トヨタのミニバンとして誕生し、ミニバンの人気ランキングに登場することの多いウィッシュ。2017年に生産は終了していますが、買取市場ではどのような評価を得ているのでしょうか。また、買取相場や高額査定のポイントなどが気になる人もいるでしょう。そこで、ウィッシュの買取について紹介します。
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ウィッシュの特徴
ウィッシュは、2003年から2017年の間に販売されたミニバン車です。ウィッシュは、WISH COMES TRUEという開発テーマのもとに生産され、2000年代前半の車業界に革新をもたらすべく、設計開発された車です。
ミニバンのような特徴を持ちつつも低重心化されたボディは、当時としては非常に珍しく、多機能的でスポーティな走行性能も多くの注目を集めました。
そして、軽量かつ高剛性ボディと最新技術が採用されたサスペンションなど、高い走行性能を持つウィッシュは、ファミリー層だけでなく走行性能にこだわりたいユーザーも唸らせました。
同時期に販売されていた、ホンダ・ストリームのライバル車として投入されたという見方も強く、日本の車市場において、ステーションワゴンの存在感を高めた相乗効果も評価されています。
また、日本だけではなく海外での人気も高く、台湾などアジア諸国では大人数乗ることができるタクシーとしての用途も多く見られました。
惜しまれながら2017年に生産終了されましたが、今なおそのスポーティな走りと快適な乗り心地のファンは多く、中古車市場でも一定の需要が見られます。
ウィッシュのデザインについて
ウィッシュのエクステリアを見ると、初代・2代目ともに低重心化された流線型のボディが特徴で、スポーティな雰囲気を強く感じることができます。
ヘッドライトやフロントグリルなど、インパクトのあるフロントマスクながらも、威圧感を与えすぎないような、デザインの引き算もできている印象です。様々な角度から違う表情を見せるので、多機能性を持ったウィッシュの特徴が、デザイン面でも垣間見ることができます。
インテリアにおいても、広い快適な室内空間と合わせて、革巻ステアリングや三連メーターなど、スポーティさが垣間見える演出を随所に見ることができます。窓が大きく取られているため、視認性も非常に高く、滑らかなハンドリングも特徴です。
さらに、高機能なサスペンションにより長距離ドライブも満足できる乗り心地を兼ね揃えています。また、2列目シートはフルフラットにすることもできるので、荷物をたくさん積める実用性の高さも、ユーザーからは評判です。
ウィッシュのボディサイズ
ウィッシュのボディサイズは、下記になります。
初代ウィッシュ
- 全長:4,550mm(前期)4,560mm(後期)
- 全幅:1,695~1,745mm
- 全高:1,590~1,600mm
2代目ウィッシュ
- 全長:4,590mm(前期)・4,600mm(後期)
- 全幅:1,695~1,745mm
- 全高1,590~1,600mm
比較すると、全長はモデルチェンジやマイナーチェンジごとにややサイズアップしたことが分かります。また、全幅が異なることによって、グレードによっては5ナンバーと3ナンバーに分類されます。
ウィッシュの燃費性能
ウィッシュはガソリン車のみのラインナップとなりますが、1.8Lと2.0Lとそれぞれ排気量の異なるエンジンが搭載されたグレードに分類されます。
初代のデビュー時には1.8Lのみのラインナップですが、マイナーチェンジ時に2.0Lエンジンのグレードが追加され、より力強い走りを可能としました。
カタログ燃費を見ると、初代ウィッシュが10・15モードで14.4km/L、2代目ウィッシュが10・15モードで16.0km/L〜16.6km/Lとなっています。
10・15モードは、測定環境が限られるため、実燃費との差が大きいことが指摘されていますが、スポーティな走行性能を確保しながらも実用的な燃費性能も兼ね揃えていることが伺えます。
ウィッシュは他のステーションワゴンと比較しても、車重が軽い方なのでこのような点も低燃費性に寄与している要因だと考えられます。
ウィッシュの最新買取相場
- 2014年式 (平成26年)<ウィッシュ1.8X>ブラック系
走行距離 14万km 新車販売価格190.0万円 参考買取価格 32.3万円 残価率約17%
ウィッシュの中でも人気のグレードですが、走行距離が極めて多いため、買取価格に影響しています。
- 2013年式 (平成25年)<ウィッシュ 1.8A> ブラック
走行距離6.0万km 新車販売価格 201.0万円 参考買取価格 39.1万円 残価率約19%
スポーティーさを意識した1.8Aは、人気の高いグレードです。そのため、年式のわりに高値がつけられているといえるでしょう。
- 2012年式 (平成24年)<ウィッシュ 1.8S> シルバー
走行距離 2.0万km 新車販売価格 219.0万円 参考買取価格 69.0万円 残価率約31%
人気のグレードと走行距離の少なさで高い買取価格が提示されています。買取では、走行距離が非常に大きなカギを握るといえるでしょう。
初代ウィッシュの買取相場
初代ウィッシュは、2003年から2009年まで、新車として販売されました。市場での存在感を高めたモデルで、多くのユーザーが乗っていたこともあり、ウィッシュといえばこの初代モデルを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
すでに多くの車種が登録から10年が経過していますが、年式の割には走行距離が少ない車も多く、中古車市場でも探しやすい車種となっています。
型落ちモデルですので、相場としては低い状況ではありますが、買取業者を選択することによって、前期モデルでも0円査定を避けることはできそうです。ただし下取りを利用すると、0円査定の可能性は高い状況でもありますので、買取業者を利用した方が良いでしょう。
初代ウィッシュを高値で買い取ってもらう業者を探すためには、少し時間と手間がかかりますが、車買取一括サイトなどを利用することによって、時間と手間を大きく軽減することができます。
2代目ウィッシュの買取相場
2代目ウイッシュは、2009年から2017年まで、新車として販売されました。トレンドに即したモデルチェンジが行われ、いわゆる改悪と思われる箇所は見当たらないため、初代ウィッシュの課題点がブラッシュアップされたモデルだと言えます。
生産終了が2017年と比較的新しい車もあるため、ウィッシュの購入を検討しているユーザーの多くは、この2代目ウィッシュを探しているようです。
2016年以降に登録された車は、まだ買取実績が少ないためデータがありませんでしたが、すでに生産終了した車種の最終モデルでもあるため、相場は一定の水準をキープするのではないかと考えられます。
ただし、独占的な人気を誇っていた初代モデルの時よりも、ライバル車は増えている状況でもあります。さらにボディタイプもより多様化しているので、中古車市場においては、2代目ウィッシュとの比較対象となる車種は多い傾向にあります。
機能的な面で考えると、ステーションワゴンだけでなくミニバン車もライバルとなるでしょう。他の車のモデルチェンジやマイナーチェンジの状況によっても、相場が下がることが予想されるので、生産が継続しているライバル車の動向を注視する必要がありそうです。
ウィッシュの人気グレードと残価率
ウィッシュの基本グレードは下記の5つです。
- 2.0Z(最上級グレード)
- 1.8S(エアロパーツ装着の上級グレード)
- 1.8A(エアロパーツ装着の基本グレード)
- 1.8G(基本グレードに装備品を追加したモデル)
- 1.8X (基本グレード)
乗車定員は2.0Zが6人乗りで他のグレードは7人乗りとなります。また、2.0Z・1.8S・1.8Aは3ナンバーで、1.8G・1.8Xは5ナンバーとなります。
買取価格が高い傾向が見られるのは、上級モデルの2.0Zと1.8Sです。2.0Zは新車価格が基本グレードと比較しても100万円ほど違いがありましたので、新車価格の差が順当に反映されている印象です。
そして、中古車市場におけるウィッシュの人気グレードも2.0Zと1.8Sとなっています。残価率を見ても、同じ年式の基本グレードと最上級グレードでは、5%~10%ほどの違いがあり、年式が古くなるにつれて、その差は大きくなります。
ウィッシュをより高額に買い取ってもらうポイント
続いて、ウィッシュをより高額に買い取ってもらうポイントをご紹介します。
人気のカラー
ウィッシュのボディカラーは、下記の8色となります。
- ホワイトパールクリスタルシャイン
- シルバーメタリック
- グレーメタリック
- グレーメタリック
- ブラック
- ブラッキッシュレッドマイカ
- オレンジメタリック
- ベージュメタリック
- サテンブルーマイカメタリック
ウィッシュは、初代・2代目ともにホワイト系のカラーが高い人気です。新車販売時には、半数近いユーザーがホワイト系のカラーを選択し、中古車市場においてもホワイト系の人気が強い傾向にあります。
ウィッシュの査定においてホワイトのボディカラーはプラス査定に働くと考えられます。ホワイト系に次いで、ブラックの人気が高い傾向にあるので、こちらもリセールバリューは期待して良いでしょう。
人気のオプション
ウィッシュはキーの種類によって、若干査定額が変わってくるようです。キーレスキーは鍵をさしてエンジンを始動することができ、スマートキーはプッシュボタンによってエンジンを始動することができます。
グレードによって標準装備かオプションでの取り付けが必要かは異なりますが、売却の際にはスマートキー搭載車が有利に働きます。
またどの車種においても人気の高いオプション品ですが、サンルーフ搭載車は査定額が5万円〜10万円ほど上がる可能性があります。全グレードで搭載可能なオプションですが、サンルーフ搭載車はあまり多くないため、中古車市場においても希少性が高いオプションだと言えます。
10年落ちの場合値段はつくか?
ウィッシュに関しては、初代モデルの多くが登録から10年を経過しています。先ほどご紹介した買取相場を見ると、まだまだ需要があることが伺えますが、海外への流通ルートが確保できていない業者の場合は、査定額なしで引き取られる可能性もあります。
今後相場は下がっていくことが予想されますが、しっかり販売ルートを確保している買取業者に売却することで、10年以上経過した初代ウィッシュでも買取価格はしっかりつくと考えられます。
また2代目ウィッシュも今後登録から10年を経過する車が増えてきます。登録から10年が経過すると、買取相場は大きく下がる可能性もあるので、早めの売却を検討することをおすすめします。
まとめ
今回は、ウィッシュの買取情報をご紹介しました。すでに生産終了した車種で、今後ライバル車のモデルチェンジやマイナーチェンジの影響によって、相場が大きく下がることも予想されます。
ウィッシュの売却を検討している方は、販売ルートをしっかり確保している買取業車に早めに売却することをおすすめします。
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