軽自動車を所有する方法として、購入以外にリースという選択肢もあります。ユーザーによって軽自動車の必要性も多様化していることから、近年特に軽自動車のリースを利用する方が増えています。そこで今回は、軽自動車のリースについてご紹介します。
目次
軽自動車をリース利用した方がいい人
まずは、軽自動車のリースに適している人についてご紹介します。
車をあまり使わない
車の使用頻度はユーザーによって大きく異なります。通勤・通学などで使用している方は、ほぼ毎日使用する必要があり、もはや車はなくてはならない存在です。またドライブが好きで、休みは高速道路を使って遠方まで出かけるという方も、車の使用頻度は高いでしょう。
その一方で、週に数回買い物利用をする程度など、普段車を使うシーンが少ないユーザーもいます。リースはどちらかというと、車を使う機会が少ないユーザーに、適した制度だと言えます。
あまり車を使用しない方にとっては、維持費がどうしても頭の痛い問題となってきます。車は高額ではありますが、たまに必要になるので、購入しているという人もいるかと思います。
軽自動車のリースでは、あらかじめ走行距離の上限を契約時に設定します。想定される走行距離が短ければ短いほど、自分で所有するより車にかかる費用が安く抑えられる可能性が高いのです。
カーリースは月々定額の利用料を支払う形になりますが、車の購入費用は発生せずに毎月の支払い額に使用料という形で、購入費用より低価格な項目が含まれます。そして、利用料にはガソリン代以外の車検・税金などの維持費が全て含まれています。そのため、月々の支払いもイレギュラーなものが少なく、コストパフォーマンスが高いメリットがあります。
運転がうまいけど車に興味がない
軽自動車のリースをしている期間の所有者は、リース会社となります。基本的にリース会社と契約をして、契約終了時に軽自動車を返却する場合には、原状回復が原則となります。そのため、事故や車をぶつけて傷をつけてしまった場合は、修理をして返却しないといけません。
特に自損事故の場合は、全額実費となります。したがって、カーリースは運転に自信のある方の方が、向いていると言えるでしょう。
また、原状回復が原則となるカーリースですが、車のカスタムももちろん勝手に出来ません。取り外しが容易なカスタムであれば問題ありませんが、車体に加工を行ったり、粘着性の高いステッカーを貼ることは厳禁です。
そして、カーリースの対象車種には、制限があります。このような面から、車に強い関心があるユーザーは、制限があるリースに不向きだと考えられます。
逆に、運転に自信があるけどそこまで車に関心がないという方は、リースという選択肢でも全く問題ないと言えます。
面倒な手続きをしたくない
自動車の購入時や所有時には、様々な手続きを行う必要があります。場合によっては、実印や住民票が必要になるケースもあり手続きもやや煩雑になってきます。
しかしリースを利用することで、そういった面倒な手続きなどを省けるメリットもあります。所有者はあくまでリース会社となりますので、税金も車検も全てリース会社の方で対応を行います。リースを利用している方は、特に手続きを行ったり税金を支払tたりする必要はないのです。
これらは、月々の利用料金に全て含まれています。特に使用状況に問題がなければ、リースを利用しているユーザーは毎月利用料を支払い、定期的な整備・点検をリース会社の指示で行えば良いだけとなります。
車の維持管理が苦手な方でも、安心して利用することができるメリットがリースにはあります。
軽自動車をリース利用しない方がいい人
続いて、軽自動車をリース利用しない方がいい人について、ご紹介します。
たくさんの人を乗せる機会がよくある
車はたくさんの人を乗せると各座席が傷みやすくなります。経年劣化は致し方ない部分もありますが、汚れや傷などが付く可能性も高まります。特に子どもがたくさんいる家庭では、車の内装を汚したり掃除が大変になってくるケースもあるでしょう。
軽自動車のリースは、賃貸住宅の制度と似た側面を持っています。返却する際には、原状回復が基本となりますので、思わぬ箇所で修理費が発生する可能性もあります。
軽自動車をリースしている期間は自由に使用することはできますが、あくまで車を借りている状態ですので、なるべく綺麗に使用することに配慮をしないといけません。ただ汚さないように配慮していても、子どもがいる時には不測の事態も発生する可能性は高いです。
特に家族で出かける場合には、気兼ねせず楽しく過ごしたいものですよね。そういった点を考えると、普段車を使用する環境の中で多くの人が乗るシーンが多い方は避けた方が良いかもしれません。
乗り心地や性能を重視したい
カーリースを取り扱っている会社はたくさんありますが、取り扱い車種の制限を受ける可能性は高いです。特にメーカー系のリース会社であれば、基本的にはそのメーカーの車種のみの取り扱いとなります。
そして、国産メーカーの全車種・全グレードに対応しているカーリース会社もありますが、中には残価設定がされている車種やグレードもあります。残価設定があることによって、リース期間満了後の選択肢も変わってきます。
維持費が抑えられるのが軽自動車をリースすることの最大のメリットとも言えますが、こうしたデメリットがあることを忘れてはいけません。特に、車の乗り心地や性能を重視したい方であれば、乗る車の選択肢としては多いに越したことはありません。
もし契約期間中に乗り心地や性能を不満に感じていても、一定期間は乗り続ける必要が出てきます。そういった自由度が少ないために、特に車にこだわりが強い方は、軽自動車のリースは避けた方が良いかもしれません。
軽自動車をリースするメリット
続いて、軽自動車をリースするメリットをご紹介します。
維持費が安くなる
何と言っても軽自動車の最大のメリットは、維持費が安くなることです。車の購入費用も高額となりますが、毎年の維持費も総額で見ると非常に高額になります。
軽自動車を所有している期間にかかる維持費としては、軽自動車税・車検整備費用・自動車重量税・保険料・ガソリン代などが挙げられます。
日本は海外と比較しても、車に関する税制度が複雑になっています。支払う項目も多く、所有するハードルを上げているようにも思います。普段使用する機会が少ない方は、少し不公平にも感じているのではないでしょうか。
しかし、リースを利用することでこれらの維持費はガソリン代以外支払う必要がありません。リース会社が全て負担をしますので、月々の維持費を払っていても、結果的に維持費が安くなるのです。
そしてカーリースの利用料金は車種によって変動し、軽自動車は車種による違いこそあるものの、基本的には低価格で利用することが可能になっています。家計においても、車の維持費が占める割合は無視できないポイントです。カーリースを利用することでガソリン代以外の維持費が削減できるのは大きなメリットだと言えるでしょう。
修理代も普通車より安い
軽自動車は、排気量やサイズが規定の範囲内であることが求められています。コンパクトなサイズ感であることから、普通乗用車ほど多くの部品を要しません。
近年では多機能性や高い質感も評価され、軽自動車の価値はますます上がっていますが、基本的には普通乗用車より様々なコストパフォーマンスが、優れているメリットがあります。カーリースの利用料金は、車の使用に関するものが全て含まれますが、自損事故を起こした際には、ユーザーの負担となります。
車の修理となると、ボディのへこみや傷を治すだけでも、結構な費用が発生してしまいます。修理が必要な箇所の範囲が広ければ余計に費用がかさみます。そして、エンジンやブレーキなど、動力性能を司る部品の交換に関しても、高額となります。
ただ、基本的に車の部品交換やボディの修理費用は、車の排気量やサイズの大きさとも比例するといわれています。軽自動車は、普通自動車よりもさらに小さな規格となるため、万が一の修理の際にも、修理代が比較的安く上がる可能性が高いのです。
そういった面も含めて考えると、特に必要性がなければ普通自動車よりも軽自動車のリースの方がコストパフォーマンスは高いと言えるでしょう。
リースする軽自動車の選び方
続いて、リースする軽自動車の選び方についてご紹介します。
街乗りの利用に適している
軽自動車は運転のしやすい車で、車体が小さいので車幅がつかみやすく視認性も高いです。普通乗用車と比較すると、狭い道や駐車場においても、楽に操作できるメリットがあります。
快適性を追求するとサイズの大きな車にはかないませんが、街乗りが主体になってくると軽自動車の運転しやすいメリットは際立ちます。特に都市部の駐車場は、広大なスペースが確保できないことから、軽自動車専用の駐車スペースも多く見られます。
このような部分からも軽自動車は街乗りに適した車だと言えるでしょう。しかし、軽自動車によってもそれぞれ個性が違います。
車種によっては、街乗り以外の走行環境に特化して、開発された車もあります。全体的に運転がしやすいと評価の高い車であっても、自分にとってはそうとは限りません。
しっかり試乗した上で、リースする軽自動車を選択することをオススメします。
女性でも運転しやすい
大柄な男性や小柄な女性では、車の特性によって運転のしやすさも変わってきます。軽自動車は女性から圧倒的に人気の高い車でもありますが、やはり運転のしやすさが支持されているように感じます。
そうした市場の背景もあってか、軽自動車の開発にあたっては女性目線の意見も多く反映されています。車のリースを利用する人の傾向としては、普段あまり車を運転することがない人が多いように感じます。
車を数日乗っていないだけでも、感覚を掴むのに少し時間はかかりますが、軽自動車ではこういったギャップを埋めるのにも、多く時間はかかりません。とはいえ軽自動車の各車種を見ても、運転のしやすさは変わってくるので、しっかりその違いを体感する必要があります。
燃費がいい
車の燃費は、エンジン性能や車の重量が大きく関わってきます。軽自動車は車重が1,000kg以下と定められていますが、ミニバンやSUV車では2,000kgを超えることも珍しくはありません。
このような違いを単純に比較するだけでも、軽自動車が低燃費な要素を持っていることがわかります。そして軽自動車のエンジン性能は環境性の高さが特に重視されているので、必然的に経済的な燃費を実現できるのです。
カーリースをしている期間、税金などの維持費は発生しませんがガソリン代は支払う必要があります。毎月の走行距離が少ないのであればそんなに大きな影響は出ないのかもしれませんが、どの軽自動車を選ぶかによっても燃費性能は変わってきます。
リースを検討している軽自動車のカタログ燃費と実燃費をしっかり確認し、契約前にしっかり月々の燃費もシミュレーションしておきましょう。
おすすめのリース軽自動車
最後におすすめの軽自動車をご紹介します。
スズキ「ワゴンR」
軽自動車の中では、長年普遍的な人気を誇るワゴンRですが、人気の秘密はその万能性にあります。ワゴンRは、走行性能・サイズ感・快適性・燃費・収納力と、すべての基本性能が非常に高いのです。
ユーザーが車に求めるポイントは様々ですが、ワゴンRのユーザー層を見ていくと、特定の層への偏りがないことが特徴です。
ワゴンRは、ガソリン車とマイルドハイブリッド車がありますが、走行性能に特化したいのならガソリン車、環境性と低燃費性を重視したいのであればマイルドハイブリッド車という選択ができます。
また、ワゴンRの安全性能は非常に充実しているので、突発的なことが起きやすい街中でも、危険を回避してくれる機能でより安全な走行を楽しめます。こういった安全機能が搭載されていることにより、運転によるドライバーの疲れも軽減してくれる効果も期待できます。
ホンダ「N-WGN」
近年、急速に軽自動車市場でシェアを伸ばしているホンダのNシリーズですが、N-WGNはスタンダードな軽自動車という位置付けです。
ホンダN-WGNにはセンタータンクレイアウトが採用されています。車両後部に置かれることが多いタンクを、車両中央部に配置することで、後部座席や荷室を広々と使うことができます。ボディサイズ自体は標準的なものですが、特に後部座席の快適さはコンパクトカーと比較しても遜色ありません。
また走行性能も軽自動車ながら、ホンダのエンジンに対するこだわりがしっかり反映されていて、ストレスのない走りを楽しむことができます。
それでいてホンダN-WGNはNシリーズの中でも一番低価格で販売されているので、リースにおいても格安で使用できる可能性が高い車種でもあります。
ダイハツ「ムーヴキャンバス」
鮮やかなボディカラーと、少しレトロさも感じる可愛らしいボディが特徴のムーヴキャンバスは、サイズ感の通り、ゆとりを感じる室内空間に仕上がっています。
全高が高くフロントガラスも大きめに設計されていることから、視認性が高く運転しやすい車です。そして室内が広いので、小学校高学年以上の子どもがいるファミリー層に人気の車種でもあります。
ダイハツ「ムーヴキャンバス」は、ダイハツを代表する軽自動車の良い特徴を取り入れた車だと言われています。ムーヴの乗り心地にタントの基本性能をミックスさせ、さらにミラココアのような可愛らしいオシャレさも反映されています。
ダイハツ車の優れた特徴を満遍なく取り入れているので、全体的な能力が非常に高い一台です。
まとめ
今回は、軽自動車のリースについてご紹介しました。
車の使用目的が多様化している昨今では、使用環境によってリースを選択した方がコストパフォーマンスは圧倒的に高くなります。リースは自由度が少ないことなどのデメリットはありますが、特に車にこだわりがなく維持費の削減を優先したい方は、リースを検討してみてはいかがでしょうか。