「走行距離が10万kmを超えたから、車を買い替えたいけど保険はどうなるの?」
「自動車保険は引き継げるって聞いたけど、方法がわからない」
という方も多いと思います。
そこでこの記事ではそんな車の買い替えに伴う保険の手続きについて詳しくご紹介していきます。
具体的には
・車を買い換える時の保険について
・車両入れ替えについてや手続きに必要なもの
・名義変更と等級の引き継ぎについて
・車の買い替え時の保険に関する注意点
の順番で重要なポイントに絞り解説していきますので、ぜひご一読ください。
目次
車を買い替える際の保険について
車を買い換える場合、ほとんどの手続きは車を購入したお店で行なってもらえます。しかし自動車保険に関しては、自分で手続きを行わなければなりません。具体的には、前の車から買い替えた車に契約内容を変更する手続きを行います。これを車両入れ替えといい、この手続きを行わないと保険が引き継がれません。
つまり新しい車が自動車保険に加入していないという状態になります。そうなると事故にあった際、自賠責保険しか適用されず車の修理費やあなたの治療費などを自分で払わなければなりません。
自動車保険の引き継ぎを行わないと自分で電柱にぶつかるなどの単独事故では一切保険金がもらえないという大変危険な状態で運転をしていることになります。そのためしっかりとご自身で手続きを行ないましょう。
では車の買い替え時に行う自動車保険の手続きについ詳しくご説明していきます。
買い替え時の手順
まずは保険の手続きの流れを掴むために、車を買い換える流れから整理していきます。車を買い換える流れとしては、次のような順番です。
- 車の買い替えを考えたら、次の車選びを始める
- 次の車の見積もりと今の車の買取見積もりを取る
- 次の車を購入し、今の車を売却する
- 必要な書類を集め、お店に提出する
- 納車と売却車両の引き渡しを行う
手続きの方法
ここからは自動車保険の変更の方法についてご説明していきます。まずは今加入している保険会社に車を買い換える旨の連絡をします。方法としては下記の3つがありますが、インターネット(マイページ)での手続きが一番スムーズです。
・直接保険の取扱代理店に行き、手続きを行う
・電話やインターネットで保険会社に連絡し、書面で手続きを行う
・保険会社のマイページから手続きを行う
必要な書類は、次の車の車検証のみで済むので、実は保険会社に車を買い換えると伝え、新しい車の車検証を提出するという意外と簡単な手続きなのです。
ただ買い換える車によっては、保険料が高くなる可能性があります。その場合は追加で保険料を納める必要があるので、通帳やクレジットカードを用意しておくとスムーズに手続きが可能です。ではどのタイミングで手続きを行なえば良いのでしょうか。そのことについて次の章でご紹介していきます。
手続きのタイミング
自動車保険を切り替えるタイミングは、納車よりも前のタイミングで行います。初めて車を買い換える方は特に「次の車の車検証はどうすれば良いの?」と疑問に思うでしょう。でも心配する必要はありません。ディーラーに次の車の車検証のコピーをもらうことが出来るのです。
次の車の納車日が決まったタイミングで、保険の変更手続きを行いましょう。そうすることで、保険の切り替えを事前ににできるので車が届いた日から安心して運転することが出来ます。
保険の変更を忘れていた場合、次の車の取得日から30日までなら以前の保険内容で一時的に補償を受けられる可能性があります。しかし30日を過ぎてしまうと、以前の保険の等級自体が引き継げなくなってしまうので注意が必要です。仮に忘れていた場合は、早急に保険会社に連絡しましょう。
車両入れ替えとは
保険の車両入れ替えとは、自動車保険を前の車から次の車に契約車両を変更することです。ここから更に詳しく説明していきます。
車ごとに保険内容の切り替え
車両入れ替えをする場合、車ごとに保険内容を切り替えする必要があります。例えば前の車は中古で安いものを購入しており、車両保険を付けずに乗っていたとします。次に乗る車は給料も増えたので、思い切って新車で購入。このような場合、ただ車両入れ替えを行うと車両保険がついていないので、車が事故などで故障した場合、車の修理費を全額払う必要が出てきます。
しかし車両入れ替え時に車両保険を付けるように変更すれば、修理費を保険でまかなえるので安心です。以前車両保険を付けていない場合、次の車でも車両保険が必要ないのかしっかりと判断する必要がありますね。またその逆もあります。
車両入れ替えの注意点
車両入れ替えにはいくつかの条件があり、下記の3つを注意しなけらばなりません。車の購入を決めてから、保険を引き継げないという状況にならないように車両入れ替えの条件をしっかりと把握しておきましょう。
- 納車前に車両入れ替えの手続きを済ませる
- すべての車で車両入替できるわけではない
- 入れ替える車が他の人から譲り受けた車の場合
まず自動車保険は、1つの契約で1台を補償するものです。そのため車両入れ替えを行う場合は、以前の車を廃車や売却、譲渡を行うということになります。加えて1つの保険で1台なので、車両入れ替え時は納車前に手続きを済ませる必要があります。また車両入れ替えが可能な車には下記のような条件があるので注意しましょう。
- 入れ替え前後の車の所有者が同じ
- 入れ替え手続き前の自動車保険の記名被保険者本人
- 入れ替え手続き前の自動車保険の記名被保険者の配偶者
- 入れ替え手続き前の自動車保険の記名被保険者またはその配偶者の同居の親族
- ディーラー/リース会社(使用者が記名被保険者本人・配偶者またはその同居の親族)
(https://www.sbisonpo.co.jp/car/column/column16.htmlより引用)
さらに入れ替える車は、自家用8車種に限られます。この自家用8車種というのは下記の車です。
・自家用普通乗用車
・自家用小型乗用車
・自家用軽四輪乗用車
・自家用普通貨物車(最大積載量0.5トン超~2トン以下)
・自家用普通貨物車(最大積載量0.5トン以下)
・自家用小型貨物車
・自家用軽四輪貨物車
・特殊用途自家用車(キャンピングカーなど)
また保険会社によっては、高級車や改造車、旧車などは断られる場合もあるので注意する必要があります。
最後に入れ替えを行う車両が人から譲り受けた車である場合は、名義変更が行われているかを確認しましょう。もし行われていなければ、車両入れ替えの前に名義変更を行う必要があります。名義変更には次の所有者が、自分の管轄の陸運局に行って手続きしなければなりません。車両入れ替えと違い、手続きに必要な書類が多いです。また時間もかかりますので注意しましょう。
用意するもの
車検証
車両入れ替えの手続きを行う際、次の車の車検証が必要になります。基本的には保険会社に車検証のコピーを提出する必要があるので、車の購入の手続きの時にディーラーで車検証のコピーをもらいましょう。
積算距離計の数値
積算距離計とは、今までのすべての走行距離を表示しているメーターです。ほとんどの車ではスピードメーターの中心かその近くについています。車両入れ替えの際には、この積算距離計の数字をメモか写真で残しておく必要があります。これは入れ替える車両方の数値が必要になるので、前の車のものも忘れずに残しておきましょう。
また車によっては積算距離計(オドメーター)の他にトリップメーターもついているので間違えないようにしましょう。トリップメーターもついている車でオドメーターが表示されている時は、ローマ字でODOと表示されています。これを目印にして走行距離を把握しておきましょう。
金融機関の口座
最後に金融機関の口座の情報も手元に用意しておきます。これは車両入れ替えによって保険料が変わり、追加で保険料を納める可能性があるためです。もちろん保険料が安くなり保険料の払い戻しがある場合もあります。
名義変更と等級の引き継ぎについて
所有者を確認
人から車をもらう場合、まずは所有者が誰なのかを確認しましょう。所有者が以前の所有者のままであれば、車両入れ替え手続きの前に車の名義変更を行う必要があります。
先程もご紹介しましたが、名義変更には次の所有者が、自分の管轄の陸運局に行って手続きしなければなりません。加えてあなたの車庫証明や旧所有者の印鑑証明、委任状などの書類が必要です。手続きには時間がかかるので注意しましょう。
家族に等級を引き継ぐ
保険料を安くする方法として、家族に等級を引き継ぐという手段があります。これは等級の高くなった自動車保険(保険料が安い)を子供などに入れ替えるということです。
例えば、20歳の子供が自動車保険に加入したとしましょう。新たに保険に加入した場合は、6等級からスタートです。しかし同じ6等級でも年齢が若いと保険料が高くなりますし、ゴールド免許であれば保険料が安くなります。
つまり子供が新たに自動車保険に入るより、親が新たに保険に入るほうが、総合的に見て保険料がお得になるのです。そのため親の保険を子供に引き継ぐと保険料がやすくなります。ただこれには条件があり、等級を引き継ぐには同居していなければなりません。
具体的な方法として、新たに車を増やす場合は親の保険を子供の車に入れ替え、親は新たに自動車保険に入ります。また親が車を廃車にする場合は、今子供が乗っている車に保険を引き継ぐことも可能です。
車の買い替え時の保険に関する注意点
納車日以前に連絡する
自動車保険の車両入れ替えの連絡は、必ず納車日よりも前に行いましょう。具体的には次の車の納車日が決まったタイミングで保険の変更手続きを行います。保険が切り替わる日を納車日にする必要があるので、このタイミングがベストです。保険の切り替えを納車日にしておけば新しい車が届いた日から安心して運転することが出来ますよね。
場合によっては保険の変更を忘れてしまうこともあるでしょう。そのような時はすぐに保険会社に連絡をします。しかし次の車の取得日から30日を過ぎてしまった場合は、以前の保険の等級自体が引き継げなくなってしまうので注意が必要です。
差額を精算する
自動車保険の車両入れ替えを行うと、当然ですが車が変わるので保険料も変わります。そのため保険料が払い戻されるか、追加で保険料を払う必要が出てきます。車両入れ替え手続きを完了させるには、上記の保険料の差額の精算を済ませなければならないので注意しましょう。
追加で保険料を払う場合は、クレジットカードか銀行振込などで保険料を払います。一方保険料が払い戻される場合は、銀行振込になるので、銀行口座情報の登録が必要です。これが終われば、車両入れ替え手続きが完了したことになり、あとは保険が切り替わるのを待つだけになります。
まとめ
いかがだったでしょうか。以上が車の買い替えに伴う保険の手続きについてでした。長くなってしまいましたので、簡単にまとめて終わりたいと思います。
・車を買い換える時は、自分で自動車保険の変更手続きをする
・手続きは納車前に済ませる(納車日が決まったタイミングがベスト)
・手続き自体は、保険会社に連絡し車検証を送り、保険料の差額を精算する
・必要なものは、新しい車の車検証、積算距離のメモか写真(前の車のものも)
・保険料が変わるので、通帳かクレジットカードも用意しておく