マークXはトヨタのミドルクラスセダンとして人気の車種です。最近ではだんだんとみられなくなっている後輪駆動レイアウト採用車であることも注目の的でしょう。そんなマークXの年間維持費はどのくらいでしょうか。税金や保険を中心に1年間にかかる費用を計算してみましょう。
目次
マークXの特徴
マークXはトヨタセダン車として未知なる目標と名声を求める車です。走行性能・室内環境・エクステリアデザインすべてにおいて完璧を目指しています。実用性がありながら非日常的な高級感を持ち合わせているマークXの主な魅力は次の3つです。
- Toyota Safety Sence Pが標準整備されているのにコスパ優秀
- 実用性+スポーティな雰囲気を感じられるインテリアデザイン
- スポーツセダンならではの走行性能+10,00㎞/L以上の燃費性能
マークXは高速運転中のコーナー安定走行ができる安全性能に長けたセダン車です。ただ安全なだけでなく乗り心地が良いだけでもなく、見た目がおしゃれなだけでもないすべての面でバランスのとれた車マニアの目には非常に魅力的な車となっています。
マークXの基本スペック
- 新車価格:265.7~513万円
- サイズ:全長4.73m~4.81m×全幅1.8m×全高1.42m~1.45m
- エンジン駆動方式:FR
- エンジン排気量:2499/3456㏄
- 燃費:10.00~11.80㎞/L
マークXでかかる維持費は年間どのくらい?
マークXを維持するためには1年間でどのくらいの費用が掛かるのでしょうか。
税金
維持費の中で最も重要な費用が税金です。
自動車税
自動車税は車の車種や系統にかかわりなく、毎年4月1日時点で車の所有者が支払わなければならない税金です。自動車税はエンジン排気量によって額が決まっています。マークXのエンジン排気量は3456㏄ですので、自動車税は3000㏄超3500㏄以下の枠に入ります。
マークXの自動車税は58,000円となります。自動車税はエコカー減税対象車であれば免税となる場合もありますが、マークXには減税対象グレードは存在しないため自動車税の節約は期待できないでしょう。
重量税
続いて、車の所有者が支払わなければならない税金は自動車重量税です。自動車重量税は自動車の区分と重量によって分けられています。マークXの重量は1,510~1,570kgとなっていますので、1.5t超2t以下の車に定められている重量税を支払わなければなりません。
マークXの自動車重量税は次の通りになります。
新車登録後~13年 | 13年経過 | 18年経過 | |
1年自家用 | 16,400円 | 22,800円 | 25,200円 |
2年自家用 | 32,800円 | 45,600円 | 50,400円 |
3年自家用(新車新規登録時) | 49,200円 | ー | ー |
自動車重量税は税金告知が書面で行われるなどの面倒な手続きはありません。車検の時に車検費用の一部として払うことになっています。ですから、新車購入時には3年後の車検までの3年自家用、その後は2年自家用の費用を支払っていきます。年間維持費として計算するには1年自家用の16,400円を基本にすると良いでしょう。
保険
税金の次に重要度の高い維持費が保険です。
自賠責保険
自賠責保険は加入が強制される保険です。車を所有しているすべての人に加入が義務付けられています。自賠責保険に加入していない車、保険料を支払っていない車は公道を走行することが法律的に許されていません。
自賠責保険は4種類の車種系統と保険契約期間によって決められています。マークXの車種系統は普通乗用車ですので自賠責保険料は次のようになります。
契約期間 | 12カ月 | 13カ月 | 24カ月 | 25カ月 | 36カ月 | 37カ月 |
契約金額 | 15,520円 | 16,380円 | 25,830円 | 26,680円 | 35,950円 | 36,780円 |
自賠責保険の継続加入の際は1カ月余分に支払わなければならないため、13カ月・25カ月・37カ月の契約期間が存在しています。自賠責保険は新車購入時から3年後、2年ごとの車検時に支払うものです。そのため1年間の維持費として計算するのは12カ月の15,520円ですが、実際に車検時に支払うのは25,830円~となります。
任意保険
強制保険ではないものの車の所有者が加入するべき保険はほかにもあります。任意保険は自賠責保険では保障されていない車や公共物に対する賠償を行うことができます。任意保険は料金の幅が広く年齢や車種、走行距離などによって決められます。
また、形式別料率クラスによって任意保険の料金は異なります。形式別料率クラスとは車の形式ごとの事故実績にもとづいて4つの項目で9段階評価されているものです。これまで保険金支払いが必要となる事故の回数が少ないほど評価は小さくなり、料率クラスの数字が小さいほど保険料が安くなりますので、購入時の参考にできます。また、セルフで保険料を計算する際に役立つマークXの料率クラスを表で簡単にご紹介しましょう。
対人賠償責任保険 | 対物賠償責任保険 | 搭乗者傷害保険 | 車両保険 | |
GRX120 | 4 | 4 | 4 | 6 |
GRX121 | 5 | 5 | 2 | 5 |
GRX125 | 4 | 5 | 4 | 6 |
GRX130 | 4 | 4 | 4 | 6 |
GRX133 | 6 | 5 | 4 | 5 |
GRX135 | 4 | 4 | 4 | 6 |
この表で示されている料率クラスは、保険始期が2019年1月1日から2019年12月31日のものに限定されます。
価格.comのサイト情報には様々な年代、年式、グレードによる任意保険の見積もり情報が掲載されています。その情報によると101件の見積もりをもとに、マークXの任意保険料最安額は16,520円、最高額は110,000円となっています。
では、マークXの保険料見積もりを様々な年齢、グレード、走行距離から簡単に表でご紹介しましょう。
車両保険クラス | 年間走行距離 | 免許 | 等級 | 運転者年齢 | 保険料 |
一般 | 5,000㎞ | ブルー | 17 | 40 | 60,000円 |
一般 | 7,000㎞ | ブルー | 20 | 52 | 62,000円 |
一般 | 5,000㎞ | ゴールド | 20 | 66 | 55,040円 |
一般 | 5,000㎞ | ゴールド | 19 | 61 | 64,000円 |
一般 | 3,000㎞ | ゴールド | 20 | 76 | 58,000円 |
その他費用
保険や税金など重要な法律にかかわる費用以外にも1年間に生じる維持費があります。
ガソリン代
車を動かすためにはガソリンが必要です。現在、全国平均のレギュラー価格は144.8円、ハイオク価格は155.5円となっています。(2019年5月現在)では、1つの例として実燃費約9㎞/Lの<マークXGRX130>を年間10,000㎞走らせるにはどのくらいの費用が必要なのでしょうか。
10,000㎞走行するためには約1111Lが必要です。
≪レギュラーの場合≫
約1,111L×144.8円=160,872円(約160,000円)
≪ハイオクの場合≫
約1,111L×155.5.円=172,760円(約172,000円)
マークXを年間10,000㎞走らせるためには、ガソリン代として約160,000~175,000円の維持費が必要です。もちろん、どこでガソリンを入れるかや支払方法によっては費用を節約させることもできます。
駐車場代
駐車場を必要とする方は、年間維持費の中に駐車場代も含めましょう。月極駐車場は全国平均で月8,000円が必要です。そのため、年間で必要な駐車場代は次のようになります。
約8,000円×12カ月=約96,000円(更新料が必要なところもあります。)
車検代
車検とは、正式名称<自動車検査登録制度>と呼びます。法令を守って車を安全に維持するためには車検を受けることが必ず必要です。車検の際には定期検査や整備、法定費用の支払いなどの様々な手続きが関係しています。
マークXの車検代は次のように予想できます。
自動車重量税 | 32,800円~ |
自賠責保険料 | 25,830円~ |
印紙代 | 1,100円~ |
車検整備費用 | 5,000円~ |
車検代行料 | 20,000円~ |
消費税 | 2,000円~ |
車検費用合計 | 86,730円~ |
車検は新車購入後3年目、または2年ごとに受けなければなりません。ですから、年間維持費には86,730円の3分の1(約29,000円)または2分の1(44,000円)を計算すると良いでしょう。
車検費用は最低90,000円程度かかるということになりますが、加えて修理や整備、部品交換などによっては+100,000円ほどかかることがありますので、毎年+30,000円ずつ年間維持費に加えておくと安心でしょう。
マークXの購入時にかかる費用は?
マークXを新車購入するときにはどのような費用がかかるのでしょうか。
車体価格
マークXの車体価格はグレードによって次のように異なります。
- 250S“Final Edition”:3,331,800円
- 350RDS:3,850,200円
- 250RDS:3,434,400円
- 250S:3,207,600円
- 250G:2,916,000円
- 250G“F package”:2,656,800円
オプション
新車購入する際には車両本体にさまざまなアクセサリを付けることができます。さらに便利におしゃれに車を維持していくためにオプション購入する方は少なくありません。参考までにいくつかのオプション価格をご紹介します。
スライド電動ムーンルーフ | 108,000円 |
本革シート | 180,900円~ |
LEDスタイリッシュビーム | 45,360円 |
サイドプロテクションモール | 32,400円 |
自動車重量税
マークXを新車購入するときに必要な自動車重量税は3年自家用プランとなります。ですから、自動車重量税は49,200円です。
自動車取得税
自動車取得税はグレード別に設定されています。トヨタ公式サイトで発表されている情報を表の形式でわかりやすくご紹介します。
グレード | 自動車取得税 |
250G Fパッケージ | 66,400円 |
250G Four Fパッケージ | 72,500円 |
250G | 72,900円 |
250G Four | 79,000円 |
250S | 80,100円 |
250RDS | 85,800円 |
250S Four | 86,300円 |
自賠責保険
新車購入時には、これから車を所有する人が3年後の車検まで安全に法律にのっとって車を維持できるように自賠責保険に加入しなければなりません。ですから、マークX新車購入時の自賠責保険は36,780円です。
リサイクル料金
新車購入時にはリサイクル料金を支払う必要があります。トヨタが公式に定めているマークXのリサイクル料金は次の通りです。
- GRX130系(2009年形式):11,400~13,910円
- GRX120系(2004年形式):12,690~13,290
さらに、新車登録時には+420円が必要となります。
ディーラー代行手数料
購入時にかかる費用の中で最も節約できる部分がディーラー代行手数料です。ディーラー代行手数料には次のようなものがあります。
- 納車費用:10,000円~
- 検査登録代行費用:15,000円~
- 車庫証明代行費用:5,000円~
- 下取り車手続き代行費用:5,000円~
- 下取り査定量:0円~
自分でできることなのに楽をしようとディーラーに代行してもらうと最低でも約30,000円の追加料金がかかります。車を購入する人自身がディーラーまで足を運ぶことや、新車登録を自分できちんと行うことによって購入時の費用を節約できるでしょう。
壊れやすいところや注意するべき点
マークXを維持していくうえで必要なお金は税金や保険、ガソリン代や車検費用だけに限りません。急に費用が必要になるのが修理時です。突然マークXの調子が悪くなるとドライブを楽しむどころか安全な走行さえおぼつきません。マークXの注意点をご紹介しましょう。
エアコン
マークXにありがちな故障事例の一つがエアコンプレッサーの故障です。夏や冬などエアコンを多用するときに故障してしまうとストレスの度合いは計り知れません。エアコンプレッサーの修理費用は100,000円~となっています。
マークXの年式が古いほど修理費用は高くなる傾向にありますので、買い替えを検討したほうが良いケースもあります。マークXを長く維持していきたいのであればエアコンぷれさーの修理費用も維持費に計算しておくといいでしょう。
エンジン
マークXのエンジンからカラカラという異音がするという相談事例もよく耳にします。エンジンの異音はVVTの故障前段階といわれていますので、修理には交換費用がかかります。
オイルコントロールバルブやオイルホースなどの交換がエンジンの異音をなくすために必要な修理となりますので、修理費用は約30,000円~です。修理費用としては安いのですが、再発しやすい壊れやすい部分ですので注意しておくべきです。
まとめ
マークXは20代から40代の男性に特に人気のあるトヨタのミドルセダン車です。高級感・スポーティ・実用性など様々な面で完璧を求める未来的な車として人気があります。
マークXの魅力を最大限に実感するためにも正確な年間維持費を知って賢くお金をやりくりていきましょう。