スズキ・スペーシアは、乗り心地とデザイン性の高さから女性に絶大な支持を得ている軽自動車です。街乗り用として軽自動車の購入を考えている方は燃費や維持費が気になりますよね。
この記事では、スペーシアを購入した場合、年間でどれほど維持費が必要になるのか徹底調査しました。
目次
スペーシアの燃費は同クラスでもトップレベル
スペーシアは2008年1月から発売されていたパレットに替わる後継者として開発されたモデルです。パレットの特徴であった両側スライドドアや内装の広さは、小さいお子さんがいるご家庭で人気になっています。「こんな快適な軽自動車って、今までなかったかも。」と、驚く人が急増中の軽自動車です。
アイドリングストップからの再発進時は、ガソリンを使わずにモーターの力だけでクリープ走行をするので、渋滞時にはガソリンを節約。また、加速時にはパワーモードによってエンジンの出力をアシストしてくれるので、小さいながらもパワフルな運転が可能です。
スペーシア最大の魅力は30.0km/Lという燃費の良さです。マイルドハイブリッド機能により、いつも通り運転するだけで、いつのまにか電気が貯まり、モーターによるアシストでガソリン消費を抑えてくれます。
デュアルセンサーブレーキサポートや車線逸脱警報機能を始めとする全12種類のスズキセーフティーサポートが搭載されているので、「運転が苦手だから、子どもを載せるのが心配……」というお母さんも安心して運転をすることができます。
スペーシア維持費は年間どのくらい?
自動車は車体価格だけに捉われがちですが、購入した後の維持費が重要になってきます。自動車には自動車税、重量税、自賠責保険などの維持費が必要になります。ここからはスペーシアの年間維持費について各項目ごとに詳しくご紹介します。
税金
税金には自動車税と自動車重量税が課せられます。これはスペーシアに限った話ではないので、車の購入を考えている方は是非最後までご覧ください。
自動車税
自動車税とは、自動車を所有している人に毎年課せられる税金です。自動車税は、用途や総排気量により税額が決まります。スペーシアの排気量は660ccなので、自動車税の金額は1.08万円です。このランクに該当する車種は多く、スペーシアの自動車税は平均的と言えます。
重量税
自動車重量税とは、自動車の重さによって課せられる税金です。自動車の新規登録と車検の際に車検証の有効期間分を納付する必要があります。新型のスペーシアHYBRIDはエコカー減税対象車なので、重量税が25%軽減されます。
エコカースペーシアHYBRID G 2EDが¥ 3,800、HYBRID X 4WDが¥ 1,900となります。
保険
自動車には大きく分けて【自賠責保険】と【任意保険】の2種類があります。
自賠責保険は自動車を購入した全ての人に加入が義務付けられている保険で、自賠責保険よりも種類が保証される種類が豊富で補償内容を選べる保険を任意保険と言います。ここからは【自賠責保険】と【任意保険】について解説します。
自賠責保険
自賠責保険とは自動車損害賠償責任保険の略称で、自動車の所有者に加入が義務付けられている損害保険です。自賠責保険の補償範囲は全ての相手方の身体への補償に限られています。これは自賠責保険の目的が事故被害者の最低限の救済だからです。
自賠責保険に加入をしていないと車検が通らないどころか、一般道を走行することもできません。
何らかの事情で自賠責保険が切れていたりすると、1年以下の懲役または50万円以下の罰金となるだけではなく、免許停止処分などの罰則が科せられることもあります。「うっかり期限が切れていた」ということがないように気をつけてください。
スペーシアの自賠責保険料は、車両サイズや最大積載量により区分されます。自賠責保険については新車購入時に3年分39,120円を支払い、車検の度に3年分27,840円をまとめて支払うことになります。
1年間で計算すると、【¥ 39,120÷2年 = ¥ 13,040】です。
任意保険
任意保険の補償範囲は、相手方の身体だけではなく、【対人賠償保険】【対物賠償保険】【人身傷害保険】など、自分や搭乗者の身体、車、物などにも補償が受けられることが可能です。自賠責保険の場合は人に対してのみ保険が適用されていたので、万が一、事故を起こした場合には全てを賠償することは不可能なのです。
任意保険は、サービス内容や保険会社によって保険料が異なってきます。新規で契約する場合は6等級からスタートします。また、年齢によっても変わってきます。前年で無事故だった場合は等級が上がり、保険料が安くなります。
また、保険会社を変更する場合も、これまでの等級を引き継げることができるので、より保険料の安い会社を見つけることで、維持費を抑えることができます。任意保険は【年齢】【免許の色】【走行距離】などによって金額が変わってくるので、ファミリカーとしての購入をする方に向けて1例を紹介します。
- 年齢:30歳以上
- 等級:13等級
- 年間走行距離:5,000〜10,000km
- 免許の種類:ゴールド
- 運転者限定:本人限定
- 対人賠償:無制限
- 対物賠償:無制限
- 年間の保険料:¥ 35,900
スペーシアはファミリー向けに人気の車種ですが、通勤用として使用することも考慮して見積もりました。少しでも保険料が高いと感じたら他社との見積もりを比較して保険料の見直しをすることがおすすめです。
スペーシアの維持費は他にもある?
自動車を購入した際の維持費と言えば、まず税金や保険料が浮かびますが、ガソリン代や駐車場代、車検代も維持費に含まれます。軽自動車は年間維持費が比較的安いと言われていますが、具体的にはどれぐらいお金が必要になってくるのでしょうか。
ここからは、維持費の中でも大きな出費となるガソリン代や駐車場代、車検代についてご紹介します。
ガソリン代
スペーシアの燃費はグレードによって異なり、30.6km/Lと32.0km/Lになります。ただし、これらの数値はカタログ燃費となるので、実燃費は走り方や荷物の量などで変わってきます。スペーシアの実燃費は約21.4km/Lと22.4km/Lです。
実際にスペーシアの燃料代がどれくらいかかるかは、年間の走行距離と燃費で計算することができます。スペーシアの燃料は【無鉛レギュラーガソリン】が使用されています。ガソリン代の全国平均が145円です。
一般的に1年間に走る距離は、10,000kmと言われているので、1年間に必要なガソリン代を求める計算式は、【1年間の走行距離÷カタログ消費数値×燃料価格】となります。
- スペーシア HYBRID G 2WD(カタログ消費数値・30.6km/L)
10,000km ÷ 30.6km/L × ¥ 145= ¥ 47,385
駐車場代
スペーシアはコンパクトなボディーが魅力なので、大型車のように駐車場をこだわる必要がありません。ある程度のスペースがあれば停められる車です。しかし、お住まいの地域や賃貸契約をしている兼ね合いもあり、ハッキリとした金額をご紹介できません。
ここでは、北海道と岡山県の月極め駐車場の相場をご紹介します。
- 北海道の月極駐車場平均額: ¥8,784(月間)【年間 ¥ 105,408】
- 兵庫県県の月極駐車場平均額: ¥9,560(月間)【年間 ¥ 114,720】
北海道は観光名所がたくさんあることから、土地の価格も高いイメージがあります。しかし、広大な土地を持て余しているという供給過多があり、月極駐車場も比較的安くなっています。
岡山県は関西や九州、四国へのアクセスも抜群な好立地です。電車1本で兵庫県や香川県に移動できることから、自宅は岡山県に置く方も少なくありません。隣接する兵庫県との価格を比べると約1/2です。
車検代
車検費用の内訳としては、自動車重量税、自賠責保険料、印紙代、などの費用が必要になってきます。車検は通常2年間に1度の間隔で受けることになります。下記の費用は、全国の平均的な整備工場の料金例です。地域によっては差がある場合があるので、参考程度に頭に留めておいてください。
- 自動車重量税:¥ 6,600(エコカー減税対象外で計算)
- 自賠責保険料:¥ 25,070(整備工場によって差あり)
- 印紙代:¥ 1,100(民間車検場での計算。認定工場の場合は印紙代が100〜700円上乗せされます)
- 車検整備費用:¥ 20,000
- 車検代行料: ¥ 9,180
- 車検費合計:¥61,950
車検は2年に1度なので、1年間の維持費として計算すると、【¥ 61,950÷2年=¥ 30,975】となります。
また、車検によってエンジンのオイル交換の交換を勧められる場合があります。オイル交換はガソリンスタンド、オートバックス、カーディーラーなど様々な場所で行うことができます。スペーシアのオイル交換をしたときの平均価格をご紹介します。
- カーディーラー:¥ 3,000〜 ¥ 5,000
- カー専門店: ¥ 2,500〜 ¥ 6,000
- ガソリンスタンド ¥ 2,000〜 ¥4,000
車検をする際は、各場所で見積もりを取ってもらうことをおすすめします。一番安くて信頼のできる場所で検査をしてもらうことで、年間の維持費も安くなります。
スペーシアの購入にかかる費用は?
現在、スペーシアの中で最新モデルは、【HYBRID G 2WD CTV】【HYBRID G 4WD CTV】です。ここからはスペーシアを新車で購入するときの費用をご紹介します。
車体価格
- HYBRID G 2WD CTV:¥ 1,468,800(税込)
- HYBRID G 4WD CTV : ¥ 1,589,760(税込)
オプション
スペーシアに用意されているオプションをご紹介します。
- 全方位モニターカメラパッケージ用ナビ :¥147,258
- 衝突被害軽減ブレーキ :¥59,400
- アップグレードパッケージ :¥75,600
- コーナーセンサーセット :¥62,640
- UV+IRカットフィルムセット :¥29,538
スズキ公式サイトhttps://www.suzuki.co.jp/car/spacia/
自動車重量税
自動車重量税は車を購入したときと継続車検を受けるときに課せられる税金です。自動車重量税は車体の重量によって税金が決められます。新型のスペーシアHYBRIDはエコカー減税対象車なので、重量税が25%軽減されます。エコカースペーシアHYBRID G 2EDが¥ 3,800、HYBRID X 4WDが¥ 1,900となります。
自動車取得税
自動車取得税の減税は、2019年9月30日の新車登録と届け出をした場合のみです。
- HYBRID G 2WD CTV:¥ 11,100
- HYBRID G 4WD CTV :¥6,100
自賠責保険
スペーシアの自賠責保険料は、車両サイズや最大積載量により区分されます。自賠責保険については新車購入時に3年分39,120円を支払い、車検の度に3年分27,840円をまとめて支払うことになります。
1年間で計算すると、【¥ 39,120÷2年 = ¥ 13,040】です。
リサイクル料金
自動車を購入する際に、原則としてリサイクル料金を支払います。自動車が不法投棄をされた場合の環境負荷を考慮して、リサイクル料金の前払いをする制度が設けられています。
リサイクル料金を支払ったら、リサイクル料金の前払いをした証明書が発行されます。自動車を次の保有者に譲渡する場合には自動車と共にリサイクル券を受け渡す必要があるので、車検証と一緒に大切に保管しておいてください。
ディーラー代行手数料
スペーシアを新規購入した場合、車庫証明などの手続きを管轄の警察署や陸運局で行いますが、新規登録などはできないため、ディーラーで委託することになります。
ディーラーに委託するということは、別途で手数料が必要になってきます。下記ではスペーシアの登録に必要な内容と費用についてご紹介しています。
- 新規検査登録費用:¥ 5,300
- 新規検査登録手続き代行費用:¥ 22,350
- 車庫証明費用:¥ 550
- 車庫証明手続き代行費用:¥ 6,264
手続き代行費用、車庫証明費用、ナンバープレート費用などは、店舗や地域によって金額が異なります。
壊れやすいところや注意するべき点
スペーシアの故障事例としては、加速中に「カリカリ」と、ノッキング音が鳴る不具合が発生しています。これはスペーシアに搭載されているCVTコントロールバルブが原因としてノッキングが発生していると言われており、これを修理する場合、ノッキングバルブの交換になるので、約3万円ほどの費用が発生します。
また、CVTの載せ替えなどになる場合は、30万円ほどの出費も考える必要があります。ここまで高くなると、車を買い換える方も多いです。
まとめ
スズキのスペーシアの維持費についてご紹介しましたが、HYBRID車は比較的維持費が安いことが分かりました。
しかし、故障をした場合の部品交換は高くなってしまうので、日々のメンテナンスが重要です。