どんなシーンにおいても活躍するCクラスワゴンは、その使い勝手の良さから絶大な支持を集めています。各グレードの維持費にはどのくらい差があるのでしょうか。
今回は、Cクラスワゴンの維持費についてご紹介します。
目次
Cクラスワゴンの特徴
Cクラスワゴンは、メルセデス・ベンツの屋台骨を支える存在と言っても良いかもしれません。メーカーのブランドイメージとしては、高級感が強い印象ですが、Cクラスワゴンは高級感に加え、親しみやすい使い勝手の良さがあります。
Cクラスからの派生モデルとして登場した1996年以降、新たなユーザーを取り込むことに成功しただけではなく、アットホームな高級感を体現するモデルとして、メルセデス・ベンツの中で重要な役割を担っています。
もともとCクラスも、メルセデス・ベンツを代表する人気車ですが、Cクラスワゴンはよりファミリー層に特化した印象もあります。基本性能はCクラスの特徴を持ちつつ、室内空間の広さや荷室の使い勝手など、ステーションワゴンとしての特性を存分に活かした良さがあります。
現行モデルでCクラスワゴンは4代目となりますが、現行モデルではボディシェルの約50%にアルミニウムが採用され、高剛性で軽量なボディに進化しました。
さらに上級グレードには、エアーサスペンションがCクラスワゴン史上初搭載され、より乗り心地も高まっています。
Cクラスワゴンの安全性能
Cクラスワゴンにおいて、無視できないポイントとして、先進的な安全性能が挙げられます。メルセデス・ベンツの次世代を見据えた車作りの中で、自動運転化へ繋がるヒントが随所に見られます。
Cクラスワゴンの先進安全機能であるレーダー・セーフティー・パッケージからは、最先端のテクノロジーを味わえるとともに、今まで感じたことのないような安心感に包まれます。
全車速対応の前車追従型クルーズコントロール機能や、車線逸脱を防ぐレーンキープアシスト、さらにレーダーとカメラによるステアリングアシスト機能など、自動運転のエッセンスを随所に感じることができます。
Cクラスワゴンはミドルクラスにカテゴライズされますが、安全性能に関してはクラス最高峰で、高級ミニバンや高級セダンにも一切引けを取らない仕様となっています。
Cクラスワゴンのボディサイズ
現行モデルのCクラスワゴンについて、ボディサイズをご紹介します。
- 全長:4.71m~4.73m
- 全幅:1.81m
- 全高:1.44m~1.46m
Cクラスワゴンは、モデルチェンジを経て全長が96mm長く、全幅も40mm大きく改良されています。元々の取り回しの良さはそのままに、室内空間の広さがさらにアップしています。
後部座席のゆとりはしっかり確保され、荷室もしっかり確保されています。さらにシートアレンジによって、荷室スペースを広げることも可能で、荷物を積む上で非常に頼もしい存在です。
Cクラスワゴンのエンジン性能
Cクラスワゴンには、下記のエンジンが採用されています。
- 1.5ℓ直列4気筒直噴エンジン+48V BSG
軽量でコンパクトなエンジンですが、モーター兼発電機のBSGが採用されたエンジンです。発進時も滑らかに立ち上がり、排気量以上のパワーを楽しめます。
- 2.0ℓ直噴ターボBlueTECエンジン
アルミニウム製クランクケースや、高効率の燃焼システムなど、最先端のディーゼルテクノロジーを結集したエンジンです。余裕をもたらす力強さと静粛性に優れ、長距離移動の際でもゆとりある車内空間を実現します。
- 1.6ℓ直噴ターボエンジン
優れた燃焼効率を実現する直噴システムで、ドライバーの意のままに操れる操作性と、高い環境性能を持つエンジンです。ストップ&ゴーが多い街中や高速道など、場所を選ばず力強い走りを体感できます。
Cクラスワゴンにかかる維持費は年間どのくらい?
Cクラスワゴンはいくら維持費がかかるのでしょうか。項目ごとにご紹介します。
税金
車を所有する際には、自動車税と自動車重量税の支払い義務が生じます。自動車税は毎年課税され、自動車重量税は新規登録時や車検の際に支払います。
自動車税
自動車税は毎年4月1日に課税され、排気量ごとに支払う税額が異なります。Cクラスワゴンは、グレードごとの排気量が1,496~1,949ccとなっています。
排気量は500cc増えるごとに適用される税額が変わり、Cクラスワゴンには年間34,500円~39,500円の税金が課されます。
重量税
自動車重量税は車重によって税率が決まりますが、こちらは500kgごとに適用される税額が異なります。Cクラスワゴンの車重は、1,550kg~1,750kgとなります。
適用される税率は1,500kg~2,000kgまでの範囲となるので、Cクラスワゴンの自動車重量税は、1年あたり16,400円の自動車重量税が適用されます。
保険
自動車に関する保険は、加入義務が生じる自賠責保険と、補償内容を自由に決められる任意保険の2種類があります。
自賠責保険
自賠責保険は、ナンバープレートの交付を受ける際に、必要です。自賠責保険料は、新車を購入する時と車検時に支払うのが原則となります。
自賠責保険はどの保険会社で契約しても、保険料と補償内容は変わりません。Cクラスワゴンの保険料は、自家用乗用自動車として使用する場合、下記になります。
- 12ヶ月:15,520円
- 13ヶ月:16,380円
- 24ヶ月:25,830円
- 25ヶ月:26,680円
- 36ヶ月:35,950円
- 37ヶ月:36,780円
任意保険
任期保険には、対人・対物の補償以外に、故障時のロードサービスなどの付帯サービスも提供されています。保険料や補償内容は幅広く、本当に必要なものを吟味する必要があります。
任意保険の保険料は、様々な要素によって決められるので、ユーザー一人一人に適用される金額は異なります。保険料を算出する主な要素として、下記が挙げられます。
- 車の安全性能
- 運転者の範囲
- 運転者の年齢
- 車種・型式・用途
- 登録年月
- 運転者の事故歴
- 付保台数(ノンフリート・フリート)
- 支払限度額
事故のリスクが少ないと判断されればされるほど、保険料は安くなります。その反面安全性能が充実していない古い車の場合は、保険料が高くなってしまう傾向にあります。
その他費用
Cクラスワゴンを使用する際に、税金や保険料以外に維持費として想定できる支出項目をご紹介します。
ガソリン代
Cクラスワゴンはガソリン車とディーゼル車がありますので、それぞれで燃費は異なります。公式のカタログ燃費を参考にすると、Cクラスワゴンのガソリン車は13.6km/L~14.1km/Lで、ディーゼル車は18.9km/Lとなっています。
現在のガソリン平均価格は、レギュラー143円・ハイオク154円・軽油が124円です。年間に10000km走行すると仮定して、Cクラスワゴンのガソリン車では約109,000~113,000円、ディーゼル車で約66,000円のガソリン代が発生する計算です。
あくまでカタログ燃費なので参考値ですが、長距離を走るユーザーであれば、ディーゼル車のコストパフォーマンスを存分に体感できるでしょう。
駐車場代
自宅に駐車スペースがない場合や賃貸マンションなどでは、毎月の駐車場代が発生することも想定されます。全国47都道府県の、月極駐車場の平均相場は月額8,288円となりますが、この平均価格であれば、年間100,000円程度が駐車場代としてかかります。
Cクラスワゴンは平均的な機械式駐車場でも問題ないサイズ感ですが、都市部では規格より小さめに設計されている駐車場もあるため、注意が必要です。
車検代
車検代は、法定費用・部品交換費用・車検基本費用という内訳で、構成されます。まず法定費用は、先にご紹介した自動車重量税と自賠責保険が挙げられ、印紙代1,800円も含まれます。
また、車検基本費用も、定期点検料・検査料・代行手数料などの内訳から構成されます。Cクラスワゴンは、平均で約60,000円となるようです。
そして部品交換費用ですが、タイヤ・オイル・バッテリー・ブレーキパットなどの消耗品に加え、法定基準を満たさない状態の箇所があれば、部品交換が必要な場合もあります。
部品交換費用は流動的ではありますが、Cクラスワゴンの車検代として、総額150,000円程度が考えられます。
Cクラスワゴン購入時にかかる費用は?
Cクラスワゴンを購入する際にも様々な項目があります。
車体価格
Cクラスワゴンの車体価格は、現行モデルで4,790,000円〜6,130,000円となっています。ガソリン車の基本モデルが最も安く、メルセデス・ベンツ独自の四輪駆動4MATICを搭載したグレードが最も高くなっています。
オプション
オプション費用は、車体価格の5%~10%程度が平均的な相場と言われます。Cクラスワゴンの場合は、Cクラスでは標準装備されていないオプション品が搭載されているグレードもあり、そのぶん車体価格が高くなっています。
自動車重量税
Cクラスの自動車重量税は、新車購入時には3年間有効で49,200円となります。
自動車取得税
自動車取得税は、購入時に課せられる税金です。取得価格(税抜き車体価格×0.9)の3%が税額となります。
自賠責保険
陸運局でCクラスワゴンを新規登録する際に、自賠責保険の加入が必要になりますCクラスワゴンの自賠責保険は、37ヶ月契約で36,780円となります。
リサイクル料金
リサイクル料金は、廃車時の処理費用を前払いする形となります。シュレッダーダスト・エアバック・フロン類などをリサイクルする際には、廃車時の所有者が負担をします。
現行モデルのCクラスワゴンでは、20,690円~23,430円のリサイクル料金が発生します。
ディーラー代行手数料
新車の購入・手続きを行う際に、ディーラーに委託する場合には手数料が発生します。主に、納車費用・検査登録代行費用・車庫証明書(印紙代)・下取り車手続き代行費用などが挙げられます。
自分で手続きを行う場合には、代行手数料は不要です。
壊れやすいところや注意するべき点
Cクラスワゴンは、Cクラスと基本的なプラットフォーマが共有されているため、下記のような不具合が懸念されます。
- ハンドル操作や段差を越える際に異音(W203型)
- センターコンソール付近から異音(W204型)
- 指示側と逆のウィンカーが点灯(Cクラスワゴン)
- ラジエーターからオイル漏れ
- エアコンの不調(匂い・動作不良)
- 電気制御ユニット不具合
- ECUのカムシャフトセンサー取付部からオイル漏れ
Cクラスワゴンのユーザーレビューをチェックすると、オイル漏れが特に多く報告されています。どこからオイル漏れしているかによって、修理費用は変わってきますが、定期的な点検時に消耗品は細かく交換するなどして、対策を行いましょう。
まとめ
今回は、 Cクラスワゴンの維持費についてご紹介しました。比較的ファミリー層がユーザーに多い印象のあるCクラスワゴンですが、メルセデス・ベンツの中では、現実的な維持費という印象です。
決して安い維持費とは言えませんが、長く所有できる車だと言えるでしょう。