<タント>はスズキの販売する軽トールワゴン。「室内空間の広さ」と「スライドドアの使い勝手の良さ」で人気のモデルです。
今回は「タントの最新の買取価格の情報」と「グレードや車両の状態が査定にどう影響するか」を紹介します。
目次
高額買取が期待できるタントの特徴
タントは軽自動車の国内トップクラスのモデルとして有名です。人気が高く、軽自動車の代表的なモデルとしても知られています。乗り降りがしやすくキャビンが広いこと、そしてスポーツタイプの車に近い外観をしているのがタントです。
タントは、スライド式の座席で中央に物を置く空間を作り出せます。前面とフロントガラスは視覚を拡張するように展開しているので、歩行者や対向自動車をすぐに察知することができます。
人気の最新グレードでは、ブレーキの自動検知システムやステレオカメラセンサーによる検知機能なども充実しており、安全で快適な運転を可能にしています。最新モデルの<カスタムX トップエディションVS SA III>にはホイールを特別装備するなど、特別仕様車の人気も高いです。以上が主なダイハツから発売されているタントの特徴です。
タントの中古買取に関する状況
中古車買取は、時期や市場の動きなどで大きく買取額が変動するものです。人気の流行り廃りがありますが、時期によって下がったり上がったりします。ところが、タントは中古車の中でも高い人気をもつため、時期によって買取額が左右されることはあまりありません。
年式についても2013~2014年の発売モデルの前か後ろかで、高価買取は一つの基準となります。一方で、2004~2007年のモデルも50万円ほどの価格をつける車もあるので、旧式のモデルであるからといって買取の値が付けられなくなったり価値がなくなるといったことは少ないでしょう。
特に軽自動車であるタントは、キズや修復歴があったとしても買取で無価値になることはほとんどありません。したがって、走行距離や年式の古いものも値段が付く場合があるので、すぐに廃車に出さないほうがいいでしょう。
タントの買取価格例
タントの最新の買取事例をご紹介します。
2017年式 (平成29年)<タント カスタム X SAIII>FF 系
走行距離 2.4万km 新車販売価格 159.3万円 参考買取価格 114万円 残価率71%
2015年式 (平成27年)<タント X>FF 黒系
走行距離 2.3万km 新車販売価格 135.5万円 参考買取価格 81万円 残価率59%
2014年式 (平成26年)<タント X スマートセレクション SA>FF 桃系
走行距離 6万km 新車販売価格 139.7万円 参考買取価格 65万円 残価率46%
タントの中でも人気なのは2DW
タントの新発売したモデルとして<X“SA Ⅲ”>や<特別仕様車X“リミテッド SA Ⅲ”>などがあります。タントは、軽自動車の中で2DWと4DWがそれぞれあって、使い勝手や使用状況によって2DWか4DWを選択します。
安くて子どもたちと家族でお出かけといった場合、一般的に選ばれるのは2DWです。タントの場合は特に2DWに人気があります。タントは燃費が良いので、4DWより2DWを選ぶことでかなり燃費効率がよくなります。
新車販売では基本的に4DWの方が10~20万円ほど価格が高くなっています。4DWの方がスペックは高いためです。その分、重量が車体の10%ほど重くなります。車体の軽さや価格、燃費効率などを考えると購入時は2DWがおすすめです。
しかし、買取の場合は少し違います。人気の高い2DWは相場が安定していて価格が下がらないですが、高額買取という面では少し弱い部分があります。それは、買取において全体相場の安定とその時高額で買い取ってもらえるかは別であることです。
業者にとっては、人気で売れやすい2DWタントを買い取ることにメリットがあります。ただ、付加価値を考えると、4DWの方が買取額は高くなる傾向にあります。流通量は少なくても高く売れる4DWの方が買取額は高いというケースが結構あります。
ただし、4DWについて以下の点を注意してください。
2DWに比べ価格の上下が大きいので、業者によっては買い叩きも十分にありえます。高く買い取ってもらうためには4DWなどの「販売ルートを持っている中古車買取店舗」か「市場で売ることができる買取専門業者」です。4DWを売る場合は、上記の条件に該当する店舗や業者をしっかり見定めて買取してもらうことが望ましいでしょう。2DWは走行距離や年式が良ければ十分に相場で買い取ってもらえるので、高く売れるところで買取という認識で問題ないでしょう。
タントの各グレードの残価率
タントの新車購入から下取りや買取を行う場合に注目すべきはリセールバリューや残価率です。残価率というのは、数年後に購入後にタントの車両がどのくらいの価値を残しているのか、その指標になる数値です。
タントは2018年現在、約70%以上なので、軽自動車の中でも高い残価率です。タントのグレードであるG、X、Lは、3年落ちでそれぞれ67%、66%、65%です。10年落ちになると、Lが2.0%、Xが3.5%まで下がります。2015年以前の年式では、カスタムXなど残価率は0.3~0.5(30~50%)が平均です。高いもので3年落ち0.6あるかという点から現在の相場による価格の高低を見ることができます。
例えば、2013年モデル「G SA III」は、新車価格153万円の中古車価格72~151万円です。20~90%台と非常に幅のあります。そして、平均的には30~50%と上記で示した範囲になります。
タントの各グレードの残価率をここで確認しましょう。新車で3年経過した場合の残価率で高額リセールバリューとして目安の一例です。以下はあくまでも直近価格からの目安なので価格(残価率)が上下することもあります。数値で表示しているのは、高目の数値(率)です。
タントのグレード 下取り(直近~3年以内)の残価率予測(%)
【4WD】
L ~0.84(約84%)
X ~0.86(約86%)
Xターボ SA ~0.85(約85%)
カスタムRS SA ~0.81(約81%)
カスタムX ~0.79(約79%)
カスタムX トップエディションSA ~0.94(約94%)
【2WD】
G SA ~0.81(約81%)
L SA ~0.89(約89%)
X SA ~0.85(約85%)
Xターボ SA ~0.83(約83%)
カスタムRS SA ~0.85(約85%)
カスタムX SA ~0.86(約86%)
カスタムX トップエディションSA ~0.85(約85%)
年数がたつにつれ残価率が下がる計算です。4WDの方が高い水準を示しています。買い替え時など、下取りの大まかな見積もり計算などに利用します。買取とどちらが良いか判断するのに残価率(リセールバリュー)と比較しましょう。
タントを売る前に走行距離をチェック
タントは中古社販売でも非常にニーズの高い人気モデルの車種です。中古で市場にも多く出回ってるタントの車両は、買取の際には走行距離が重要な鍵を握ります。買取は、モデルや車種をチェックされた後、細かい部分のチェック項目確認をするのが一般的です。
走行距離はタントにおいて査定額を決める重要なファクターです。「年数に比例して走行距離も多ければ買取価格は下がる」というのが中古車買取におけるセオリーです。タントもその例外ではなく、2.5万km単位で細かく買取価格が変動します。
高値で買取を期待する場合、タントは走行距離で5~7万kmが高価買取のラインです。
特に7~10万km走行した場合、大きく買取価格を下げてしまいます。新車購入からそれほど年数がたっておらず、1~3年落ちで走行距離も少ない車両であればある程度高額で査定してくれます。
走行距離が少ない方が査定額は高いですが、タントは10~15万kmの走行距離で10~30万円の買取価格になる車両があります。リセールバリューもある程度保持して、かなり古い車両に対しても走行距離以外の要素から計算して査定の見積もりを出すからです。
まったくのゼロ価値になることはなく、新しいものから古いものまでタント車両はしっかり確認されます。傷み具合やカラーが主に査定時にチェックされる点です。
流行の車タントが持つ弱点
流行モデルとしてタントは、軽自動車の中でも高いシェアを誇っています。「ハイブリッドの最新型が登場する」や「2019年がフルモデルチェンジをする可能性がある」などこれからさらに人気をあげる可能性を持つタントですが、ここ数年のモデルであっても高く売れます。
しかし、そんなタントにもモデルチェンジの影響を強く受けやすいという弱点があります。流行りものの軽自動車は、タントであっても市場の価格変動などで変化しやすいので、買取を検討している方は、いま所持しているタントのモデルや他の軽自動車のモデルチェンジの情報などを含めながら買取のタイミングを見計らいましょう。
タントを買い取ってもらうなら一括査定がお得
タントを買取してもらう方法として理想的なのはどういったものでしょうか。タントの流通量や買取の活発さから見て、ポイントとなるのはたくさんの見積もりの中から高額で見積もりを出す業者を探す一括査定によるタント買取の申し込みです。
一括査定の強みは、余計な手間なくネット上で申し込みまでできて、ある程度の買取額を知ることができることにあります。査定しないと正確な買取額はわかりませんが、十分参考にできます。
ほとんどの業者はタントの買取例があり、買取から販売(市場で売却)するまで効率のよいモデル車両です。そのため、買取業者が欲しがる車種なので、一気に複数の業者に競ってもらったほうが値段を膨らませやすいという側面があります。競争によって見積もり額が上がれば、高く買い取ってもらえる可能性が増えます。
タントのモデルチェンジ情報
タントは2019年7月にフルチェンジが行われ、<4代目タント>となりました。
外観はトールタイプで可愛らしい雰囲気。インテリアには運転席がロングスライドする「ミラクルウォークスルーパッケージ」を新たに装備しました。
ほぼすべてのグレードに<スマートアシスト>を搭載とするなど、安全装備も充実。新型の発売開始から好調な売れ行きとなっています。
まとめ
今回はタントを高く買取してもらう方法をご紹介しました。タントはグレードや年式、経過年数、キズの修復歴などで価格が変動します。特に走行距離が大きく買取額に反映されるため、タントを売るなら走行距離を確認しましょう。モデルチェンジでグレードや年式など市場の影響を受ける場合もあるので、買取のタイミングはじっくりと見定めましょう。