<RX>は高級セダンの快適性を持ったクロスオーバーSUV。レクサスのSUVの中でも売れ筋の高級SUVです。
今回は「RXを購入すると年額でどれくらい維持費がかかるのか」を、項目ごとにくわしく解説していきます。RXの購入時の費用も紹介しますので、RXを検討中の方はじっくりご覧ください。
目次
RXの特徴
RXは「高級セダンの乗り心地と快適性を持ったSUV」として1997年に誕生しました。<高級クロスオーバーSUV>というジャンルを創出し、北米で圧倒的な人気を博しました。日本では2005年のレクサスの国内展開の後、2009年に満を持してのデビューを果たします。
RXにはパワートレイン、車体サイズにより3つのグレードがあります。高級クロスオーバーSUVのハイブリッド化の先駆けである< RX450h>、ハイブリッドシステム搭載で3列シート7人乗車可能な<RX450hL>、ターボエンジン採用で鋭い加速を見せる<RX300>の3つです。
<RX450hL>はAWDのノーマルグレードのみ。<RX450h><RX300>では、<ノーマルグレード>、スポーティ仕様の<F SPORT>、高級グレードの<version L>の3つのグレードが選べ、それぞれにAWDと2WDの2つの駆動系が選択可能です。
RXはグレード、駆動系の幅広い選択肢も魅力の一つ。2018年のレクサス販売台数でも、RXは3位につける人気車種となっています。
RXの仕様
RXの主なスペックは以下の通りです。
- 全長 4,890~5,000mm
- 全幅 1,895mm
- 全高 1,710~1,725mm
- ホイールベース 2,790mm
- 最小回転半径 5.9m
- 室内長 2,230~2,775mm
- 室内幅 1,590mm
- 室内高 1,200mm
- 車体重量 1,890~2,240kg
- 乗車定員 5~7名
RXの燃費効率
RXは全車でハイオクガソリンの使用を指定されています。
- <RX450hL> 3.5リッターV型6気筒エンジン+ハイブリッドシステム 17.8km/L
- <RX450h> 3.5リッターV型6気筒ハイブリッド+ハイブリッドシステ 18.2~18.8km/L
- <RX300> 2リッター直列4気筒エンジン インタークーラー付ターボ 11.2~11.8km/L
RXでかかる維持費は年間どのくらい?
RXを購入したとして、1年間でどれくらいの費用がかかるのでしょうか。項目ごとに見てみましょう。
税金
自動車にかかる税金には、購入時にかかる<自動車取得税>、継続的に払うことになる<自動車税>と<自動車重量税>の3つがあります。ここでは維持費として自動車税と重量税について説明します。
自動車税
都道府県が自動車の保有者に課している税金です。毎年4月1日の時点の車検上の所有者が、自動車税を支払う義務があります。税額はエンジン排気量により年額で決まっていますが、年度途中で車を購入した場合は、月割り税額で購入翌月から3月までの分を支払います。
RX450hLとRX450hは<令和2年度燃費基準達成+40%>なので、<グリーン化特例>で購入翌年に限りエコカー本則税率から75%軽減された税額になります。
- RX450hLの1年間にかかる自動車税 14,500円(75%軽減)
- RX450hの1年間にかかる自動車税 14,500円(75%軽減)
<3.0リットル超~3.5リットル以下>58,000円×75%=43,500円
58,000円ー43,500円=14,500円 - RX300の1年間にかかる自動車税 39,500円
<1.5リットル超~2.0リットル以下>
重量税
自動車重量税は、車体重量に応じて課税される国税です。新車購入時と車検時に次の車検までの期間の税額を支払います。RX450hLとRX450hは<令和2年度燃費基準達成+40%>のエコカー減税適用車なので、新車購入時の自動車重量税は免税です。
RX300はグレード<version L>のみが車体重量2トンを超えますので、税額が高くなります。
- RX450hLの1年間にかかる自動車重量税 0円(新車購入から3年間の税額)
- RX450hの1年間にかかる自動車重量税 0円(新車購入から3年間の税額)
- RX300の1年間にかかる自動車重量税 16,400円
<1.5トン超~2トン以下>
<RX300 version L>のみ<2トン超~2.5トン以下>で20,500円
保険
自動車の走行には保険が必須です。RXを所有するとかかる保険料を確認しましょう。
自賠責保険
<自賠責保険>は強制保険とも言われ、交通事故の被害者救済のために全自動車に加入が義務付けられている保険です。保険加入期間が長いほうが保険料が安くなるため、次回の車検の時までの期間を加入するのが通例となっています。
自賠責保険は車検の有効期間と同じ月数を加入しても12時間ほど有効期間が短いため、新車購入時には念のため余裕を持たせて37ヵ月分を加入するのが一般的です。
- RXの1年間にかかる自賠責保険料(新車購入時)約12,260円
新車購入時に支払う保険料36,780円(37ヵ月分)
36,780円(37ヵ月分)÷3=約12,260円 - RXの1年間にかかる自賠責保険料(車検時2年契約の場合) 約12,915円
25,830円(24ヵ月分)÷2=約12,915円
任意保険
自賠責保険は事故の被害者である相手方の身体への補償のための保険で、自分の身体や物的な損害は一切補償されません。事故に遭遇した場合のリスクを考えると、任意保険への加入は必須と言えるでしょう。
任意保険は運転者の年齢、性別、運転歴、事故歴など様々なリスク要因により保険料が決まります。RXでは5~20万円ほどの金額に収まるようです。
- RXの1年間にかかる任意保険料 およそ5~20万円ほど
その他費用
RXを所有するとかかる諸費用を算出してみましょう。
ガソリン代
ガソリン代は走行距離によってかなり差が出ますので基準はありませんが、ここではRXで年間5,000kmを走行したとしてかかるガソリン代を計算してみます。ガソリン価格はここ1年間のハイオクガソリンの全国平均価格である<153.1円>を使用。
- RX450hLの1年間にかかるガソリン代 約42,868円
5,000km÷17.8(1L当たりの走行距離)=約280
280×153.1円=約42,868円 - RX450hの1年間にかかるガソリン代 約40,571~41,949円
5,000km÷<18.2~18.8>(1L当たりの走行距離)=約265~274
<265~274>×153.1円=約40,571~41,949円 - RX300の1年間にかかるガソリン代 約64,761~68,282円
5,000km÷<11.2~11.8>(1L当たりの走行距離)=約423~446
<423~446>×153.1円=約64,761~68,282円
やはり、RX450hLとRX450hの2つのハイブリッド車は燃費も良く経済的です。
駐車場代
駐車場代は各地域で料金に幅がありますが、ここでは全国平均価格の「1ヵ月約8,200円」を使って、年間の駐車場代を算出してみます。
8,200円×12ヵ月=98,400円
・RXの1年間にかかる駐車場代 98,400円
車検代
車検代は大きく分けると、法定費用と検査・整備費用の2つがあります。ここではRX450hの車検料金を見てみましょう。
・自動車重量税 25,000円(2年分)
・自賠責保険料 25,830円(24ヵ月分)
・印紙代 1,100円(指定工場)
自動車重量税は次回の車検までの2年分を納めます。RX450hでは<2トン超~2.5トン以下>の年額12,500円の2年分です。同じく自賠責保険料も次回車検時までの期間を加入期間とするのが一般的です。
法定費用は法律で定められているものですので、どこで車検をしても金額は変わりません。車検と同時に行う<24ヵ月点検>と車検の代行費用などは業者により価格設定に差があります。ここではレクサスディーラーの車検料金を紹介します。
・24ヵ月点検 32,000円程度
・コンピューター診断料金 3,240円
・テスター検査料 18,360円
・事務手数料(車検代行費用)1万円程度
他に部品交換があれば費用が発生しますが、レクサスは各部の品質が高いので3年程度で壊れる部品はあまりありません。
レクサスでは車の購入時から初回の車検まで無料で加入できるサービスが2つあります。
<レクサスケアメンテナンスプログラム(LCMP)>
6ヵ月ごとの点検、1年ごとの法定点検やエンジンオイル交換を無料で受けられるメンテナンスパック。
<G-Link>
車の鍵の掛け忘れを連絡してくれたり、渋滞情報などの高度なナビゲーションの提供をするサービス。
どちらも初回車検の後にも利用するには2年間の有料契約が必要になります。<G-Link>の高度なナビゲーションを利用するには、有料の詳細なマップ情報を更新したほうが便利です。
<レクサスケアメンテナンスプログラム(LCMP)>と<G-Link>の更新は任意ですが、多くのユーザーは当然のように更新します。
・RXの車検にかかる費用 約7~9万円程度+消耗品代金と工賃
・レクサスケアメンテナンスパックⅡ更新料(2年分) 4,5000円
・G-Link更新料(2年分) 32,000円
・マップ更新料(2年分) 21,600円
・RXの車検代金と3つのサービスを更新した場合の総額 225,100円
RXの購入時にかかる費用は?
RXを新車で購入したとして、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。
車体価格
3つのグレードの税抜きの車体価格です。
・RX450hL 7,120,370円
・RX450h 5,599,074~6,755,556円
・RX300 4,603,704~5,760,185円
オプション
レクサスではオプション品も高額になる傾向があります。例えばフロアマットは2種類ある中で安いほうの品物でも、RX450hとRX300では90,000円(税抜)RX450hLでは122,000円(税抜)します。RXではオプション代金は50万円以上になる場合が多いようです。
・RXの購入時にかかるオプション代金 およそ50~100万円
自動車重量税
<RX450hL><RX450h>の新車購入時の自動車重量税はエコカー減税により免税です。
・RX450hLの購入時にかかる自動車重量税 0円(免税)
・RX450hの購入時にかかる自動車重量税 0円(免税)
・RX300の購入時にかかる自動車重量税 49,200円(3年分)
<version L>のみ 61,500円(3年分)
自動車取得税
<自動車取得税>は、自動車の購入時に納めなければならない税金です。車体価格の9割程度の金額に、車体に固定するタイプのオプション品の価格を足したものが<取得価額>となります。その取得価額の3%が取得税として納める税額です。
RX450hLとRX450hは<令和2年度燃費基準達成+40%>のモデルですので、自動車取得税は100%軽減で免税となります。ここでは固定オプション品を50万円として計算してみます。
・RX450hLの購入時にかかる自動車取得税 0円
・RX450hの購入時にかかる自動車取得税 0円
・RX300の購入時にかかる自動車取得税 およそ139,300~170,524円
自賠責保険
新車購入の際は、37ヵ月分の自賠責保険に加入します。
・RXの購入時にかかる自賠責保険料 36,780円(37ヵ月分)
リサイクル料金
リサイクル料金は購入時に払う事が義務付けられています。3つのグレードのリサイクル料金です。
- シュレッダーダスト料金
RX450hL 11,400円
RX450h 11,270円
RX300 10,620円
エアバッグ類料金 1,930円
フロン類料金 1,650円
情報管理料金 130円
資金管理料金 290円 - RXの購入時にかかるリサイクル料金
RX450hL 15,400円
RX450h 15,270円
RX300 14,620円
ディーラー代行手数料
新車を購入する時には、ディーラーに代行してもらう車両の登録や納車などの作業の手数料が発生します。
- RXの購入時にかかるディーラー代行手数料
納車費用 1万円程度
登録代行費用(登録費用込み)1万5千円~2万円程度
車庫証明費用 代行料1万5千円程度、印紙・標章代として2,700円程度 - RXの購入時にかかるディーラー代行手数料 42,700~47,700円程度
壊れやすいところや注意するべき点
RXではまれにエンジンオイルを漏れないようにする部品である<オイルパン>からオイルが漏れだしてしまう事があります。修理料金は漏れ具合によって異なり、15,000円~50,000円ほどになります。
まとめ
今回はRXを所有するとかかる維持費を紹介しました。RXはかつてはトヨタから<ハリアー>として販売されていた事がありますが、現在のRXはエクステリアの優雅さ、室内のラグジュアリー感、レクサスのステータス性と、すべての面で現行のハリアーとはまったく別次元の存在です。
購入以後の維持費の計算はこの記事を参考にして、余裕のある計画を立ててくださいね!