高級感あふれるクロームメッキで彩られたフロントマスクが魅力のエルグランド。見事なまでにダイナミックなボディを持つエルグランドは富裕層の象徴であるともいえるでしょう。
エルグランドを夢見る人にとって、維持費は気になるポイントのひとつですよね。そこで、エルグランドの維持費を調べてみました。
目次
エルグランドの特徴
日本を代表する高級ミニバンとして知られるエルグランド。ミニバンでありながらも走りにもこだわりを見せるエルグランドは日産が誇る最上位LLクラスのモデルです。
2002年の2代目から標準装備された4輪ディスクブレーキ・リアマルチリンクサスペンションにより完成度を高め、爆発的な人気を獲得。
2010年のフルモデルチェンジではFRからFFへと駆動方式を変更しています。3代目からはボディーサイズも大型化し、大規模な仕様変更が行われました。
トップレベルの大きさ
外観の高級感を左右するのは大きさ。エルグランドはクラストップレベルのサイズ感が魅力のひとつです。大型化された3代目からは、全長80mm、全幅を35mm拡大し、迫力のあるデザインへと変更されました。
さらに、2014年1月のマイナーチェンジでは室内床の高さが下げられ、室内高を25mm拡大。そのことにより、これまで以上の広さを実現しました。
国内ミニバンで最強ともいわれるエルグランドは、力強い外観からミニバンファンを魅了し続けています。
豪華な装備
高級志向のユーザーからの高い評価をエルグランドは、高級セダンクラスの豪華な装備も魅力です。3代目となるE92型からは内装がアップグレードされ、さらなる高級感を醸し出しています。
布シートはエントリーグレードのみの採用であり、ハイウェイスターモデルではレザーシートを全車標準装備に設定。ハイウェイスタープレミアムでは3列目シート電動格納式となり、富裕層を満足させられるスペックとなりました。
高級感あふれるミニバンとなったエルグランドは、所有する喜びをアップさせる1台です。
エルグランドのスペック
<350 Highway STAR Premium>
- 全長×全幅×全高(mm):4,945×1,850×1,815
- 最小回転半径 (m):5.7
- 乗車定員(名):7
- 燃料消費率 km/L(国土交通省審査値):9.4
- 車両総重量(kg):2,425
- 最低地上高(mm):150
<350 Highway STAR Urban CHROME>
- 全長×全幅×全高(mm):4,975×1,850×1,815
- 最小回転半径 (m):5.7
- 乗車定員(名):7/8
- 燃料消費率 km/L(国土交通省審査値):9.4
- 車両総重量(kg):2,385/2,440
- 最低地上高(mm):150
<250 Highway STAR Premium Urban CHROME>
- 全長×全幅×全高(mm):4,975×1,850×1,815
- 最小回転半径 (m):5.7
- 乗車定員(名):7
- 燃料消費率 km/L(国土交通省審査値):10.8
- 車両総重量(kg):2,335
- 最低地上高(mm):150
<250 Highway STAR Premium>
- 全長×全幅×全高(mm):4,945×1,850×1,815
- 最小回転半径 (m):5.7
- 乗車定員(名):7
- 燃料消費率 km/L(国土交通省審査値):10.8
- 車両総重量(kg):2,335
- 最低地上高(mm):150
<250 Highway STAR S Urban CHROME>
- 全長×全幅×全高(mm):4,975×1,850×1,815
- 最小回転半径 (m):5.7
- 乗車定員(名):7/8
- 燃料消費率 km/L(国土交通省審査値):10.8
- 車両総重量(kg):2,315/2,370
- 最低地上高(mm):150
エルグランドでかかる維持費は年間どのくらい?
エルグランドにはさまざまなグレードが用意されていますので、、グレードによって維持費が異なります。ここからは、グレード別にエルグランドの維持費を見ていきましょう。
税金
エルグランドの維持費としてかかる税金には<自動車税>と<重量税>があります。
自動車税
自動車税は排気量によって異なります。エルグランド250の場合には排気量は2,488ccですので、自動車税は45,000円です。エルグランド350の排気量は3,498ccと大きく、自動車税は58,000円になります。
エコカー減税がある車種の場合には減税が適用されますが、エルグランドはエコカー減税の対象ではありません。なお、自動車税は毎年5月に支払う税金です。
排気量が大きいエルグランドは、どのグレードであっても高額な自動車税がかかります。そのため、自動車税は前もって準備しておくのがいいでしょう。
重量税
エルグランドの重量税を考える際、自動車重量税の区分は2,001kgから区分が異なるという決まりがあるため注意が必要です。
なぜなら、エルグランドには2,000kg以下の車両重量のグレードと、それ以上の車両重量のモデルがあるからです。オプション次第では2,000kg以下の重量のグレードでも上の区分の自動車税を払うこともあります。
エルグランド250
エルグランド250の車両重量は1,910~1,950kgです。エコカー減税対象車ではありませんので、車両重量税は新車購入時に3年分の49,200円を支払います。
その後、車検ごとに2年分の32,800円を支払う仕組みです。エルグランドの新車から9年間の車両重量税を計算すると
49,200円+32,800円×3=147,600円となり、年間にかかる重量税は16,400円です。
ただし、自動車重量税は新車登録から13年を過ぎると高くなります。エルグランドの場合には、13年を経過すると2年ごとの車検時に45,600円がかかり、18年が経過すると50,400円となるのです。
エルグランド350
また、エルグランド350は車両重量が2,000kgをこえます。そのため、新車購入時の3年分の重量税は61,500円、その後2年ごとに41,000円を支払う必要があります。
エルグランド350の場合の新車から9年間の車両重量税は61,500円+41,000円×3=184,500となり、年間の重量税は20,500円です。13年を経過すると2年ごとの車検時に57,000円が必要で、18年を経過すると63,000円となります。
保険
エルグランドにかかる維持費には保険もあります。保険料を支払うことで、万が一に備えられますので用意しておきたい維持費のひとつです。
自賠責保険
自賠責保険は、自動車を使用するすべての人に加入が義務付けられています。強制加入となる国の保険ですので、保険料はどこで加入しても一律です。
自家用自動車(普通車)の分類されるエルグランドの保険料は24カ月で27,840円となります。1年あたりで考えると、13,920円です。
ただし、沖縄や離島の場合には自賠責保険料が異なります。
任意保険
任意保険は保険会社によって保険料が異なります。大手の場合には高く、インターネットトを主力とした保険会社を選択すると保険料が抑えられるといえるでしょう。
また、運転者の年齢に制限をつけることや、車両保険の有無などでも保険料に違いが出ます。インターネットを主力にいている保険会社で30歳以上、ゴールド免許のケースでは年間の保険料はおよそ60,000円です。
保険料は定期的に見直すことで安くなる可能性が高くなります。更新のタイミングなどで見直してみるのがいいでしょう。
その他費用
エルグランドの維持費には、ガソリン代や車検代、駐車場代などもあります。なかでも、エルグランドのガソリン代は高い傾向にあるといえるでしょう。
また、大型のエルグランドは駐車場のサイズにも気を付ける必要があります。ここからは、エルグランドにかかるガソリン代や車検代、駐車場代などを見ていきましょう。
ガソリン代
エルグランドの2.5Lはレギュラーガソリンですが、3.5Lの場合にはハイオクガソリンを使用します。そのため、燃費が同じ場合でも3.5Lのグレードはガソリン代が高くなります。
エルグランドのカタログ燃費は10.8km/Lです。ただ、実燃費は7.6km/L程度ですので、ここでは7.6km/Lとして計算しましょう。
レギュラーガソリンの価格を125円/L、ハイオクガソリンを170円/Lで計算していきます。なお、年間の走行距離は1万kmと仮定します。
10,000km÷7.6km/L×125円/L=およそ165,000円
10,000km÷7.6km/L×170円/L=およそ224,000円
駐車場代
エルグランドは車高の高いクルマですので、立体駐車場を借りる場合には注意が必要です。エルグランドを無理なく駐車するためには、高さ2.0m以上の駐車場を選びましょう。
新しい駐車場は、2.0~2.1mという駐車場も多く見かけますが、1.8m以下に限定されている駐車場も少なくありません。そのため、駐車場の高さをしっかりと確認してから借りる必要があります。
平面の駐車場の場合には問題はないといえるでしょう。全国の駐車場の平均的な料金は月当たり8,000円です。毎年契約を更新する場合には、更新料として1カ月分がかかることが多くみられます。
これらを考えると、1年間の駐車場代は
8,000円×12カ月+更新料8,000円=104,000円です。
車検代
エルグランドにかかわらず、車検時には検査手数料の印紙代として1,800円が必要です。さらに、車検基本料がかかります。車検基本料はどこに車検を依頼するかによって異なるでしょう。
一般的にディーラーに車検を依頼すると高い傾向があります。平均すると100,000円程度ですが、部品の交換が必要な場合には150,000円程度かかることもあるでしょう。年式が古くなると交換する部品も増えることから車検にかかる費用も多くなります。
スカイラインの車検を、車検業者に依頼した際の費用の内訳は以下の通りです。
- 自賠責保険料(24カ月分):25,830円
- 自動車重量税:32,800~41,000円
- 印紙代:1,800円
- 車検整備費用:25,000円
- 車検代行料:10,000円
- 消費税:2,800円
合計:98,230~106,430円
車検は2年ごとに受けますので、1年あたりにかかる車検代は49,115~53,215円です。
車体価格
- エルグランド 250Highway STAR Premium Urban CHROME(2WD):4,477,680円
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エルグランド 250Highway STAR S [8人乗り](2WD):3,531,600円
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エルグランド 350Highway STAR Premium(2WD):5,445,360円
- 350Highway STAR Urban CHROME [7人乗り]:4,466,880円
オプション
- バックビューモニター:38,057円(取付費込)
- スマートルームミラー:60,000円(取付費込)
- リアバンパープロテクター:20,088円(取付費込)
- バックドアガーニッシュ:45,257円(取付費込)
自動車重量税
エルグランドの自動車重量税は、車体重量によって異なります。2,000kg以下のグレードの場合には、新車購入時に3年分の自動車税として49,200円が必要です。
2,000kg以上のグレ―ドでは、3年分で61,500円がかかります。
自動車取得税
自動車取得税は、取得価格の3%です。取得価格は、選択したグレードやオプションによって異なります。250Highway STAR Premium Urban CHROME(2WD)の場合には、約108,500円です。
250Highway STAR Premium(2WD)では、約103,400円が必要となります。
自賠責保険
新車購入時には3年分の自賠責保険を支払います。自賠責保険は36カ月で39,120円です。
リサイクル料金
エルグランドのリサイクル料金は発売時期によって異なります。
- E52/2010年~:15,610~15,960円
- E51/2002年~:15,730~16,060円
- E50/1997年~:15,720円
ディーラー代行手数料
自動車を購入する際のさまざまな手続きを代行してもらう場合、ディーラー代行手数料がかかります。ディーラーに代行手数料の目安は、およそ15,000円です。
壊れやすいところや注意するべき点
エルグランドは経年劣化によりパワーウィンドウの上下が遅くなるトラブルがあります。清掃によって改善するケースも多くみられますが、長く使い続けると電気系統のトラブルが増えるといえるでしょう。
また、2,000kg程度の車両重量をもつことから足回りへのダメージも見られます。サスペンションの一部であるハブペアリングの故障も多く、走行距離が10万kmをこえるエルグランドは注意が必要です。
ハブペアリングの交換によって問題は解消しますが、ハブペアリングの交換には60,000~100,000円がかかります。
まとめ
高級ミニバンであるエルグランドは、車両重量があり、排気量も大きいことから維持費もハイクラスです。ハイオクガソリンを使用するグレードであれば、さらなる維持費がかかるでしょう。
しかしながら、快適性能が高く、満足のいく走りも楽しめることから非常に魅力的なクルマです。維持費を事前にしっかりと準備し、少しでも長くエルグランドとのカーライフを楽しみましょう。