プリウスは燃費が良く、環境にも優しいハイブリッド車ですが、バッテリーのメンテナンスを怠ると、そのパフォーマンスが損なわれることがあります。
この記事では、補機バッテリーとハイブリッドバッテリー、それぞれの役割や交換時期、そして交換費用について詳しく解説します。
適切なタイミングでバッテリーを交換することで、プリウスの性能を最大限に引き出し、トラブルを未然に防ぐことができます。
愛車を長く快適に維持するために、ぜひ参考にしてください。
目次
プリウスに搭載されているバッテリーの種類
プリウスには、補機バッテリーとハイブリッドバッテリー(駆動用バッテリー)の2種類が搭載されています。
2つのバッテリーはそれぞれ違う役割を持っており、どちらも不具合が起こる前に交換する必要があります。
まずは、それぞれのバッテリーの役割について簡単に解説します。
電装品を動かす補機バッテリー
補機バッテリーは、ガソリン車のバッテリーと同様にライトやオーディオ、ワイパーなどの電装品を動かす役割があります。
補機バッテリーが劣化してくると、「エンジンがかかりにくくなる」「オーディオやライトの電装品が不安定になる場合がある」などの不具合が発生します。
走行に必要なハイブリッドバッテリー
ハイブリッドバッテリーはハイブリッド車にのみ搭載されている駆動用のバッテリーです。
ハイブリッドバッテリーは、モーターの力で燃費を良くし、排出ガスの抑制をする働きがあります。
ハイブリッドバッテリーが劣化してくると、「燃費が悪くなる」「車の加速が悪くなる」などの不具合が発生します。
補機バッテリーの交換費用
補機バッテリーの交換費用は、部品代や交換する店舗によって異なります。
交換を依頼できるのは、ディーラー、カー用品店やガソリンスタンド、民間の整備工場があります。また個人での交換も可能です。それぞれの特徴について詳しく解説します。
ディーラー
ディーラーでは純正のバッテリーに交換することができるので、安心感や手厚い保証がありますが、値段は高くなる傾向にあります。
交換部品や場所によって金額は変わりますが、部品代と工賃を合わせて約2万5千円〜5万円で交換することが可能です。
これは部品が純製品のため値段が高い場合があることや、整備士等のスタッフの人件費の高さが理由になります。
カー用品店・ガソリンスタンド・民間の整備工場
オートバックスやイエローハットなどのカー用品店、ガソリンスタンドや民間の整備工場でも補機バッテリーを交換できます。
民間の整備工場では、複数種類のバッテリーから自分の目的に合ったバッテリーを選べるため、ディーラーよりも部品代を抑えることができます。
また、ディーラーよりも工賃が安い傾向にあり、部品代と工賃を合わせて1万5千円〜4万円程度で交換可能です。
個人で交換する
補機バッテリーは、交換に特別な資格は不要なため、個人でも交換できます。
工賃が発生しない分、費用は部品代の約1万円〜3万円で抑えられますが、自動車整備の知識や経験がない人交換作業を行うと、ケガをしたり、不具合に繋がるケースもあるので、自信がない方は迷わずプロに依頼しましょう。
ハイブリッドバッテリーの交換費用
ハイブリッドバッテリーの交換はディーラーで行うのが一般的です。
点検や車検のタイミングでの交換が多く、ディーラーで交換してもらう場合、費用は20万円〜30万円程度。
民間の整備工場でもハイブリッドバッテリーの交換は可能ですが、店舗によっては対応していない場合があるため、事前に確認する必要があります。
また、交換費用は店舗によって異なるので、あらかじめ見積りを取るといいでしょう。
バッテリーの交換時期
補機バッテリー、ハイブリッドバッテリーともに、劣化すると不具合に繋がるので、車検や点検のタイミングでチェックしてもらいましょう。
補機バッテリーとハイブリッドバッテリーの交換時期は違うため、それぞれの交換タイミングについて解説します。
補機バッテリーの交換時期
補機バッテリーの交換目安は使用状況や環境によって変わりますが、4〜5年といわれています。
以下の症状が現れたら交換時期が近くなっていると考えられているので、早期の交換を検討しましょう。
- エンジンのかかりが悪い
- ライトが暗い、オーディオなどが不安定になる
- 警告灯が点灯した(インフォメーションにメッセージが表示された)
ハイブリッドバッテリーの交換時期
ハイブリッドバッテリーの交換時期は10〜15年程度、または走行距離が15万kmを超えたら交換の目安です。
しかし、補機バッテリーと同様に使用状況や環境によって変わるので以下の症状が出始めたらディーラーなどで確認するといいでしょう。
-
- 以前に比べて燃費が大幅に悪くなった
- 加速が鈍くなった
- 警告灯が点灯した(インフォメーションにメッセージが表示された)
まとめ
プリウスには補機バッテリーとハイブリッドバッテリーの2種類のバッテリーが搭載されており、それぞれ異なる役割を担っています。
補機バッテリーは4〜5年程度、ハイブリッドバッテリーは10〜15年程度、または走行距離15万〜20万kmが交換の目安です。
定期的な点検やバッテリーの状態を確認し、適切なタイミングで交換を行うことで、プリウスの性能を維持し、安心して走行できるようになります。
よくある質問
ハイブリッドバッテリーの交換は自分で行えますか?
ハイブリッドバッテリーの交換は、高電圧の電気系統を扱う必要があり、感電の危険性も伴うため、自分での交換はおすすめしません。
信頼できるディーラーや整備工場への依頼が、安全かつ確実です。
補機バッテリーが充電不足にならないためにはどうすればいいですか?
補機バッテリーが充電不足にならないためには、定期的に車を運転し、長期間使用しない場合はメンテナンス充電器を活用するといいでしょう。
また、エンジンを切った状態で電装品を使用するとバッテリー上がりが起こりやすいため、長時間の使用は控えましょう。