<コンパクトカー>のランキングは、車選びに大いに参考になります。車の販売台数は「その車がどれくらいの数のユーザーに支持されたか」を表す数字。自動車のような高価な買い物は、誰もが何度も試乗したりカタログスペックを詳細に検討するなどして、吟味を繰り返した末に購入決定をするものです。
その「厳しい選定作業を経て選ばれた数」がランキングとなっているのですから、販売台数上位の車種は、他の車種より優れている部分が多くあるに違いありません。今回の記事では、<コンパクトカー>の<ランキング上位車種4つ>の特徴と人気の理由をくわしく解説します。
目次
ランキングでみるコンパクトカー
<コンパクトカー>の売り上げランキングに入っている車種の特徴を紹介します。
ランキング上位の共通点
燃費のよさが第一
<コンパクトカー>を所有する事の一番のメリットは、燃料費を大幅に節約できる事です。<コンパクトカー>はその車体の小ささ、軽さから、燃費がとても良いのが特徴で、特に<ハイブリッドエンジン>を搭載した車の燃費効率は突出して高く、最高で<37km/L>(ガソリン1Lで37km走行できる)にもなります。
運転性
<コンパクトカー>とは車体の全長が4,200mm、全幅が1,700mm以内の車を指します。トヨタ<ノア>などのミドルサイズミニバンでは全長が4,700mmほどありますので、ミニバンやセダンなどとくらべて<コンパクトカー>はとても取り回しの良い車体サイズであると言えるでしょう。
デザイン
<コンパクトカー>には女性のユーザーも多く、各社ともにかわいいおしゃれなデザインの車種がそろっています。<コンパクトカー>では選べるボディカラーが10色以上の車種が多くあり、自分好みの外観の車を購入する事が可能です。
また、<車好きな男性層>を取り込むために、走行性能をアップしてスポーティなデザインにドレスアップした<特別仕様車>が用意されているモデルが多いです。
やはりトヨタが強い
トヨタのコンパクトカー
<コンパクトカー>の販売実績を見てみましょう。
<2018年の乗用車の販売台数ベスト10>には、トヨタからは<アクア><シエンタ><ヴィッツ><ルーミー>の4車種がランクインしました。
<アクア>ハイブリッド専用車
<シエンタ>3列シートで最大7人まで乗車可能
<ヴィッツ>17色のカラーを用意
<ルーミー>広い室内空間
乗用車全体の販売ランキングのベスト10に、トヨタ1社から<コンパクトカー>が4車種も入るのは驚きです。4つの<コンパクトカー>の特徴を見ても、各ユーザー層をもれなくカバーするようなラインアップになっています。現在のところ<コンパクトカー>市場ではトヨタが圧倒的な強さを誇っていると言って良いでしょう。
日産のコンパクトカー
日産の<コンパクトカー>には販売台数上位の常連<ノート>の他に、<キューブ><マーチ><ジューク>と4車種があり、<コンパクトカー>のラインアップを充実させています。しかし、人気車種である<ノート>以外は販売台数があまり伸びず苦戦しています。
ホンダのコンパクトカー
ホンダは<コンパクトカー>の車種こそあまり多くはありませんが、ハイブリッド仕様もある<フィット>は販売ランキング上位に食い込みますし、3列シートの<フリード>もファミリー層に人気の車種です。
コンパクトカーランキング上位日産ノート
人気ランキングでは不動の1位
日産<ノート>は、2017年にトヨタの<プリウス>と販売台数首位争いで熱いデットヒートを繰り広げ、その時は年間販売台数では惜しくも競り負けましたが、翌2018年には遂に年間販売台数トップをゲット。もはや日産の代表車的種とも言える存在になりました。
省エネ大賞で受賞のe-POWER技術
<ノート>は電力を使用するモーターだけを動力として走行する車です。使用する電力は外部からの充電をせずにエンジンで発電されていて、このシステムを<e-POWER>と呼びます。モーターは電気自動車<リーフ>に使用されているものを使用。
トヨタやホンダの<ハイブリッド車>は、シーンごとにエンジンとモーターの両方を使って走行しますが、<e-POWER>はモーターだけの出力で走ります。エンジンを発電用途にだけ使う事によって無駄な稼働を無くし、燃費を良くする画期的な技術です。
日産自動車の<e-POWER技術>は、一般財団法人<省エネルギーセンター>が行ったイベント<平成29年度 省エネ大賞>(経済産業省後援)において、「CO2排出量削減に貢献する」とみなされ、 <省エネルギーセンター会長賞>を受賞しました。
静かだけどスポーティー
<ノート>はモーターを使用して走るために、静粛性が高いです。モーターは瞬発的にフルパワーを出すことに優れているので加速性能が良くなり、スポーティな走りを実現しています。
新開発の走行モード<e-POWER Drive>は、アクセルペダルの加減だけで加速と減速の調整が行える画期的な機能で、ドライビングをより楽しいものにしています。
見た目と内装もバランスがいい
<ノート>のボディデザインは、かわいいくもあるけど女性的になり過ぎず、男性が乗っていてもまったく違和感のないスタイルになっています。また、内装も同様にオーソドックスで飽きのこないインテリアデザインになっており、この総合的なバランスの良さが幅広いユーザー層に支持される理由となりました。
<ノート>は20色のボディカラーが用意されていて、カラー次第でどのような雰囲気の車にもなります。自動車というのは、ユーザー層を絞らないと中途半端な魅力のない車になってしまいがちですが、<ノート>は意識的にターゲット層を広げる事により、多くの層に支持される車となっています。
価格と性能
価格は一番安いグレードのガソリン車である<S>で1,421,280円(税込)から。一番高価なグレードは特別仕様車の<e-POWER AUTECH SPORTS SPEC>で、2,453,760円(税込)。
<e-POWER>搭載車は燃費効率は良い反面、車体は高価格です。ガソリン車との車体価格の差額分を回収するには相当な距離を走らなければなりませんのでなので、経済効率優先で選ぶのなら、ガソリン車を選択する事になるでしょう。
コンパクトカーランキング上位トヨタアクア
トヨタの人気コンパクトカー<アクア>の特徴を見てみましょう。
販売台数ならばアクアが圧倒
トヨタの<アクア>は、販売開始が2011年12月。販売台数では長年上位をキープしていて、累計販売台数では圧倒的な数字を残しています。
世界レベルの低燃費
<アクア>のパワートレインは、トヨタの誇るハイブリッドシステム<THSⅡ>(Toyota Hybrid System Ⅱ)です。モーターとエンジンの2つの動力の良い所を活かし、力強い加速を保ちながら低燃費も実現しています。<アクア>の燃料消費率<38km/L>は、日本は元より世界的にもトップレベルの燃費効率になっています。
運転しやすい
<アクア>に搭載されている、ハイブリッドシステム<THSⅡ>の運転感覚は爽快そのものです。発進時にはフルパワーを瞬間的に出しやすいモーターを使用。発進後の加速時にはエンジンとモーターの同時使用に切り替わり加速も滑らか。走行中にパワー不足を感じる事はありません。
<EVドライブモード>を使えばモーターのみでの静かな走行も可能で、深夜の帰宅時などに重宝します。
カラーバリエーション豊富
<アクア>には14のボディカラーと4つの<FLEX TONE>(2つの色の掛け合わせ)が用意されています。1番人気のカラーは<ホワイトパールクリスタルシャイン>。艶がありとてもおしゃれな色ですが、追加料金で3万円(税別)になるメーカーオプションです。2番人気は<シルバーメタリック>。3番人気は<ブラックマイカ>と続きます。
<オレンジパールクリスタルシャイン(メーカーオプション)>や<フレッシュグリーンマイカメタリック>といった、かわいいカラーも女性に人気です。
価格と性能
<アクア>の売れ筋で、ベースとも言えるグレードの<S>が1,886,760円(税込)から。最も安いグレードの<L>は、燃費に特化したグレードで、パワーウインドウがなく手動になっていたりカラーが3色からしか選べないなど、自家用車としてはあまり実用的ではありません。
専用エアロパーツを装備し、サスペンションなどの走行性能もアップさせたスポーティな特別仕様車の<アクア G GR SPORT>は、2,322,000円(税込)から。
コンパクトカーランキング上位マツダデミオ
マツダの代表的な<コンパクトカー>である<デミオ>。<ガソリンエンジン>と<ディーゼルエンジン>の2種類をラインアップする<コンパクトカー>です。
中古車市場では上位に負けない人気のデミオ
<デミオ>は現行の4代目モデルの販売開始が2014年。<魂動デザイン>を採用した外観はまったく古さを感じさせませんし、販売開始から時間も経ち価格もこなれてきた為、中古車市場では人気の車種となっています。
2007から2014年に販売されていた<3代目デミオ>も、その高い走行性能から中古車市場での評価は高く、一定の人気を保っています。
コンパクトカー人気の立役者
1998年に初代の販売が開始された<デミオ>は、取り回しの良い車体にきびきびとした快適な走行性能で、日本での<コンパクトカー>の地位確立に一役買いました。現在でも小型でスポーティな<コンパクトカー>として根強い人気があります。
クリーンディーゼル技術
マツダ独自の<クリーンディーゼルエンジン>は燃費性能に優れ、排出ガス規制の<ポスト新長期規制>をクリアしているクリーンなエンジンです。
高い走行性
<デミオ>のガソリン車には、高出力と環境性能を同時に備えた<高効率直噴ガソリンエンジン>である<SKYACTIV-G 1.5>を搭載。高い加速力と静粛性が実現され、快適なドライビングが楽しめます。
価格と性能
<デミオ>のガソリン車とディーゼル車の価格差はどれくらいでしょうか。ガソリン車で装備の充実したおすすめグレードの<15S Touring(2WD 6AT)>が¥1,733,400。それと同等のグレードである、ディーゼルエンジン搭載の<XD Touring(2WD 6AT>は¥2,014,200。
やはりディーゼル車のほうが本体価格は高くなっていますが、燃費はディーゼルのほうが良いです。経済効率の他にも実際に乗車すると走行感覚がかなり違いますので、最終的には試乗してみての判断になるでしょう。
コンパクトカーランキング上位MINIクーパー
輸入コンパクトカー人気上位
<MINIクーパー>は、日本の輸入車ランキングでも上位に入っている<コンパクトカー>です。特に車好きでなくてもその名を知っている人が多い、とてもメジャーな車種となっています。
世界各国で人気
<MINIクーパー>は日本だけはなく、世界中で人気の車種です。イギリスの自動車会社<British Motor Corporation(BMC)>が1959年に当時の第一次オイルショックに対応するために開発した、経済効率の良い小型車が<MINI>でした。
ビートルズのメンバーやエリザベス女王も<MINI>を所有し、TVなどのメディアにも<MINI>が多く登場したため、世界中にその存在が知られ、国境を越えて人気のある車となりました。<MINIクーパー>は現在では、いくつかの会社を経て<BMW>が販売するブランドとなっています。
可愛らしいデザイン
2001年から販売開始された<BMW・MINI>は、現代的なデザインセンスを取り入れつつも、古来の<MINIクーパー>の愛らしいフォルムを踏襲しています。一目見てすぐに<MINIクーパー>と分かり、他車と間違えようのない個性的なデザインは、老若男女問わず好印象を持たれています。
パワーと燃費も申し分ない
<MINIクーパー>には<ガソリンエンジン>と<ディーゼルエンジン>の2つのパワートレインが用意されていて、出力・燃費効率ともに優秀です。2017年には外部電源からの充電に対応した、<プラグインハイブリッド>も販売開始し、選択の幅が広がりました。
価格と性能
<MINIクーパー>の売れ筋グレードである<5DOOR・COOPER>の車体価格は、<ガソリン車>が3,280,000円から。<ディーゼル車>が3,470,000円からになっています。
まとめ
今回は<コンパクトカー>でランキング上位の人気車種についてお伝えしました。<コンパクトカー>は小さな車体で取り回しが良く、燃費・購入費用の点で経済的で、現在の景気状況もありとても需要が高くなってきています。
乗用車全体の販売ランキングにも、いくつもの<コンパクトカー>がランクインしている状況です。ぜひあなたも<コンパクトカー>を購入対象に入れて検討してみてはいかがですか?