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三菱パジェロが驚きの査定事例のワケ!買取額が下がらない秘密は?

1990年代に一大ブームを築き、国産の本格SUVとしての地位を築いた三菱パジェロ。そんなパジェロですが、SUVブームの落ち着きに伴い、2019年8月には惜しまれながらも生産を終了しています。

ただし、愛好家からの高い人気は変わらず、買取市場では、高年式のモデルにおいても高額査定がつけられているのが特徴です。そこで、パジェロの最新相場について、同車の魅力と共に紹介していきましょう。

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目次

パジェロの特徴

パジェロは三菱自動車の顔ともいえるフラッグシップSUVであり、1980年代から販売し続けている大変歴史の長い車種です。

かつて世界でもっとも過酷な自動車レースといわれるパリ・ダカールラリーに参戦していた際には、本格SUVとしての性能をいかんなく発揮し、総合優勝12回を含む目覚ましい成績を残しました。

パジェロが日本のみならず欧州や中近東、アフリカなど世界的に高い人気と知名度を得るようになったのは、その当時の華々しい活躍が理由です。

そんなパジェロの現行モデルについて、基本スペック、燃費性能、近年の市場における評価について説明します。

パジェロの基本スペック

現行モデルにはクリーンディーゼルモデルとガソリンモデルが設定されており、それぞれ以下の3つのグレードが用意されています。

  • GR

エントリーグレードで、ユーザーが自由にカスタマイズを楽しめるように必要最低限の装備となっています。
故障しやすい電気制御系の装備を極力省いているので、タフな使用が想定される特殊な環境下での仕事に用いられることも多いです。

  • EXCEED(エクシード)

デザインや内装、音響システムなど各要素のバランスに優れた中間グレードです。
日常使いにも不自由さを感じさせない快適さを備えています。

  • SUPER EXCEED(スーパーエクシード)

本革シートなど高級感のあるインテリアと、優れた装備で贅を尽くしたパジェロの最上級グレードです。クリーンディーゼル車のみに設定されています。

ボディサイズは、全グレードで以下のように統一されています。
ただし車両重量は、動力がクリーンディーゼルかガソリンかの違いなどで幅があります。

全長:4900mm
全幅:1875mm
全高:1870mm
車両重量:2130〜2290kg

パジェロの燃費性能

パジェロの燃費性能を、クリーンディーゼル車とガソリン車それぞれについて中間グレードのエクシードを例に紹介します。

  • クリーンディーゼル車 エクシード

JC08モード燃費10.4km/L
平均実燃費9.4km/L

  • ガソリン車 エクシード

JC08モード燃費8.0km/L
平均実燃費7.3km/L

ガソリン車よりもクリーンディーゼル車のほうがやや燃費性能に優れているものの、両者の間には40万円以上の車両価格差が存在します。

・クリーンディーゼル車エクシード 428.2万円
・ガソリン車 エクシード     383.9万円

クリーンディーゼル車でこの車両価格差を回収するには、かなりの長期間に渡って乗り続ける必要があります。

したがって、クリーンディーゼル車を選択しているユーザーは燃費性能よりも、低速トルクの力強さや悪路走破性の強さなどを理由に選択しているようです。

市場におけるパジェロの評価

近年は三菱自動車の不審や、モデルライフの長期化、日常使いに便利な都市型SUVの登場などにより、パジェロに目が向けられる機会が減りつつありました。

しかも、ライバルのトヨタランドクルーザーがいまだに月販3,000台程度(200系とプラドの合算)と、いまだに好調な売れ行きを見せているのに比べ、三菱パジェロは直近で月販50台程度と新車販売の成績がいまいち振るっていません。

しかし、それは見方を変えれば、その後中古車市場に出てくる玉数も少なくなるということです。
そうなると必然的に中古車市場での希少性が増すため、買取市場において価格が下がりにくくなるという現象が起こっています。

このあとパジェロの最新買取相場をご紹介しますが、現在の国内新車販売数から見ると意外なくらい、パジェロの中古車買取相場における評価は良好です

パジェロの最新買取相場

パジェロの最新買取相場における代表的な買取事例を挙げてみると、驚くような結果が出ました。
残価率(査定額 ÷ 新車価格 × 100)に注目してください。

経過年数による査定額と残価率の推移がわかりやすくなるように、中間グレードのエクシードについて、「3年落ち」「5年落ち」「8年落ち」の場合の事例を挙げています。

3年落ちの買取事例

グレード:ベースグレード
カラー:ブラウン
年式:平成28年式(2016年式)
走行距離:5万km走行
査定額:273.9万円
新車価格:327.7万円
残価率83.5%

5年落ちの買取事例

グレード:エクシード
カラー:パール
年式:平成26年式(2014年式)
走行距離:6万km走行
査定額:167.4万円
新車価格:383.9万円
残価率43.6%

8年落ちの買取事例

グレード:ロング スーパーエクシード MMCS使用 ディーゼル
カラー:ホワイトパール
年式:平成23年式(2011年式)
走行距離:6万km走行
査定額:176.0万円
新車価格:476.7万円
残価率36.9%

通常、中古車の買取相場における残価率は、3年落ちで50%程度、5年落ちで30%程度だとされています。
さらに年式が進めば、残価率はかなり厳しい数字になっていくのが普通です。

ところがパジェロの場合、上記のように年式が進んでも残価率の低下が大変ゆるやかとなっており、一般的なクルマの買取相場とは事情が異なります。

その理由として、

  1. モデルライフが長いため、基本的な機構や構造が変化していない
  2. 流行り廃りのない、飽きにくいデザイン
  3. 過酷な環境に耐えうるよう、きわめて頑丈につくられている

などの点が挙げられます。

これはつまり、わざわざ高いお金を払って新車を買わなくても、中古でも十分に満足を得られるということを意味します。

そのため、パジェロは新車販売の冷え込みのわりに中古市場での需要があり、“値落ちしにくいクルマ”のひとつに数えられるのです

パジェロの人気グレード

パジェロの人気グレードは、中間グレードのEXCEED(エクシード)です。

パジェロの全グレードのうち、

1位:エクシード(クリーンディーゼルモデル)
2位:エクシード(ガソリンモデル)

が販売数のツートップを占めています。

エクシードは各種装備と価格のバランスに優れ、パジェロ本来の強みである本格オールラウンダーとしての走行性能も損なわずに備えているので、人気が集中しています。

より高額に買い取ってもらうポイント

ここまで説明してきたことからわかるように、パジェロユーザーは本格SUVとしての信頼性に重きを置いて同車を選んでいるケースが多いです。

そのため、買取査定の際に高値につながるポイントとしては、華美な装飾や豪華なアクセサリがついているかどうかよりも、安全性・機能性の向上につながるような装備を備えていることがプラス査定にかかわってきます

人気のカラー

パジェロには、単色5色、ツートーン1色の計6色が用意されています。
よく売れていまるのは、世の一般的な傾向と同じく白、黒、銀です。

人気カラー1位:ウォームホワイトパール
人気カラー2位:ブラックマイカ
人気カラー3位:スターリングシルバーメタリック

ディープレッドマイカ(赤)やディープブロンズメタリック(茶)などの華やかなカラーもありますが、パジェロにはストイックなイメージを求めるユーザーが多いので販売数全体に占める割合はごくわずかです。

人気のオプション

パジェロは冬山や寒冷地で使用するユーザーも多いので、シートヒーターは必須の装備といえます。

もっとも、エクシード、スーパーエクシードの2グレードであれば標準装備されています。
エントリーグレードのGRでは標準装備ではないので、オプションで付けていれば査定がプラスに働くでしょう。

10年落ちの場合値段はつくか?

一般的には、10年以上経過したクルマはかなり値落ちが激しく、値段がつかないこともしばしばあります。

しかし、パジェロはその例外で、悪路や未舗装道路の多い海外の国・地域ではライバルのトヨタランクルに劣らぬ根強い需要があります。

そういった場所に住むユーザーにとっては、丈夫で壊れにくく、たとえ壊れたとしても修理しやすいパジェロのようなクルマは大変重宝されているのです。

しかも、ランクルよりも価格が低いため手に入れやすく、

「環境的に本格SUVが必要不可欠だけど、ランクルは高いからパジェロが欲しい」というユーザーから積極的に支持されています。

このような海外からの強い需要も一因となり、値落ちはある程度のラインで落ち着いて10年以上落ちのモデルでも平均的な車より高く売れるという特徴があります

参考までに、平成21年式(2009年式)の中間グレード・エクシードの買取例を2つ挙げてみます。

  • 買取例①
    カラー:シルバー
    走行距離:6万km
    査定額123.5万円
    参考新車価格:383.9万円
    → 残価率32.3%
  • 買取例②
    カラー:パール
    走行距離:5万km
    査定額:115.9万円
    参考新車価格:383.9万円
    → 残価率30.2%

平均的な車種だと5年落ちで残価率30%程度になるので、パジェロのように10年落ちでもなお30%程度の残価率を維持し、100万円台の査定額がつくこともあるのは脅威的だといえます。

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まとめ

以上のように、パジェロは国内での新車人気の低調さのわりに、中古車での需要が底堅く、年式を重ねても寝落ち幅が大変ゆるやかです。期待せずに見積り査定を取ってみると、意外な評価にいい意味で裏切られることも少なくありません。

とはいえ、査定額は買取業者の性格によってかなりバラつきがあるもの。
前述のように、パジェロの中古車市場での需要を支えているのは海外からの引き合いがあるからこそです。

つまり、買取後に海外へ転売するアテのある業者でなければ高額査定を引き出すのは難しいでしょうし、そんな業者を探すのも一手間です。

したがって、複数業者の見積りを比較できる一括見積査定サービスなどを利用することが、現実的で賢明な選択となってくるでしょう。

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