「車を売却しようと思ってるけど、実際に手続きを進める前に必要な書類について知っておきたい」方へ。今回は【車買取に必要な書類とチェックリスト】をご紹介します。
「書類」と聞くだけでも面倒くさそうなイメージがありますね。確かに必要書類の準備はかなり面倒なのは事実。でも、事前にしっかりと確認しておけばラクラク手続きを進めることができます。この記事を参考にして、スムーズに車を売却しましょう。
目次
普通自動車と軽自動車の一般的な必要書類
必要書類といっても「普通自動車なのか?軽自動車なのか?」によって異なります。基本的には共通するのですが、書類数や内容が少し違うので、ここでしっかりと確認しておきましょう。
普通自動車に必要な書類等
普通自動車には「9つ」の書類が必要です。具体的には必要なものは以下の通りです。
実印
実印なしでは普通自動車の売却は不可能。実印とは「登録されている印鑑」のことで、管轄内の市区役所にて登録された印鑑でなければなりません。必要書類には何度も押印が必要なところが出てくるので覚えておきましょう。
印鑑登録証明書
実印を証明するための書類。印鑑登録証明書は住んでいる地域の市区役所にて発行することができます。実印とセットと覚えておくのが◎。また印鑑証明書の有効期間は発行から「3ヶ月以内」です。
車検証
しっかりと車検を受けていることを証明する書類です。正式名称は「自動車検査証」。車検証は車内に置いておくことが義務付けられているので、車検時以外は車内に保管している人がほとんどでしょう。もし紛失してしまった場合は「運輸支局」にて再発行できます。失くした場合は早急に対応しましょう。
自賠責保険証明書
車を所有している全ての人に加入が義務付けられている「自賠責保険」の加入を証明する書類です。この保険証の有効期限が失効していたり、紛失していたりすると、そもそも車を売ることができません。もし紛失してしまった場合は、保険会社に連絡して再発行しましょう。
自動車税納税証明書
「自動車税をきちんと納税している」ことを証明するための書類です。車を売るときに必ず必要になります。自動車税は毎年5月に納める決まりになっており、きちんと納めていれば証明書が送付されてきます。
もし紛失してしまった場合は「税事務所」にて発行してもらいましょう。軽自動車であれば市区役所で再発行が可能です。
リサイクル券
自動車リサイクル法にて定められた「車のリサイクル料」を納めていることを証明する書類です。車の購入時に受け取っているはずなので車内に保管している人がほとんどでしょう。もし見つからない場合は、「自動車リサイクルシステムのホームページ」から専用ページをプリントして持っていくと代替書類として使用できます。
振込口座情報
買取金額は振込のケースが多いので、通帳など口座情報の分かるものを用意しておきましょう。実際の入金は、売却手続き終了から3日~1週間後になります。口座情報を書かなければ入金に余計な時間がかかってしまいます。
委任状
車を売却するということは「名義を変える」ということでもあります。それらの手続きを店側に委託するための書類です。店側が用意してくれるので特に準備は必要ありません。
譲渡証明書
車を譲り渡すことを証明する書類です。こちらも店側が用意してくれます。
軽自動車に必要な書類は
軽自動車の方が必要書類や手続きがシンプル。軽自動車は普通乗用に必須である「委任状」や「譲渡証明書」が不要です。また実印でなくて「認印」でOKなので、印鑑登録などの面倒な手続きも必要ないのが特徴。ただ、軽自動車には以下の書類が必要になります。
軽自動車納税証明書
軽自動車税を納付していることを証明する書類です。軽自動車税の納税方法は普通自動車とほとんど同じです。毎年5月末までに納付する必要があります。しっかりと納付していれば証明書が送付されてきます。
自動車検査証記入申請書
車の所有者と使用者が違っている場合に必要となる書類です。基本的には店側が用意してくれます。
車買取業者ではなく個人間で車を売却する場合に必要な書類
基本的には買取店で車を売却しますが、「個人に売る」こともできます。個人間で中古車の売買をする場合も、「売る側」は買取店で売るのと同じ上記の書類が必要になります。
「買う側」は、車庫証明(※名義変更に必要、警察署にて取得可能)と印鑑証明書(※名義変更に必要)の2つの書類が必要となります。
個人売買で注意しておきたいのは「トラブルに発展しやすい」ということ。知り合い同士でのやりとりだと問題ないですが、今流行りの「フリマアプリ」などのサイトで取引する場合は要注意です。名義変更などがスムーズに進まずトラブルになってしまうケースがあります。安心安全に手続きを進めたいなら「名義変更代行サービス」を利用すると良いでしょう。
法人名義の車を買取してもらう場合の必要な書類
法人車の売却はやや複雑なのが特徴です。書類の種類は個人とほぼ同様ですが、以下の3つは内容が少し異なるので注意が必要です。
印鑑証明
法人の場合は印鑑が異なります。法人名義の車は、企業の場所を管轄している法務局が管轄登記所となっています。その登記所にて印鑑を登録しておきましょう。
委任状・譲渡証明書
書類に押印するものは「法人名義の実印」でなければなりません。実印がなければ手続きを進めることができないので要注意です。
登記簿謄本
車検証と現住所(印鑑登録の住所)が異なる場合に必要となります。個人の場合は「住民票」で問題ありませんが、法人の場合は、法務局にて発行できる「登記簿謄本」が必要になります。
車買取にプラス査定となるもの
せっかく車を売るならば、できるだけ高く売りたいもの。ここでは車買取における「プラス査定」について解説します。以下のポイントをおさえておけば、普通に売るよりもプラス査定してもらえる可能性が高まるでしょう。
外装と内装の美しさ
当然ながらパッと見て分かる部分も査定に大きく影響します。傷やヘコミがまったくない場合は大きく加点されますが、目立った傷ヘコミがあれば減点対象に。
内装については「ルームクリーニングをしなくても美しいかどうか?」もプラス査定に影響します。日頃から掃除をして清潔できれいな状態を保てていれば、プラス査定が見込めるでしょう。
カーナビやオーディオ
カーナビやオーディオ類も査定に影響します。「正常に動くかどうか?」はもちろん「DVDなのか?外付けハードディスクなのか?」など種類によっても査定額が異なります。
ひと昔前であればDVDはプラス査定に働きましたが、今では需要が無くなりほとんど価値を持たなくなっています。ただ、故障していれば減点対象となるのでキレイな状態を保っておきましょう。
タイヤ
査定時にはタイヤの溝を測定します。また、タイヤの「インチ」が大きいほどプラス査定に働きます。ただ、タイヤの状態は細かくチェックされます。少しでも変形していたりヒビが入っていたりするとプラス加点はされません。
アルミホイール
アルミホイールもプラス査定の基準の一つ。国内の安全基準を満たす「JWLマーク」「VIAマーク」が付いていることを前提として、装着済みホイールが4本すべて揃っている場合のみプラス査定になります。ホイールが1本でも欠陥している場合はプラス査定はされません。
トランスミッション
「オートマチック車か?マニュアル車か?」によって査定に響くケースも。スポーツカーのように「マニュアルの方が需要のある車」の場合はプラス査定されるケースが多いです。車種によって異なるので、査定士のチェックと市場調査にて判断されます。
オプションやスペアキーも重要
オプションやスペアキーもプラス査定に置ける重要な要素です。もし購入後に取り外した純正オプションがあるならば、それらも買取店に持っていきましょう。
スペアキーの有無ついては「売る側」にとっては必要ないかと思いますが「次に車を買う人」にとっては重要。自分の車を次の人に受け継ぐことも考えておくとプラス査定にも良い影響を及ぼします。また、「整備手帳」や「取扱説明書」もできるだけ用意しておくと良いでしょう。
カスタム
車をカスタムしている場合、プラス査定となる可能があります。しかし「純正部品があるかどうか」によって大きく異なります。純正部品がない場合はプラス査定の対象になりません。
消耗品の交換履歴
例えばバッテリーやブレーキパッドといった車における「消耗品」の交換履歴もプラス査定に影響を与えます。交換したばかりの部品が多ければ多いほど査定額も高くなりやすいので、交換した日を記録したものが残っていればなお良いでしょう。
車買取の事前チェックリスト
最後に【車買取のチェックリスト】をご紹介します!今まで必要書類やプラス査定について詳しく解説しましたが、最後におさらいしてほしいポイントだけを以下にまとめました。
いざ車を売却する前にしっかりと確認しておきましょう!
登録された実印か
普通自動車や法人車を売却する際は必ず「実印」が必要になります。個人で普通自動車を売る場合は「お住まいの地域の市区役所」、法人の場合は「管轄内の法務局」にて印鑑登録を行いましょう。また実印と印鑑証明はセットで覚えておくと忘れずに済むでしょう。
自動車税はきちんと払っているか
普通自動車であれば「自動車税納税証明書」、軽自動車であれば「軽自動車納税証明書」が必要になります。それぞれ4月1日時点で自動車を保有している全ての人に課せられ、毎年5月末ごろまでに支払いを済ませなければなりません。稀に支払いを忘れてしまうケースもあるので、きちんと確認しておきましょう。
車検証や自賠責保険証はあるか
車検書と自賠責保険証もきわめて重要です。車検書については車内携帯が義務となっています。もし紛失した場合は「車検証は運輸支局」「自賠責保険証は保険会社」で再発行を行いましょう。
法人の登録は行なっているか
法人車を売却しようと考えている人は手続きがやや複雑になっているので、先ほど解説した書類などを確認しておきましょう。法人の印鑑証明や登記簿謄本は「法務局」で発行ができます。
手続き代行サービスもある
車を売却する際には必ず「移転登録(名義変更)」が必要。これらの手続きは個人でも可能ですが、手数料を払えば買取店が全て代行してくれます。個人で取引をする場合などは特に面倒に感じると思いますので、代行サービスを使うのもひとつの手です。
必要書類が全て揃っているか
最後に「必要書類が全て揃っているか?」を確認しましょう。どれか一つでも欠けていると、たちまち手続きが難航してしまいます。車売却は「準備が全て」と言っても過言ではありません。スムーズに車を売るためにも、できることは早めに終わらせておきましょう。
車の外観や内観はキレイか
「できるだけ高く車を売りたい」と考えている人は車の外装・内装のメンテナンスも行なっておきましょう。お金をかけてクリーニングなどを行う必要はありませんが、簡単な掃除やナビやオーディオ類の動作確認などは今すぐにでも行えます。
「キレイな車」や「正常に動く車」はプラス査定されやすくなるので、実際に買取店に持っていく前に、自宅でできることは今のうちにやっておきましょう。
まとめ
車買取に必要な書類とチェックリストをご紹介しましたが、いかがでしたか?
車売却における必要書類の準備はついつい億劫に思いがち。確かに準備する書類はたくさんありますし、「普通乗用車と軽自動車」「法人と個人」などによって内容も変わってきます。
何も分からない状態で車を売却しようとすると困ることも多くなってしまうので、ぜひこの記事を何度も見返してください。最後にご紹介したチェックリストを参考にしながら、スムーズに車を売りましょう!