新しい車の購入を考えているときや車が必要なくなったとき、廃車か売却かを選びます。しかし、まだ乗れる車であれば、売却することでお金も手に入るでしょう。
車はいつでも売りに出せますが、どんな時期でも高値がつけられるわけではありません。高額での売却を目指すのであれば、車を売る時期は非常に重要です。そこで、車の売却の時期について詳しく解説します。
目次
車を売る時期の重要性
車はいつ売っても同じ価格で買取をしてもらえるわけではありません。同じ車種や年式、同じだけの走行距離でも時期によって買取価格は左右されます。そのため、車の高価買取を目指すのであれば、時期を見極めることが重要です。
なぜなら、買取の需要は常に変化しているからです。車 買取では、高く売れる車を高く買取るのが基本となります。そのため、高く売れる時期の前には、買取価格も上がるでしょう。
また、一度、車 査定に出して示された金額がいつまでも同じとは限りません。査定から1カ月も経つと買取金額に20万円という差がつくこともあります。時期をしっかりと見極めて査定に出し、価格に納得がいくとすぐに売却するのもポイントです。
さらに、1年のうちのどの時期に車を売るのかだけでなく、車自体の時期も考慮して売却すると一番いい条件で車の買取ができます。
車には高く売れる時期がある
買取業者とは、買取った中古車を自社の販売店やオークションで転売して利益を出す会社です。よって、中古車が売れる時期に在庫がないことには、利益が得られません。そのため、時期に合わせて在庫を確保するよう、働きかける傾向にあります。
この時期に車を売ると、買取価格が少々高い場合でも買取ってもらえるといえるでしょう。キャンペーンなどを行って査定額をアップさせている買取業者もみられます。
中古車の需要が高くなる時期は、引っ越しの時期にも似ているのが特徴です。新生活などで車が必要になる場合には、新たに車を購入する人も多いでしょう。そういった需要に合わせて、車を売却するのがベストです。
ただし、中古車の需要が高くなる時期に合わせて車を売るのでは遅すぎるといえるでしょう。買取店では、買取った車を転売するまでに手続きや清掃などを行います。そのため、買取からお店に並ぶまでには、少しの時間が必要です。
中古車が売れる時期に買取をしてもらっても、タイムラグが出るといえるでしょう。売れずに残ってしまう可能性が上がると、高値がつけられなくなってしまいます。
そういった理由から、車を購入する人が増える時期の少し前に車 買取に出しましょう。
1~2月がベスト
先ほども説明した通り、1年のうちで中古車が売れる時期は新生活を始める時期です。就職などで新生活のスタートに向け、3月に車を購入する人が増えます。
その時期の少し前には、買取業者も在庫の確保に向けて動き出すといえるでしょう。そのため、1~2月に車を売ると車の高価買取が期待できます。
7~8月もおすすめ
9月は3月に次いで異動や転職の増える時期です。その時期にも車の購入を考える人も多く、中古車の需要が高まります。9月に備えて買取業者が在庫確保に動き出すのが7~8月でしょう。この時期にも、車を高く売れる可能性があります。
ただし、7~8月の時期は1~2月と比べるとそれほど活発な時期ではありません。それでも、他の時期に比べると高額査定が期待できます。1~2月のタイミングを逃してしまったという人は、7~8月を狙うのがいいでしょう。
売る車のタイミングも重要
車を売る時期には、車自体のタイミングもあります。車を売るタイミングを知っておくことで、損をすることなく売却ができるでしょう。
車自体のタイミングは以下の4つがあります。
- 車検を受ける前
- 走行距離が10万キロに達する前
- 同じ車種の新型が出る前
- 自動車税がかかる前
ここからは、これら4つについて詳しく紹介していきましょう。
車検を受ける前
車は新車購入から3年、その後は2年ごとに車検を受けることが義務付けられています。車検は、どこに出すかによってかかる費用が異なりますが、最低でも数万円はかかるでしょう。
車検を受けてから車を売ると、メンテナンスが行き届いているといった点でプラス査定になると考える人もみられます。しかし、車検にはお金がかかることから、査定でプラス評価になったとしても実際にはプラスマイナスゼロということも多いでしょう。
そのため、車検が近づいてきたころに車を売ることを検討してみましょう。ただ、車検の直前に車を売ろうとすると手続きの関係で車検が切れてしまうこともあります。
車検が切れてしまうとマイナス査定につながりますので、余裕を持って車検の1~2カ月前には買取業者を決めておきましょう。
また、車検の残りは3カ月以上でプラス査定になります。そういった理由から、3カ月前を目安に買取に出すのも一つの方法です。
走行距離が10万キロに達する前
車 査定では走行距離がひとつの基準です。自動車業界では1年で1万キロを平均的な走行距離としていますので、走行距離が多すぎる車は査定額に影響します。なぜなら、走行距離が多すぎると、部品などが劣化していると考えられるからです。
また、走行距離が10万キロを超えてしまうと、買取価格が大幅に落ち込みます。10万キロを超えてしまった車は買い手がつきにくいため、値段を下げて販売するからです。
走行距離は、伸びれば伸びるほど査定価格下がります。手持ちの車の走行距離が多いと感じるのであれば10万キロに達する前に売却しましょう。そうすることで、少しでも高く買取が可能です。
同じ車種の新型が出る前
車は性能や燃費の向上などを目的に、数年に一度の頻度でモデルチェンジが行われています。大幅なモデルチェンジだけでなく、マイナーチェンジも行われ、少しずつ進化していくのが通常です。
ただ、モデルチェンジによって新型などが登場すると、これまでの旧型は価値が下がってしまいます。その結果、査定額にも影響するといえるでしょう。
そういった理由から、同じ車種の新型が出る前に売却するのがおすすめです。旧型として扱われる前に売却することで、高額査定が期待できます。
自動車税や軽自動車税がかかる前
毎年、4月1日の時点で車を所有している人には、自動車税または軽自動車税が課せられます。自動車税と軽自動車税の納付書が実際に送られてくるのは5月に入ってからなので、自動車税が課せられる時点に気づかない人も多いでしょう。
自動車税と軽自動車税は4月~翌年3月までの1年分を一括で納める税金です。自動車税は排気量によって29,500円~111,000円が課せられます。軽自動車では一律10,800円となりますが、これから売ろうとする車に支払いたくないお金ですよね。
そこで、4月1日よりも前に手放すのがおすすめです。4月1日の時点で車の所有者でない場合には、支払う義務はありません。そのため、3月中には売却しておくのがいいでしょう。
4月以降に売ると自動車税や軽自動車税はどうなる?
4月以降に車を売ると、自動車税や軽自動車税の納税義務が発生しています。そのため、自動車税や軽自動車税を納めないといけません。
ただし、1年分を前納していることから、売却後の期間分の自動車税は還付される可能性があります。還付されるかどうかは、車の処分の方法によって異なりますので詳しく説明していきましょう。
車を廃車にした場合
車を廃車すると、残り期間分の自動車税は月割で戻ってきます。これは、車を解体する<永久抹消登録>だけでなく、一時的にナンバープレートを外す<一時抹消登録>をした場合でも同じです。手続きをすることで翌月から3月までの自動車税は還付されます。
車を買取に出した場合
車を中古車として売却した場合には、国から自動車税が還付されることはありません。ただし、売った相手から還付してもらうことは可能です。
買取に出した場合には買取業者からの還付が受けられると考えましょう。しかしながら、現金として自動車税が還付されるのではなく、還付する自動車税分を上乗せした買取価格が提示されます。
そのため、還付されたことがわかりにくいのがデメリットです。買取業者としっかりと交渉し、還付されているかを確認しておくのがいいでしょう。
軽自動車の場合
軽自動車の場合には、排気量に関係なく年間で10,800円の軽自動車税を納めます。軽自動車税は月割ではなく、1年分まとめての金額です。そのため、年度の途中で手放した場合でも軽自動車税は還付されません。
高く売却するためのポイント
純正部品や付属品の有無
車の購入後にカスタマイズを楽しみ、自分仕様の車を作り上げるのが好きなユーザーも多いでしょう。ただ、買取の際に注意したいのは、査定で高評価を得るのは社外品よりも純正品だという点です。
社外品であっても、人気の製品であれば評価が上がることもあるでしょう。しかしながら、中古車市場では純正品で揃えらたスタンダードな車に人気が集中しているのです。
そのため、手元に残る純正品は、きちんと用意しておくのがいいでしょう。また、付属品がある場合にはすべて揃えて買取に出すと高値がつきやすくなります。
取扱説明書や保証書といった書類関係の有無は査定額に大きく影響します。また、スペアキーやカーナビのリモコンなども紛失してしまった場合にはマイナス評価がつけられることも考えられるでしょう。
少しでも高く車を売るためには、購入した状態で売却できるかが重要なポイントです。
掃除をしておく
車が汚れているかどうかといいう点は、査定額にそれほど影響することがありません。しかし、きれいな車と汚れた車では、査定員の印象を大きく変えてしまうでしょう。
また、車が汚れているときちんと手入れをしていないと考えられることもあり、マイナス評価になることがあります。そのほかにも、ボディの汚れを傷だと判断されてしまうと、査定額が下がってしまう可能性もあるでしょう。
車の汚れが査定額に大きく影響しなかったとしても、汚れた車を査定に出すのはデメリットしかないといえるのです。
車の売却は、これまで、大切にしていた愛車に別れを告げる時でもありますので、きれいな状態にしてから送り出すのがいいでしょう。
傷の補修
車に乗っていると、少しの傷やへこみがついてしまうこともあります。買取店でも、中古車であることを見越して査定を行いますので、少々の傷やへこみでは査定額に影響はしません。
しかしながら、傷などは少なければ少ないほど高評価が得られます。そのため、小さな傷などは自分で補修しておくのも一つの方法です。
ただし、大きな傷の場合には自分で補修するとかえって目立ちすぎることもあるでしょう。それでも、修理工場に持ち込んでの修理にはお金がかかります。
そういった理由から、あまりに大きな傷の場合には補修せずに査定に出すのがおすすめです。
市場の動向もチェック
車の買取価格は、市場の価値と照らし合わせて算出されることを多くみられます。市場の相場をもとに、オークションサイトなども参考にしながら、査定額が決められているのです。
先ほども説明した通り、新型の販売される時期や、モデルチェンジなどの動向を把握しておくことでも、車の売る時期が判断できるでしょう。
車を売ろうと変えたときには、相場をチェックし、リセールバリューの高い時期を狙って買取に出すのがおすすめです。
下取りよりも買取を選ぼう
車を売る方法には<買取>だけでなく<下取り>もあります。下取りであれば、次に購入する車のディーラーで引き取ってもらえますので、手続きなどがスムーズに行えるでしょう。
ただし、買取は下取りよりも高値がつきやすい傾向にあります。なぜなら、下取りは新車を購入するユーザーの手間を軽減させるためのサービスであるからです。
一方で、買取は車を商品として購入し、転売しています。車の在庫を確保するために他の業者と競いながら高値を付けてくるのが特徴です。
そういった理由から、少しでも高値で車を売りたいのであれば、買取をメインとしているお店を選ぶ必要があります。
まとめ
車は売る時期によって査定価格が大きく変わるといえるでしょう。中古車の需要が高める時期の少し前に売却すると高値も期待できます。
また、車自体のタイミングも重要であり、車検のタイミングや自動車税を納める前、走行距離が伸びすぎる前に売ると高く売れるといえるでしょう。
いずれにしても、次のユーザーが買いたいと思う車であることが非常に重要です。愛車を次のユーザーに長く使ってもらうためにも、時期とコツをしっかりと考えて車を売りましょう。