車の購入は大きな買い物の一つです。新車・中古車のどちらを選ぶかや、支払い方法、購入後の手続きなど、検討すべきことが多いため、悩む方も少なくありません。
この記事では、車選びの基礎知識から賢い購入方法、納車後の手続きまでをわかりやすく解説します。
ライフスタイルに合った最適な車の選び方
車を購入する際は、ライフスタイルに合った車種選びが重要です。家族で出かける機会が多いのか、アウトドアを楽しみたいのか、あるいは日常の通勤や買い物が中心なのかによって、最適な車は変わります。
ライフスタイルに合わない車を選ぶと、使い勝手の悪さなどから後悔してしまうことも。
ここでは、目的に応じたおすすめ車種と、その魅力について解説します。
大人数での移動が多い：ミニバンがおすすめ
家族や友人とのお出かけが多い方には、広々とした車内空間を持つミニバンが最適です。
ミニバンは3列シートを備えたモデルが多く、7〜8人乗りが一般的で、大人数でも快適に移動することができます。
また、ミニバンはスライドドアを採用している車種が多く、開口部が広く設計されているため、狭い駐車場でも乗り降りしやすく、小さなお子さまや高齢の方がいる家庭でも安心して利用できます。さらに、荷室も広く、後部座席を倒せば大きな荷物も積めるので、旅行や買い物にも便利です。
アウトドア好き：SUVがおすすめ
キャンプやスキー、釣りなどアウトドアを楽しむ方には、走破性に優れたSUVがおすすめです。
SUVは車高が高く、悪路や雪道でも安定した走行を実現できるため、目的地までの移動も快適です。
室内空間も広く、アウトドア用品やスポーツギアを十分に積載できる収納力も魅力の一つです。最近では、街乗りにも適したコンパクトSUVが増えており、普段の通勤や買い物にも使いやすいモデルが豊富です。
セカンドカーでの使用や初心者：軽自動車がおすすめ
日常の買い物や通勤など、ちょっとした移動がメインの方には軽自動車が最適です。車体がコンパクトなので狭い道でも運転しやすく、駐車もスムーズに行えます。
燃費が良いモデルが多く、税金や保険料も抑えられるため、家計にやさしい点も大きな魅力です。
近年では軽自動車でも、衝突被害軽減ブレーキなどの安全装備が充実しており、初心者の方でも安心して運転できるモデルが増えています。
購入する車を選ぶ際の重要チェックポイント
車を購入する際は、デザインや価格だけでなく、実際の使用シーンを想定することが大切です。必要な装備や維持費、車両の状態を事前にチェックすることで、購入後に後悔することなく、長く快適に乗り続けることができます。
ここでは、車選びで見落としがちな重要なチェックポイントをわかりやすく解説します。
必要装備やオプションの確認
購入する車を選ぶ際には、用途に応じた装備やオプションが備わっているかを確認しましょう。
例えば、家族で長距離移動をすることが多い場合は、カーナビやETC、後部座席用のモニターがあると移動中も快適に過ごせます。
安全性を重視するなら、衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱警告などの先進安全装備が搭載されているか確認しておくと安心です。
寒冷地に住んでいる方はシートヒーターや4WDの有無を確認するなど、地域や生活スタイルに合わせたオプションも検討しましょう。
維持費用とランニングコスト
車は購入後も燃料費や税金、保険料、メンテナンス費用などのランニングコストがかかります。車種によって維持費は大きく異なるため、事前にどれくらいの費用がかかるのかを把握しておくことが大切です。
燃費の良い車を選べば日々のガソリン代を抑えられ、排気量や車両重量に応じて決まる自動車税や自動車重量税では、軽自動車やエコカーのほうが安くなります。
また、任意保険料は運転者の年齢や等級によって異なりますが、軽自動車は普通車に比べて保険料が安い傾向にあります。
走行距離・年式・修復歴を確認
中古車を選ぶ際には、走行距離や年式、修復歴をしっかり確認することが重要です。
走行距離は車の使用状況を判断する目安となり、年間走行距離の平均は、1万km程度とされています。走行距離が10万kmを超える車はエンジンや足回りの部品が劣化している可能性が高く、修理や交換が必要になるケースが増えるため注意が必要です。
年式については、古い車ほど価格が安くなる傾向がありますが、その分、燃費性能や安全装備が最新モデルに比べて劣ります。
修復歴がある車は価格が下がる一方で、事故の影響が車体に残っている可能性もあるため、販売店でしっかりと状態を確認しましょう。
車はどこで購入できる？
車を購入する方法は様々ありますが、購入先によって価格やサービス、保証内容に違いがあります。新車にこだわるのか、価格を重視して中古車も検討するのか、購入後のサポートを優先するのかによって、最適な購入先は異なります。ここでは、それぞれの購入先の特徴と注意点を紹介します。
新車を安心して購入したい方：正規販売ディーラー
新車を安心して購入したい方には、メーカーと直接契約している正規販売ディーラーがおすすめです。最新モデルを取り扱い、保証やアフターサービスが充実しているため、購入後も安心して乗り続けられます。
正規ディーラー独自のキャンペーンや、下取りサービスを利用できることも魅力です。ただし、他の購入方法に比べて販売価格が高めになりやすい点には注意が必要です。
価格を抑えて新車が欲しい方：サブディーラー
新車をできるだけ安く購入したい場合は、サブディーラーも選択肢の一つです。
サブディーラーは複数メーカーの車を扱っており、店舗独自の割引やキャンペーンを行っていることがあります。
ただし、正規ディーラーと比べると、取り扱いオプションや保証内容が異なる場合があるため、購入前に確認する必要があります。
コスパ重視で選びたい方：中古車販売店
コストパフォーマンスを重視するなら、中古車販売店がおすすめです。新車に比べて価格が大幅に安く、状態の良い車も数多く販売されています。
希望の予算や条件に合わせて選べることがメリットですが、走行距離や修復歴、保証の有無などを必ず確認してから購入することが重要です。
低価格だがリスクも：ネット販売・オークション
とにかく安く車を手に入れたいなら、ネット販売やオークションという方法もあります。
特に個人売買では市場価格より安く購入できることが多いですが、車両の状態を直接確認できないことや、保証が付かないケースが多い点には注意が必要です。信頼できるサイトを利用し、詳細な情報をしっかり確認してから取引を進めましょう。
車購入の具体的な流れと必要な準備
車を購入する際は、事前の準備と各ステップをしっかり進めることが大切です。
購入の流れを理解しておけば、スムーズに手続きを進められるだけでなく、思わぬトラブルを防ぐことにもつながります。ここでは、販売店での在庫確認から納車までの具体的な流れと、必要な準備について詳しく解説します。
販売店で在庫確認
希望する車が決まったら、まずは販売店で在庫を確認しましょう。
新車は、正規販売ディーラーやサブディーラーで取り扱われており、人気車種は受注生産となることも多く、納車まで数ヶ月かかる場合もあります。
中古車の場合は、中古車販売店やオンラインサイトで検索しましょう。この時、現車確認ができる販売店を選ぶとより安心です。
相見積りで複数店舗を比較
希望する車が決まったら、複数の販売店で見積りを取得し、価格や付属品、保証内容を比較することが重要です。相見積りを行うことで、より良い条件の販売店を見つけやすくなります。
新車の場合、ディーラーごとに販売キャンペーンやオプションサービスが異なるため、条件をしっかり確認しましょう。
中古車では、同じ車種でも年式や走行距離、車両状態によって価格差があるため、装備や保証内容も含めて比較することがポイントです。
商談と値引き交渉の進め方
見積りを比較したら、次は商談を進めます。
新車では、オプションや下取り車の有無によって値引き額が変わることが多いため、複数の見積りをもとに交渉を進めると効果的です。
中古車では、価格交渉が可能な場合もありますが、同じ条件の車は存在しないため、車両の状態や市場価格を確認しながら、納得できる範囲で交渉を進めることが大切です。
契約手続きと必要書類の準備
購入する車が決まったら、いよいよ契約手続きに進みます。契約時には、運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類、印鑑、車庫証明などの書類が必要です。
新車の場合は、メーカー保証やオプションの内容を再確認し、見積りと契約書の内容に相違がないかを細かくチェックしましょう。中古車では、修復歴や保証の範囲、整備状況をしっかり確認し、契約前に販売店へ最終確認を取ることをおすすめします。
契約時には、車両本体価格だけでなく、登録費用や税金、保険料などの諸費用が加わるため、最終的な支払総額が予算内に収まるか、必ず確認しましょう。
支払いと納車までの流れ
契約後は支払い手続きを行い、販売店側で車両の名義変更や登録が進められます。
新車の場合、受注生産車は納車まで数ヶ月かかることがありますが、在庫車なら比較的早く納車されます。中古車は手続きがスムーズに進めば、最短で1週間ほどで納車されることが一般的です。
納車時には、車両の状態、付属品、保証書、取扱説明書に問題がないことを確認してから受け取りをしましょう。
車の支払い方法と賢い選び方
車を購入する際、支払い方法によって総支払額や月々の負担が大きく変わります。現金一括払いであればシンプルですが、ローンやリースを活用すれば手元の資金を残しつつ新車に乗ることも可能です。
それぞれの支払い方法の特徴を理解し、自分に最適な方法を選ぶことが大切です。
支払総額を抑えたい：現金一括払い
支払総額を抑えたい場合は、現金一括払いが適しています。ローンのように金利が発生しないため、車両本体価格と諸費用のみの支払いで済み、結果的に最も経済的です。
また、手続きもシンプルで、契約から納車までスムーズに進む点も魅力です。
ただし、一度に多額の資金を用意する必要があるため、生活資金に余裕を持たせた上で検討することが重要です。
月々の負担を軽減しながら新車に乗りたい：残価設定ローン
月々の支払いを軽くしながら新車に乗りたいなら、残価設定ローンがおすすめです。
この方法では、契約時に数年後の下取り価格（残価）をあらかじめ設定し、その残価を差し引いた金額を分割で支払います。契約満了時には、車を返却するか、残価を支払って買い取るかを選べる仕組みです。
ただし、走行距離や車の状態によっては追加費用が発生することもあるため、契約時に条件を確認しておく必要があります。
購入時の出費を抑えたい：カーローン
購入時の出費を抑えたいなら、一般的なカーローンが有効です。まとまった資金がない場合にも、頭金を少なく設定し、残りを分割で支払うことができます。
カーローンは銀行や信用金庫、ディーラー、自動車専門のローン会社などで組めますが、各機関によって金利や審査基準が異なるため、複数の選択肢を比較することが大切です。
返済期間を自由に設定できるため、月々の負担を調整しやすい一方で、金利によっては総支払額が増える可能性もある点に注意が必要です。
月々の支払いを一定に新車を乗りたい：リース契約
リース契約は、車両を購入するのではなく一定期間レンタルする形式で、月々の支払いが一定になる方法です。
車両代金に加えて、車検や税金、メンテナンス費用が含まれるプランも多く、家計の管理がしやすいのが特徴です。
リース契約は正規ディーラーやサブディーラーだけでなく、リース専門会社や一部のガソリンスタンドでも申し込みが可能です。契約するサービスにもよりますが、契約期間終了後は、乗り換え、返却、買い取りのいずれかを選べることが多く、ライフスタイルに応じて柔軟に対応できるのが魅力です。
車を買い替えたらやること
車を買い替えた後、納車されたからといって手続きがすべて完了というわけではありません。車を安心して使い始めるためには、いくつかの手続きを済ませる必要があります。
ここでは、納車後に行うべきことや注意点について解説します。
納車後に必要な手続きと注意点
最初に行うべきことのひとつが車庫証明の変更です。
同じ駐車場を引き続き使用する場合でも、車両が変わったことを所轄の警察署に届け出る必要があります。申請には新しい車の車検証と駐車場の使用証明書が必要となるため、事前に準備しておくとスムーズです。ただし、軽自動車には原則として車庫証明は不要です。
もし引っ越しを伴う場合は、駐車場の契約変更と合わせて手続きを進めるようにしましょう。
また、古い車を下取りに出したり廃車にしたりする場合は、名義変更や抹消登録が必要になります。ディーラーに下取りを依頼する場合は、手続きの多くを代行してくれることが一般的ですが、個人で売却や廃車を行う際は、自動車リサイクル法に基づいた適切な処分を行いましょう。
自動車保険の加入・見直し
車を買い替えた際には、自動車保険の加入や見直しも忘れずに行いましょう。
すでに加入している保険がある場合は、車両変更の手続きを速やかに行いましょう。変更を怠ると、万が一の事故の際、補償が受けられない可能性があるため注意しましょう。
また、車の買い替えを機に、保険会社を見直すのもおすすめです。
複数の保険会社から見積りを取り、補償内容と保険料を比較することで、よりお得で充実したプランを選ぶことができます。
まとめ
車の購入手続きは複雑ではありませんが、納得のいく買い物にするためには、計画的に車選びを進めることが大切です。
また、購入後も納車手続きや自動車保険の見直しなど、新しい車に安心して乗るための準備が欠かせません。
事前に必要な手順を把握し、計画的に進めることで、思わぬトラブルを防げるでしょう。
よくある質問
車購入時に必要な頭金はいくらですか？
車を購入する際の頭金は必須ではありませんが、一般的には車両価格の1割〜2割程度を用意する方が多いです。頭金を多く支払うことでローンの月々の負担を軽減でき、支払総額も抑えられます。
タイヤ交換後に車を買い替える場合、やることはありますか？
タイヤ交換後に車を買い替える場合、溝が1.6mm以上あればそのまま査定に出して問題ありません。新品タイヤに交換してあっても査定額にはほとんど影響しないため、別売りにするなら交換前の方が無難です。
ただし、すでに新品タイヤに履き替えてしまっている場合は、交換工賃を考えるとそのまま査定に出す方がいいでしょう。
