この記事では、車を売るときの流れをはじめ手続き方法、車を売るまでにかかる期間、さらにはスムーズに車を売るためにやるべき準備まで事細かく解説していきます。以下の内容を抑えておけば、何も心配することなく買取店に行けるようになるはずです。
車を売る目的を決めよう
車を売ろうと思っていきなりディーラーや買取店に行こうとしていませんか?それでも間違いではないのですが、まずは「車を売る目的」を考える必要があります。何のために車を売ろうとしているのか?もう一度考えてみましょう。参考のためにも車を売る目的をいくつかピックアップしてみました。
新しい車を買うため
新しい車を買うために今の車を売ろうと思っている人はかなり多いはずです。また新しく買う車が「新車なのか?中古車なのか?」も考えておくと良いでしょう。新車の場合はディーラーへ、中古車の場合は中古車販売店へ向かうのが一般的です。
何年も同じ車に乗っていると正直飽きてしまいますよね。新しい車を買うことで心機一転できたり、性能が新しくなり快適なカーライフを送れたりできます。
生活スタイルが変わったため
さまざまな理由で生活スタイルが変わったために車の売却を決意する人も多いです。特に転職や異動などが代表例。職場が遠くになってしまったことで生活スタイルがガラッと変わり、新しい車が必要になるケースなども多いようです。「今までは軽自動車だったけど高速道路を使うことが多いから普通車にしたい」というケースなども挙げられます。
結婚や出産によって家族が増えたため
結婚や出産などによって車を売らざるを得なくなったケースも挙げられます。なぜなら、これらの理由で家族が増えると車のキャパシティがいっぱいになるからです。今までは2人用として軽自動車に乗っていても、家族が5人6人と増えていけば、ミニバンなどの大きいサイズに乗り換える必要も出てきますよね。
経済的な理由で車を手放す必要があるため
車を売る目的には経済的な理由も挙げられます。車にかかるお金は購入費用だけではありません。自動車税や重量税などの税金もかかりますし、またガソリン代もかかります。維持費がかなり大きくなるため、経済的に余裕がなければ手放した方が良いケースもあるのです。そのような場合は迷わずに売却に踏み切っても良いでしょう。
モデルチェンジが行われるため
どんな車種でも基本的には数年に一度モデルチェンジが行われます。モデルチェンジとは「今までのモデルから内外装や性能を一新して新しいモデルが発売されること」です。
車好きであれば、モデルチェンジのタイミングを見計らって買い替えを検討している人も多いことでしょう。
またモデルチェンジ前の買い替えは、ある意味理に適っています。というのもモデルチェンジが行われた後に車を売却しても、旧型の車の需要が落ち込んでいるため買取金額が低くなってしまうのです。
事故や災害に巻き込まれたため
事故や災害に巻き込まれて車が大きく損傷してしまったがゆえに買い替えざるを得ないというケース。車としての性能が失われてしまった場合、一般的な買取店に行っても買い取ってもらいない可能性が高いです。
事故車を買取に出す際は「事故車専門店」あるいは「廃車専門店」などに売りに出すのが良いでしょう。車としての価値が付かなくても鉄などの素材としての価値は付くので、それなりの買取金額にはなります。
故障して修理代がかさんだため
事故やトラブルなどで車が故障してしまったのを機に車を売る人も少なくありません。なぜならば修理代がかさむからです。メーカー保証期間内であれば無料で修理が受けられますが、保証期間が過ぎると修理代は実費となります。
大きめの故障をしてしまった場合、予想以上の修理代がかかる可能性が高く「それならば車を売ってしまおう」と考える人も多いのです。新しい車の購入費用と修理代を加味して考える必要がありますね。
車を売るときの流れ
それでは早速、車を売るときの流れを解説していきます。ざっくりとした流れを知っているか知らないかで売却のスムーズさや売却金額に大きく影響してきます。手順を踏んで説明しますので、一度立ち止まってひとつずつ確認してみましょう。
一括査定サービスなどで買取店を決める
ますは買取店を決めるところからスタートしましょう。ただ「どうやって買取店を選べばいいか分からない・・・」という人も多いはず。そんな人にオススメしたいのが【一括査定サービス】です。一括査定サービスとは「複数の買取業者に同時に査定依頼を出せるサービス」のことで、スマホひとつで誰でも簡単に実車査定の依頼を出すことができます。
またサービス内には数十〜数百もの買取店が提携しており熾烈な競争が繰り広げられています。競争が起こるのはユーザーにとってはありがたいことです。というのも、どの買取店も「ウチの店で売ってほしい」と考えているため、少し買取金額をアップさせてでも商品を手に入れたいのです。買取店選びに迷ったらまずは一括査定サービスを使ってみるのが良いでしょう。
実車査定を受けて見積もりを出してもらう
お気に入りの買取店が決まったら次は実車査定を受けます。実車査定はプロの査定士によって行われ、車の内外装をはじめエンジン性能やオプションの有無などさまざまな項目がチェックされます。
また実車査定には「店舗査定」と「出張査定」の2つがあり、どちらを選んでもOKです。店舗査定は説明せずとも分かるかと思いますが、出張査定を選んだ場合は査定士がユーザーの自宅まで来て査定をしてくれます。店舗まで行く時間がない人にはオススメですね。また査定は無料で受けられるので、自分の都合に合った方法を選びましょう。店舗、出張問わず査定はだいたい15〜30分ほどで終わります。そのあと詳しい見積もりが出てくるのですが、そこで買取契約を結ぶか否かを決めます。もちろん一度家に持ち帰って考え直すのもOKです。
金額交渉をする
見積もりが出たら契約するしないを決めるわけですが、買取金額に納得できない場合は「金額交渉」をすることになります。
端的に言えば「もっと買取金額をアップさせてほしい!」ということを交渉するのですが、それをもう少し相手の心を動かすように伝えます。そのためには「他の買取店では〇〇万円でした」「他の買取店ではこんなサービスがありました」といった裏付けの理由が必要になります。あくまでも一例ですが、交渉を有利に進めるためには他店で見積もりを出しておくことをオススメします。
また自分の意思をハッキリと伝えることも大切です。買取店のスタッフといえど相手はプロの営業マン。ありとあらゆる営業トークを仕掛けてくることでしょう。そんなトークに引っかからないように、ハッキリと断ったり自分の希望金額を伝えたりすることが大切ですね。
金額に納得できたら契約
金額に納得できたら契約を結びます。ここでひとつ忘れずにしておきたいのが、キャンセルについての確認です。「契約後のキャンセルはできるのか?」あるいは「キャンセル料はいくらかかるのか?」などを買取店側にしっかりと聞いておきましょう。
車の売買におけるキャンセルに関するトラブルは非常に多いのです。後々トラブルに発展させないためにも、正式契約を結ぶタイミングで確認しておきましょう。
必要書類を準備する
いざ正式に契約を結んだら続いては【必要書類】の準備に取り掛かりましょう。車の売却手続きには自分で用意しなければならない書類がいくつかあり、どれか一つでも欠けると車を売ることはできません。やや複雑なので面倒に感じてしまう人もいるかと思いますが、ここさえ乗り切ればあとは楽チンなので踏ん張りましょう。
必要書類の詳細は後ほど詳しくご紹介しますが、車検証や自賠責保険証明書、自動車税納税証明書、実印、印鑑証明書、リサイクル券などの書類が必要になります。
車を引き渡す
必要書類をすべて提出し終わったら、いよいよ愛車の引き渡しになります。もし次の車を買っている人は「納車日のタイミング」に要注意です。
引き渡す日が早すぎると、納車までに車がないという「空白の期間」が生まれてしまいます。
買取店側としては1日でも早く車を引き取りたいと考えているので、わりと早めの引き渡し日を提示してくるでしょう。新しい車の納車日ギリギリまで今の車を使えるように、買取店側と話を詰めておく必要があります。
入金される
車の引き渡しが完了したら、最後に入金がされます。車買取における入金は基本的には「銀行振込」となるため、契約時などに口座番号の分かるものを準備しておくと良いでしょう。稀に現金で受け取れる買取店もあります。
買取店によって異なりますが、入金までの期間はだいたい2日〜1週間程度です。なかなか入金されずにトラブルに発展するケースもあるので、契約時や引き渡し時などに「いつまでに入金されますか?」と聞いておくと良いでしょう。
車を売るときの手続方法
それでは続いて、車を売るときの手続き方法をご紹介します。車売却においてもっとも面倒くさいのが「手続き」です。スタッフとのやり取りだったり必要書類の準備だったりと、必要の手続きはたくさんあります。あとで困らないためにもここでしっかりと確認しておきましょう。
基本的にはスタッフが手続きを教えてくれる
「車売却の手続きがかなり難しそうで自分にできるか不安・・・」と思っている人もいるかと思いますが、その心配は不要です。今までご紹介した車売却の流れをざっくりと覚えておけば、困り果てることはまずないでしょう。
また売却手続きですが、基本的には買取店のスタッフが一から十まで教えてくれます。買取店に行きさえすれば何とかなるので心配はいりません。唯一自分一人でやらなければならないのが「必要書類の準備」です。これさえクリアできればバッチリなので、以下の内容をしっかりと確認しておきましょう。
必要書類は全部で「6種類」
先ほど少しご紹介しましたが、車売却での必要書類は全部で「6種類」あります。実際に必要になる書類は以下の通りです。
①車検証(自動車検査証)
最も重要とも言えるのがこの車検証です。車の所有者や使用者が記載されている書類で、車内保管が義務付けられています。そのためほとんどの人は助手席のダッシュボードに入れているはずです。もし紛失してしまった場合は「運輸支局」にて再発行を受けましょう。
②自賠責保険証明書
車を持っているすべての人に加入義務のある「自賠責保険」に加入していることを証明する書類です。こちらも新しく用意する必要はなく、ほとんどの人は助手席のダッシュボードに入れているはずです。もし紛失してしまった場合は「加入先の保険会社」にて再発行の問い合わせをしましょう。
③自動車税納税証明書
文字どおり自動車税を納税していることを証明する書類です。自動車税は毎年4月1日時点で車を所有するすべての人に課せられる税金で、4〜5月末までに納税する義務があります。もし納税していなければ車を売ることはできません。きちんと納税していれば証明書を受け取れますが、もし紛失してしまった場合は「お近くの税事務所」にて再発行を受けられます。
④実印
市区町村に登録された印鑑です。軽自動車の場合は認印でも問題ありませんが、それ以外の車を売却する場合は必ず「実印」が必要になります。印鑑を実印にするためには印鑑登録をする必要がありますが、管轄内の市区町村役場にて印鑑登録が可能です。
⑤印鑑証明書
実印がきちんと登録されていることを証明する書類です。印鑑登録さえ済ませていれば簡単に発行することができ、市区町村役場もしくはサービスコーナーなどで発行できます。1通300円ほどで発行できるのでササっと取ってしまいましょう。
⑥リサイクル券
車を廃車にするときの「リサイクル料」を支払っていることを証明する書類です。ただ、リサイクル料は車の購入時に支払いを済ませているので、助手席のダッシュボードに眠らせている人がほとんどかと思います。手続き前にきちんと確認しておきましょう。もし紛失してしまった場合は、自動車リサイクルシステムのホームページにある「自動車ユーザー向け・リサイクル料金検索」の専用ページをコピーすることでリサイクル券の代わりにできます。
※委任状・譲渡証明書(店側が用意)
店側が用意するものとして委任状と譲渡証明書があります。スタッフの指示に従って記入を進めていけば良いのですが、どちらにも「実印」を押すところがあるので覚えておきましょう。
※住民票(住所などが変わった場合)
車の購入時から住所が変わったという人は住民票が必要になります。また住所だけでなく、結婚などによって苗字が変わった場合も住民票が必要になるので覚えておきましょう。住民票は、お住いの地域の市区町村役場やサービスコーナーにて発行可能です。
車を売るまでにかかる期間
「車の売却ってどれくらいの期間がかかるの?」と疑問に思っている人も多いはず。ここでは「車を売ろう」と考えてから「売却金額が入金されるまで」の期間について詳しく解説していきます。期間が分かればいつから準備を始めれば良いかも分かりますよね。ぜひ参考にしてみてくださいね。
1週間〜10日間が平均
車を売るまでの期間ですが、平均的には1週間〜10日ほどと言われています。あくまでも平均ではありますが、買取店が大手なのか個人店なのか、店の混み具合はどうか、手続きの進捗具合はどうか、などによって手続きのスピードは大きく異なります。
場合によっては数日で終わったり、また長い時間がかかったりするケースがあるので臨機応変に対応していきましょう。
スムーズに進めば3日で終わることも
なかには「手続きがスムーズに進んだおかげで、わずか3日で車を売れた」というケースもあります。3日間で売れるというのは非常に稀ではありますが、「買取店に行く前にすでに必要書類をすべて用意していた」「一括査定サイトを使わずすぐに買取店に足を運んだ」「スタッフが迅速に対応してくれた」といった条件が揃えば不可能ではありません。
ただ早ければ良いという問題でもなく、焦りすぎるがゆえにキャンセルのトラブルに発展してしまうケースも報告されています。
また、売却が終わったとしてもすぐに入金されるわけではないので、トータルで見るとある程度の時間がかかることを覚えておきましょう。
最長でも1ヶ月で完了できる
どれだけ長くても1ヶ月あれば車の売却は完了できます。また先述したように、車売却が早いほど査定額が上がるわけではないので、1ヶ月という間でじっくりと金額交渉をしてみるのも良いでしょう。交渉に焦れば焦るほどスタッフからも距離を置かれてしまいます。自分の意思をしっかりと持ちつつ、上手に駆け引きを行いましょう。
また複数の買取店で見積もりを出してもらうのもアリですね。そうすることで買取店同士に競争が生まれるため、最終的な買取金額も高くなりやすいです。
スムーズに車を売るために行うべき準備
せっかく愛車を売るのならスムーズに売りたいものですよね。スムーズに車を売るにはやはり「準備」が必要になります。この記事では、快適に車を売るためにやっておくべき準備について詳しく解説しています。ぜひ以下のポイントを参考にしながら準備を進めていきましょう。
あらかじめ必要書類を用意しておく
できるだけ早く車を売ってしまいたい人は、あらかじめすべての必要書類を準備しておくのがオススメです。通常であれば実車査定を受けて見積もりを出し、契約を決めたタイミングで必要書類を集め始めますが、その場合だとある程度時間がかかってしまいます。
必要書類の準備は大変そうに見えますが、車検証や自賠責保険証明書などは助手席のダッシュボードに入っていることが多く、意外とすぐに準備できます。実印もすでに登録していれば、あとは印鑑証明書を発行して持っていくだけです。
人によって異なりますが、やろうと思えば意外とすぐにすべての書類が揃ってしまいます。急ぎで車を売る人はぜひ実践してみてください。
目ぼしい買取店をピックアップしておく
買取店のリサーチに時間がかかってしまうケースもあります。買取金額にこだわりすぎるがゆえに沢山の買取店を選んでしまって時間がかかることも・・・。そうすると決めるに決められなくなるので、めぼしい買取店を2〜3つに絞っておくことをオススメします。
基本的には一括査定サービスを使うことをオススメしますが、「査定依頼の出し過ぎ」はしない方が良いでしょう。依頼を出しすぎると電話が沢山かかってきたり、1社1社に対応しなければならなかったりするので、ある程度数を絞って買取店を選ぶことをオススメします。
手放す時期を明確に決めておく
車をスムーズに売るためには「ゴールを決めておく」ことが大切です。車を手放す時期を逆算して考えることで、その通りに手続きを進められるようになります。
同時に新しい車の購入を考えているのであれば尚更ゴールを決めておいた方が良いでしょう。
また買取店から見ても、「ユーザーがいつ手放すか決めてくれない状態」というのは不安です。「もしかしたら売ってくれないのでは・・・?」と考えて高額査定も付けにくくなるため、手放す時期はしっかりと決めておきましょう。
まとめ
車を売るときの流れや手続きについて詳しく解説しました!いかがでしたか?
初めてだとちょっと不安になる車の売却ですが、やってみると意外とシンプルなんです。やや期間は長いですが、プロセスをひとつずつ踏んでいけば誰でも困ることなく愛車を売れますよ。
またスムーズに車を売るためには前準備も大切です。ベストタイミングで車を売るためにも、あらかじめしっかりと準備しておきましょう。
ぜひ今回の内容をマスターして快適に愛車を売ってくださいね。