ダイハツの代表的軽自動車「ミラ」から派生して誕生したダイハツ・ミラココア。かわいいルックスで若い女性に大人気の軽自動車です。軽自動車は燃費がよく税金なども普通車に比べて安いことから人気が高まっています。
軽自動車であるダイハツ・ミラココアの維持費は具体的にどれくらいなのでしょうか?1年間あたりの維持費をはじめ、購入に必要な費用や注意することなどをお伝えいたします。
目次
ダイハツ・ミラココアの特徴
女性をターゲットにした軽自動車
ダイハツ・ミラココアは、ボディデザインやボディカラー、インテリアデザインを見れば「女性」をターゲットにした軽自動車と言えるでしょう。
ボディデザイン
ダイハツ・ミラココアのボディデザインは丸みを帯びた柔らかい印象になっています。ヘッドライトはまん丸でかわいらしく、ウィンドウの角も丸いデザインでどこを見ても女性を意識したデザインに仕上がっています。ダイハツ・ミラココアを購入するユーザーを見ても20代の女性が圧倒的に多くなっています。
ボディカラー
ダイハツ・ミラココアのボディカラーは、ワントーンが10色、ツートンが5色の合計15色も用意されています。ベーシックなホワイトやブラックはもちろん、女性に好まれそうなピンク系や水色系も用意されています。ツートンカラーは、トップ(屋根)からウィンドウのあたりまでのカラーがホワイトで、アンダーのカラーが5色用意されています。
インテリア
ダイハツ・ミラココアはエクステリアだけでなくインテリアも女性受けが良いデザインとなっています。エアコンの吹き出し口をはじめダッシュボード周りも角の取れた丸みあるデザインで統一しています。インテリアのカラーは白をベースに明るい雰囲気になっています。
見切りの良い視界
ダイハツ・ミラココアは女性ドライバーをターゲットにしているため、運転席からの視界も良好に作られています。車両感覚がつかみやすいため、普段の走行はもちろん狭い道やパーキングへの駐車など女性が苦手とするシチュエーションでも安心して運転することができます。
パワフルで低燃費なエンジン
ダイハツ・ミラココアのエンジンスペックは、最大出力:52ps(38kW)/6800rpm、最大トルク:6.1kg・m(60N・m)/5200rpmとターボエンジンのパワーほどはないですが、NA(自然吸気)エンジンの扱いやすさがありながら必要にして十分なパワーを兼ね備えているため、ストレスなくドライブすることができます。
さらにCVTという無段変速のトランスミッションとの組み合わせにより、変速ショックを感じることなく停止からの発進、加速も滑らかな走りを実現しています。燃費は、JC08モードでリッターあたり29kmとガソリン代を気にすることなくドライブを十分に楽しめる優秀な数値となっています。
ダイハツ・ミラココアでかかる維持費は年間どのくらい?
軽自動車を維持していくには「維持費」がかかります。具体的には税金や保険、ガソリン代など多岐にわたります。ダイハツ・ミラココアを1年間維持するにはどれくらいの維持費がかかるのか調査したところ約23万円ほどが必要であることがわかりました。具体的な内容と必要な費用をご紹介します。
税金
軽自動車の維持費には「軽自動車税」と「自動車重量税」という税金があります。それぞれの税金を納税するタイミングと税額を紹介します。
軽自動車税
軽自動車税とは、毎年4月1日時点での軽自動車の車検証上の所有者に対してかかる税金です。軽自動車税は、「乗用か貨物用か」、「自家用か営業用か」によって税額が変わります。また、新規車検を平成27年4月1日以前に受けたかどうかでも税額が変わります。ダイハツ・ミラココアは乗用・自家用になりますので軽自動車税額は以下になります。
- 平成27年3月31日までに最初の新規検査を受けた場合:7,200円(旧税率)
- 平成27年4月1日以降に最初の新規検査を受けた場合:10,800円(新税率)
重量税
軽自動車の重量税とは、新車購入時および車検実施時にかかる税金です。軽自動車の重量税額は、軽自動車の区分(自家用・営業用)や経過年数で決まります。重量税という名前ですが、軽自動車の場合は車両重量によって税額が変動することはありません。ダイハツ・ミラココアの重量税は2年で6,600円なので、1年間では3,300円になります。
保険
軽自動車の保険には、軽自動車を運行する上で必ず加入しなければいけない「自賠責保険」と自賠責保険で補償しきれない部分をカバーするために加入する「任意保険」があります。自賠責保険だけは、状況によっては十分な補償ができなため任意保険にも加入することを強くオススメします。
自賠責保険
自賠責保険は、新車購入時および車検切れの中古車購入時に加入する自動車保険です。自賠責保険は次の車検が来るまでの期間をカバーするような期間設定で作られています。ダイハツ・ミラココアはすでに生産終了の車種なので中古車での購入となり2年間(25か月)で加入となります。1年間の自賠責保険料は、25,880円÷2年=12,940円となります。
任意保険
任意保険は「任意」なので加入しなくても車の購入および運行は可能で車検も受けられます。しかし、自賠責保険だけでは補償しきれない重大な事故を起せば取り返しがつきません。十分な補償ができるように任意保険にも必ず加入しましょう。任意保険に加入する場合の補償条件で一番重要視されるのは、対人保険と対物保険で無制限にするのが一番安心です。
任意保険は、その車を運転する人の年齢や過去に保険を適用した回数(事故回数とは異なる)、また保険会社や補償内容で保険料が変動します。ダイハツ・ミラココアの任意保険料金の一例をご紹介します。
・車種:ミラココアX
・保険対象者年齢:21歳以上
・等級:9等級
・免許の種類:ブルー
・年間走行距離:5,000㎞
・運転者:本人限定
・対人賠償:無制限
・対物賠償:無制限
・車両保険:なし
- 保険料:約48,000円
その他費用
軽自動車を走らせるためにはガソリンが必要で、自宅に駐車場がなければ駐車場を借りる必要があります。2年ごとに車検も受けなければなりません。これらの1年間にかかる費用をおおよそで算出してみました。
ガソリン代
年間走行距離を5,000㎞、レギュラーガソリンの価格を145円/L(2019年5月の全国平均価格)、燃費を29.0km/L(ミラココアX 2WD JC08モード値)とした場合の1年間のガソリン代は以下になります。
- 5,000km×145円/L÷29.0km/L=25,000円
駐車場代
軽自動車は、車庫証明を取る必要はありませんが駐車場を持たずに所有するわけには行きません。自宅に車庫が無い場合には駐車場を借りる必要があります。駐車場代は、居住している地域によりばらつきがあり1か月の駐車場代相場で1番高いのは東京都の31,077円、1番安いのは長野県の4,144円で全国平均は8,288円です。全国平均の駐車場代をもとに1年間の駐車場代を算出すると以下になります。
- 8,288円×12か月=99,456円
車検代
ダイハツ・ミラココアは中古車での購入になりますので車検は2年ごとになります。指定工場(民間車検場)に車検を依頼し、交換パーツが無かった場合の一般的な相場をご紹介します。
・車種:ミラココアX
・自賠責保険:25,880円
・重量税:6,600円
・印紙代:1,100円
・点検費用:16,000円
・車検代行料:8,000円
・合計金額:57,580円
- 1年あたりの費用:57,580円÷2年=28,790円
消耗品
ダイハツ・ミラココアに使われている消耗品の寿命はさまざまです。1年間の走行距離を5,000㎞としてダイハツディーラーに依頼した場合、代表的な消耗品の年間費用は以下になります。
・エンジンオイル:年1回の交換で約7,000円
・ブレーキオイル:車検ごとに交換で約2,500円
・ブレーキパッド:30,000kmごとの交換で約2,700円
・タイヤ:3年ごとの交換で約4,000円
・ワイパーブレード:車検ごとの交換で約750円
ダイハツ・ミラココアの購入時にかかる費用は?
車体価格
ダイハツ・ミラココアは2018年3月30日で販売終了の車種のため中古車でのみ購入可能です。ダイハツ・ミラココアの中古車価格相場をご紹介します。
- 2009年式:48,000円~906,000円
- 2010年式:48,000円~999,000円
- 2011年式:150,000円~1,180,000円
- 2012年式:198,000円~1,080,000円
- 2013年式:350,000円~1,299,000円
- 2014年式:395,000円~1,258,000円
- 2015年式:469,000円~1,240,000円
- 2016年式:455,000円~1,399,000円
- 2017年式:769,000円~1,490,000円
- 2018年式:949,000円~1,380,000円
基本的には年式が新しくなるほど本体価格も高くなりますが、ボディや内装のキレイさや走行距離なども本体価格に影響するため、中には年式が古くても本体価格が高いことがあります。
本体価格は安い方が金銭的にメリットがありますが、走行距離が多いものを選ぶとエンジンや足回りなどが故障しやすく修理費用がかかる可能性が高まります。本体価格はある程度は出してでも走行距離が少なく程度の良い中古車を選びましょう。
オプション
ダイハツ・ミラココアは2018年3月30日で販売終了の車種のため、メーカーオプションやディーラーオプションを車両本体に装着して購入することは基本的に不可能となっています。もし、ダイハツ・ミラココアの中古車を購入するダイハツディーラーにディーラーオプションパーツの在庫があれば購入および装着は可能です。
重量税
ダイハツ・ミラココアの重量税は、車検が残っている中古車なら支払は無く、車検無しの中古車なら6,600円が必要になります。
自動車取得税
ダイハツ・ミラココアの自動車取得税ですが初年度登録から4年以上経過している中古車、もしくは取得価格が50万円以下では無税となります。中古車価格が1,400,000円の2018年式ミラココアXの場合、自動車取得税は以下になります。
1,400,000円×0.562(1年経過)=786,000円(取得価格)
786,000円×2%=15,736円
※中古車価格が1,400,000円でも2年経過すれば取得価格は50万円以下になりますので、ほとんどのダイハツ・ミラココアの中古車では自動車取得税はかからないことになります。
自賠責保険
ダイハツ・ミラココアは中古車での購入となりますので自賠責保険は、車検が残っている中古車なら0円、車検切れの中古車なら2年間分(25か月)の25,880円が必要となります。
リサイクル料金
リサイクル料金は、自動車を解体したあとに出たゴミをリサイクルもしくは廃棄するために必要な料金です。中古車であっても購入時に支払います。ダイハツ・ミラココアのリサイクル料金は8,010円~8,500円になります。
ディーラー代行手数料
ダイハツ・ミラココアの中古車をダイハツディーラーで購入する場合の代行手数料は、おおよそ30,000円前後になります。内訳は以下の内容になります。購入した中古車を自分で取りに行けば納車費用はカットすることができます。
- 登録費用
- 整備費用
- リサイクル法関連費用
- 納車費用
ダイハツ・ミラココアの壊れやすいところや注意するべき点
CVTの故障
ダイハツ・ミラココアのトランスミッションには「CVT」が採用されています。CVTとは「Continuously Variable Transmission」の頭文字をとったものです。日本語で「無段変速機」と呼ばれています。バイクではスクーターなどで使われている構造で、ギアを使わずプーリーとベルトで動力を伝えます。変速方法はプーリーの幅を変えてベルトの軌道直径を変えることで無段階に変速します。
メリット
ギアを使っている「オートマチックトランスミッション」にあるような変速ショックがありません。そのため発進から滑らかに加速してくれます。デメリットとしては、ベルトやプーリーの耐久性です。CVTが出始めた頃は耐久性を問題視されていましたが、近年では技術も進み耐久性は上がってきています。
起こりやすいトラブル
技術が進んだとはいえやはりトラブルの可能性はあります。CVTはギアのようにきっちり噛み合う仕組みではなく、ベルトでプーリーを回転させる仕組みのため消耗が進むと「すべり」が起こります。ベルトとプーリーの摩擦力が落ちるとすべりが起こりエンジンの動力をしっかりとタイヤに伝えられなくなります。こうなると思ったような加速や速度を得ることはできず、必要以上にアクセルを踏むため燃費も悪くなります。
さらに悪化すると摩擦力がなくなりベルトが空回りし車は動かなくなります。こうなってしまってからでは遅いため、もしアクセルを開けても加速がもたついたり加速に違和感を感じたら、すぐにCVTを点検してもらいましょう。もしCVTを修理するとなれば費用は10万円以上を覚悟しましょう。
まとめ
ダイハツ・ミラココアの1年間に必要な維持費をはじめ、購入金額や維持していく上での注意点についてお伝えしました。ダイハツ・ミラココアの中古車は安いものなら10万円以下からでも購入は可能です。しかし、そのような中古車は走行距離が多く故障やトラブルが起こり予期せぬ出費がかかる可能性があります。
購入後の維持費がかからないようにするには、予算の許すかきり走行距離が少なく程度の良いもので、できれば車検が残っているものを選ぶとよいでしょう。