車の運転には必須の自動車保険ですが、さまざまな会社でたくさんの商品が提供されているため、どれを選べばいいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
保険会社の一括見積やランキングサイトなどの情報を見ても、どれがお得なのかいまいちピンとこないという声もよく見かけます。
そこで、今回は自動車保険のランキングの見方や、各社のおすすめポイントなどを紹介します。
目次
自動車保険ランキングの見方
インターネットで自動車保険について検索すると、保険会社各社を比較したランキングを見かけることがあると思います。
こうしたランキングサイトはお得な自動車保険を探す時の参考になるので便利です。しかし、保険に関する知識がなく、そもそもランキングの見方がわからないという方も多いでしょう。
自動車保険のランキングを見る際、注目しておきたい点についてまとめました。ここさえ抑えておけば、自分に合ったお得な保険を見つけられるでしょう。
保険料部門に注目
自動車保険の契約をするにあたり、やっぱり気になるのは保険料です。保険にかかるコストはできるだけ抑えたいという方は、保険料の項目が要チェックです。
保険料をチェックする際、とにかく安い金額のところを選びたいと考えがちですが、単純に値段の安さだけで比較するのは失敗の元です。
Aの保険会社に比べてBの保険会社が安かったとしても、補償内容の手厚さはAの方がお得というケースはよくあります。
保険料の項目で比較するなら、補償内容が似ている商品を選ぶようにしないと、正確に比べることができません。
満足度は鵜のみにしない
保険会社の比較でよく目にするのが「満足度」という項目です。しかし、ランキング上で満足度が高いからと言って、安易にそれを信用するのはおすすめできません。
満足度というのは基本的に匿名のインターネットアンケートを元に集計されています。必然的に、普段からインターネットを活用している層が回答することが多いため、結果が偏ってしまうのです。
インターネットが普及してきたといっても、年代等によってネットを活用している割合や時間にバラツキがあります。
そのため、ネットを中心に集計したランキング結果には偏りがあるということは頭に入れておいたほうが良さそうです。
満足度というのも漠然としたものなので、あくまで参考程度に見ておくのがおすすめです。少なくとも、満足度が高いからという理由を第一にして選ぶのは避けた方が無難です。
自動車保険ランキング上位チューリッヒ
ランキングの常連といえば、CMでもおなじみのチューリッヒです。チューリッヒの自動車保険は、どういった点が支持されているのでしょうか。
チューリッヒの自動車保険
チューリッヒはスイスに拠点を置く外資系の保険会社です。
外資系企業は国内企業に比べて信頼度や事故対応などのサービス品質が低いというイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、基本的に大きな違いはなく、チューリッヒはそんな負のイメージを払しょくするため、サービス向上に力を入れています。
対人・対物賠償保険と人身傷害保険という基本の保証に加え、搭乗者傷害保険も含まれている補償の手厚さはチューリッヒならではです。
また、事故対応にも力を入れており、24時間365日のヘルプデスクの設置や、事故対応のスペシャリストなど、独自のシステムを採用しています。
さらに保険金支払いをスピーディーにするための新システムも導入し、契約者がストレスなく補償を受けられるような対応を心がけています。
このように安心して契約できるサービスを提供しているのがチューリッヒの強みです。
各種サービス
チューリッヒの各種サービスの中でも、特にロードサービスは非常に評価が高いです。
たとえば、車が動かなくなった場合のレッカー対応が、他社の場合は30kmから50kmが一般的なところ、チューリッヒは100kmまで無料対応できます。
さらに応急処置作業も、通常30分が相場のところ、無制限で作業が可能という充実ぶりです。
また、ペットがいる場合の宿泊費や交通費、ペットシッター対応の補償などもあり、ペットがいる方にとっては充実のサービスが人気です。
自動車保険ランキング上位セゾン
ランキング上位で人気のセゾンは、正式名称をセゾン自動車火災保険といいます。
保有契約件数が70万件を突破した、SOMPOホールディングスの損害保険会社です。
セゾンの自動車保険
セゾンの代表的な自動車保険として、40代や50代の保険料がお得になる「おとなの自動車保険」という商品が好評です。
保険料を節約したい、年齢に合わせて保険料を見直したいという層に人気を博しています。
また、補償内容も必要に応じて細かく組み立てられるため、自分の状況に合わせたオーダーメイド感覚のプランに加入できる点も魅力です。
一般的な保険会社はロードサービスが必ずついていますが、セゾンの場合はロードサービスを外して保険料を抑えることもできます。
とはいえ、補償内容は非常に手厚く、節約型のプランでもしっかりした対応が受けられると評判です。
保険料を無駄なく抑えつつ、きちんとした補償を受けたいという方にはぴったりの保険と言えるでしょう。
ただし、ターゲット層が40歳以上であるぶん、若年層にとってはあまりお得さを感じないのがデメリットです。
年齢に合わせた乗換え先としてはおすすめですが、利用者の中に10代、20代前半の方がいる場合は、他の保険会社の方がお得になるケースが多い可能性があります。
各種サービス
セゾンならではのサービスとして、警備会社のALSOKによる現場急行サービスが挙げられます。
同様のサービスを導入しているところも増えてきましたが、ダイレクト型保険業界でこのサービスを導入したのはセゾンが先駆けです。
しかも、現場急行サービスは特約ではないため、全契約者が利用できます。また、スマホアプリと連動した事故通報サービスもあり、いざという時の迅速な事故対応には定評があります。
また、もう一つ注目したいサービスが車両新価特約というものです。
これは、新車で購入されたお車が全損や修理費が新車価格相当額の50%以上となった場合に適用されます。
お車を再取得した場合に、ご契約のお車の新車価格相当額を限度に補償されるというものなので、新車を購入される場合はこの特約を検討してもいいかもしれません。
自動車保険ランキング上位SBI損保
保険料の安さで選ぶなら、SBI損保はランキング上位の常連です。そのため、SBI損保は安いというイメージが強いものの、実際の補償内容も必要なものはしっかり整っている印象です。
とにかく保険料を抑えたいという方にとっては大きな選択肢になることは間違いありません。
SBI損保の自動車保険
ダイレクト型自動車保険を選ぶユーザーの多くは、保険料の安さを気にされていることも多いかと思います。そのため、SBI損保の安さは魅力的です。
ただし、事故対応などサービス面の評価は他社と比べて低いこともあり、アンケートによる満足度だけ見れば、値段相応の内容なのかもしれません。
さらに、ダイレクト型自動車保険は全体的に値下がり傾向にあります。SBI損保も、今後サービス面での向上がないと、こちらを選ぶメリットは少なくなってくるかもしれません。
各種サービス
SBI損保のロードサービスは全国約10,000ケ所の拠点から派遣され、事故対応も年中無休で24時間受け付けています。
また、お客様対応のスペシャリストや提携弁護士ネットワークなど、事故解決までのサポートも受けられます。
値段の安さが最優先で、サービスは必要最低限あればいいという方にとって、十分満足できるサービスが整っているという印象です。
ただし、SBI損保では、加入期間が3年以上継続しているなど、一定の条件を満たすとロードサービス【プレミアム】が受けられます。
【プレミアム】になると、レッカー移動の対応距離が150kmまで無料になるほか、応急処置対応が時間無制限になるなど、充実したロードサービスが受けられるようになります。
基本のロードサービスより充実しているのはもちろん、他社と比べてもSBI損保のロードサービス【プレミアム】はメリットが大きいです。
自動車保険ランキング上位ソニー損保
ソニー損保はダイレクト型自動車保険の中で16年連続売上No.1と高い実績を継続しており、知名度、満足度共に国内でも高い評価を得ています。
特に、契約内容のわかりやすさ、いざという時の対応力など、ユーザーの使いやすさという点が好評な印象です。
また、大手企業のソニーグループ傘下であるという点も、安心感が高いとの支持を集めています。
ソニー損保の自動車保険
事故対応、商品内容、サービスなどの評価が高い印象がある一方で、保険料に関してはランキング上位に入っていないことが多い印象です。
保険料が多少高くても、手厚い補償内容と充実したサービスが欲しいという方にオススメの保険会社と言えるかもしれません。
また、ソニーグループというブランド力の高さも魅力です。知名度が高く信頼できる企業の保険を選びたいという方にも、ソニー損保は数多く選ばれています。
各種サービス
ソニー損保の自動車保険は、保険料は走った分だけというキャッチフレーズ通り、走行距離によって値段が決まります。
走行距離によって7つの区分に分けられており、普段ほとんど車を運転しない方は、保険料を抑えることができます。
車の使用頻度に合わせた割引が受けられるので、無駄のないプラン設定が可能になります。
万が一走行距離が契約内容をオーバーしてしまっても、差額を払う事で補償内容やサービスはきちんと受けられるので安心です。
さらに2年目になると超えても安心サービスが適用される可能性があるため、よりお得に契約することができます。
しかも、契約内容より走行距離が短かった場合は翌年の保険料にくりこし割引が適用されるため、走行距離が少ないほどお得になります。
その他にも、ソニー損保が導入しているユニークなサービスの中には、運転がやさしいと保険料が安くなる特約があります。
これは、ドライブカウンタという機器を取り付けて実際の運転状況をテストし、急ブレーキや急発進の少ない安全運転をしている人に、保険料が割引となるサービスです。
ドライブカウンタを180日以上設置し、運転状況の点数によって保険料がキャッシュバックされます。
キャッシュバック率は点数が60点から5%と、10点刻みで5%ずつアップしていき、最高は90点以上で20%のキャッシュバックが受けられます。
保険料が安くなるだけでなく、安全運転やエコドライブにもつながる、運転者にとって優しいサービスです。
ただし、50点以下の場合はキャッシュバックが受けられないため、確実に安全運転を心がける自信があれば良いですが、そうでない方は、まず30日間無料のトライアルを申し込んでみるのがおすすめです。
まとめ
保険のランキングには色々な項目がありますが、何となくランキング上位のものを選ぶのではなく、項目ごとにしっかり比較するのが大切です。
特に保険料と補償内容は、会社ごとに大きく異なるので、自分の求める条件に見合った内容かどうかを調べましょう。
保険会社も各社それぞれ得意分野があります。保険料の安さ、サービスの充実度、事故対応の丁寧さなど、重視するポイントを決めておくと、保険を選びやすくなります。