自動車保険は代理店型かダイレクト型か？それぞれの強みを徹底比較

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2020年7月7日

どこの自動車保険が自分に合っているのかと探していると、「代理店型」とか「ダイレクト型」という言葉を目にしたことがあるのではないでしょうか。代理店型とダイレクト型は何かが違うということは理解できるのですが、何がどう違うのでしょうか。

自分に合った自動車保険を見つけるためにも、まずは自動車保険について復習してもらいながら、代理店型とダイレクト型ぞれぞれの特徴や強みを、ここで理解していきましょう。

自動車保険とは

自動車保険には、大きく分けて二つの種類が存在します。ひとつは必ず加入しなければいけない「自賠責保険」、もうひとつは加入するかしないかはそれぞれ個人で決めることができる「任意保険」です。

自賠責保険は「自動車損害賠償保障法」という法律で定められている保険なので、略して自賠責保険と呼ばれています。また車を運転する全ての人が加入を義務付けられいることから「強制保険」とも呼ばれています。もし自賠責保険に未加入や期限切れだったり、その保険証券を運転中に携行していなかったりした場合、厳しい処罰を受けることになります。

自賠責保険の補償範囲はとても狭く、車で人を傷つけた場合の対人賠償のみです。最高額も被害者1人につき後遺障害で3,000万円（常時介護の時は4,000万円）、傷害で120万円が上限。実際に事故を起こしてしまった場合、自賠責保険の補償範囲だけではカバーしきれないケースもあります。

自賠責保険でカバーしきれない差額分はすべて自己負担になります。人を死亡させてしまうと億単位の賠償額になることもあります。こうなるとほとんどの人は自己負担で賠償することは難しく、人生を棒に振ってしまうことになるでしょう。

このように自賠責保険でカバーしきれない部分を補うために加入するのが、任意保険と呼ばれる自動車保険です。任意ではありますが万が一の事故のときに、きっちりと相手も自分も補償し安心するためには、任意保険にも必ず入るべきです。ここからは任意保険のことを自動車保険と称して説明していきます。

自動車保険の補償内容

自動車保険は、「人に対する補償」「物・車に対する補償」が基本ベースにあり、さらに補償を充実させたい場合に追加できる「その他の補償」という補償内容になっています。それぞれの項目について詳しく見ていきましょう。

人に対する補償

対人倍書保険

事故相手への補償として「対人賠償保険」があります。自賠責保険では後遺障害で3,000万円（常時介護の時は4,000万円）しか補償しませんので、自賠責保険以上の補償が必要となった時にカバーしてくれるものです。過去の例では、死亡させると何億円もの賠償になるケースがあります。対人賠償保険は必ず無制限で掛けるようにしましょう。

人身傷害保険

自分自身への補償としては「人身傷害保険」があります。自動車事故によるケガの治療費の実費、働けない間の収入などを過失割合に関係なく、実際の損害額を保険金として受け取れます。過失割合で自己負担が大きい場合や、ケガによる入院・手術ですぐにでもまとまったお金が必要なときには、とても助かります。

物・車に対する補償

対物賠償保険

事故相手への補償として「対物賠償保険」があります。自賠責保険では一切補償されない項目のため、必ず加入するようにしましょう。実際の対物事故で、トラックが踏切内で脱輪してしまい電車と衝突し、そのまま電車は脱線し近くの家屋に衝突した事例では、損害額が1億2,000万円以上になっています。対物賠償保険も必ず無制限で掛けるようにしましょう。

車両保険

自分自身への補償としては「車両保険」があります。車両保険の保険内容は細かく設定されています。具体的には、「車同士の事故」「火災・落書き・台風」「盗難」「自宅・車庫での水災」「単独事故・当て逃げ」になります。新車など車の価値が高い場合には必ず加入するべきだと思いますが、車種によっては多額の保険料になる場合がありますので、実際の見積もりを見て判断するようにしましょう。

その他の補償

その他の補償は「特約」とも呼ばれるもの。基本ベースの「人に対する補償」「物・車に対する補償」をさらに充実させる特約や、車以外のものまで補償する特約が用意されています。特約によっては組み合わせることで、保険料を安くするものもあります。特約は保険会社によって違いがあります。ここでは代表的な特約内容をご紹介します。

他車運転特約

契約者が借りた車で事故を起こした場合、借りた車を契約の車とみなし契約の車の契約内容に従い、保険金が支払われます。

被害者救済費用特約

契約の車の欠陥や不正アクセス等に起因して、本来の仕様とは異なる事象や動作により、人身事故または物損事故が発生し、契約者に法律上の損害賠償責任がなかった場合に、契約者が被害者救済費用を負担することによって被る損害に対して、保険金が支払われます。

無保険車傷害特約

自動車保険に入っていない、または保険に入っていても補償内容が不十分な車との事故により死亡または後遺障害を被られた場合に、加害者（無保険車を運転中の者等）が負担すべき損害賠償額のうち、自賠責保険等の保険金額を超える部分に対して、保険金が支払われます。

自損事故傷害特約

ガードレール・電柱・家屋等に衝突、崖から転落などの単独事故など、自賠責保険で補償されない事故で、運転者、搭乗者または車の保有者が死傷された場合に、定額の保険金が支払われます。

レンタカー費用特約

契約の車が修理等で使用できない間に、契約者が実際に負担したレンタカー費用の全部や一部が支払われます。

新車特約

事故により新車に大きな損害（修理不能や保険金額以上の修理など）が発生し、車の買い替えまたは修理をした場合に、新車保険金額を限度に、車両保険金が支払われます。

事故付随費用補償特約

契約の車が自力走行不能となり、やむをえず最寄りのホテルに宿泊されたり、公共交通機関で帰宅された場合等に、保険金が支払われます。

身の回り品補償特約

契約の車の車内、トランク内、またはキャリアに固定された個人の身の回り品（ゴルフセットやカメラ等）が損壊した場合に、その身の回り品の損害（修理費）について、保険金が支払われます。

自転車賠償特約

契約者やその家族の人が自転車を運転しているときに生じた事故により、他人を死傷させてしまったり、他人の物を壊してしまったときに、保険金が支払われます。

ファミリーバイク特約

契約者やその家族の人が総排気量125cc以下の原動機付自転車（借用車も対象）を所有・使用または管理しているときに生じた賠償事故、または搭乗中に生じた傷害事故を補償します。

ファミリー傷害特約

家族の人がケガで入院または通院をされた場合に、保険金が支払われます。

弁護士費用補償特約

契約の車に搭乗中の方が自動車被害事故により死亡された場合、後遺障害を被った場合、またはケガで入院もしくは通院された場合や財物に損壊を被った場合に、事故の相手方との交渉を弁護士に依頼されたとき等に必要となる弁護士費用や訴訟費用等の損害を補償してくれます。

運転者年齢限定特約

年齢問わず、21歳以上、26歳以上、35歳以上という区切りで、年齢を限定して保険料を安くする特約です。年齢が高くなるほど保険料が安くなります。理由は年齢が高いほど事故率が低くなるからです。

運転者限定特約

保険適用する運転者を家族のみにする「家族限定特約」、夫婦のみにする「本人・配偶者限定特約」、自分だけにする「本人限定特約」があります。限定する人数が少なくなるほど保険料は安くなります。

代理店型自動車保険とは

代理店型自動車保険の特徴は、担当者という人が契約者と対面して対応してくれるところです。

メリットは対面で直接保険に関して相談し、アドバイスを受けながら自分に合った補償内容を検討できる点です。保険のことがよく分からない人、自分で調べたり比較するのが苦手な人にとって、代理店型は安心できる方法でしょう。

デメリットは担当者がいろいろと対応してくれる分、手数料が加算され保険料は高めになります。多少保険料が高くなったとしても、保険のプロに全部お任せしたい人にはおすすめです。

代理店型の形態としてはディーラーが代理店を兼業している場合と、生命保険など自動車保険以外の保険も一括して取り扱っている代理店、複数の自動車保険を取り扱っている総合代理店があります。

ディーラーが代理店を兼業している場合は、車を購入するときに自動車保険も一緒に見積もりしてくれるため、その場で契約できる楽さがありますが、取り扱っている保険会社の中でしか補償内容を検討することが出来ません。

生命保険など自動車保険以外の保険も一括して取り扱っている代理店の場合、自分が入っている生命保険会社がそうであれば、担当者がほとんどの申し込み手続きを代行してくれるので、調べたり手続きする手間を省けたり、まとめることで保険料がお得になるかもしれません。

複数の自動車保険を取り扱っている総合代理店なら、保険のプロと呼ばれるアドバイザーが複数の自動車保険から、あなたに合った自動車保険を比較検討して選んでくれるので、よりベストな自動車保険を契約することができるでしょう。

代表的な保険会社

東京海上日動

「トータルアシスト自動車保険（総合自動車保険）」と呼ばれる自動車保険を提供しています。「弁護士費用特約(自動車事故型のみか日常生活追加型)」、「入院時選べるアシスト特約」、「レンタカー費用等補償特約(事故時30日)」の3つの基本特約をはじめ、ドライブレコーダーを用いた先進的な各種サービスの「ドライブエージェントパーソナル特約」など充実した特約補償が特徴です。

契約者の口コミでは不満の口コミは見当たらず、事故対応やロードサービスに対しての高評価な口コミが多く見受けられ、満足度の高い保険会社のようです。

三井住友海上

「ＧＫクルマの保険」と呼ばれる自動車保険を提供しています。価格.comの「自動車保険満足度ランキング2020」において第2位という好成績をおさめています。「安心基本プラン」をベースに豊富な「おすすめオプション」をセレクトして追加することで、契約者にぴったりの補償プランを組み立てられるのが特徴です。

契約者の口コミでは、専用ドライブレコーダーがセットできる特約「GK見守るクルマの保険（ドラレコ型）」が高評価となっています。

損保ジャパン

「THEクルマの保険」と呼ばれる自動車保険を提供しています。価格.comの「自動車保険満足度ランキング2020」において第3位にランクインしています。先進技術を活かしてカーライフをサポートするサービスが特徴です。

「ポータブルスマイリングロード」と呼ばれるスマートフォンアプリで、カーナビで有名な「ナビタイム」の最新ナビルートに独自の安全ルートを加え、通常ルートと同程度の時間・距離で事故多発地点を回避するルートを案内してくれたり、どれだけ安全運転だったか、エコドライブだったかをチェック。さらに「安全運転割引チャレンジ」保険料が最大20％割引になるチャンスもあります。

ダイレクト型自動車保険とは

ダイレクト型自動車保険の特徴は、インターネットや電話で見積もりや契約ができるところです。

そのため契約後も事故やトラブルがない限り、保険会社の人と会うことはありません。自分で情報を集めで調べたり、メールや電話で質問したりすることが好きだったり得意な人にはおすすめの自動車保険です。

代理店型のような担当者という人が入らないので、その分の代理店費用がカットでき保険料を安くできるところが最大のメリットでしょう。一括見積サイトを利用すれば、一社ずつ見積もりをする手間も時間も省け、多くの自動車保険から自分に一番ベストなものを見つけることが可能になっています。

担当者が居ないのは、事故のときに不安に思われるかも知れません。しかし、ダイレクト型の自動車保険では、あとで具体的にご紹介している自動車保険会社を見てもらえればおわかりのように、事故の初期対応からロードサービス、事故後の対応までとても充実しています。

見積りの段階で注意してほしいのは、一括見積サイトを利用した場合です。一度の見積もり申込で数多くの自動車保険会社に個人情報が流れますので、そのあとの電話やメールでの勧誘が頻繁に来ます。もし時間に余裕があるならば、各保険会社のホームページで見積もりを出し、自分で比較検討して選ぶと良いでしょう。

代表的な保険会社

SBI損保

SBI損保の自動車保険は、価格.comの自動車保険満足度ランキング2020において第1位を獲得、2010年から11年連続で保険料満足度部門で第1位を獲得し、契約件数は100万件以上。インターネット割引10,000円、証券不発行割引500円などリーズナブルな保険料が特徴です。

修理工場を指定しなければ距離は無制限で無料、作業時間が30分程度のトラブルならば、現場を問わず保険期間内で利用回数無制限で無料、事故時の代替交通費は無制限で補償など業界最高水準ロードサービスは高い満足度を得ています。

ソニー損保

ソニー損保の自動車保険は、ダイレクト型自動車保険17年連続売上No.1であり、オリコンランキングでは加入・更新手続きと商品内容の充実度で第1位、保険料で第2位、総合で第1位と、契約者からとても高い満足度を得ているのが特徴です。

専用アプリを利用してGPSで取得した位置情報を簡単に知らせることができたり、オペレーターが事故の相手方と直接交渉してくれたり、事故直後の現場へセコムの緊急対処員がいち早くかけつけ、事故に遭った契約者に寄り添ってサポートする安心の事故対応。それでいて走行距離に応じたリーズナブルな保険料が魅力です。

チューリッヒ

チューリッヒの自動車保険は、事故率が低い28歳～58歳に特化しているところが大きな特徴です。最大20,000円のインターネット割引と最大2,500円の紹介割引に加えて、事故率が低い28歳～58歳の契約ならば、同程度の補償内容で代理店型よりも数万円単位で安くなる例もあります。

チューリッヒ指定工場なら距離無制限で無料、修理後の自宅までの車両運搬費用を全額補償、自宅や目的地までの交通費を上限無しで搭乗者全員分全額を補償、当日帰宅困難時には搭乗者全員分全額の1泊分のホテル代を補償、バッテリー上がりやガソリン補給、キー閉じ込めなど11項目を時間無制限でサポートと業界最高レベルのロードサービスを提供しています。