エコカーとはどんな車のことかご存じでしょうか?
電気自動車、ハイブリッド車の他に一定の基準を満たしたガソリン車もエコカーと呼ばれており、一口にエコカーといっても実に幅広い車を指すことがわかります。
エコカーとはどんな車なのか、種類やメリット・デメリット、さらにエコカーならではの補助金まで、徹底解説します。
目次
エコカーとは
エコカーとは、環境に配慮した車のことをいいます。具体的には、ガソリンの使用量を抑えた低燃費自動車を指しており、地球温暖化防止へ貢献する車です。
電気自動車や燃料電池車など、ガソリンを一切使用しない車はもちろんですが、プラグインハイブリッド車やハイブリッド車、または定められた排出ガスの排出量や一定の燃費基準をクリアしている車であれば、ガソリン車やディーゼル車でもエコカーと呼ばれています。
このように、地球温暖化や大気汚染などの改善による地球環境保全への貢献や、軽油やガソリンといった限られた資源の節約を目的として誕生したのがエコカーです。
エコカーの種類
エコカーには多くの種類があります。
電気自動車などガソリンを使用しない車、電気とエンジンを利用して低燃費を実現しているプラグインハイブリッド車、排出ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)を低減したクリーンディーゼル車など、幅広い動力がラインアップされています。
それぞれの特徴に加え、代表車種をあわせて紹介します。
電気自動車(EV)
電気自動車は、その名のとおり電気を動力とした車です。搭載された大容量バッテリーに電気を蓄え、それを利用してモーターを動かすことで走行します。ガソリンを一切使用しないので、排出ガスが出ないエコでクリーンな車です。また、モーター走行なので、エンジン音がしないのも特徴です。
一方、充電に時間がかかることや、現状での充電スポットの少なさがデメリットとして挙げられます。
現在、各自動車メーカーは電気自動車に力を入れており、バラエティに富んだラインアップとなっています。補助金を活用してお得に購入することができるのも、電気自動車のメリットといえるので、乗り換えをお考えの方は、この機会に電気自動車も選択肢にいれてみてはいかがでしょうか?
電気自動車代表例 日産:アリア
日産 アリアはSUVタイプの電気自動車です。
デザインコンセプトとして、「タイムレス ジャパニーズ フューチャリズム」を掲げ、日本独特のモダンでシンプルなデザインを体現しています。
電気自動車ならではのグリルレスとなっているものの、スモークパネルを用いてグリルデザインを表現、また、よくみると立体的な模様が組み込まれ、こだわりを感じられます。
リヤコンビネーションランプは一文字テールで、夜間の視認性を向上していると共に近未来感があります。
インテリアにおいても無駄なスイッチがほとんどなく、シンプルな内装です。特徴的なのは、エアコンスイッチ、センターコンソールの操作スイッチがタッチ式で、エンジンONで浮かび上がる仕様になっていること。また、センターディスプレイとメーターモニターが一体型で、欧州車のようなデザインとなりました。
アリアの航続距離はWLTCモードで470km走行することが可能で、急速充電器90kW(200A)において、約45分で充電可能です。
【日産 アリア スペック表】
ボディサイズ(全長×全幅×全長) | 4,595mm×1,850mm×1,655mm |
ホイールベース | 2,775mm |
最大乗車定員 | 5名 |
車両重量 | 1,920kg |
航続可能距離 | 470km(WLTCモード) |
モーター種類 | 交流同期電動機 |
モーター最高出力 | 160kW(218ps)/5,950-13,000rpm |
モーター最大トルク | 300N・m(30.6kgf・m)/0-4,392rpm |
駆動用バッテリー種類 | リチウムイオン電池 |
駆動用バッテリー総電圧 | 352V |
駆動用バッテリー総電力量 | 66kWh |
駆動方式 | 前輪駆動方式(FF) |
トランスミッション | – |
新車価格 | 4,900,000円(消費税抜) |
プラグインハイブリッド車(PHEV)
プラグインハイブリッド車は、電気自動車とハイブリッド車を掛け合わせた車です。
外部充電が可能で、電気のみでの走行に加え、エンジンも搭載していることからガソリンを利用した走行ができ、これにより、航続可能距離が飛躍的に長くなっています。
電気のみでは不安という方は、プラグインハイブリッドを車選びの選択肢に入れてみましょう。
デメリットは、やはり充電にかかる時間。電気自動車ほどではないにしろ、それなりに時間がかかります。また、ハイブリッド車やガソリン車と比べ、車両価格が高いことも挙げられます。
とはいえ、プラグインハイブリッド車の購入も補助金を申請できます。また、電気とガソリンを使えるので、普段は電気での走行し、遠方へは電気+ガソリンを使ったエコドライブができるのは魅力です。
長距離走行に向いているのは、プラグインハイブリッド車といえるでしょう。
プラグインハイブリッド車代表例 トヨタ:プリウスPHEV
ハイブリッドの先駆者であるトヨタ プリウスは2023年1月にフルモデルチェンジとなり、少し遅れて3月15日にPHEV Zグレードが追加されました。
フルモデルチェンジを果たしたプリウスPHEVのフロントフェイスは、特徴的なコの字型ヘッドランプが先進的デザインを感じさせるとともに、スポーティなデザインとなっています。リヤコンビネーションランプも一文字テールを採用。夜間の視認性向上と同時に、迫力あるリヤビューを演出しています。
骨格は第二世代TNGAを採用し、操舵、走行安定性能を向上。2.0Lプラグインハイブリッドシステムにおいては、大容量電池による力強い走りを実現しています。
また、プリウスが装着する19インチタイヤは、195/50R19という大径ホイールでありながらタイヤ幅が細いのが特徴です。タイヤ幅を細くすることで、走行時の抵抗を軽減、大径ホイールによる安定した走行に加え燃費性能の向上に貢献しています。
EVモードによる走行はホイールインチによって違い、19インチでは87km、17インチにおいては105kmと、100kmを超えるEV走行が可能です。
ハイブリッド走行における燃費もWLTCモードで26.0km/L(19インチ装着時)となっており、EV走行と合わせると1,100km以上の走行が可能となる計算です。
プラグインハイブリッドならではの、ガソリンを使ったハイブリッド走行が可能という点は、長距離走行において安心感を持って運転することができますね。
【トヨタ プリウスPHEV スペック表】
ボディサイズ(全長×全幅×全長) | 4,600mm×1,780mm×1,430mm |
ホイールベース | 2,750mm |
最大乗車定員 | 5名 |
車両重量 | 1,570kg |
燃費 | 26.0km/L(WLTCモード) |
EV走行換算距離 | 87km |
エンジン種類 | 直列4気筒 ガソリン 1,986cc |
最高出力 | 111kW(151ps)/6,000rpm |
最大トルク | 188N・m(19.2kgf・m)/4400-5,200rpm |
モーター種類 | 交流同期電動機 |
モーター最高出力 | 120kW(163ps) |
モーター最大トルク | 208N・m(21.2kgf・m) |
駆動用バッテリー種類 | リチウムイオン電池 |
容量 | 51.0Ah |
駆動方式 | 2WD |
トランスミッション | 電気式無段変速機 |
新車価格 | 4,181,818円(消費税抜) |
ハイブリッド車
ハイブリッド車とは、ガソリンにモーターを組み合わせることで、ガソリンの消費量を抑え、低燃費を実現しています。
エンジンからの発電や、ブレーキ、アクセルOFFの回生エネルギーによって発電した電気をモーターへ利用しています。発進や加速時のアシストや、一定速度での走行時などにモーターを使い、上り坂などパワーが必要なときはエンジンをメインで使う、といった切り替えを行うのがハイブリッド車の走行です。
ハイブリッドの魅力は、燃費の良さや、ガソリン車より値は張るものの、電気自動車やプラグインハイブリッド車と比べるリーズナブルな価格設定な点です。エンジンとモーターによる加速も力強く、多くの方が選択する、エコカーとして人気のジャンルとなっています。
ハイブリッド車代表例 トヨタ:シエンタ
トヨタ シエンタは、現行型は2022年8月にフルモデルチェンジが行われたコンパクトミニバンです。
5ナンバーサイズというコンパクトなボディでありながら、スライドドアを備え、5人乗りまたは7人乗りを選択できるといった点が魅力です。
5人乗りは、広くゆとりある快適な室内空間、7人乗りは、シーンにあわせて3列シートを利用したり、シートを格納して広々とした荷室を活用するなど、多彩な使い方ができます。
欧州車のようなルックスで、かわいさやオシャレさを感じさせてくれる上、フロントやサイドに樹脂パーツをあしらうことで、クロスオーバーテイストも醸し出すことで力強さもどこか感じられます。
また、ドット柄に光るストップランプなど、個性的なデザインのシエンタはオシャレ好きな方に受けるデザインといえるでしょう。
シエンタのプラットフォームは最新のTNGAプラットフォーム「GA-B」を採用したことで安定した乗り味を実現。ハイブリッドモーターに組み合わせるエンジンは燃焼技術を向上した新型の1.5Lエンジンを搭載し、最大熱効率40%以上を発揮しています。より低燃費を目指した他、低回転からの力強いトルクを発揮することで、実用的な使用環境においてストレスフリーな軽快な走りを見せくれます。
燃費は、WLTCモードで28.8km/L(X 5人乗り)と低燃費で、環境にもお財布にも優しいモデルです。
【トヨタ シエンタ ハイブリッド X(5人乗り)スペック表】
ボディサイズ(全長×全幅×全長) | 4,260mm×1,695mm×1,695mm |
ホイールベース | 2,750mm |
最大乗車定員 | 5名 |
車両重量 | 1,330kg |
燃費 | 28.8km/L(WLTCモード) |
エンジン種類 | 直列3気筒 ガソリン 1,490cc |
最高出力 | 67kW(91ps)/5,500rpm |
最大トルク | 120N・m(12.2kgf・m)/3,800-4,800rpm |
モーター種類 | 交流同期電動機 |
モーター最高出力 | 59kW(80ps) |
モーター最大トルク | 141N・m(14.4kgf・m) |
駆動方式 | 2WD |
トランスミッション | 電気式無段変速機 |
新車価格 | 2,163,636円(消費税抜) |
燃料電池車(FCV)
燃料電池車とは、電気を利用してモーターを動かすといった点では電気自動車と同様ですが、蓄えた電気ではなく発電した電気を利用する点が大きな違いです。
まず、燃料電池車は水素を燃料としています。水素は酸素と化学反応することで水になります。この水へ戻す過程で発生する電気エネルギーを使ってモーターを動かしています。排出されるのは「水」のみで、車両が発電をして走行することから究極のエコカーと呼ばれています。
電気自動車は充電に時間を要するのがデメリットですが、燃料電池車の水素を充填する時間はガソリン車と同等です。
ただ、水素ステーションの設置数がガソリンスタンドと比較すると圧倒的に少ないので、自宅周辺に水素ステーションが無い方は不便に感じるでしょう。
まだまだ車種も少なく、現在新車で購入可能な燃料電池車は、国産車ではトヨタ MIRAIのみ。燃料電池車は電気自動車に負けないエコカーではあるものの、まだまだ普及には至っていないのが現状です。
燃料電池車代表例 トヨタ:MIRAI
トヨタ MIRAIは、国産乗用車において唯一の燃料電池車です。
水素を燃料としたMIRAIは、排出されるのは水だけ。クリーンなエコカーであると同時に、水素満タンにおいて航続可能距離が約850km(Gグレード)と、長距離走行を実現しています。
MIRAIの大きな魅力はセダン+燃料電池車による高い静粛性、TNGAプラットフォーム「GA-L」を採用した乗り心地の良さです。
GA-Lプラットフォームや、サスペンションのセッティングの良さによるしなやかな足回りに加え、上質なインテリア、ロングドライブでも疲れにくい座り心地を高めたシートが相まって、上質な乗り味を実現しています。
インテリアの質感も高く、レクサス車以上の印象です。レザーでまとめられた各所パネル、12.3インチのタッチ型大型モニター、アンビエントライトなど高級感満載の仕上がりが満足度を高めてくれるでしょう。
MIRAIは走行性能においても注目です。
モーター最高出力は182ps、最大トルク300N・m発揮により、力強い加速となっています。加えて、電動車ならではの、アクセルを踏み込んでからの立ち上がりの良さはガソリン車では味わえないレスポンスです。
また、水素タンクやモーター、バッテリーなどの配置バランスによって前後荷重を50:50とすることで、安定した走行性能を実現。エコカーでありながら、走る楽しみを感じられる1台となっています。
外装、内装共にスタイリッシュなデザインの良さに加え、ゼロエミッションとなる燃料電池を搭載、最新の運転支援となる「トヨタ アドバンスト パーク」の搭載など、まさに未来を意識させられる車です。
【トヨタ MIRAI G スペック表】
ボディサイズ(全長×全幅×全長) | 4,975mm×1,885mm×1,470mm |
ホイールベース | 2,920mm |
最大乗車定員 | 5名 |
車両重量 | 1,920kg |
燃費 | 152km/kg(WLTCモード) |
FCスタック種類 | 固体高分子形 |
最高出力 | 128kw(174ps) |
モーター種類 | 交流同期電動機(永久磁石式同期型モーター) |
モーター最高出力 | 134kW(182ps)/6,940rpm |
モーター最大トルク | 300N・m(30.6kgf・m)/0-3,267rpm |
駆動用バッテリー | リチウムイオン電池 |
容量 | 4.0Ah |
駆動方式 | 後輪駆動方式 |
トランスミッション | – |
新車価格 | 6,460,000円(消費税抜) |
クリーンディーゼル車
クリーンディーゼル車は、基本はディーゼル車と同じ機構ですが、ディーゼル車の欠点であった窒素酸化物やモクモクとした排出ガスを低減させた、文字通りクリーンなディーゼル車のこと。
ディーゼル車との構造における違いとして、ディーゼル特有の燃料の不完全燃焼によって発生する有害物質をおさえるために搭載された燃料噴射システムによって、ガソリン車ほどではありませんが、完全燃焼に近づけるよう見直されています。
また、粒子状物質を抑えるための微粒子捕集フィルターや、窒素酸化物を抑えるために、尿素(アンモニア)と反応させることで窒素酸化物を浄化するなど、環境負荷低減に向けた工夫が多くなされています。
ディーゼルの良さは、低回転域から力強さを感じるトルク、燃費の良さ、燃料が軽油であることからレギュラーガソリンやハイオクに比べて安価な給油が可能なことが挙げられます。
ディーゼル車の特徴的なガラガラといった音や振動が気になる方もいるかもしれませんが、最近のディーゼル車は驚くほど静かで快適です。
ガソリン車に比べると、車両価格が少し高めですが、力強い走りや燃費、減税制度の対象といったメリットも多くあります。
クリーンディーゼル車代表例 マツダ:CX-5
マツダの人気SUVでもあるCX-5には、2.0Lと2.5Lガソリンエンジンモデルと2.2Lディーゼルエンジンがラインアップされています。国産車においてディーゼルのラインアップの多いマツダでは、やはり販売比率が大きいのもディーゼル車です。
CX-5におけるディーゼル車は、ガソリン車と比較するとおよそ30万円程度高く設定されていますが、2,000rpm発生する最大トルク450N・mの力強いエンジン、グレードによって違うものの、WLTCモードで16.6km/L~19.5km/Lの低燃費が魅力です。
デザインの高さもCX-5の人気のひとつで、マツダの顔ともいえる、大きく配置された5ポイントグリルにシャープなヘッドランプ、コの字型のような目力の強いデイランプは、鋭い顔つきをより強調しています。
インテリアにおいても、その質感の高さが伺えます。選択するグレードによってシートの質感が変わります。ナッパレザーやホワイト/ブラックのレザーシート、ステッチの入ったシートなど、多くのコーデが用意されているので、インテリアを決めてからグレードを選択するといった選び方もできそうです。
また、走行面において「Field Journey」グレードでは、オフロードモードを使用可能。悪路走行時のAWDやTCSといったトラクション制御を車両が行うことでスタック脱出等の性能を実現し、悪路走破性能を高めたモードです。
街乗りではエレガントに乗りこなしつつ、週末は趣味のアウトドアやオフロード走行まで楽しめるSUVとなっています。
【マツダ CX-5 XD “Smart Edition” 2WD//6EC-AT スペック表】
ボディサイズ(全長×全幅×全長) | 4,575mm×1,845mm×1,690mm |
ホイールベース | 2,700mm |
最大乗車定員 | 5名 |
車両重量 | 1,630kg(17インチタイヤ装着者) |
燃費 | 17.4km/L(WLTCモード) |
エンジン種類 | 水冷直列4気筒DOHC16バルブ直噴ターボ ディーゼル 2,188cc |
最高出力 | 147kW(200ps)/4,000rpm |
最大トルク | 450N・m(45.9kgf・m)/2,000rpm |
駆動方式 | 2WD(FF) |
トランスミッション | 6EC-AT |
新車価格 | 2,805,000円(消費税抜) |
低燃費ガソリン車
ガソリン車においても低燃費基準を達成した車は第3のエコカーと呼ばれており、ハイブリッド車と肩を並べるほどの低燃費を実現しています。この燃費を達成するために、車体の軽量化やエンジンの出力制御などを各社工夫を凝らし、エコカーとしてラインアップしています。
低燃費ガソリン車は、他のエコカーに比べ非常にリーズナブルな価格設定なのが特徴です。通常のガソリン車と比較すると燃費が良く、エコカー減税も受けられるのはメリットといえるでしょう。
反対に、ハイブリッド車などと比べるとパワー不足を感じるかもしれません。しかし、エンジン出力を上げたりすれば、燃費基準を達成できずエコカーと呼べなくなるので仕方がない部分ではあります。
また、車種も通常のガソリン車ほど多くなく、コンパクトカーや軽自動車がメインなので、通勤やセカンドカーをお探しの方は第3のエコカーを考えてみてはいかがでしょうか。
低燃費ガソリン車代表例 トヨタ:ライズ
トヨタのコンパクトSUVのライズ(ガソリン車)もエコカー対象車両です。
ライズはSUVタイプであるため大きく見えますが、5ナンバーサイズとなので取り回しがしやすく運転しやすい車です。コンパクトながら、SUVボディによる視点の高さで運転のしやすさを感じられるでしょう。
エクステリアは、タフネスさをイメージさせるようなフロントフェイスで迫力あるデザインとなっているほか、Zグレードでは高級車に搭載されているシーケンシャルウィンカーが設定されています。
ディーラーオプションとして多くの外装パーツが用意されており、エレガントさをUPさせるモデリスタや、スポーツテイストを高めるTRDスタイルなど、それぞれの好みでエアロパーツを組み合わせる楽しみがあります。
安全性能も高く、セーフティサポートカーSに加え、JNCAP衝突安全性評価で最高ランクを取得。衝突防止機能をはじめ、車線逸脱制御機能、誤発進防止機能など多くの安全装備が搭載されており、誰もが安心して運転できる車です。
ライズ ガソリン車でエコカー対象車は、車両型式:5BA-A201Aの1.2Lガソリン車。1.0Lターボモデルはエコカー対象外となりますので、エコカーとしての恩恵を受けたい場合には要注意です。
【トヨタ ライズ Z(1.2Lガソリン車) スペック表】
ボディサイズ(全長×全幅×全長) | 3,995mm×1,695mm×1,620mm |
ホイールベース | 2,525mm |
最大乗車定員 | 5名 |
車両重量 | 980kg |
燃費 | 20.7km/L(WLTCモード) |
エンジン種類 | 水冷直列3気筒 ガソリン 1,196cc |
最高出力 | 64kW(87ps) /6,000rpm |
最大トルク | 113N・m(11.5kgf・m) /4,500rpm |
駆動方式 | 2WD(前輪駆動方式) |
トランスミッション | 6CVT(自動無段変速機/7速シーケンシャルシフト付) |
新車価格 | 1,862,727円(消費税抜) |
エコカーのメリット・デメリット
エコカーは地球環境への負荷を低減させることができるので、環境リテラシーの高い方には積極的に選んでほしい車です。また、将来的にガソリン車の廃止も検討されていることから、いずれはエコカーしか選択できなくなる未来もそう遠くないかもしれません。
エコカーを選ぶメリットとして、以下の点が挙げられます。
①税金や補助金などの優遇措置がある。
②燃費が良くランニングコストに優れている。
③環境負荷低減を担うことができる。
中でも、気になる点は、減税や補助金、燃費の良さではないでしょうか。もちろん、環境への配慮といった点も大切ではありますが、ガソリン車と比較すると価格が高いことから、少しでもお得に購入したいところです。
補助金の大きいエコカーは、電気自動車、プラグインハイブリッド車、燃料電池車が挙げられます。これらは、CEV補助金と呼ばれ45万円~255万円(条件付き)という高額の補助金を利用することができます。
この他にもエコカー減税やグリーン化特例などの減税優遇を受けられることから、想定よりもお得に手にすることができるのは嬉しいメリットとなることでしょう。
反対に、エコカーにはもちろんデメリットも存在します。エコカーのデメリットも考えてみましょう。
①車両価格が高い。
②長距離移動に不安を感じる。
③パワー不足、走る楽しさがガソリン車より少ない。
ガソリン車と比較すると、エコカーの価格設定は高いと感じる方は多いと思います。特にプラグインハイブリッド車、クリーンディーゼル車など、同一車種でガソリン車が設定されている車は、どうしてもガソリン車よりも高めに設定されています。もちろん、補助金などの優遇措置によって価格の差は近づくものの、オプションなどを含めると補助金適用前の金額に近くなることも。
また、電気自動車や燃料電池車は、長距離移動の際、充電スタンドや水素ステーションの場所を事前に確認しておく必要があります。ガソリンスタンドに比べると圧倒的に母数が少ないので、出先で電池切れとなると車を動かすことすらできなくなってしまいます。
とはいえ、将来的にこういったエコカーが主となってくるでしょうから、今後はこういった不安は次第に解消されていくと想定されます。
エコカーの補助金、減税制度
エコカーには、購入時の補助金や自動車重量税の減税といった優遇措置を受けることができます。
それぞれの補助金、減税制度を理解しお得にエコカーを手に入れましょう。
CEV補助金
CEV補助金とは、クリーンエネルギー自動車を普及させることを目的として始まった制度です。令和5年度におけるCEV補助金の車両に対する予算枠は700億円となっています。この予算枠の中での補助金の交付となるので、利用したい方は早めの申請がおすすめです。
CEV補助金を受けることのできる車や補助金額は以下のようになっています。
対象車 | 補助金額【V2H対応または1,500W車載コンセント搭載車】 | 車種による補助金例 |
電気自動車(EV) | 65万円【85万円】 | 日産アリア:85万円 |
軽電気自動車(EV) | 45万円【55万円】 | 日産サクラ:55万円 |
プラグインハイブリッド車 (PHEV) |
45万円【55万円】 | トヨタプリウスPHV:55万円 |
燃料電池車(FCV) | 230万円【255万円】 | トヨタMIRAI:145.3万円 |
令和5年度(2023年4月1日)以降のクリーンディーゼル車に対する補助金は廃止になりました。
今後、他の補助金もいつまで継続されていくのかはわかりません。これらの車を考えている方は、補助金があるうちに購入することをおすすめします。
エコカー減税
エコカー減税とは、定められた燃費基準や排出ガス性能基準を達成した車に対して、性能に応じて自動車重量税を軽減する制度です。
自動車のリヤガラスに「燃費基準〇〇%達成」といったステッカーを見たことある方も多いのではないでしょうか。燃費基準に対してどの程度達成したかにより減税される割合が変わります。
~2023年12月31日まで
電気自動車等(※) | 2030年度基準 120%達成 |
2030年度基準 90%達成 |
2030年度基準 75%達成 |
2030年度基準 60%達成 |
|
初回車検時 | 免税 | 免税 | 免税 | 50%減税 | 25%減税 |
2回目車検時 | 免税 | 免税 | – | – | – |
2024年1月1日~2025年4月30日
電気自動車等(※) | 2030年度基準 120%達成 |
2030年度基準 90%達成 |
2030年度基準 80%達成 |
2030年度基準 70%達成 |
|
初回車検時 | 免税 | 免税 | 免税 | 50%減税 | 25%減税 |
2回目車検時 | 免税 | 免税 | – | – | – |
2025年5月1日~2026年4月30日
電気自動車等(※) | 2030年度基準 125%達成 |
2030年度基準 100%達成 |
2030年度基準 90%達成 |
2030年度基準 80%達成 |
2030年度基準 75%達成 |
|
初回車検時 | 免税 | 免税 | 免税 | 50%減税 | 25%減税 | 本則税率 |
2回目車検時 | 免税 | 免税 | – | – | – | – |
※電気自動車(EV)、燃料電池自動車(FCV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、天然ガス自動車(NGV)
例えば、ハイブリッド車であるプリウスは、エコカー減税100%となので自動車取得時の自動車重量税が免税され、22,500円分お得に購入することができます。
クリーンディーゼル車においては、2022年5月以降の登録車は、2020年度に加え2030年度燃費基準を達成している車両に限り100%減税を受けることができるので、購入を考えている際は販売店で確認してみると間違いありません。
エコカー減税は、本来であれば2023年4月30日までが上記表での優遇率で、5月1日以降は60%の減税がなくなる予定でした。しかし、昨今の物価高に加え、部品不足等による自動車の長納期化によって2023年末まで現行の制度を据え置くことが決定しています。
今後もエコカー減税としては、上記の表のような減税率で継続される予定です。
グリーン化特例
グリーン化特例とは、自動車税(種別割)・軽自動車税(種別割)が優遇される制度で、電気自動車、燃料電池自動車、プラグインハイブリッド車、天然ガス自動車に適用されます。
自動車税(種別割)は車の総排気量によって税額が決められており、一部地域を除いて、毎年5月上旬に納税通知書が届きます。
グリーン特化例によって適用される軽減率は概ね75%で、こちらの制度は、2023年3月31日までとなっていましたが、3年延長され2026年3月31日までとなりました。
グリーン化特例は、税率が重くなる重課も含まれており、その内容は、ガソリン車・LPG車は新車登録から13年、ディーゼル車は11年経過した場合概ね15%自動車税が重課されます。
気に入った車を長く乗り続けたい場合、一定期間を経過すると増税される点は忘れないようにしておきましょう。
自動車税環境性能割
環境性能割とは、自動車取得税の代わって導入された制度で、自動車の燃費性能などに応じて税率が変わります。
環境負荷の少ない自動車に対しては非課税もしくは税率が低くなり、逆に基準値に達しない車は税率が高くなります。この税率は、自動車価格に対して計算されるので、車種によっては高い税金を納めることになります。
環境性能割の税率は表のようになっています。
2023年12月31日まで
電気自動車等(※) | 2030年度基準 85%達成 |
2030年度基準 75%達成 |
2030年度基準 60%達成 |
左記以外 | |
登録車 | 非課税 | 非課税 | 自動車価格×1% | 自動車価格×2% | 自動車価格×3% |
軽自動車 | 非課税 | 非課税 | 非課税 | 自動車価格×1% | 自動車価格×2% |
2024年1月1日~2025年3月31日
電気自動車等(※) | 2030年度基準 85%達成 |
2030年度基準 80%達成 |
2030年度基準 70%達成 |
左記以外 | |
登録車 | 非課税 | 非課税 | 自動車価格×1% | 自動車価格×2% | 自動車価格×3% |
軽自動車 | 非課税 | 非課税 | 非課税 | 自動車価格×1% | 自動車価格×2% |
2025年4月1日~2026年3月31日
電気自動車等(※) | 2030年度基準 95%達成 |
2030年度基準 85%達成 |
2030年度基準 80%達成 |
2030年度基準 75%達成 |
左記以外 | |
登録車 | 非課税 | 非課税 | 自動車価格×1% | 自動車価格×2% | 自動車価格×2% | 自動車価格×3% |
軽自動車 | 非課税 | 非課税 | 非課税 | 非課税 | 自動車価格×1% | 自動車価格×2% |
※電気自動車(EV)、燃料電池自動車(FCV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、天然ガス自動車(NGV)
この環境性能割についても、エコカー減税同様、2023年末まで現行の税率が延長されることになっています。それ以降は、燃費基準値に対する税率が厳しくなり、2024年以降は燃費基準値60%も税率3%となり、2025年以降は非課税枠である燃費基準値85%でも1%の課税対象になります。
価格の高い車であれば、1~3%でもかなりの金額になります。やはり、税制優遇されているうちに購入するのが賢い選択かもしれません。
まとめ
環境負荷低減のために続々と誕生しているエコカーは、様々な動力がラインアップされ、色々な優遇措置を受けることができます。
それぞれメリットやデメリットはあるものの、今後はガソリン車からエコカーへとシフトしていくこととなるでしょう。
エコカーの普及に伴い、今回紹介した補助金や減税制度も見直しや廃止の動きが出てくることも考えられます。今だからこそ、こういった制度を利用しエコカーに乗り換えてみてはいかがでしょうか。
よくある質問
ガソリン車でもエコカーに含まれるの?
ガソリン車の中でも、燃費基準値を達成している車両はエコカーの対象になります。
現在においては、2030年度の燃費基準値に対し、何%達成しているかによってエコカー減税や環境性能割の割り当てが決められます。
車の燃費基準値は以下の公式によって確認することができます。
令和12年(2030年)度ガソリン車燃費基準値
車両重量2,795kg以上:9.5km/L
車両重量2,795kg未満:-0.00000247×M2ー0.000852×M+30.65
(M:車両重量)
とはいえ、わざわざ計算するのは手間ですよね。
メーカーホームページやカタログに記載されているので、気になる車があればそちらで確認するといいでしょう。
もしくは、一般社団法人日本自動車工業会(JAMA)にて対象車一覧も確認できるので活用してみてください。
エコカー減税対象車一覧表 | JAMA – 一般社団法人日本自動車工業会
補助金や減税は中古車にも適用されるの?
中古車に対しては、CEV補助金、エコカー減税、グリーン化特例は適用されません。これらの補助金や減税は、新車登録時の1回のみとなっています。
環境性能割については、中古車にも適用されます。税率は、本項で述べたものと同様の税率が適用されます。
中古車において注意するべき点は、ガソリン車、ディーゼル車のグリーン化特例における重課です。
ガソリン車では13年、ディーゼル車では11年経過すると概ね15%自動車税が高くなります(※ただし、電気自動車、燃料電池自動車、ガソリンハイブリッド車は適用外)。新車登録から時間が経っている車を購入する際、こういったデメリットもあることを理解したうえで検討しましょう。