ミニクラブマン(MINI Clubman)は、ミニのシリーズの中で初のステーションワゴンタイプの車種。2007年10月に発表され、2008年の3月2日(ミニの日)に発売開始になりました。
ミニなのにミニではない、大きな車体。そして特徴のある観音開きのバックドアで広い車内。ミニの中でも実用性が高く、シングル層だけでなくファミリー層の獲得も狙うモデルです。
今回は、大人気のミニシリーズの中でも実用的で人気の高いクラブマンの最新の買取査定価格、売却の際に高額査定が付くポイントなどをご紹介いたします。
[myphp file=article-cta-parts-s]ミニクラブマンの特徴
ミニは、もともとは3ドアのハッチバックがメインのコンパクトカーですが、今では大きなモデルもあり用途に合わせて様々なバリエーションがあります。
その中でもBMW MINIの第2世代のプラットフォームをベースに、2007年にデビューしたミニクラブマン(R55)は、ミニハッチバックの全長をさらに長くして後部座席と荷室をゆったりと取った、家族連れにとっても使いやすい実用的なモデルです。
BMW傘下に入る前のクラシックミニの時代にあったミニクラブマンですが、初代BMW MINIではなかったモデルで2007年に復活しました。観音開きのリヤゲートや、初代クラブマンには2ドアと運転席の後ろに補助ドア(クラブドア)があるのが特徴的です。
ミニクラブマンのエンジン
ミニクラブマンの初代のグレード構成は、<ミニ one><ミニクーパー><ミニクーパーS><ジョン・クーパー・ワークス>です。
途中、MTモデルはブレーキエネルギー回生システムの搭載でエコカー減税50%に対応したり、外装の見直しやジョン・クーパー・ワークスに6速AT搭載モデルが追加されたり、マイナーチェンジをしながら2015年7月に2代目へとフルモデルチェンジしました。
2代目ミニクラブマン(F54)は、全長が4,270mmと初代からさらに310mmも長くなり、発売時点でミニのシリーズ中、最大の大きさになりました。ボディサイズは従来のBセグメント※1からCセグメント※2へとアップし、<ミニサイズ>から完全に脱した<大きなミニ>に変身しました。
※1 全長4,350mm〜4,600mmのセダン、4,200mm〜4,
500mmのショートワゴン、ハッチバックを言う。
※2 一般的なほとんどのコンパクトカーを指す。
グレードは発売当初は<ミニONE><ミニクーパー><ミニクーパーS><ミニクーパーS ALL4>の4モデル、その後2016年に新世代のクリーンディーゼルエンジンを搭載した<ミニクーパーD><ミニクーパーSD>の2モデルが追加され、さらに2017年には<ジョン・クーパー・ワークス>が追加されています。
ボディサイズ
初代の発売からミニクラブマンは<大きなミニ>でしたが、フルモデルチェンジ後の2代目はさらに大きくなり、全長は4メートルを超えています。
- 初代ミニクラブマン
全長 3,980mm
全幅 1,685mm
全高 1,440mm - 2代目ミニクラブマン
全長 4,270mm
全幅 1,800mm
全高 1,470mm
ボディデザイン
ミニクラブマンの最大の特徴は、スプリットドアと呼ばれる観音開きのテールゲートにあります。2代目のテールゲートはやや上方へ開き、ガルウィングのようなイメージです。
初代のミニクラブマンは、助手席側はドアが一枚でしたが、運転席の後ろにはクラブドア(補助ドア)があり、こちらも観音開きになっていました。車道側の補助ドアのため、後部座席への乗り降りにはやや不便な印象でしたが、2代目ではこれがなくなり、左右に後部ドアが装着されて4ドアに変更されました。
ミニクラブマンは一般的に言うステーションワゴンに近いデザインです。2代目ではテールライトが横長になり、初代にはなかった<CLUBMAN>のレターが追加されました。
<ミニクーパー>のヘッドライトはハロゲンが標準ですが、<ミニクーパーS>以上のグレードではLEDライトが標準装備となっています。
ミニクラブマンの内装
初代ミニクラブマンでは、クラシックミニからの象徴的なセンターメーターが採用されていましたが、2代目からはインパネの配置が変更になっています。
センターメーターはハンドル奥側に移動されてタコメーターと並び、センターサークルにはワイドディスプレイが埋め込まれてナビやWebとの連動ができるようになっていて、内装は全体的にシックな印象です。
後部座席は初代は2人掛けで、2代目は車幅が大きくなったことから3人掛けになっており、大きな荷物がある時は席を倒して荷室とつなげて使用するなど自由度が高くなっています。
足元もさらにゆったりし、5人乗りでも快適な仕様です。
ミニクラブマンの燃費
初代のミニクラブマンは1.6L4気筒ガソリンエンジンモデルで、<ミニクーパー>では6MTが18.0km/L、6ATが14.2km/Lです。
<ミニクーパー S>と<ジョン・クーパー・ワークス>にはターボエンジンが採用されていて、6MT 15.0km/L~17.8km/L、6AT 12.4km/L~6AT 13.2km/Lとなっています。
2代目のミニクラブマンでは、新型クリーンディーゼル車が投入され、燃費も飛躍的に良くなっています。<ミニクーパーD><ミニクーパーSD>のディーゼルは、それぞれ22.0km/Lと22.7km/L、ガソリンエンジンモデルでは1.5L 3気筒ターボエンジンの<ミニONE><ミニクーパー>が17.1km/L~17.2km/L、2.0L 4気筒ターボエンジンの<ミニクーパーS><ミニクーパーS ALL4><ジョン・クーパー・ワークス>で14.2km/L~16.6km/Lとなっています。
また、<ミニクーパーS>以上のグレードのガソリン車と、ディーゼル車にはミニシリーズ初となる8速MTが搭載されているため、高速走行では他のモデルよりも燃費の向上が期待できます。
ミニクラブマンの最新買取相場は?
ミニクラブマンの最新買取相場をご紹介します。
最高買取価格は140.6万円、平均売却期間は5年9か月、平均走行距離は3.4万kmです。
- ミニクラブマン クーパー S 2011年式 ホワイトパール 走行距離 3〜4万km 140.6万円
- ミニクラブマン クーパー S 2014年式 ブラウン 走行距離 4〜5万km 133.2万円
- ミニクラブマン クーパー 2017年式 ブラウン 走行距離 1〜2万km 132.9万円
- ミニクラブマン クーパー D 2018年式 ワイン 走行距離 0〜1万km 113.3万円
- ミニクラブマン ジョン・クーパー・ワークス 2013年式 ブラック 走行距離 7〜8万km 109.2万円
人気グレードと残価率
ミニクラブマンは、BMWのX1などで採用されているUKL2というプラットフォームをベースに開発されています。これによって走行中の安定性が上がり、中でも<ミニクーパーS>はパワフルさも相まって人気のグレード。
また、新型クリーンディーゼルを搭載した<ミニクーパーD><ミニクーパーSD>も人気です。リセールバリューが高いと言われるミニの残価率は、1年落ちの車体は約68%、2年で約46%、5年で約14%となっています。
より高額に買い取ってもらうポイント
人気のカラー
ミニクラブマンだけでなく、どのグレードでも定番で人気が高いのはペッパーホワイトです。オールドイングリッシュホワイトを連想させるオフホワイトで、老若男女に関わらず大人気のカラーです。
そしてこちらも定番なのがチリレッドです。レッドには他にピュアレッド、ブレイジングレッドなどもあります。
そして、クラブマン、コンバーチブルなど限定で選べるカラーのアイスブルーは、絶対的な数が少ないレアカラーです。あまり市場に出回ることがないカラーですが、人気があって探している人も多いので査定価格は、他の色と比べて30~40万円高くなる場合もあります。
人気のオプション
たくさんのオプションがあるミニクラブマンですが、おすすめはオプションパッケージです。単品では選べないオプションも入っている上に、パッケージでまとめてお値段もお得になっています。
その中でも<ミニクーパー>と<ミニクーパーS>に適合するペッパーパッケージ(PEPPER PACKAGE)はダッシュボードのセンターディスプレイをLEDライトで飾るMINIエキサイトメント・パッケージや、ミニの走行性を省燃費・ノーマル・スポーツモードと選べるMINIドライビング・モード、スマートキーなどがセットになったパッケージです。
10年落ちの場合、値段はつくのか?
ミニの中でも市場に出回っている数が少ないミニクラブマンは、10年以上経っているものでも値段がつく場合があります。
例えば、BMW傘下になる前の車種は下記のような査定額がついています。
- 2004年式・走行距離11~12万kmの<クーパー クラブバン>11万円
- 2005年式・走行距離11~12万kmの<ミニクーパーS>22万円
まとめ
ミニクラブマンは、ミニの中でも一番大きく実用的でファミリー層にもオススメです。市場に出回っている数が比較的少なく、古いモデルでも買取査定額が付きやすいモデルと言えるでしょう。
しかし、リセールを考えて購入を検討しているのならば、人気の新型ディーゼルエンジン搭載の2代目クラブマンがオススメです。
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