重量税
自動車重量税は自動車の重量によって支払う税金です。自動車重量税は新車購入時や継続車検を受ける際に支払うことが義務付けられています。
キャストの自動車重量税は¥3,700です。
自動車取得税
自動車取得税は50万円以上の自動車を購入したときに課せられる税金です。車体価格だけではなくオプションに対しても税金が課せられます。
キャストの自動車取得税は¥12,300です。
自賠責保険
自賠責保険は自動車を保有する全ての人に加入が義務付けられている損害保険です。強制保険とも呼ばれていますが、補償範囲は人に限るので、車や建物まで補償される任意保険に加入することもおすすめです。
キャストの自賠責保険は37ヶ月で¥35,610です。
リサイクル料金
新車で車を購入する場合、解体処理費用としてリサイクル料金を支払うことが義務付けられています。
キャストのリサイクル料金:¥8,420
リサイクル料金一覧表:https://www.daihatsu.com/jp/recycle/kv071l0000001dmk-att/kei_jyou.pdf
ディーラー代行手数料
自動車を購入する際は、名義変更や車庫証明などの手続きが必要です。一般的にはディーラーに委託する作業なので、別途で手数料を払うことになります。
- 新規検査登録代行費用:¥15,000〜¥30,000
- 車庫証明費用:¥2,000〜
- 車庫証明代行費用:¥5,000
- ナンバープレート代:¥1,500
代行費用は地域や店舗によって異なります。
壊れやすいところや注意するべき点
キャストは見た目とは裏腹に丈夫な車として故障が少ないと言われています。しかし、全く壊れないわけではありません。
キャストのアクティバではリコール情報があります。左側前輪のドライブシャフトにおいて、ダストブーツの設定が不適切なため、走行中の振動によってダストブーツが早期に摩耗する不具合が報告されています。最悪の場合、走行が不可能になってしまうでしょう。
左側前輪のドライブシャフトを交換する必要がありますが、交換費用はかかりません。お近くのディーラーにお問い合わせ後、修理の依頼をしましょう。
その他、走行中の異音などの故障事例が挙げられています。消耗品の交換などを考慮すると、年間で5〜10万円は修理費として準備をしておきましょう。
まとめ
ダイハツのキャストの維持費をご紹介しましたが、低燃費が功を奏して、年間のガソリン代も比較的抑えられています。丈夫な設計になっているので故障も少ないのは魅力です。
オイル交換などは必須になってきますが、定期的なメンテナンスをすることで大きな修理をする必要もなく、年間の維持費も抑えることができるでしょう。