車庫証明にかかる費用はいくら?車庫証明とは何?なぜ必要?

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クルマを一度でも購入したことがある人なら、車庫証明という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。まだクルマを購入したことがない人にとっては初めて聞く言葉かも知れないし、購入を検討している段階で耳にしたり見たりして、「どんなものなのだろうか?」と悩まれてこの記事にたどりついたのではないでしょうか。

ここでは、車庫証明にかかる費用がいくらなのか、そして車庫証明とは何か、車庫証明がなぜ必要なのか、などについて解説していきます。

車庫証明とは

まず「車庫証明」という呼び名は正式名称ではないことをご理解ください。正式名称は「自動車保管場所証明書」なのです。名称の通り、自動車の保管する場所を証明する書類です。自動車を保管する場所=車庫であることと、正式名称が長いことから「車庫証明」となったのではないでしょうか。

車庫証明はなぜ必要なのか?

車庫証明の役割は「クルマがあふれかえって駐車するところがなくなり、青空駐車や違法駐車を起こさせないため」です。もし仮に、車庫がない人がクルマを購入したらクルマをどこに保管するのでしょうか?車庫がないので近くの空き地か路上へ駐車することになるでしょう。このような人が増えれば、たちまちいろんなところで迷惑駐車や違法駐車であふれかえります。

このようなことが起こらないようにするためには、ちゃんとクルマを保管できる車庫を持っている人だけにクルマを所有させることになります。クルマを保管できる車庫を持っていますよと証明するものが「車庫証明」となるわけです。そのため、現在のルールでは車庫証明がなければクルマを登録しナンバーを取得することはできません。

車庫証明は普通自動車において新車・中古車問わず取得することが義務付けられています。購入だけでなく、知人や友人から譲り受けた場合や引っ越しして住所が変わった場合にも車庫証明を取得しなければなりません。もし、虚偽の申請で車庫証明を取得した場合は処罰の対象となります。

車庫証明にかかる費用

車庫証明にかかる費用は、自分自身で車庫証明を取得する場合とディーラーや販売店に代行してもらう場合で費用が変わってきます。それぞれどれくらいの費用になるのかを見てみましょう。

車庫証明を自分自身で取得する場合

車庫証明にかかる費用の内訳は、手数料として2,000円~2,200円程度、そしてクルマのリアウインドウに貼る標章代として500円となります。よって車庫証明にかかる費用は2,500円~2,700円になります。

車庫証明を発行してもらうまでの手数料は、各都道府県によって金額に違いがあります。事前に手数料がいくらかかるのかを知りたい場合は、車庫証明を取得する場所を管轄する警察署の交通課窓口に聞いてみましょう。

車庫証明を代行依頼して取得する場合

クルマを購入するディーラーや販売店に依頼すると、自分自身で取得する場合の費用にプラス代行手数料として5,000円~30,000円ほどの費用が掛かります。代行手数料はディーラーや販売店によって違いがありますので、代行を依頼する前に確認してみましょう。安く上げたいなら自分自身で車庫証明を取得するのがベストです。

車庫証明が取得できる場所の条件

車庫証明を取得する場所は、どこでも良いわけでもなく、どんな形や広さでも良いわけではありません。決められた条件がありますので事前に理解し、車庫証明を取得するのに適した場所なのかどうかを確認しましょう。車庫証明を取得する場所の条件は以下になります。

自宅から直線距離で2km以内

自宅の駐車場であれば気にする内容ではありませんが、賃貸駐車場が自宅から離れている場合に気にしなければなりません。また、自宅と保管場所で管轄する警察署が違う場合、車庫証明の申請先は「保管場所を管轄する警察署」となりますので、間違わないように注意しましょう。

距離の測り方ですが、最近ではパソコンやスマートフォンを使ってグーグルマップで簡単に距離を測ることができます。

支障なく道路から出入りができ自動車全体が収容できる

クルマのサイズよりも何cm以上余裕がなければならないなどの決まりはありません。クルマのサイズよりも少しでも大きな場所であれば申請されることがほとんどです。ただ、実際に使用することを考えれば難なく出し入れできる広さや出入口の場所を選ぶようにしましょう。

車庫証明の取得方法

車庫証明の取得方法は自分自身で行うか、ディーラーや販売店などに代行を依頼するかのどちらかです。代行を依頼した場合は全てお任せできるので、ここでは自分自身で車庫証明を取得する方法をお伝えします。

1.必要書類を揃える

車庫証明を取得する最初の行動は、必要書類を揃えるところから始まります。必要書類を手に入れる方法は二つあります。

ひとつは、車庫証明を取得する場所を管轄する警察署の交通課窓口へ直接取りに行く方法です。もうひとつは、各都道府県警のホームページからダウンロードしてプリントアウトする方法です。

警察は24時間年中無休ですが、車庫証明のような事務手続きの窓口は平日の朝9時~夕方の17時頃までになります。平日の昼間にお仕事がある人は仕事を休んで取りに行くなどする必要が出てきますので、その場合はインターネットでダウンロードする方が良いでしょう。

ただし、各都道府県警によって多少書式が違う場合もあるので、必ず保管場所のある都道府県警のホームページからダウンロードするようにしましょう。

必要書類の具体的な内容については後述します。

2.必要書類を完成させる

入手した必要書類に名前や住所などの個人情報や、車庫の情報などを記入し完成させます。記入漏れや記入ミスがあった場合、その場で訂正できれば警察署に受理してもらえないということはほとんどないと思いますが、時間や手間が余計にかかってしまいますので、記入漏れや記入ミスをしないように慌てず正確に記入していきましょう。

3.警察署へ出向いて車庫証明を申請する

車庫証明を申請は、車庫証明を取得する場所を管轄する警察署の交通課窓口で行います。申請には必要書類以外に、印鑑と申請手数料が必要になりますので忘れずに持って行きましょう。

書類を提出して申請が受理されると「納入通知書兼領収書」を渡されます。この書類は後日、車庫証明をもらうときに引換えとして警察に渡すもので必ず必要となるものです。紛失しないように大切に保管するようにしてください。

車庫証明は申請した当日にもらうことはできません。理由は、車庫証明の申請をされた実際の場所へ警察が見に行って確認するからです。申請された内容に嘘や間違いはないか、申請された場所は本当にクルマを駐車できる広さがあるのかなどを現地調査するのです。

そのため通常であれば申請から一週間以内に車庫証明が交付されます。込み合っていると二週間程度かかる場合もあります。車庫証明の申請も必要書類を取りに行く時と同様、平日の朝9時~夕方の17時頃までになりますので注意しましょう。

4.再度警察署へ出向いて車庫証明を取得する

申請から一週間程度経過したら、申請の時に渡された「納入通知書兼領収書」を持参して、申請した警察署の交通課窓口に行き、納入通知書兼領収書と標章交付手数料の500円を支払い車庫証明を取得します。交付されるものは以下の3点になります。

  1. 自動車保管場所証明書(車庫証明書):陸運局で自動車を登録するために必要な書類です。
  2. 保管場所標章番号通知書:大切な書類ですので車検証などと一緒に保管しておきましょう。
  3. 保管場所標章:クルマのリアガラスに張るステッカーです。

車庫証明の手続きに必要な書類

自動車保管場所証明申請書

保管場所申請のための書類です。

交通課窓口で入手するものは2枚1組の複写式ですが、書類をダウンロードしてプリントアウトする場合は、複写式ではなくそれぞれ別になりますので気をつけてください。記入する内容は、クルマのメーカー名や型式、大きさ、使用者の住所と保管場所の住所などになります。

保管場所標章交付申請書

車庫証明標章(ステッカー)交付のための申請書類です。

こちらも交通課窓口で入手するものは2枚1組の複写式ですが、書類をダウンロードしてプリントアウトする場合は、複写式ではなくそれぞれ別になりますので気をつけてください。

保管場所使用権限疎明書面(自認書)または保管場所使用承諾証明書

その保管場所を使う権限に関する確認書類です。

車の使用者本人がその土地所有者の場合、保管場所使用権原疎明書面(自認書)を記入します。賃貸駐車場などを借りている場合は、オーナーや管理者に保管場所使用承諾証明書を書いてもらいます。保管場所使用承諾証明書は手数料が必要な場合もありますので、オーナー・不動産会社などに確認しましょう。

保管場所の所在図・配置図

保管場所のおおまかな位置と、保管場所にクルマをどのように駐車するのかを記入する図です。

所在図ではお店や学校など、目印となるものを要所に描いて保管場所の位置がわかりやすく特定できるようにし、本拠地(自宅)との直線距離を記入しましょう。この時、2kmを越えていないことを確認しましょう。

配置図は、自宅であればクルマを保管する場所を記入します。賃貸の駐車場の場合は、クルマを駐車する場所がわかるように記入し、番号などがあれば必ず書き込むようにしましょう。

自動車の使用者の住所を確認できるもの

申請している場所がクルマを使用する本拠地であるかを確認するためです。本人が車庫証明を申請するのであれば、運転免許証の提示で大丈夫です。

軽自動車は車庫証明が必要か?

先ほどまでお伝えしていた内容は、普通自動車の場合でした。普通自動車は必ず車庫証明が必要となりますが、軽自動車でも車庫証明は必要なのでしょうか。

軽自動車の場合は、普通自動車と同じ車庫証明は不要です。ただし、保管場所届出が必要になる場合があります。必要になる場合があると表現したのは、条件によっては不要になる場合もあるからです。

軽自動車の保管場所届出が必要となる条件は以下の3点です。

  1. 各都道府県の県庁所在地
  2. 人口10万人以上の市町村
  3. 都心部から30km圏内の市町村

この条件を見ると都市部や人口の多い都市では、軽自動車でも保管場所届出が必要となります。しかし、この条件に該当していても不要となる地域もありますので、事前に確認するようにしましょう。

軽自動車の保管場所届出にかかる費用

軽自動車の保管場所届出にかかる費用は、クルマに貼る保管場所標章(ステッカー)の費用がとして500円が必要となります。軽自動車は普通自動車と違って保管場所を届出るだけで済むため、普通自動車では必要だった2,000円程度の申請手数料が不要となります。

もし、保管場所届出をディーラーや販売店に代行を依頼すると、代行手数料として5,000円~15,000円程度の費用が必要となります。

軽自動車の保管場所届出も普通自動車の車庫証明と同じく、自分で届出を行った方が出費を抑えることができるので、可能であれば自分で行う方が良いでしょう。

保管場所届出ができる場所の条件

こちらは、普通自動車の車庫証明と全く同じものとなります。

軽自動車の保管場所届出に必要な書類

軽自動車の保管場所届出に必要な書類は、保管場所届出とする場所を管轄する警察署の交通課窓口でもらうことができます。

自動車保管場所届出書

保管場所届出のための書類です。3枚綴になっています。

保管場所標章交付申請書

保管場所標章(ステッカー)交付のための申請書類です。

自動車保管場所使用権原疎明書面

自分の土地又は建物を保管場所として使用する場合は、保管場所使用権原疎明書面(自認書)となります。他人の土地又は建物を保管場所として使用する場合は、次の書面のうちいずれか1通が必要となります。

  • 駐車場賃貸契約書の写し
  • 駐車場賃貸契約書の写しがなく、駐車場を賃貸している場合は、駐車場の料金の領収書等
  • 保管場所使用承諾証明書
  • 独立行政法人都市再生機構等の公法人の発行する確認証明書

保管場所の所在・配置図

これは普通自動車の車庫証明と同じものになります。

自動車の使用者の住所を確認できるもの

免許証を持参し提示すれば大丈夫です。

軽自動車の保管場所届出の手続き方法

軽自動車の保管場所届出は、ナンバープレートの取得から15日以内に、保管場所届出する場所を管轄する警察署の交通課窓口へ届け出なければなりません。

その窓口に、さきほどお伝えした必要な書類を提出し、保管場所標章(ステッカー)交付代金の500円を納めます。

軽自動車は届出なので、普通自動車の車庫証明のように交付までに日数がかかって2度も足を運ぶ必要がなく、その場で手続きが完了します。届出が完了したら、「保管場所標章番号通知書」と「保管場所標章(ステッカー)」が交付されますので、クルマのリアウインドウにステッカーを貼り付けましょう。

自動車保管場所届出書と保管場所標章交付申請書は交通課の窓口でもらえる書類なので、その場でもらってその場で記入することも可能です。もし、申請書類の記入方法や手続き方法がわからない時は、交通課の窓口で詳しく教えてもらえるので安心してください。

まとめ

クルマを手に入れるためには保管できる場所が必要なことは、ほとんどの人が理解されていると思いますが、それを証明したり届出たりしなければいけないことは知らない人も居たのではないでしょうか。

またその手続きはほとんどの場合、ディーラーや販売店が代行しているため高い代行費用を知らない間に支払っていたりするのです。

車庫証明の実質の費用は3,000円以下であり、自分自身で行えば手間と時間はかかりますが数万円もかかる費用負担を無くすことができます。

この記事を読まれて理解された方は、ご自身で車庫証明の手続きにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。