自分の乗っている愛車の維持費が年間どれくらいかかっているか知っていますか?ここで一度立ち止まって維持費の計算をしてみるのはいかがでしょうか。
これからトヨタ≪エスティマ≫の新車や中古車購入を検討している方のために、税金や保険をはじめとした維持費に含まれる様々な費用の計算方法をご紹介します。
目次
エスティマの特徴
1989年に登場したトヨタのミニバンタイプの乗用車エスティマ。たまごのような丸みのあるボディ形状は空気抵抗が少ないため、走行が安定しており、騒音を感じにくいものです。窓面積が広いエスティマは開放感があり長距離ドライブやファミリーカーにも適した車として人気があります。
エスティマの基本スペック
- 新車価格:327.1~457.7万円
- サイズ:全長4820㎜×全幅1810㎜×全高1745㎜
- エンジン:FF
- エンジン排気量:2362㏄
- 燃費:11.40㎞/L
エスティマでかかる維持費は年間どのくらい?
車を維持していくためにはたくさんのお金がかかります。税金や保険をもちろんのこと、地域によってはガソリン代が高騰しているところもありますし、駐車場代が定期的に必要になるかもしれません。では、エスティマの維持費は年間どのくらいなのでしょうか。
税金
自動車を維持していくためには税金を支払う必要があります。エスティマを維持していくために年間かかる税金費用はどれくらいなのでしょうか。税金には自動車税と重量税の2種類があります。それぞれの税金を計算してみましょう。
自動車税
エスティマの年間自動車税は45,000円です。自動車税は車の排気量によって計算できるようになっています。エスティマの排気量は2362㏄であり、2000㏄~2500㏄排気量の車種は税金が45,000円と決まっているため、エスティマの自動車税は45,000円であると判断できます。
自動車税はエコカー登録されているものであれば減税されることがあります。免税・75%免税・50%免税とありますが、残念ながらエスティマでエコカー登録されているものはないため、減税を期待することはできません。
重量税
自動車を維持していくための重量税も支払わなければなりません。エスティマの車両重量はグレードによって異なりますが1,730~1,800kgとなっています。1.5トンを超える重量から2トンまでは16,400円の自動車重量税がかかります。
自動車重量税もエコカー減税により少なくなることがありますが、エスティマはエコカー登録されていないため期待できません。また、自動車重量税は車が古くなるほど高くなります。エスティマは新車購入時から13年を超えると22,800円に、さらに18年を超えると25,200円になるのです。
保険
トヨタのエスティマを維持していくときに必要になる維持費の一つが保険代です。自賠責保険と任意保険の2種類がありますが、それぞれ車種や乗る人の年齢などの様々な条件によって金額は変化します。
自賠責保険
まず、車を所有する人が必ず加入しなければならないもの、それは自賠責保険です。もし、交通事故が起きたときに被害者に対してなにも損害賠償ができないということにならないよう、自賠責保険の強制加入が自動車損害賠償保障法に基づいて義務付けられています。
自賠責保険は4種類の車種系統と保険契約期間によって決められています。エスティマの自賠責保険は次の通りです。
契約期間 | 12カ月 | 13カ月 | 24カ月 | 25カ月 | 36カ月 | 37カ月 |
契約金額 | 16,350円 | 17,310円 | 27,840円 | 28,780円 | 39,120円 | 40,040円 |
任意保険
任意保険は強制加入ではありませんが、自賠責保険だけでは補いきれない様々な場面に対応してくれる保険として加入する必要があります。任意保険は車種や形式別の料率クラス、所有者の年齢や免許証のカラーなどが関係しています。では、まずエスティマの形式別料率クラスを表でご紹介しましょう。
対人賠償責任保険 | 対物賠償責任保険 | 搭乗者傷害保険 | 車両保険 | |
GSR50W | 5 | 4 | 4 | 4 |
GSR55W | 3 | 4 | 4 | 4 |
TCR10W | 4 | 4 | 5 | 1 |
TCR11W | 5 | 4 | 4 | 1 |
TCR20W | 3 | 4 | 3 | 1 |
TCR21W | 4 | 3 | 4 | 1 |
料率クラスは毎年見直しがされています。この表で紹介した料率クラスは保険始期が2019年1月1日から2019年12月31日のものに限定されます。任意保険の相場の参考としてお役立てください。
では、価格.comサイトで公開されている様々なケースの任意保険額をご紹介しましょう。254人に行われた簡易アンケートによると、エスティマの任意保険料最安額は12,000円、最高額は90,000円となっています。では、見積もり事例による保険料を簡単に表でご紹介しましょう。
車両保険クラス | 年間走行距離 | 免許 | 等級 | 運転者年齢 | 保険料 |
エコノミー | 7001~8000㎞ | ブルー | 20 | 51 | 50,000円 |
一般 | 6001~7000㎞ | ブルー | 19 | 46 | 54,000円 |
一般 | 3001~4000㎞ | ブルー | 12 | 40 | 46,000円 |
一般 | 8001~9000㎞ | ゴールド | 20 | 41 | 50,000円 |
なし | 3001~4000㎞ | ゴールド | 20 | 45 | 39,000円 |
任意保険は車両保険をつけるかつけないかでかなり費用が変化するということが分かるでしょう。また、ここでは40代から50代までの運転者で見積もりがなされていますが、10代や20代になると倍以上の任意保険料となることもあります。
その他費用
基本的な税金や保険以外に一年間エスティマを維持するためにかかる費用はどれくらいでしょうか。ここではガソリン代や駐車場代、車検代などの必要な維持費をご紹介します。車種や地域によって変動しやすい維持費ですが、エスティマの年間維持費はどれくらいでしょうか。
ガソリン代
エスティマの年間ガソリン代を計算するためには、まず燃費を調べる必要があります。エスティマの実燃費は約8.0~8.1㎞/Lです。また、一年間で10,000㎞走行するとしましょう。ガソリン代は常に変動していますし、地域によって異なります。
- レギュラー
最安価格:135.68円(和歌山県)
最高価格:155.67円(大分県) - ハイオク
最安価格:145.97円
最高価格:166.60円
先ほどご紹介した実燃費で計算すると10,000㎞走行するためには約1,242Lのガソリンが必要です。これをもとに年間にかかるエスティマのガソリン代を計算してみましょう。
≪最安価格レギュラーの場合≫
約1242L×135.68円=168,514.56円(約16万8500円)
≪最高価格ハイオクの場合≫
約1242L×166.60円=206,917.2円(約20万7000円)
どの地域でどのガソリンを入れるのかによりますが、トヨタエスティマの年間ガソリン代は約16~21万円と割り出すことができます。
駐車場代
家に無料駐車場がついていない、勤務先に駐車場がないなどの理由で駐車場を年間契約している場合どれほどの維持費がプラスされるのでしょうか。月極駐車場の平均相場は約8,000円です。これを基に計算してみると1年間に必要な駐車場代はどれくらいになるでしょうか。
約8,000円×12カ月=約96,000円(更新料が必要なところもあります。)
駐車場を必要としているエスティマ所有者は年間維持費に+約10万円がかかるといえるでしょう。
車検代
2年に一度必要になる維持費としてかなり大きな額になるものが車検代です。エスティマの車検費用にはいったいどれくらいかかるのでしょうか。ディーラーか一般の車検業者かによっても異なりますが、基本となる車検費用をご紹介します。
自動車重量税 | ¥32,800- |
自賠責保険料 | ¥27,840- |
印紙代 | ¥ 1,200- |
車検整備費用 | ¥20,000- |
車検代行料 | ¥ 8,000- |
消費税 | ¥ 2,240- |
車検費用合計 | ¥92,080- |
重量税や自賠責保険料は2年ごとの車検に合わせて2年分払う必要があります。これら費用と印紙代は法定費用でありどこで車検を受けようと変わりません。それ以外の車検整備費用や代行料はどこで車検を受けるかによって異なりますが、最低でも92,080円は必要であるとわかります。
これら車検費用に加えて修理や部品の交換が必要になると追加料金がかかります。ですから1年間当たり車検費用の2分の1つまり約50,000円と必要になるかもしれない費用のために+50,000円ほど維持費として考えておくと良いでしょう。
オイル交換
オイル交換にはオイルの代金プラス工賃が必要となります。エスティマはトヨタの車ですから安心できるトヨタディーラーでオイル交換をしたいと思われるかもしれません。
トヨタのオイル交換費用はこのようになっています。(地域によって異なる可能性があります。)
- エンジンオイル0W-20:5142円
- エンジンオイル5W-30:4526円
- オイルフィルター:2160円
タイヤ交換
タイヤ交換にはタイヤ代・工賃・調整代・タイヤ処分費用などが必要となります。一般的にタイヤ交換にかかる費用は約8,000円で、この費用プラスタイヤ本体の費用が必要となります。
エスティマのタイヤは一本当たり4,000円台のものから20,000円近くするものまで幅広く展開されていますので、予算に合わせて選べるでしょう。
タイヤ交換費用例:ATR SPORTS Corsa2233(4,020円)×4本+工賃(8,000円)=24,080円
エスティマの購入時にかかる費用は?
エスティマを毎年維持していくためにかかる費用をご紹介しましたが、ここからは購入時にかかる費用についてご紹介します。新車を購入するのか中古車を購入するのかによって車体価格は異なります。また、購入時に必要になる税金や保険料もチェックしておきましょう。
車体価格
エスティマの新車車体価格は327.1~457.7万円です。中古車で購入するのであれば現在4.9~398.6万円で購入できます。
オプション
オプションを追加購入するのであれば購入時にかかる車体価格はさらに高くなります。エスティマのオプション価格を表で簡単にご紹介します。
フロントスポイラー | 66,960円 |
オットマン | 17,820円/個 |
スカッフイルミネーション | 30,240円 |
インテリアイルミネーション | 24,300円 |
オートアラームセット
(セルフパワーサイレン付き) |
48,600円 |
アロマブライト | 3,024円 |
自動車重量税
エスティマを購入する際にも自動車重量税を支払う必要があり、その後は車検毎に必要な維持費となります。新車購入時には3年後の車検までの重量税がかかります。
エスティマの自動車重量税は16,400円ですから、3年分のエスティマの自動車重量税は49,200円です。
自動車取得税
新しく自動車を購入する際には自動車取得税という税金を支払わなければなりません。自動車取得税はグレードによってことなるため表にしてご紹介します。
グレード | 自動車取得税 |
AERAS(2WD) | 82,800円 |
AERAS(4WD) | 88,200円 |
AERAS PREMIUM(2WD) | 85,000円 |
AERAS PREMIUM(4WD) | 90,400円 |
AERAS SMART(2WD) | 87,800円 |
AERAS SMART(4WD) | 93,200円 |
AERAS PREMIMUM-G(2WD) | 92,400円 |
自賠責保険
新車購入時には新車を登録する際に自賠責保険に必ず加入していなければなりません。3年後の車検まで自賠責保険の期間が切れないように37カ月の自賠責保険が勧められています。ですからエスティマ購入時の自賠責保険は40,040円です。
リサイクル料金
エスティマのリサイクル料金は発売時期によって異なります。2006年発売のエスティマのリサイクル料は13,020~16,040円、1990年発売のエスティマのリサイクル料は11,860~14,110円です。これらの料金プラス新車登録時には420円が必要となります。
ディーラー代行手数料
ディーラー代行手数料には次のようなものが含まれます。
- 納車費用
- 検査登録代行費用
- 車庫証明代行費用
- 下取り車手続き代行費用
- 下取り査定量
もちろん、これらすべてをディーラーに代行してもらう必要はありませんが、すべてを代行してもらうとなると新車購入額に+約4万円ほど必要になるでしょう。
壊れやすいところや注意するべき点
エスティマの故障事例としてよく取り上げられるものはエアコンの不調です。寒い冬や暑い夏にエアコンが正常に起動しないと非常にストレスに感じることでしょう。風が出てこない、嫌なにおいがするなどからエアコンの故障を訴えるケースは少なくありません。
エアコンコンプレッサーの劣化が早いことがエスティマのデメリットといえます。エアコンコンプレッサーの修理費用相場は5,800~105,000円となっており、年式が古いほど高くなるようです。ディーラーに持ち込むよりも、故障した部分に特化した技術と知識を持つ一般修理業者を利用すれば修理費用を抑えられるでしょう。
まとめ
エスティマを購入する際の費用と維持していくうえで必要な年間費用をご紹介してきました。税金は一定ですが、保険や購入時の費用、修理費用や交換費用はどの業者を利用するかや、何を代行してもらうかによって異なります。
一般的な年間維持費を参考にしながらできるだけ維持費を抑えて賢くエスティマを維持していきましょう。