中古車を買う際見積もりが必須な理由
購入料金の確認
中古車の表示価格は車両本体の価格になっています。車を購入するときにはこの料金だけではありません。
まず法定費用、代行費用がかかることを知っておきましょう。
法定費用とは法律で定められている費用を指します。もちろん車の重量や排気量により費用は異なりますが、これは必ず支払わなければならない費用です。この税金に当てはまるものとして自動車税、自動車重量税、自動車取得税、自賠責保険、リサイクル税、消費税があります。
代行費用とは車の名義変更の手続きや車両登録費用など、中古車販売店が代行するための手数料を指します。この税金にあてはまるものとして車両登録代行費、車庫証明代行費、納車費用、洗車費、クリーニング費があります。
これらの費用を正確に確認することで予算内に購入できるか、もしローンを組むなら何回くらいで支払いができるか、経済的に負荷がかかり過ぎないかなどを把握する助けにもなるでしょう。
希望条件をはっきりできる
中古車の見積もりすることにより自分の希望条件をはっきり伝えることができます。例えば購入したい車の見積もりをもらう時に希望の車種、年式、カラー、オプションなどの条件を事細かく伝えられるので、より正確な見積もり額を知ることができます。
もし費用が決まっているものの車種など決まっていないなら、見積もりをして自分の条件を伝えおくことができます。
そうすることによりディーラーに条件にあった車を紹介してもらうことができるでしょう。
相場を知ることができる
中古車の見積もりすることで相場価格を知ることができます。もし見積もりを行わずに購入を決定するなら割高な価格で購入するというリスクが生じるでしょう。きちんと見積もりすることでその車が相応の値段なのかを見極められます。
車の状態や業者によって査定額に違いがある
同じ車でも車の状態や業者によって査定額が異なることも理解しておきましょう。その査定額が正確かどうかを判断する上でもいくつかの業者に査定してもらうことが大切と言えます。
中古車見積もりの確認ポイント
自動車税
自動車税は、排気量に応じて生じる税金です。中古車購入の翌月から3月までの自動車税を一括で支払う必要があります。軽自動車はいつ購入しても自動車税は10,800円になります。
自動車重量税
自動車重量税は、車両の重さに応じて生じる税金です。しかし軽自動車は重量問わず定額となります。もし購入したい車の車検が残っている場合は、次の車検まで自動車重量税の支払いは不要です。
自動車取得税
自動車取得税は、車を取得した人に対して掛かる税金です。費用は、中古車の年式が新しいか古いかによって異なります。
自賠責保険
これは必ず加入が必要な強制保険で、どの業者も同じ額になっています。自動車リサイクル法で定められた、廃車処分に必要な費用です。前払いで支払う事が義務付けされています。
費用は、だいたい1~2万円程度に設定されています。これは車を売却する際に戻ってくる費用です。
代行費用
この費用は業者に依頼すると代行費としてはそれぞれ2~3万円ほどかかりますが、車両登録や車庫証明は自分で行うことも可能です。自分で行なうならすべて無料になります。まずは自分でできるかを確認しておく必要がありますね。
納車費用や洗車費、クリーニング費は交渉できます。自分で車を取りに行くなら納車費用は必要ありません。自分で行なうなら3000円の印紙代だけなのでとても安く済みますね。
このようにどの項目にお金がかかっているかを一つ一つ確認することで、無駄な出費を抑えることができます。
業者は毎日これらの見積もりをしていますが、私たちは見積もりに対する知識も限られています。分からない項目があるなら納得できるまで何度質問しても構いません。
中古車見積もりの比較例
一台の車の二社の本体価格以外の比較例です。
A社 | B社 | |
自動車税 |
32900 |
32900 |
重量税 |
24600 |
24600 |
自賠責保険 |
25750 |
25750 |
預かり法定費用相当額 |
12530 |
6030 |
手続き代行 |
166470 |
49770 |
合計 |
262250 |
139050 |
それでは次に上の表を分析してみましょう。
各社変化のない項目
自動車税や重量税などの項目は共通しており、金額も一緒でした。税金などの項目は各社同じになるはずです。
各社で差が出る項目
一方、金額などが一番異なってくるのは、手続き代行費用です。それぞれの会社によって、最も違いの出てくる部分はこの代行費用、手数料関連です。A社とB社は「法定預かり費用」は倍ほどの違いが出ています。
法定預かり費用とは、自動車を買うときに販売店に預ける費用のことを指します。これには、車検、車庫証明書の交付などにかかる費用が含まれます。さらに、それらを関係官庁で手続きする時の手数料も含んでいます。金額は地域によっていくらか異なります。
A社ではこの項目に1万円以上の費用が記入されていますが、おそらく法廷預かり費用以外に何らかの手数料を含んでいるようで、A社はB社の倍ほどの値段になっています。
さらに、各社で最も違いが出るのが手数料関連です。
A社は、税金関連以外に16万円近くが必要になっています。それで、A社とB社では、同じ車を購入するのでも11万円近く、違いが出てくるのが分かります。
B社の見積もりでは、手続き代行の手数料も5万円程度で、本体価格、税金関連以外に必要なのは5万程度とかなり良心的なのが分かります。それで、車を買う際にもB社のような中古車業者を探せばお得に中古車を買えるということが分かります。
本来なら、中古車を売る際に、事前にしっかり見積もりをとり、価格を比較するのがいいのですが、中古車買取サービスの会社によっては、来店したその日に売るよう迫ってくるところもあります。
中古車を売る側にすれば、あまり慎重に比較されると、上記の表の手数料の費用を比較検討されてしまいます。実のところ、中古車業界では、この手数料の部分が会社の儲けになると言われています。それで、この部分を顧客に精査されてしまうと、利益が減ってしまうという部分があるため、あまりこの部分を比較されたくないという部分があるようです。
しかし、消費者としてはやはり慎重を期していい買い物をしたいのも事実。できれば事前にしっかり見積もりを取り、比較検討して行く必要があります。
見積もりを交渉に使うコツ
他の業者と見積もりと比較交渉する
これは一番わかりやすい交渉の仕方といえます。何社かに同レベルの車を見積もりしてもらい、いちばん安い業者を選択できます。
もちろんここでの話し方は強引な感じだとあまりいい反応は得られません。「こちらで購入したいと検討しているが、実は別の業者ではこのように見積もりを受けていて、今はまだ迷っている」というソフトな話し方がベストだと思います。
そうすれば相手も真剣にどうすれば自分のところで購入してもらえるかを考え出してくれるので値引きに応じてもらえやすくなります。
諸費用をどこまでセーブできるかを確認する
代行費用を自分で行なうならかなりの費用をセーブすることができます。
見積もりで具体的な諸費用項目が分かったならば、これら代行費用などを自分で行えるか確認してみましょう。もしできないならばどれくらい割引できるのかを尋ねてみるのもいいでしょう。
オプションサービスなどがあるか交渉してみる
もし思っていたほどの値引きがなかったり、全く値引きに応じてもらえないようならオプションサービスをお願いしてみるのはいかがでしょうか?
例えばタイヤ交換やバッテリー交換などの消耗品の交換を無料で行ってくれるかカー用品などサービスしてもらえるかを交渉することもできます。すべて確認することでよりいい条件で中古車を購入できますよ。
支払うことができる金額はこちらで決めておく
いくらまで支払うことができるかはこちらから提示するようにしましょう。この際ここまでなら払える金額よりも約10万円引いた値段を提示してみましょう。
そうするなら相手はそれよりも高い金額を提示しますが、決めていた金額より安く購入することができると思います。もちろんすべて思い通りになることは難しいですが、交渉次第でかなり理想の条件で車を購入することができると思います。
交渉がうまくいかない時
中古車業者としてはあまりじっくり考えられては、選択に迷いが出て買ってもらえないと感じますので「今日中に決めてほしい」などと選択を迫るでしょう。時には、「せっかくのご縁なので・・・」などとこちらの心を揺さぶる作戦に出てくるかもしれません。
しかし、ここで決めてしまっては後から後悔することになります。まずは冷静になることが先決なので、こちらの条件をはっきり提示してから後日改めてと連絡するといいでしょう。
まとめ
いかがでしたか?いま中古車の見積もりを考えていたり、これから中古車を見にいこうと思っておられるなら今のうちに見積もり上手になることをおすすめします。
また見積もりも、各社それぞれ違うので複数の業者に相談することをおすすめします。見積もり交渉も強引に行わず、自然にストレスなく行なえるといいですね。
見積もりや交渉など、いろいろ時間と体力、気力が必要ですので、それが大変と感じるなら、ある程度高くても、「時間もコストのうち」と考えて即決してしまう事も一つです。
一方、中古車を選んで見積もりを出し、比較検討するのも楽しみのひとつと考えれば、お気に入りの一台に出合えるまで時間のある時に中古車業者に通いじっくり、しっかり時間をかけることもできます。
車はずっと付き合っていく「相棒」のような存在ですから、ぜひ納得の一台に出合えるといいですね。