LCは、レクサスのコンプリートスポーツカー「LF-FC」の市販車版として、2017年3月から販売されているスーパースポーツです。レクサスでは初となるFセグメントの2ドアクーペモデルで、目標販売台数の約30倍もの受注を受け話題を集めました。
レクサスのフラッグシップクーペとして誕生したLCの2019年最新買取相場情報を紹介します。
目次
レクサスLCの特徴
LCは、2012年にデトロイトモーターショーで発表したコンセプトカー「LF-LC」をモデルにしたレクサス初の量産型ラグジュアリー2ドアクーペです。
レクサスのスーパースポーツと言えば、2010年12月から2年間だけ限定500台販売された2シーター2ドアクーペ「LFA」がありました。LFAは膨大な開発費と、1台1台ハンドメイド生産だったため、販売価格が3,750万円にも関わらず赤字となってしまい量産されることはありませんでした。
LFAは2シーターだったのに対してLCは4シーターですが、全長が約26.5cmだけ拡大されただけで、LFAのデザインを大きく崩すことなく設計されています。
LCは量産車のため、LFAには性能面では及びませんが、量産車としては限りなくスーパーカーに近い性能を持っています。LCは、LFAの価格の約1/3で購入することができることもあり、2017年3月の販売開始から僅か1ヶ月で目標販売台数の約30倍にあたる1,800台の受注があり、レクサス最上級ラグジュアリー2ドアクーペの地位を驚くべきスピードで確立しました。
LCのプラットフォームは、LFCの骨格を活かして開発された「GA-Lプラットフォーム」で、レクサスのFR車にも今後、随時展開されていきます。LCには、ガソリンモデルの「LC500」、ハイブリッドモデルの「LC500h」2タイプが用意されています。
LCのハイブリッドモデルには、レクサス最上級モデル「LS」にも採用されている「マルチステージハイブリッド」と呼ばれる新型システムが採用されています。また、ガソリンエンジンの性能も高く、5,000ccで過給機に頼らず最高出力・480psを発揮します。LCは、国産スポーツカーの中でもトップクラスの性能を誇るスーパースポーツです。
サイズスペック
・全長 :4,770mm
・全幅 :1,920mm
・全高 :1,345mm
・ホイールベース:2,870mm
・室内長さ :1,870mm
・室内幅 :1,550mm
・室内高さ :1,075mm~1,080mm
・車両重量 :1,940kg~2,020kg
レクサスブランドのスーパーカー・LFCの骨格を活かして開発された「GA-Lプラットフォーム」を採用することで、スポーツカーの特徴でもある車高を極限の1,345mmまで低く設計することができました。
全幅がワイドボディで1,920mmとかなり広く、コンセプトカー「LF-LC」のデザインを継承しつつ、地を這うようなスーパースポーツに相応しい立体ボディに仕上がっています。
エンジンスペック・燃費
●5,000cc V型8気筒DOHCガソリンエンジン
・グレード :LC500全タイプ
・最高出力 :477ps
・最大トルク :55.1kgm
・変速機 :10速AT
・駆動方式 :2WD(FR)
・燃費 :7.8km/L(JC08モード)
●3,500cc V型6気筒DOHCガソリンエンジン+電気モーター
・グレード :LC500h全タイプ
・最高出力 :299ps
・最大トルク :36.3kgm
・モーター最高出力 :180ps
・モーター最大トルク:30.6kgm
・変速機 :CVT
・駆動方式 :2WD(FR)
・燃費 :15.8km/L(JC08モード)
ガソリン車「LC500」に搭載されているエンジンは、レクサス「RC-F」「GS-F」にも搭載される予定の「5,000cc V型8気筒DOHCエンジン」で、最高出力・477ps&最大トルク・55.1kgmを発揮します。
5,000cc V型8気筒DOHCエンジン+新開発10速AT「Direct Shift-10AT」を組み合わせることで、燃費はJC08モードで「7.8km/L」となっています。
ハイブリッド車「LC500h」に搭載されているエンジンは「3,500cc V型6気筒DOHCガソリンエンジン」で、ハイブリッドシステムにはLSにも採用されている「マルチステージハイブリッドシステム」が搭載されています。マルチステージハイブリッドシステムは、2つのモーターを使用したCVTと4段オートマティックを組み合わせた世界初の有段ギア・ハイブリッドシステムのことを言います。
グレードとボディカラー
LCに用意されているグレードと、ボディカラーについて紹介します。
●レクサスLCのグレード
LCには、ガソリン車「LC500」とハイブリッド車「LC500h」の2タイプがあり、それぞれに「ベースグレード」「L package」「S package」が用意されています。
・LC500 :CFRPルーフ/20インチ鍛造/アルカンターラメーターフード/アルカンターラ本革スポーツシート/CFRPスカッフプレート
・LC500 L package :ガラスパノラマルーフ/20インチ鍛造/合成皮革メーターフード/セミアニリン本革シート/ステンレススカッフプレート
・LC500 S package :CFRPルーフ/CFRPルーフ/21インチ鍛造/アルカンターラメーターフード/アルカンターラ本革スポーツシート/CFRPスカッフプレート/アクティブリヤウィング
・LC500h :LC500のハイブリッドVer.
・LC500h L package:LC500 L packageのハイブリッドVer.
・LC500h S package:LC500 S packageのハイブリッドVer.
●レクサスLCの人気グレード
・LC500 S package
・LC500h L package
・LC500 L package
LCで1番人気のあるグレードは、装備が充実しているガソリン車最上級グレードの「LC500 S package」です。ハイブリッド車よりもガソリン車の人気が高い理由としては、LCを購入する富裕層は経済的な面よりも、ラグジュアリー感と走行性能を兼ね備えたスーパーカーのようなサウンドを求めるユーザーが多いためです。ハイブリッド車では決して味わうことができない、5,000cc自然吸気エンジンの乾いたV8サウンドが魅力の1つです。
●レクサスLCのボディカラー
・ホワイトノーヴァガラスフレーク
・ダークグレーマイカ
・ソニックシルバー
・ソニックチタニウム
・ブラック
・グラファイトブラックガラスフレーク
・ガーネットレッドマイカ
・ラディアントレッドコントラストレイヤリング
・アンバークリスタルシャイン
・ネープルスイエローコントラストレイヤリング
・ディープブルーマイカ
●レクサスLCの人気ボディカラー
・ホワイトノーヴァガラスフレーク
・ダークグレーマイカ
・ブラック
・ラディアントレッドコントラストレイヤリング
LCで1番人気のあるボディカラーのホワイトノーヴァガラスフレークは、普通のホワイトパールと比べて澄み切ったホワイトで純白度が強く、太陽光が当たるとキラキラと散りばめられたパールが輝きます。2番目に人気があるボディカラーのダークグレーマイカは、グレーですがブラックに近いガンメタリックのような深いグレーです。
マイカ塗装は、天気や光の当たり具合によって輝きが変わるため、飽きのこないボディカラーですし、シルバーの次に手入れがしやすいのも人気の理由です。3番目に人気のあるボディカラーは、ホワイト系と同じでどの車種でも常に上位にランクされるブラックで、人気の定番色とも言われています。
まさに漆黒で、洗車後のブラックは景色がボディに移り込むほど美しく、LCが引き締まって見えます。ただ、ボディメンテンナンスが1番難しく、家庭で使用しているタオルで洗車を行うと、それだけで傷がついてしまうほどデリケートなボディなので、美しい漆黒のボディを維持し続けることが難しいかもしれません。
レクサスLCの最新中古車相場
LCは、2017年3月に発売されたばかりですが、新車価格が¥10,000,000-を超える超高級車のため、中古車市場での流通量はそれほど多くありません。LCの発売が開始された2017年式の最新中古車相場を調べてみましたので紹介します。
・2017年式~2018年式 LC500 :¥8,870,370-~¥10,184,259-
・2017年式~2018年式 LC500 L package :¥8,777,778-~¥ 9,722,222-
・2017年式~2018年式 LC500 S package :¥9,157,407-~¥12,481,482-
・2017年式~2018年式 LC500h :¥9,722,222-
・2017年式~2018年式 LC500h L package:¥8,324,074-~¥10,648,148-
・2017年式~2018年式 LC500h S package:¥9,249,074-~¥11,620,370-
※上記の価格には消費税は含まれておりません。
流通量が少ないため正確なデータではありませんが、2年前の中古車にも関わらず、ガソリン車・ハイブリッド車ともグレード問わず¥10,000,000-は超える感覚で中古車が販売されています。
レクサスLCの最新買取相場
LCの販売が開始されてから、今年でまだ2年しか経過していません。2019年式の最新買取情報はデータが存在しないため、新車を購入してから1年が経過した【2018年式】、LCの発売が開始された年にあたる【2017年式】のLC最新買取相場を各グレード別に調べてみましたので紹介します。
尚、走行距離は年間10,000kmを目安にして調べています。
2018年式の買取相場
●2018年 LC500
・型式 :DBA-URZ100
・当時新車価格 :¥12,037,037-
・最新買取相場 :¥データ無し
・リセールバリュー:0%
●2018年 LC500 L package
・型式 :DBA-URZ100
・当時新車価格 :¥12,057,407-
・最新買取相場 :¥8,730,500-~¥9,234,000-
・リセールバリュー:72.4%~76.6%
●2018年 LC500 S package
・型式 :DBA-URZ100
・当時新車価格 :¥12,983,333-
・最新買取相場 :¥8,008,500-~¥11,039,000-
・リセールバリュー:61.7%~85.0%
●2018年 LC500h
・型式 :DAA-GWZ100
・当時新車価格 :¥12,500,000-
・最新買取相場 :¥データなし
・リセールバリュー:0%
●2018年 LC500h L package
・型式 :DAA-GWZ100
・当時新車価格 :¥12,520,370-
・最新買取相場 :¥7,391,000-~¥8,787,500-
・リセールバリュー:59.0%~70.2%
●2018年 LC500h S package
・型式 :DAA-GWZ100
・当時新車価格 :¥13,446,296-
・最新買取相場 :¥8,673,500-~¥9,547,500-
・リセールバリュー:64.5%~71.0%
※上記の価格には消費税は含まれておりません。
※オークション相場情報の価格が、一般的な相場よりも5%ほど高く設定されているため、5%ほど価格を下げて最新買取相場を記載しています。
※車両の状態は、業者オークション査定で標準評価点でもある4点以上を対象にしています。
2017年式の買取相場
●2017年 LC500
・型式 :DBA-URZ100
・当時新車価格 :¥12,037,037-
・最新買取相場 :¥7,742,500-~¥7,780,500-
・リセールバリュー:64.3%~64.6%
●2017年 LC500 L package
・型式 :DBA-URZ100
・当時新車価格 :¥12,037,037-
・最新買取相場 :¥7,201,000-~¥9,528,500-
・リセールバリュー:59.8%~79.2%
●2017年 LC500 S package
・型式 :DBA-URZ100
・当時新車価格 :¥12,962,963-
・最新買取相場 :¥7,799,500-~¥10,858,500-
・リセールバリュー:60.2%~83.8%
●2017年 LC500h
・型式 :DAA-GWZ100
・当時新車価格 :¥12,500,000-
・最新買取相場 :¥7,400,500-~¥7,429,000-
・リセールバリュー:59.2%~59.4%
●2017年 LC500h L package
・型式 :DAA-GWZ100
・当時新車価格 :¥12,500,000-
・最新買取相場 :¥7,600,000-~¥9,424,000-
・リセールバリュー:60.8%~75.4%
●2017年 LC500h S package
・型式 :DAA-GWZ100
・当時新車価格 :¥13,425,926-
・最新買取相場 :¥7,381,500-~¥9,718,500-
・リセールバリュー:55.0%~72.4%
※上記の価格には消費税は含まれておりません。
※オークション相場情報の価格が、一般的な相場よりも5%ほど高く設定されているため、5%ほど価格を下げて最新買取相場を記載しています。
※車両の状態は、業者オークション査定で標準評価点でもある4点以上を対象にしています。
レクサスLCの買取相場の分析
新車から1年が経過したLCは、流通量がもともと少ないためハッキリとしたデータではありませんが、買取実績の価格だけを見ると高価買取とは言えないかもしれません。1番安いグレードでも新車車両本体価格が¥12,000,000-を超える超高級車のため、少しでも価格が下がってしまうとリセールバリューも大きく下がってしまいます。
損得勘定だけで見ると、ハイブリッド車の「LC500hシリーズ」はガソリン車の「LC500シリーズ」に比べて値落ちが大きく、新車で購入した場合には売却をしても大きく損をする確率が高くなっています。スポーツカーで静かなのはちょっとと考えるユーザーも多いことから、エンジン音や走る楽しみを味わえるガソリン車がリセールバリューにも表れています。
LCの販売が開始された2017年式は、今年で2年ほど経過しますが若干ですがハイブリッド車の方が多く流通しているように感じます。
LCを購入しているユーザーの殆どが富裕層なので、修復歴車や手荒に扱われている車両は少なく、買取評価としても良質な中古車がほとんどです。新車ではハイブリッド車の売れ行きが好調でしたが、買取に出す場合はガソリン車の方が人気が高く、ハイブリッド車は大きく損をしてしまいます。
初期型と言うこともあるので、高価買取を狙うためにはガソリン車の「LC500 S package」「ホワイトノーヴァガラスフレークorブラック」「走行距離・20,000km以内」が条件になります。超高級車の場合は、装備が劣る下位グレードは買取市場でも中古車市場でも人気がないため、装備が充実している中間グレード以上が値落ちしにくいと言われています。
レクサスLCを高く売却する方法
LCを高く売却する方法は、スーパーカーなどを取り扱う専門店か、高級車を中心に取り扱う中古車販売店へ買取に出すことが大切です。
街の車買取専門店で査定を行っても、買取価格が大きいため自社で販売するにはリスクが高く、業者オークションに出品する場合でも出品するタイミングを間違えると大きく損をしてしまう可能性もがあります。買取価格が大きいため、一般的な車買取専門店だとリスクを負わずに買取を行うため、通常の買取相場よりも平均価格以下で商談を行うことがほとんどです。
買取商談も¥100,000-~¥500,000-単位で行われるため、リスクを避けるために買取査定自体を嫌う店舗も多く存在します。LCで少しでも高く売却するなら、自社で直接販売が行えるほど強い販売ルートが確立している中古車販売店が有力です。LCの高価買取を狙うことができるレクサス専門店を紹介します。
●レクサス専門店 OS Inc.
近畿地区最大のレクサス専門店の「OS Inc.」。
レクサスを中心に中古車販売を行っていますが、在庫にあったレクサスLCも成約となったため、LCの買取急募!
・店舗住所 :大阪府藤井寺市沢田2丁目1ー31
・電話 :072-959-6025
・営業時間 :10:00~20:00
・定休日 :月曜日、年末年始
●レクサス専門店 高崎自動車販売
日本有数のレクサス中古車在庫を誇るレクサス専門店「高崎自動車販売」。高価なレクサスも抜群の販売力があるため、高価買取を実現しています。
高崎自動車販売は、業者オークションへ流す事を考えず、自社店舗で直接販売することを前提で買取を行うので、中間マージンなども発生せず高価買取ができる仕組みを確立しています。
・店舗住所 :群馬県前橋市宮地町248-1
・電話 :027-265-1881
・営業時間 :10:00~19:00
・定休日 :月曜日
レクサスLCのモデルチェンジ情報
LCは2017年から販売されたばかりの比較的新しい車種のため、フルモデルチェンジ情報はまだありません。LCのマイナーチェンジとして、オープンタイプの「コンバーチブル」とビッグパワーのスポーツモデルの「LC-F」がラインナップに追加される予定です。LCコンバーチブルは、LF-C2をベースに開発が行われ、恐らく電動ハードトップが採用される予定です。
●レクサス LCコンバーチブル
全長 :4,770mm
全幅 :1,920mm
全高 :1,345mm
エンジン :V型6気筒DOHCインタークーラーツインターボエンジン
排気量 :3,500cc
ラグジュアリースポーツクーペ「ポルシェ911ターボ」や「アストンマーティンDB11 AMR」に対抗するため、レクサススーパーカー「LFA」の再来と噂されているスポーツモデル「LC-F」がラインアップに追加されると言われています。
早ければ東京モーターショー2019か、北米で行われるロサンゼルスオートショー2020で発表が行われます。世界のスーパーカーに匹敵するレクサススポーツモデルとして早くも世界中から注目を受けています。
●レクサス LC-F
エンジン :V型8気筒DOHCインタークーラーツインターボエンジン
排気量 :4,000cc
最高出力 :608ps
最大トルク:636Nm
車両価格 :約¥17,500,000-~¥20,000,000-
発売時期は未定ですが「LC コンバーチブル」が2020年、「LC-F」が2021年頃と言われています。
まとめ
日本が誇る高級ブランド・レクサスが、ポルシェやアストンマーティンをライバルに掲げて販売を行っている「LC」。LCは、レクサス初のスーパーカー「LFA」をモデルとしているため、世界中かも注目を集めて着実に販売台数を伸ばし続けています。
しかし、購入層が限られるため買取市場では少し厳しい買取価格で取引が行われていますが、今後の動向次第では買取相場が盛り返す可能性も秘めています。
現時点、LCで高価買取を狙うには「ガソリン車」「L package以上のグレード」「低走行距離」「ホワイトノーヴァガラスフレークorブラック」「新車に近い状態の車両」が条件になります。ハイブリッドモデルは新車車両価格が1番高いのですが、リセールバリューとしてはガソリンモデルよりも劣るため、売却する時期や中古車市場の動きを見極める必要があります。