自動車をマイカーローンで購入したけど、金利が高いから他の会社で借り換えたいと悩む人は多いようです。ではマイカーローンの借り換えをするメリット・デメリットについて解説します。
適切なタイミング・方法でローンの借り換えを検討するために、要注意のケースについても紹介しましょう。すでに借り換え先をお探しの方は、おすすめの金融機関を5つ紹介しているので参考になさってください。
目次
マイカーローンの借り換えをするタイミングは?
「組んでいるマイカーローンでは、毎月の返済が厳しく、将来的に大きな損失になりそう」と感じて、マイカーローンの借り換えを検討している人は少なくありません。車を購入する時は、深く考えなかったものの時間がたってから不満点が出てくることもあるでしょう。
マイカーローンの借り換えは、車を購入してからできるだけ早いタイミングで行うことをおすすめします。
- 車の所有期間が短いほど残価が高いから
- 低金利なマイカーローンへの早期借り換えで金銭的な余裕が出るから
車の残価がしっかり残っている状態で、低金利のマイカーローンに乗り換えれば自分に取って有利な条件で車両金額を支払えます。ただし、「実際は借り換えない方が返済額を抑えられていたかもしれない」とならないように慎重に検討しましょう。
マイカーローンの借り換えをするメリット・デメリット
現在契約しているマイカーローンの負担が大きく、金利の見直しを考えているなら銀行系へのローンへと借り換えが一つの対策となります。もちろん、低金利のローンに借り換えれば総返済額の内、支払う金利をかなり抑えられるでしょう。
しかし、マイカーローンの借り換えはメリットだけではありません。良いところだけではなく、悪い面も知った上で検討するようにおすすめします。では、マイカーローンの借り換えをするメリットとデメリットの両方を紹介しましょう。
マイカーローンの借り換えをするメリット
- 毎月の返済額を少なくできる可能性がある
- ローンの総返済額を安くできる可能性がある
- 自動車の所有権を自分名義に変更できる
マイカーローンの借り換えをすれば、返済利息が少なくて済みます。たとえば借入額200万円で5年のマイカーローンを組んだとしましょう。年利率4.475%の金利が適用される金融機関では返済総額が2,235,780円になるのに対して、年利率2.975%の金利に変われば返済総額は2,154,900円となります。
金利が安いマイカーローンに借り換えすれば、総返済額を減らし、毎月の返済額も節約できるのです。
また、ディーラーでマイカーローンを組むと自動車の所有権はローン完済までディーラーが持ちますが、銀行系の自動車ローンに借り換えすれば車の名義を自分に変更できるのも大きなメリットといえます。
マイカーローンの借り換えをするデメリット
- 借り換え手数料がかかる
- 手続きに時間を取られる
- 借り換え先によって損になる可能性がある
マイカーローンの借り換えは返済額の節約という面で注目されていますが、上手に活用しないと逆に損することになりかねません。なぜなら、借り換えの手続きには印紙代・振込手数料・一括返済手数料などの経費が必要だからです。
既に契約しているマイカーローンを解約するには、ローン残債の一括返済が求められます。手数料は会社によって異なりますが、借り換えによって減る総返済額が10,000円未満の場合はお得にならないケースがあることも覚えておきましょう。
また、借り換えには審査があります。必要な書類を用意し、場合によっては来店しなければならないため手間がかかるでしょう。手数料やかかる時間について考慮したうえで、自分にとってはデメリットにならないのであれば借り換えを検討してください。
要注意!マイカーローンを借り換えしないほうがいいケース
メリットとデメリットについて理解したけど、自分に取って本当にマイカーローンの借り換えがお得になるのか不安を感じているでしょうか。現在組んでいるマイカーローンの種類によっては、借り換えが損になってしまうこともあるため要注意です。
マイカーローンを借り換えしない方がいい3つのケースについて紹介しましょう。
- 残価設定クレジットでディーラーローンを組んでいる
- 借り換えの諸経費が金利差を上回っている
- 借り換え先が変動金利型ローン
金融機関では、借り換えした場合のローン返済シミュレーションができるサイトを用意している場合があります。条件を入力して、一度シミュレーションしてみると具体的な数字を把握できるのでおすすめです。
では、マイカーローンの借り換えが損になりえる3つのケースをそれぞれ解説しましょう。
残価設定クレジットでディーラーローンを組んでいる
ディーラーローンの残価設定クレジットを利用すると、車の残価が保証され月々の返済額を抑えられるので活用している方もいるでしょう。ローンを完済すると車の返却・下取りまたは買い取るかを選べます。
もし、残価設定クレジットを組んでいるのに銀行系のマイカーローンに借り換えしようとするとローン残債はもちろん残価分も含めて一括返済しなければなりません。もともとの総返済額よりも負担する金額が増えるため、月々の返済金額も増えるでしょう。
借り換えの諸経費が金利差を上回っている
マイカーローンの借り換えにはさまざまな費用がかかるため、借り換え先の金利条件がそれほど変わらないならお得にはならないでしょう。
- 事務手数料
- 一括返済・繰り上げ返済手数料
- 解約違約金
- 印紙代
- 保証手数料
かかる具体的な費用については、今組んでいるローン会社や借り換え先によって違います。せっかく返済金額を減らすためにマイカーローンを借り換えたのに、減った金額を諸経費が上回ったということにならないように、ローンを組む前に契約書をしっかり確認しましょう。
借り換え先が変動金利型ローン
ローンの金利には固定金利と変動金利があり、変動金利型のマイカーローンに借り換える場合は将来的に返済額が増える可能性も考慮しなければなりません。
借入期間中に適用金利が変動します。一般的には、半年に一度適用金利が見直されるようです。
市場動向に合わせて定期的に金利が見直される変動金利型ローンでは、将来金利が上がって返済額が大きくなる可能性を予想しておかなければなりません。今後の市場動向を正確に読むことはできないため、損になるか得になるかの判断が難しいのも事実です。
現時点で金利が安く、総返済額がかなり抑えられる金利変動型マイカーローンなら、今後金利が上昇するリスクも把握しておきましょう。
マイカーローンの借り換えをする手順を解説
メリット・デメリットや借り換えしない方が良いケースを知った上で、自分にとってはやはりマイカーローンの借り換えが適していると思われた方のために具体的な手順を解説しましょう。
借り換えすれば毎月のローン返済は続きますが、条件によっては毎月の返済額や総返済額が下がるので、経済的負担が軽くなるでしょう。
- 借り換えたいマイカーローンの会社に審査を申し込む
- マイカーローンの仮審査を受ける
- 契約中のマイカーローン会社へ、一括返済・繰り上げ返済の旨を伝える
- 必要書類を揃える
- マイカーローンの本審査を受ける
- 契約中のマイカーローン残債を返済する
マイカーローンの借り換えはインターネットから審査を申し込めますが、会社によっては実店舗への来店を求められる場合があります。まずは簡易的な仮審査が行われ、その後本審査へと移行します。
借り換え先での融資が実行されたら、契約していたマイカーローンの残債を一括返済しましょう。ローン返済とともに借り換えが完了するので、その後は借り換え先に対して毎月のローン返済を行うことになります。
マイカーローンの借り換え前に用意するべき必要書類
借り換えとはいえ、契約条件や内容が自動的に引き継がれるわけではありません。借り換え先の金融機関からすれば、新規契約ですから必要書類に基づいて審査・手続きが行われます。
マイカーローンの借り換えにはどのような書類が必要なのでしょうか。
- 本人確認書類
- 勤続年数が確認できる書類
- 所得証明書
- 現在借入中のローン返済予定表
- 現在借入中のローン返済状況が確認できる書類
- 車検証の写し
- 銀行届出印
本人確認書類では免許証やパスポートを利用できます。健康保険証・ねんきん定期便・開業届など、勤続年数が確認できる書類も用意しましょう。所得証明書としては源泉徴収票・住民税決定通知書・確定申告の控えなどが使えます。
事前に用意していれば、マイカーローンの借り換えはスムーズに進みます。提出を求められてから慌てて用意するようなことがないようにしましょう。
マイカーローンの借り換えでおすすめの金融機関5選
最適なマイカーローンの借り換え先を探すには、どのような条件・こだわりをチェックすればよいのでしょうか。
- 金利が低い
- 借り換え手数料が安い
- 来店不要
- 給料日直後に返済できる
- 保証料を別途請求されない
- 返済額シミュレーションができる/box]
大前提として、現在契約しているマイカーローンよりも金利ができるだけ低いところを選んでください。借り換えるための諸経費が出来るだけ安く、保証料が別途請求されないマイカーローンなら損しにくいでしょう。
仕事や家事で実店舗へなかなか来店できないという方は、来店不要で利用できるマイカーローンがおすすめです。そのほかにも給料日後すぐに返済できることや、返済シミュレーションができるのも魅力ポイントとしてチェックできます。
では、マイカーローンの借り換え先を探している方のためにおすすめの金融機関を4選紹介しましょう。
楽天
- 融資限度額:800万円
- 金利:年1.9%~14.5%
楽天銀行のカードローンは借り換え可能なマイカーローンとして利用できます。自動車購入時の書類は一切不要で申し込みが簡単なのは魅力。楽天銀行のカードローンに入会して利用すればポイントが進呈されるため、借り換えの諸経費がキャッシュバックされると考えるとお得です。
ろうきん
融資限度額:1,000万円
金利:変動金利/年2.4%~3.675% 固定金利/年2.9%~3.9%
(※中央労働金庫)
ろうきんのカーライフローンは新車・中古車の購入費用だけでなく、保険・車検・修理・車庫建設など車に関する様々な費用に利用できます。もし、経済的な余裕が出来て繰り上げ返済を検討する際には、手数料無料でできるのが大きなメリット。毎月第3土曜日には相談会が設けられ、親切で丁寧に対応してくれるためローンに関して不安が残る方におすすめです。
カーライフローンの金利は団体会員の構成員・生協会員の組合員・それ以外の一般の勤労者の3区分で設定されています。保証料は労金が負担してくれるのもうれしいポイントです。
イオン
融資限度額:700万円
金利:年3.8%~8.8%
イオンの自動車ローンは、申し込みから融資まで来店不要で利用できるので実店舗に行く時間がない人におすすめです。購入費用はもちろん、マイカーの保険料・車検・種類・税金などの支払いにも利用できるローン。
インターネットバンキングやイオン銀行店舗を利用すれば、一部繰り上げ返済が無料でできます。オリックス・クレジットが保証会社となるため、担保・保証人ともに必要なく契約できるのも魅力でしょう。
横浜銀行
融資限度額:1,000万円
金利:年0.9%~2.4%
横浜銀行に口座を持っていなくても、インターネットから申し込めば来店不要でマイカーローンを利用できます。最短翌日には仮審査の結果が返ってくるため、できるだけ急いで手続きを進ませたい方におすすめです。
マイカーローンのページでは、借り換えたらいくらお得になるのかシミュレーションするサイトに遷移できるボタンがあります。具体的な返済額の差を確認しておきたい方はぜひ利用してみてください。
マイカーローンの借り換えでお得に維持しよう
マイカーローンの借り換えは、総返済額や毎月の返済金額を減らすための一つの手段です。しかし、一括返済や借り換えの手数料がかかることや、現在組んでいるローンの種類によっては借り換えが不利にはたらくこともあるので注意しましょう。金利ができるだけ低いマイカーローンが見つかったなら、メリット・デメリットの両面をチェックしながら検討ください。