自動車学校での教習以来、マニュアル車は運転していないという方も多いのではないでしょうか。
オートマチック車とは異なり、変速ギアを自分で操作するマニュアル車は、車を操る楽しさを味わうことができるのが最大のポイントです。
この記事では、マニュアル車についての知識やメリット・デメリット、マニュアル車の操作について解説していきます。
さらに、今だからこそ乗ってほしい、おすすめマニュアル車も紹介します。
目次
マニュアル車とは?
車のトランスミッションには大きく分けて、オートマチック車(AT車)とマニュアル車(MT車)があります。
マニュアル車は、シフトチェンジを自分で操作する車のことをいいます。
オートマチック車と違い、クラッチ、アクセル、ブレーキ、シフトチェンジを状況に合わせて自身で操作していくため、運転にはある程度の慣れが必要です。
その反面、意のままに車を操れる楽しさを感じられるのは、マニュアル車ならではのメリットです。
現代の車は性能も高く、スポーツカーでなくとも走りの楽しさを感じられる車は多くありますが、車をダイレクトに操作する感覚は、マニュアル車だからこそ味わえるフィーリングといえるでしょう。
マニュアルトランスミッションの仕組み
車の構造の一つにトランスミッションと呼ばれる変速機があります。トランスミッションは、大小のギア(歯車)や軸を用いてエンジンの出力(駆動力)を、効率良くタイヤへ伝えるのが役割です。
マニュアルトランスミッションは、手動でギアの変更をする方式です。ニュートラル(N)やリバース(R)、1〜5速程度のギアで構成されており、これらを走行状況によって変速を行い走行します。
マニュアルトランスミッションは、単にシフトをチェンジするだけではありません。クラッチと呼ばれるペダルを踏み込みシフトチェンジ、クラッチペダルを戻すことでギアを変えていきます。
クラッチは、変速、発進、停止時にエンジンの力をトランスミッションに伝える、または遮断する役割を担っています。
マニュアル以外のトランスミッションは?
マニュアルトランスミッション(MT)の他に、オートマチックトランスミッション(AT)、無段変速機(CVT)、デュアルクラッチトランスミッション(DCT)、自動変速マニュアルトランスミッション(AMT)があります。
中でも、オートマチックトランスミッション(AT)と無段変速機(CVT)は国産車で多く採用されています。
オートマチックトランスミッションは、自動でシフトチェンジを行うトランスミッションで、数段あるギアをエンジン回転数、速度、アクセル加減によって最適なギアを選びチェンジする仕組みです。
無段変速機(CVT)は、ギア(歯車)ではなく、金属製のベルトを用いたトランスミッションで、滑らかな変速、燃費特性の向上などが特徴的です。
トランスミッションによって、それぞれの運転においても違いを感じることができるほど、その影響は大きいといえます。マニュアル以外のトランスミッションは、クラッチやシフトチェンジ操作が不要なため楽に運転することができます。
長距離移動や渋滞時、STOP&GOの多い市街地では、マニュアル車よりも圧倒的に快適で扱いやすいのが最大のポイントでしょう。
マニュアル車のメリット
オートマチック車と比べ、運転する上で必要な操作が多く、手間がかかるマニュアル車ではありますが、車の持つ楽しさを味わえるのはマニュアル車ならではです。
また、マニュアル車だからこそ今問題となっている安全面へのリスクが低減される期待もあります。
自動化が普及している現代ではあるものの、手動による利点も多いことをぜひ知っておきましょう。
車を操る楽しさを味わえる
オートマチック車と違い、速度や交通状況に応じてシフトチェンジを行うため車を操る感覚をダイレクトに味わうことができます。
マニュアル車は、スムーズな変速、アクセル操作による滑らかな走行など、運転手の技量による影響が大きく出るのが特徴です。その分、自身のイメージ通りに車を操ることができた時の喜びもひとしおです。
また、マニュアル車ならではのエンジン音など、車好きにとっては乗る楽しみも存分に堪能できるでしょう。
運転時の集中力が高まる
マニュアル車は、シフトチェンジ操作をするため、周囲の交通状況をいち早く判断するなど、運転には集中力を要します。オートマチック車でももちろん集中は必要ですが、マニュアル車と比べて運転が楽であることから集中力はマニュアル車に軍配が上がるでしょう。
単調な運転よりも、複雑な運転操作を必要とするほうが、より集中して運転に臨めます。
誤発進による危険性が少ない
ここ数年で話題となることの多い誤発進は、マニュアル車では起こりにくい現象です。
クラッチ操作を必要とするマニュアル車は、リバースとドライブを間違えたとしても気づきやすいこと、半クラッチ操作なども急発進がしにくいのはメリットです。
アクセルだけを踏めば進む車ではないため、マニュアル車における誤発進や急発進の危険性は低いといえます。
マニュアル車のデメリット
マニュアル車にはメリットも多い反面、運転操作に対する煩わしさなどから楽に運転できるオートマチック車を選ぶ方が多いのが現状です。それぞれのデメリットを確認してみましょう。
操作が複雑
自身でシフトチェンジを行うマニュアル車は、操作に慣れていないとスムーズな走行ができず、これが一番のデメリットといえるでしょう。
中でも、クラッチ操作を誤るとエンストを起こしてしまうため、慣れないうちは気疲れしてしまいます。
また、操作が多いことにより渋滞や信号の多い市街地での走行は疲労にも繋がります。車をダイレクトに操る楽しみの反面、こうした苦労もある点を理解しておきましょう。
車種が限定される
新車で販売されているマニュアル車はラインアップが少ないため、車種が限定されます。中古車でも、やはりオートマチック車と比較すると少ないため、車を選ぶ自由度が高くないのはデメリットとなるでしょう。
しかし、マニュアル車を選ぶ方の大半が選択するスポーツモデル、例えば、トヨタ GR86などのスポーツカーの多くはマニュアル車が用意されているので、ある意味、しっかりとニーズに合わせてマニュアル車をラインアップしているともいえます。
免許取得費用が割高、時間がかかる
自動車免許には、MT免許とAT限定免許があります。マニュアル車を運転するためには、MT免許が必要ですが、AT限定と比べて費用が割高で、取得するまでの時間も長くなるのがデメリットです。
<参考例>
AT免許 | MT免許 | |
教習時間 | 学科:26時間 技能:31時間 |
学科:26時間 実技:34時間 |
費用目安 | おおよそ29万円~ | おおよそ30万円~ |
※各自動車学校、プランや追加講習などで変動あり
MT免許のほうが教習時間が長くなるため、費用も比例して高くなります。AT車に比べ操作が複雑なので、追加講習や再試験となる可能性も高くなるでしょう。
しかし、MT免許であればMT車・AT車どちらも運転できるためメリットは大きくなります。
AT限定免許取得後でも、運転免許センターや教習所にてAT限定解除を行うことができます。運転免許センターでは技能審査のみですが、審査が厳しいことから教習所で講習を受けるのがオススメです。
教習所での講習の費用は、5~7万円ほどで3~5日間が目安となります。
MT車に乗る可能性が少しでもあるのであれば、免許取得時にMT免許を選択するほうが結果的には費用が安いため、お得ともいえるでしょう。
マニュアル車の運転方法
マニュアル車の運転方法を忘れてしまった方や、久しぶりのマニュアル車で運転に不安がある方に向け、運転方法を確認していきます。
【エンジン始動】
・シフトレバーが「N」、パーキングブレーキがかかっていることを確認する。
・クラッチ、ブレーキペダルをしっかり踏み込みエンジンスイッチ押下またはキーを回す
【発進】
・右足でブレーキペダルを踏んだ状態でクラッチペダルをしっかり踏み込む。
(パーキングブレーキはそのまま)
・ギアを1速にする。
・パーキングブレーキを解除、クラッチペダルを少しずつ戻す。
(半クラッチの位置まで)
・車が前へ進む挙動を感じたらブレーキを離し、ゆっくりクラッチペダルから足を離す。
(アクセルを少し踏み込みエンジン回転数を安定させるとエンストしにくい)
【走行時】
・エンジン回転数と速度に合わせてシフトチェンジを行う。
・アクセルペダルを戻すのと同時にクラッチペダルを踏み込む。
・ギアを1速→2速にし、発進時同様半クラッチまでクラッチペダルを戻す。
・クラッチがつながり始めるところからアクセルペダルを少しずつ踏み込み、クラッチペダルから足を離す。
【減速・停止時】
・シフトアップと同様の操作で、ギアを1段ずつ下げ減速していく。
・停止する時は、ブレーキペダルにより減速をする。
・エンストする前にクラッチペダルも踏み、ブレーキと合わせて停止させる。
(停止は必ずブレーキで行います。エンストを恐れクラッチを先に踏むことでエンジンブレーキが効かず制動距離が長くなります)
マニュアル車運転時のコツ
ここでは、マニュアル車を運転するポイントを紹介します。
クラッチやシフト操作だけでなく、運転する姿勢も重要になるので、しっかり確認しておきましょう。
シートポジションは適正な位置に合わせる
マニュアル車はペダル操作、シフト操作が多いためシートポジションが大切です。
シートの前後位置をクラッチを床まで踏み込んだ状態で膝が伸びきらない程度に合わせます。この時ステアリングは、手を10時10分または9時15分の位置で回し、頂点の位置で肘が軽く曲がる程度が理想です。
肘が伸びきる場合は、シートを少し前へ合わせるか、「チルト」や「テレスコピック」などのハンドル位置を調整する機構があればその機能を使い調整しましょう。
シートポジションを適正にすることで、疲労軽減や安全運転につながるため、運転前にしっかり合わせておきましょう。
クラッチ操作はゆっくり行う
発進時のクラッチ操作は、エンストをする可能性があります。特に慣れていない時期は、慌てずゆっくり操作することを心掛けましょう。
クラッチを上げ半クラッチにしながら、アクセルを少し踏み込みクラッチを繋げる(クラッチの足を離す)ということを意識し、感覚を身に付けていくことが大切です。
アクセルの加減、半クラッチの感覚を覚えることで、スムーズな運転につながります。
ギアは一段ずつ操作する
シフトチェンジは1速→2速のように一段ずつ行うことで安定した走行となります。
特に、減速時の飛ばしシフト操作は急激なエンジンブレーキ、エンジン回転数の上昇によりエンジンの焼き付きなどの危険性があるため避けたい行為です。
逆に加速時における飛ばしシフトは、シフト操作を減らすという目的で行われる場合もあります。2速→3速→4速と操作を行う際に、2速で速度を十分に出し4速へ飛ばすといったケースです。
しかし、車体に良い操作ではないため、基本的には順番にシフトアップ、シフトダウンをしましょう。
坂道での発進はサイドブレーキを活用する
マニュアル車での坂道発進は、苦手な方も多いのではないでしょうか。
操作は発進時と変わらないものの、車が後退してしまうため焦って操作してエンストしたという経験がある方も少なくないはず。
慣れないうちは、サイドブレーキを活用することで楽に発進することができます。
サイドブレーキをかけた状態で半クラッチ+アクセル操作を行い、車が前進し始めたところでサイドブレーキを解除することで後退せずに進むことができます。
後方の車が車間を詰めて停車することもあり、衝突するリスクもあるため、サイドブレーキを活用した坂道発進がオススメです。
駐停車時はギアをリバース、サイドブレーキを引く
マニュアル車のシフトには「P」がないため、駐停車の場合は「R」または「1速」にし、サイドブレーキをしっかり引いて停車します。
「N」で停車した場合、ギアが入っていないことで、サイドブレーキの引きや効きが弱い場合、車が動く恐れがあります。
特に、勾配となっている場所では、車の向きによって「R」か「1速」を使い分けるようにしましょう。
また、ハンドルを路肩方向へ少し切ることで、万が一動いてしまった場合のリスクを抑えることができます。
知らぬ間に事故が起きないよう、駐停車時の操作はしっかり行うようにしてください。
新車で買えるマニュアル車5選紹介!
ここでは、新車で買うことのできるマニュアル車を紹介します。スポーツカーが多くなりますが、マニュアルだからこそ楽しさを感じられる車となっています。車を自分で操り、走りを楽しんでみてはいかがでしょうか。
トヨタ GR86
トヨタのスポーツカーといえばGR86を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
GR86は、4シーター2ドアとなっており、スポーツカーのなかでも使い勝手に優れている車です。
2.4L水平対向エンジンは、アクセルワークに対する忠実な応答性、高回転域までしっかりと伸びる加速フィーリングが、走りの楽しさを引き出してくれます。
また、軽量化しつつも高い剛性を誇るボディに「超低重心FRパッケージ」と呼ばれるプラットフォームにより、運動性能も高くなっています。
さらに、MT車にも安全装備となっている「アイサイトコアテクノロジー」が備えられ、衝突を回避するプリクラッシュブレーキなどにより安全性の高さも特徴です。
GR86は、誰が見てもスポーツカーとわかるエクステリアも魅力です。マニュアル車に乗るのであれば、選択肢から外せない1台でしょう。
【トヨタ GR86 SZ】スペック表
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,265mm×1,775mm×1,310mm |
ホイールベース | 2,575mm |
最大乗車定員 | 4名 |
車両重量 | 1,260kg |
燃費 | 12.0km/L(WLTCモード) |
エンジン種類 | 水平対向4気筒 2,387cc |
エンジン最高出力 | 173kW(235ps)/7,000rpm |
エンジン最大トルク | 250N・m(25.5kgf・m)/3,700rpm |
駆動方式 | FR(後輪駆動方式) |
トランスミッション | 6速マニュアル |
新車価格 | 2,866,364円(消費税抜) |
(2024年5月現在 トヨタ公式サイトより)
トヨタ ヤリス
トヨタのヤリスは、スポーツ性能に優れた人気のコンパクトカーです。
コンパクトカーで初採用となるTNGAプラットフォームにより高い操縦性能、燃費性能などを実現しています。
ヤリスのエンジンは新開発となった1.5Lダイナミックフォースエンジンで、高速燃焼技術による高出力と低燃費を両立し、コンパクトなボディながら力強い走りを体感できます。
また、最小回転半径4.8mとコンパクトボディならではの取り回し性能に優れ運転しやすいのも特徴です。
ヤリスのMTモデルには、安全装備となるToyota Safety Senseが搭載されており、衝突回避回避支援、ブレーキ制御付のレーダークルーズコントロールにより安全性能が高められています。
コンパクトで扱いやすく、安全装備も充実していることから、マニュアル車が初めての方でも安心して運転できるオススメの1台です。
【トヨタ ヤリス Z】スペック表
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,950mm×1,695mm×1,495mm |
ホイールベース | 2,550mm |
最大乗車定員 | 5名 |
車両重量 | 1,000kg |
燃費 | 19.0km/L(WLTCモード) |
エンジン種類 | 直列3気筒 1,490cc |
エンジン最高出力 | 88kW(120ps)/6,600rpm |
エンジン最大トルク | 145N・m(14.8kgf・m)/4,800-5,200rpm |
駆動方式 | 前輪駆動方式 |
トランスミッション | 6速マニュアル |
新車価格 | 1,863,636円(消費税抜) |
(2024年5月現在 トヨタ公式サイトより)
ホンダ シビック
ホンダが販売するシビックは、現行モデルで11代目とロングヒットセラーモデルです。
4ドアなので、後席へのアクセスに優れ使い勝手に優れています。室内空間も十分となっており、日常使いからスポーツ走行シーンまで幅広く楽しむことのできる貴重な1台です。
シビックには、1.5L 直噴VTEC TURBOエンジンが搭載され、アクセルに対する加速レスポンスとエンジンサウンドの応答性に優れ、気持ちの良い走りを実現してくれます。
また、グローバル基準でブラッシュアップされたボディは高い剛性を誇り、アルミ製のフロントフードで軽量化を図ることで走りの基本性能を高めています。
さらに、コーナリングにおけるブレーキ操作を制御し、ライントレース性を向上させるアジャイルハンドリングアシストが搭載され、意図したラインを狙ったコーナリングを楽しむこともできます。
MT車にも安全装備となる衝突軽減ブレーキを含むHonda SENSINGが搭載(一部機能未対応)され、安全性能も高い車といえます。
後席の使い勝手も考える方であれば、4ドアを持つシビックはオススメしたい1台です。
【ホンダ シビック EX】スペック表
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,550mm×1,800mm×1,415mm |
ホイールベース | 2,735mm |
最大乗車定員 | 5名 |
車両重量 | 1,340kg |
燃費 | 16.3km/L(WLTCモード) |
エンジン種類 | 水冷直列4気筒横置 1,496cc |
エンジン最高出力 | 134kW(182ps)/6,000rpm |
エンジン最大トルク | 240N・m(24.5kgf・m)/1,700-4,500rpm |
駆動方式 | FF |
トランスミッション | 6速マニュアル |
新車価格 | 3,264,000円(消費税抜) |
(2024年5月現在 ホンダ公式サイトより)
マツダ ロードスター
ロードスターはソフトトップを備えたオープンスポーツカーで、美しいプロポーションにオープンスタイルならではの走りの楽しさを感じさせてくれる車です。
ロードスターは「人馬一体」をコンセプトに、様々な走りの技術を導入することで車との一体感を実現しています。
後輪駆動オープンスポーツのために開発したSKYACTIV-G 1.5エンジンは、低速域からトップまでスムーズに回る加速フィール、優れたアクセルレスポンスによりドライバーの意に沿うフィーリングとなっています。
ロードスターには、アシンメトリックLSDが搭載され、リアタイヤの接地荷重変化に対し千回挙動を安定させる技術が搭載されています。また、キネマティック・ポスチャー・コントロール(KPC)は、ハイスピードにおけるコーナリング時にリアの内輪側をわずかに制動することでロールを抑制します。車体が大きく傾くシーンでも地面に吸い付くかのように安定させることでより高い走行性能を実現しています。
ドライバーと車が一体となったような走り、オープンスタイルによる自然と一体となる開放感と非日常を味わうことのできるロードスターも、オススメしたい1台です。
【マツダ ロードスター S Special Package】スペック表
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,915mm×1,735mm×1,235mm |
ホイールベース | 2,310mm |
最大乗車定員 | 2名 |
車両重量 | 1,020kg |
燃費 | 16.8km/L(WLTCモード) |
エンジン種類 | 水冷直列4気筒DOHC16バルブ 1,496cc |
エンジン最高出力 | 100kW(136ps)/7,000rpm |
エンジン最大トルク | 152N・m(15.5kgf・m)/4,500rpm |
駆動方式 | 2WD(FR) |
トランスミッション | 6MT |
新車価格 | 2,807,000円(消費税抜) |
(2024年5月現在 マツダ公式サイトより)
スズキ ジムニー
軽自動車ながら本格オフロード性能を持つジムニーは、走破性の高さ、小回り性能と様々なシーンで活躍する人気モデルとなっています。
頑丈なボディとするラダーフレーム構造、FRレイアウトとしたエンジンは山道など険しい悪路を超えるために必要なアプローチアングルを確保する4WDとしての性能を高めています。
また、3リンクリジッドアクスル式サスペンションはジムニーならではの高い悪路走破性を実現。さらに、パートタイム4WDにより高い脱出性能を実現することで過酷な環境下においても安定した走行を可能としています。
軽自動車ならではの4.8mの最小回転半径は、小回りが効くことで狭い道でも切り返しがスムーズ。取り回しの良さもジムニーの強みといえるでしょう。
ジムニーにはヒルホールドコントロールが搭載され、坂道発進時に後退せずに発進することができます。マニュアル車の坂道発進が苦手な方でも、この機能により安心して運転することができます。
アウトドアから日常シーンまで幅広く楽しむことのできる1台です。
【スズキ ジムニーXL】スペック表
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,395mm×1,475mm×1,725mm |
ホイールベース | 2,250mm |
最大乗車定員 | 4名 |
車両重量 | 1,040kg |
燃費 | 16.6km/L(WLTCモード) |
エンジン種類 | 水冷4サイクル直列3気筒 インタークーラーターボ 658cc |
エンジン最高出力 | 47kW(64ps)/6,000rpm |
エンジン最大トルク | 96N・m(9.8kgf・m)/3,500rpm |
駆動方式 | パートタイム4WD |
トランスミッション | 5MT |
新車価格 | 1,619,000円(消費税抜) |
(2024年5月現在 スズキ公式サイトより)
中古車でも欲しい人気マニュアル車3選!
ここからは、中古車で人気のあるマニュアル車を紹介します。
好条件の個体は価格が高めになりますが、それだけ人気を裏付けているということでしょう。
ホンダ S660
《画像提供:Response》〈写真提供:ホンダ〉ホンダS660 α2022年3月に終了したモデルとなるホンダのS660は、オープンスポーツカーの軽自動車です。のフォルムはまさにスポーツカーそのもので、個性派マイクロスポーツカーとして人気モデルとなっていました。
S660は、軽自動車としては希少となるミッドシップエンジン・リアドライブレイアウトを採用し、低重心・低慣性による高い旋回性を得ることでオープンボディでありながらスポーツ性能の高さが強みです。
エンジンは専用設計されたターボチャージャー搭載の660cc DOHCエンジンにより低・収束域での力強さを誇りアクセルレスポンスに優れています。
また、スポーツ走行において重要な要素となるブレーキも前後260mmの大径ディスクブレーキとし、制動力を高めることで安定したブレーキフィールもポイントです。
MT車には誤発進抑制機能は設定されないもののαグレード以上では低速域衝突軽減ブレーキが標準搭載されるため安全性能の高さも充実しています。
販売が終了してしまったのは残念ではありますが、中古車でも注目の高い1台であることは間違いないでしょう。
【ホンダ S660 α(2022年発売モデル)】スペック表
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 3,395mm×1,475mm×1,180mm |
ホイールベース | 2,285mm |
最大乗車定員 | 2名 |
車両重量 | 830kg |
燃費 | 20.6km/L(WLTCモード) |
エンジン種類 | 水冷直列3気筒横置 658cc |
エンジン最高出力 | 47kW(64ps)/6,000rpm |
エンジン最大トルク | 104N・m(10.6kgf・m)/2,600rpm |
駆動方式 | MR |
トランスミッション | 6速マニュアル |
新車価格 | 2,110,000円(消費税抜) |
S660 α 中古車相場(車両本体価格) |
102.8万円~499.0万円 |
(2024年5月現在 ホンダ公式サイトより)
マツダ RX-8
マツダ RX-8はロータリーファン待望の新型車として2003年より販売された4ドア・4シーターのスポーツカーです。
最大の特徴は、吸気系ポートをローターハウジングサイド面に集約するという新型ロータリーエンジンを採用したことで環境・動力性能を高いレベルで両立しています。
また、エンジンを低い位置にマウントし後方に搭載することで優れた運動性能を引き出しているのもポイントです。
RX-8は走りだけではなくスポーツカーの使い勝手を高めるために、フリースタイルドアと呼ばれる観音開きの4ドアも注目ポイント。リアシートへのアクセスを容易にすることで利便性を高めるだけでなく、スポーツカーとしてのスタイリングも実現しています。
スポーツカーならではの使用感の悪さを改善することで、多くのユーザーから支持され、2013年に販売終了していますが、いまだに根強い人気を誇っています。
【マツダ RX-8 タイプS(2009年発売モデル)】スペック表
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,470mm×1,770mm×1,340mm |
ホイールベース | 2,700mm |
最大乗車定員 | 4名 |
車両重量 | 1,350kg |
燃費 | 9.4km/L(10モード/10・15モード) |
エンジン種類 | 水冷直列2ローター 1,308cc |
エンジン最高出力 | 173kW(235ps)/8,200rpm |
エンジン最大トルク | 216N・m(22.0kgf・m)/5,500rpm |
駆動方式 | FR |
トランスミッション | 6MT |
新車価格 | 2,930,000円 |
RX-8 タイプS 中古車相場(車両本体価格) |
35.8万円~348.0万円 |
(2024年5月現在 グーネットより)
三菱 ランサーエボリューション
三菱 ランサーエボリューションは、セダンベースのランサーをスポーツモデルとして仕立てたスポーツセダンです。発売時は日本国内だけでなく世界中で注目され、映画「ワイルドスピード」に登場するなど人気の高さが伺えます。
ランサーエボリューションのエンジンは、名機と呼ばれる4G63型エンジンが搭載され2Lエンジン+ターボにより280ps、392N・mの強力な出力を誇っていました。
第4世代のエボXと呼ばれるモデルから、アルミブロックの4B11型エンジンとなり、280ps、422N・mとさらにパワーアップしたモデルになりました。
さらに、新開発となった「S-AWC」4WDが搭載されたことでドライバーの意のままとなる操縦性を実現するとともに、現三菱車が採用する4WDシステムの原点ともいえるでしょう。
ランサーエボリューションは、ダクトが備わったボンネットに、力強さを感じるオーバーフェンダー、ウイングのついたリアビューなど見た目から走りに特化した車だとわかるデザインも特徴的です。
中古車では価格差はあるものの、全体的に高価格が目立ち、現在でも人気モデルであることがわかります。
良質な個体が出回っている今のうちに手に入れておくのもアリでしょう。
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【三菱 ランサー GRSエボリューションX(2014年発売モデル)】スペック表
ボディサイズ(全長×全幅×全高) | 4,495mm×1,810mm×1,480mm |
ホイールベース | 2,650mm |
最大乗車定員 | 5名 |
車両重量 | 1,530kg |
燃費 | - |
エンジン種類 | 直列4気筒DOHC16バルブICターボ 1,998cc |
エンジン最高出力 | 221kW(300ps)/6,500rpm |
エンジン最大トルク | 422N・m(43.0kgf・m)/3,500rpm |
駆動方式 | フルタイム4WD |
トランスミッション | 5MT |
新車価格 | 3,899,880円 |
ランサー GSRエボリューションX 中古車相場(車両本体価格) |
280.9万円~530.8万円 |
(2024年5月現在 グーネットより)
まとめ
マニュアル車は、シフトチェンジやクラッチ操作など、慣れるまでは運転に苦労しますが、車との一体感が得られ、走りの楽しさを実感できるのが魅力です。
オートマチック車がほとんどのシェアを占めているなか、車好きにとってはまだまだ人気のトランスミッション方式。気になる車種はこの機会にチェックしておきましょう。
よくある質問
半クラッチのコツはある?
マニュアル車を運転する上で重要な半クラッチは、動力が完全に連結していない状態のことをいいます。半クラッチをうまく行うコツは、半クラッチの位置を覚えること。とくに坂道では、この半クラッチまでの操作を早く行うことで車の後退を防ぐことができるため、しっかりと半クラッチの位置を覚え、スムーズに発進できるように練習を重ねましょう。
マニュアル車は誰でも運転できる?
運転免許をMT免許で取得した方であれば、運転することができます。AT限定免許の場合、マニュアル車を運転するためには限定解除の手続きが必要となり、教習所へ通い検査、講習、技能審査、手続きという流れが一般的です。目安となる費用は、5〜7万円程で数日かけての教習が必要ですが、確実に限定解除を行いたい場合は教習所での限定解除をオススメします。
運転免許センターで、一発試験を受ける方法もありますが、合格率は30%程度といわれています。また、試験を受ける際には受験料2,850円(試験手数料1,400円+車の使用料1,450円)が必要です。教習所と比べて費用も安く、当日試験であることはメリットですが、審査の厳しさが最大の難関で相当な技能が必要です。
AT限定免許でマニュアル車を運転した場合、道路交通法第91条「免許条件違反」が適用され、違反点数2点、7,000円の罰金が課せられるので絶対に運転をしてはいけません。
マニュアル車に安全装備はあるの?
マニュアル車にも衝突回避または軽減する安全装備は搭載されています。例えば、GR86では2023年9月に行われた一部改良モデルではアイサイトテクノロジーがMT車に標準設定されています。
通称「アイサイト」はカメラにより認識と制御を行う運転支援システムで、車や歩行者、白線などを認識することでブレーキ制御やハンドル支援を行うシステムです。
中でもプリクラッシュブレーキと呼ばれる制御では、前方の車両と歩行車と衝突の危険がある場合はドライバーへ注意喚起を行い、操作がない場合ブレーキ制御が行われ減速もしくは停止をすることで安全を担保する機能を有しています。
これらの機能によりマニュアル車においても安全性が高く、安心して運転することができるでしょう。
ただし、安全装備はあくまでサポート機能だということを念頭に置き、安全運転に努めることは必須であることは忘れてはいけません。ハンドルを握る以上、ドライバーが責任を持って安全な交通社会を守っていきましょう。