金額参考URL
https://www.carhoken-tokoton.com/main/nenrei-jyoukenbetu.html
自動車保険は、車種や等級、特約の有無など条件によってかなり値段に幅のある保険です。軽自動車は安く、大きなワゴンや外国からの輸入車は高くなるなど、平均相場を出すのが難しいのが自動車保険ですが、運転する人の年齢によっても保険料の差が大きい保険です。免許を取ったばかりの若い年代は高く、30代~50代が一番安くなります。
この記事では年齢別のおおまかな相場や、保険料をできるだけ安くする方法を解説します。
目次
自動車保険の相場の出し方
自動車保険の保険料は、人それぞれのライフスタイルの違いや何に重きを置くかによって全く変わってきます。
例えば初めて運転免許を取り新車を購入したばかりであれば、万が一の事故を考えて保険料は高くなっても補償の大きいものを選ぶかもしれません。また社会人になったばかりで中古車であれば、補償は少なくても保険料が安ければいい、と考えるかもしれません。
契約者が事故を起こした場合には、保険会社が保険料を支払うことになるので、保険会社は事故を起こす危険が高い人には高い保険料を、事故を起こす危険が低い人には低い保険料を設定しています。
保険料を計算する
保険料は、【ノンフリート等級】【運転免許証の色】【運転者の年齢】【運転者の範囲】【事故有係数適用期間】【用途】【車種・型式】など、いろいろな要因から算出されます。
運転者の年齢
運転者の年齢は、【運転者の年齢は、【全年齢】から【21歳以上】【26歳以上】【30歳以上】【35歳以上】などに分かれていて、運転歴が浅く事故を起こすリスクが高い人が多い20代では保険料が高く、運転になれてきて運転技術が高くなる30代、40代は保険料が安くなります。事故のリスクが高くなる高齢者は、保険料が高くなります。年齢条件を満たさない人が運転をして事故に遭った時には、保険料は支払われませんので注意しましょう。
家族で車を共有する場合には、一番若いドライバーの年齢に合わせる必要があります。
車種・型式
自動車保険には「型式別料率クラス」というものがあり、車の車種や型式によって保険料は変わります。過去に事故が多く、保険料の請求が多かった車種の保険料は他の車種よりも保険料が割高になります。軽自動車の保険料は安く、普通車、ハイブリット、ワゴンと保険料は上がっていき、スポーツカーや外国車などは軽自動車とは比べ物にならないくらい高くなります。
「型式別料率クラス」とは、軽自動車で1~3、普通自動車で1~17まで段階分けされており、数字が大きくなるほど保険料が高くなります。料率クラスは4つの補償種類(対人賠償保険、対物賠償保険、搭乗者傷害保険、車両保険)ごとに決定されます。
具体的な例を見てみましょう。例えば、軽自動車で一番人気の「ホンダ・N-BOX」の場合は、4つの補償の種類を先ほど紹介した順番で表すと「1・1・2・3」で、車両保険は一番高い両立クラスとなります。
普通車の場合、「トヨタ・プリウス」で「3・6・6・8」ですが、スポーツカーの「トヨタ・スープラ」になると「7・7・7・13」です。スポーツカーは普通のセダンなどに比べて事故の確率が高く、車両価格も高いため料率クラスがとても高くなります。
使用目的
車の使用目的によっても、事故に遭うリスクは変わってきます。通常は【業務使用】【通勤・通学】【日常・レジャー】で設定している保険会社がほとんどです。
ちなみに保険料が安い順は、【日常・レジャー】【通勤・通学】【業務使用】の順番です。車を走らせる機会が多く、長い時間や距離を走るほど事故に遭うリスクが高くなるので、保険料が高くなるわけです。また保険料を安くしようとして、実際の使用目的と違う申告をすると、補償してもらえなくなりますので気を付けましょう。
走行距離
走行距離が多くなるほど、事故に遭う確率は高くなります。そのため、走行距離によって車の保険料は変動します。当然ですが、走行距離が多いほど車の保険料は高くなります。保険会社によって多少の違いはありますが、走行距離の区分は一番短い距離で3,000km以下で、そこから2,000~3,000km刻みで20,000km以上まで7~8区分に分けられています。
実際の走行距離は、トリップメーターでも走行距離は計れますが、ドライバーが任意にリセットすることができるので、リセットできない「オドメーター」を使います。保険の開始日の走行距離と終了日の走行距離を差し引いて走行距離を算出します。
等級
いわゆる【ノンフリート等級】と呼ばれるもので、1等級から20等級に分かれ、それぞれに割引率・割増率が違います。前契約の有無や事故歴の有無などによって等級が変わりますが、一番初めに自動車保険を契約する時には6等級から始まります。事故を起こさなければ、次の年の契約のときには等級がひとつ上がります。等級の数字が大きいほど、割引率は大きくなります。
保険会社ごとに違う
自動車保険を取り扱う保険会社はたくさんありますが、保険会社ごとに設定料金に差があります。同じ条件であれば、補償の中身はほぼ変わらないはずなのに、なぜ保険料に差が出てきてしまうのでしょうか?
保険料には、【純保険料】と【付加保険料】という2つがあります。純保険料は、万が一の事故の際に保険会社が契約者に支払う保険料に充てられます。それに対して、付加保険料は、保険会社の運営のための経費など、つまり保険会社の利益となるものです。同じ内容の保険なのに、保険会社ごとに料金が違うのはそのためです。
今は通販型の自動車保険もいろいろありますが、代理店型のように実店舗を持って運営している会社だと、店舗にかかる経費などが通販型に比べて多くなります。そのため、通販型の自動車保険の方が代理店型の保険会社よりも保険料が安くなるのです。
保険料金計算ツールを利用
自動車保険料は、各保険会社のウェブサイトで調べることができます。ウェブサイトにある保険料金計算ツールで、年齢や車種、使用目的などの必要項目を入力すると、大体の保険料を知ることができます。
計算するには、入力項目を確認するために車検証・運転免許証・年間走行距離と現在のオドメーターの値・前年の自動車保険証(初めて契約する時は必要ありません)が必要になりますので、準備しましょう。
20歳以下の自動車保険料相場
20歳以下の自動車保険料相場は、全年齢の中で一番高くなります。18歳から運転免許を取ることができるので、20歳以下というのはほとんどの人が運転免許を取得したばかりの初心者か、運転歴の浅いドライバーということになります。運転技術も高くなく、無茶な運転をする人も多いので、大きな事故のリスクが高い年代と言えます。
年間平均約11万~30万円
20歳以下の自動車保険料の相場は、平均で年間約11万~30万円です。軽自動車で車両保険がなければ約11万円、SUVでエコノミー契約だと約32万円です。高級車の車両保険が一般タイプになると、なんと約60万円になります。免許を取ったばかりでの高い保険料の支払いは大きな負担になると思いますが、年齢は変えられませんので仕方がないでしょう。
安くする方法
20歳以下の自動車保険料は非常に高いのですが、工夫をすれば安くすることも可能です。もともと保険料の安い共済や、通販型の自動車保険を利用するという方法もありますが、多少安くなる程度です。
もう少し大幅に安くするには、【家族の保険等級を引き継ぐ】【家族の保険に入れてもらう】という方法があります。
家族で長い期間車に乗っている人がいれば、その保険を譲ってもらい、等級を引き継ぐということができます。たとえば、親が10年間無事故で自動車保険に加入している場合は、16等級になっているはずなので、それを子どもに引き継ぎます。そうすると、引き継いだ子どもは16等級で契約することができるので、保険料が安くなります。
譲ってしまった親はどうするかというと、セカンドカー割引を利用して7等級から加入できますので、20歳以下の子どもが6等級で新規加入するよりも大幅に保険料を抑えることができます。
セカンドカー割引には、1台目と2台目の車両それぞれに適用条件が4つずつあります。
1台目の適用条件は、等級が11等級以上であること・自家用8種車であること・個人所有であること・記名被保険者が個人であること(法人はダメ)です。
2台目の適用条件は、初めて自動車保険を契約する車であること・自家用8車種であること・個人所有で所有者が1台目と同じかその配偶者もしくは同居の家族であること・記名被保険者が1台目と同じかその配偶者もしくは同居の家族であること、です。
子どもが新しく車を購入しないで親の車を共同で使うような場合は、親の保険を家族限定や全年齢対象に変更してもらうという方法も可能です。親の保険料は上がりますが、子どもが新しく自動車保険に加入するよりはずっと安くなります。
21~25歳の自動車保険料相場
年齢の条件が21歳以上になると、20歳以下に比べると保険料はかなり下がります。運転歴も数年になり、運転技術が向上して事故が減るためです。
年間平均約8万円~20万円
21~25歳の自動車保険料相場は、平均で年間約8万円~20万円です。軽自動車で車両保険なしの場合は約5万5千円、SUVでエコノミー契約の場合は約15万円です。一番高いのは高級車の車両保険が一般タイプで、約30万円にもなります。
安くする方法
保険の年齢条件を【21歳以上】にすると20歳以下よりも安くなるとはいえ、それでもまだ負担は大きいです。この年代の人が自動車保険料を安くするには、20歳以下の場合と同じく家族の等級を譲ってもらうか、家族の保険に入れてもらうことです。
過去5年間に無事故・無違反の場合は、次回の免許更新時にゴールド免許(優良運転者免許証)になります。自動車保険では、ゴールド免許割引をしているところが多く、保険料がおよそ10%安くなりますので、安全運転をして保険料を安くしましょう。
また、当然ですが事故を起こして保険を利用すると、保険料が上がります。以前は、事故を起こした場合は次の年の等級が下がるだけでしたが、現在は【事故有係数】というものがあり、等級が下がるだけでなく事故有係数も適用されてしまい、保険料がとても高くなります。
事故によって3等級ダウン事故、1等級ダウン事故というのがあり、【事故あり係数適用期間】は、3等級ダウンの事故の場合は翌年から3年間、1等級ダウンの事故の場合は翌年1年間の保険料が割り増しになります。
26歳~29歳の自動車保険料相場
年齢が26歳以上の自動車保険はさらに安くなります。補償内容が同じ保険を契約するのにも、20歳以下の全年齢補償の場合と比べると保険料が半額近くになることもあります。
年間平均約4万~15万円
26歳~29歳の自動車保険料相場は、平均で年間約4万~15万円です。軽自動車で車両保険なしの場合は約3万5千円、SUVでエコノミー契約の場合は約9万6千円です。一番高いのは高級車の車両保険が一般タイプで、約18万円になります。
安くする方法
自動車保険の中でも大きなウエイトを占めるのが、【車両保険】です。車両保険とは、事故を起こした時に自分の車に対する修理費が出るかどうかの補償です。
車両保険には【一般条件】と【車対車】があり、自分で電柱やガードレールなどにぶつけて破損した場合や、飛び石や盗難などにも適用できる一般条件は保険料が高くなります。
車対車は、一般的にはエコノミーと呼ばれることが多いですが、その名の通り車と車の事故の場合のみ適用されます。車同士でぶつかって、相手の保険ではこちらの車の修理費まで補償されない場合などに利用できます。
車両保険には、最高でいくらまで補償されるかの上限を決める車両保険金額と、いくらまでは自分で出すという自己負担金額を決める免責金額というのがあり、その金額設定によっても保険料が変わります。車両保険金額が高くなれば保険料も高くなり、免責金額が高くなれば保険料は安くなります。
車両保険は、付けないで自動車保険に加入することも可能で、付けなければもちろん保険料は安くなります。しかし、事故を起こした場合は車の修理代はすべて自己負担になるので、新車で購入した車や高級車の場合はつけることをおすすめします。最初は軽自動車の中古車で練習というつもりであれば、割り切って車両保険なしというのでも良いかもしれませんが、良く考えてみてください。
30代の自動車保険料相場
30代は、運転にも慣れてきて安全運転を心がける人の割合が多くなり事故率も下がるので、保険料がさらに安くなってきます。
平均約4万~13万円
30代の自動車保険料相場は、平均で約4万~13万円とかなりリーズナブルな価格帯になってきます。軽自動車で車両保険なしの場合は約4万円、SUVでエコノミー契約の場合は約9万円です。一番高いのは高級車の車両保険が一般タイプで、約17万円になります。
安くする方法
自動車保険は、運転者の限定条件で保険料が安くなります。運転者限定には、【本人限定】【本人・配偶者限定】【家族限定】【限定なし】の4種類があり、限定が狭くなればなるほど保険料は下がります。
運転者限定条件で気を付けたいのは、自動車保険はその車に対する補償なので、家族や親戚が運転する可能性がある場合はよく考えて条件をつける必要があります。本人限定にすると、配偶者が運転していた場合の事故は補償されませんし、家族限定の場合は同居している家族以外は補償されなくなりますので、独立して別居している自分の子どもが帰省時に車に乗って事故を起こした場合は補償されません。
また、本人限定の場合は関係ありませんが、本人・配偶者限定にする場合には、配偶者の年齢にも気を付けなければいけません。年齢の限定は、車を運転する一番若い人に合わせなければいけません。
たとえば、自分が30歳でも配偶者が29歳という場合は、30歳以上の年齢条件が適用されなくなります。その場合は、年齢条件を26歳以上にするか、運転者の限定を本人限定にするかのどちらかにする必要があります。
40代~50代の自動車保険料相場
40代~50代は、運転に慣れてきているのはもちろん、家庭を持っている人や社会的立場のある人が多いことから、事故を起こさないように安全運転を心がける人が多くなり、もっとも事故率が低いので、保険料が一番安くなります。
平均約3万~10万円
40代~50代の自動車保険料相場は、平均で約3万~10万円ともっとも保険料が安くなります。軽自動車で車両保険なしの場合は約3万円、SUVでエコノミー契約の場合は約6万円です。一番高いのは高級車の車両保険が一般タイプで、約13万円になります。
安くする方法
保険会社によっては40代~50代に特化し、1歳きざみの保険料体系にすることで、さらに保険料を安くしています。そして車の保険には、「契約走行距離区分」と「使用目的」の選択で保険料を安くすることも可能です。
契約走行距離区分は、年間の走行距離を事前に保険会社に申告して、それに応じた保険料を支払って契約するものです。走行距離が少ないほど保険料は安くなります。もし、事前に申告していた走行距離を超えてしまった場合でも、補償には影響ありません。ただし、超えてしまった分の保険料は追加で支払う必要があります。
使用目的には、「日常・レジャー」「通勤・通学」「業務使用」の3つがあり、保険を掛ける車は、どの使用目的になるのかを選択します。
「日常・レジャー」は年間走行距離が、3,000~10,000km以下で日常生活に使用する場合、「通勤・通学」は、10,000~15,000km以下で、月15日以上通勤・通学に使用する場合、「業務使用」は、10,000km超で、月15日以上業務に使用する場合になります。
保険料の安い順番は、「日常・レジャー」「通勤・通学」「業務使用」の順番です。条件によって金額の差は変わってきますが、「日常・レジャー」と「業務使用」の年間保険料を比較すると、3~6万円ほどの差が出ます。
まとめ
自動車保険は年齢によって、保険料にかなりの差が出ることがわかりました。年齢が低いほど、事故を起こすリスクが高くなるので保険料も高くなります。40代~50代が一番保険料が安くなり、60歳以上になるとまた事故のリスクが高まるので保険料が上がります。
自動車保険料を安くするには、通販型の自動車保険に加入したり、車両保険を自己負担の多いエコノミーにするなどの方法があります。また、免許を取ったばかりの若い世代なら、親の保険を譲ってもらって等級の高いところから契約したり、セカンドカー保険を利用したりすることで保険料を抑えることができます。
他に保険料を安くする方法は、保険料を一括で支払うという方法もあります。保険料は、月払いで毎月支払うのが一番高くなります。1年分をまとめて支払う人は多いですが、保険会社によっては2年分、3年分とまとめて支払うと大きく割引になるところもありますので、検討してみてはいかがでしょうか。
万が一の事故を考えると必要な自動車保険ですが、工夫をして保険料を抑えることができますので、ぜひ参考にしてください。